「毎回同じメンバーにメールを送るのが面倒…」と感じたことはありませんか?
プロジェクトチームや部署全体、得意先など、いつも同じ人たちにメールを送る機会は多いですよね。でも、毎回一人ひとりのアドレスを入力していると、時間もかかるし、入れ忘れも心配です。
そんな時に便利なのが、Outlookの「グループアドレス(連絡先グループ)」機能です!この記事では、グループアドレスの作成方法から、メンバーの追加・削除まで、分かりやすく解説します。
Outlookのグループアドレス(連絡先グループ)とは?

グループアドレスは、複数のメールアドレスをまとめて管理できる機能です。「連絡先グループ」や「配布リスト」とも呼ばれます。
どんな時に便利?
こんな場面で活躍します:
- プロジェクトチーム全員に定期的に報告メールを送る
- 部署のメンバーに一斉連絡する
- 取引先の担当者複数名に同じメールを送る
- 家族や友人グループに旅行の連絡をする
グループアドレスのメリット
- 入力の手間が省ける:グループ名を入力するだけで、全員に送信できる
- 入れ忘れを防げる:毎回同じメンバーに確実に送れる
- アドレス変更に強い:メンバーのアドレスが変わっても、グループを更新すれば全て反映される
- 共有できる:グループ情報を他の人に転送できる
注意点:Microsoft 365グループとの違い
Outlookには「Microsoft 365グループ」という別の機能もあります。これは会社やチーム全体で使う本格的なグループで、共有メールボックスやファイル、予定表などが使えます。
この記事で紹介する「連絡先グループ」は、個人用の簡易版グループです。メール送信を楽にするための機能と考えてください。
【新しいOutlook】連絡先グループを作成してメンバーを追加する
まずは、新しいOutlook(Outlook for Windows)での作成方法を説明します。
新しいOutlookと旧Outlookの見分け方
画面右上に「新しいOutlookを試す」というトグルスイッチがあれば、旧Outlook(クラシックOutlook)です。スイッチがオンになっていれば新しいOutlook、オフなら旧Outlookです。
連絡先リストを新規作成する手順
新しいOutlookでは「連絡先リスト」という名前になっています。
ステップ1:連絡先画面を開く
- Outlookの画面左側(サイドパネル)にある「連絡先」アイコン(人のマーク)をクリック
ステップ2:新しい連絡先リストを作成
- 画面上部の「新しい連絡先リスト」をクリック
- または、既存の連絡先を右クリック→「リストに追加」→「新しい連絡先リスト」を選択
ステップ3:リスト情報を入力
- 「連絡先リストの名前」にグループ名を入力(例:「営業チーム」「プロジェクトA」)
- 必要に応じて「説明」欄に用途を入力(後で見返した時に便利)
ステップ4:メンバーを追加
- 「メールアドレスを追加する」欄にメールアドレスを入力
- 入力すると、連絡先に登録されているアドレスなら候補が表示される
- 「+追加」ボタンをクリック
- または、名前を入力して検索することもできる
- 追加したい人を全員入力したら、「作成」をクリック
これで連絡先リストの完成です!
既存の連絡先リストにメンバーを追加する
作成済みのリストに後からメンバーを追加する方法です。
方法1:リストを編集する
- 画面左側の「連絡先」をクリック
- 「すべての連絡先リスト」を選択
- 編集したいリストを右クリック→「編集」を選択
- または、リストを選択してリボンから「編集」をクリック
- メールアドレスを追加して「保存」をクリック
方法2:ホバー操作で編集
- 連絡先リスト上にマウスを置く(ホバー)
- 表示される「編集」ボタンをクリック
- メンバーを追加して「保存」
【クラシックOutlook】連絡先グループを作成してメンバーを追加する
旧Outlookでは「連絡先グループ」という名前です。
連絡先グループを新規作成する手順
ステップ1:連絡先画面を開く
- 画面下部のナビゲーションバーで「連絡先」アイコン(人のマーク)をクリック
- または画面左下の「…(その他のアプリ)」→「連絡先」を選択
ステップ2:新しい連絡先グループを作成
- 画面上部の「ホーム」タブをクリック
- 「新しい連絡先グループ」ボタンをクリック
- または「新しい連絡先」の下向き矢印をクリック→「連絡先グループ」を選択
ステップ3:グループ名を入力
- 「連絡先グループ」ウィンドウが開く
- 「名前」欄にグループ名を入力(例:「マーケティング部」「取引先A」)
ステップ4:メンバーを追加
ここが重要です!メンバーを追加する方法は3つあります。
方法A:Outlookの連絡先から追加
- 「メンバーの追加」ボタンをクリック
- 「Outlookの連絡先から」を選択
- 「メンバーの選択:連絡先」ウィンドウが開く
- 追加したい人の名前をダブルクリック(複数選択する場合はCtrlキーを押しながらクリック)
- または、名前を選択して下の「メンバー」ボタンをクリック
- 選んだ人が「メンバー」欄に追加される
- 全員選び終わったら「OK」をクリック
方法B:アドレス帳から追加(会社のグローバルアドレス帳など)
- 「メンバーの追加」→「アドレス帳から」を選択
- 画面右上の「アドレス帳」ドロップダウンメニューから、使いたいアドレス帳を選択(グローバルアドレス帳など)
- 追加したい人を選んで「メンバー」ボタンをクリック
- 「OK」をクリック
方法C:新しいメールアドレスを直接追加
連絡先にまだ登録していない人を追加する場合に便利です。
- 「メンバーの追加」→「新しい電子メールの連絡先」を選択
- 「新しいメンバーの追加」ウィンドウが開く
- 「表示名」に相手の名前を入力
- 「電子メールアドレス」にメールアドレスを入力
- 「OK」をクリック
ステップ5:保存する
- すべてのメンバーを追加し終わったら、画面左上の「保存して閉じる」をクリック
これで連絡先グループの完成です!
既存の連絡先グループにメンバーを追加する
ステップ1:グループを開く
- 「連絡先」画面を開く
- 左側の「個人用の連絡先」→「連絡先」をクリック
- メンバーを追加したいグループをダブルクリック
ステップ2:メンバーを追加
- 「連絡先グループ」タブの「メンバーの追加」をクリック
- 前述の方法A、B、Cのいずれかでメンバーを追加
- 「保存して閉じる」をクリック
グループからメンバーを削除する方法
新しいOutlookの場合
- 「連絡先」→「すべての連絡先リスト」を開く
- 編集したいリストを選択→「編集」をクリック
- 削除したいメンバーの右側にある「X」アイコンをクリック
- 「保存」をクリック
クラシックOutlookの場合
- 「連絡先」画面でグループをダブルクリック
- 削除したいメンバーをクリックして選択(複数選択する場合はCtrlキーを押しながら)
- リボンの「メンバーの削除」をクリック
- 「保存して閉じる」をクリック
注意:連絡先そのものは削除されない
グループからメンバーを削除しても、連絡先リストからそのメールアドレスが消えることはありません。あくまでグループから外れるだけです。
グループアドレスを使ってメールを送信する方法
作成したグループにメールを送るのはとても簡単です!
送信手順
- 「新しいメール」をクリック
- 「宛先」欄にグループ名を入力
- 候補として表示されたグループ名をクリック
- グループ名が太字で表示される
- 通常通り件名と本文を入力して送信
グループを展開して全員のアドレスを確認する
送信前に、誰にメールが届くか確認したい場合:
- 宛先欄に入力したグループ名の左側にある「+」(プラスマーク)をクリック
- グループが展開されて、個別のメールアドレスが表示される
BCCで送信する方法
グループメンバーのメールアドレスをお互いに見せたくない場合は、BCC(ブラインドカーボンコピー)を使いましょう。
- 新しいメールを作成
- 「BCC」欄にグループ名を入力
- これで、受信者は他の誰にメールが送られたか見えなくなります
グループを削除する方法

新しいOutlookの場合
- 「連絡先」→「すべての連絡先リスト」を開く
- 削除したいリストを右クリック
- 「削除」を選択
- または、リストを選択してリボンから「削除」をクリック
- 確認メッセージで「削除」をクリック
クラシックOutlookの場合
- 「連絡先」画面でグループを選択
- 右クリック→「削除」を選択
- または、グループを選択してキーボードの「Delete」キーを押す
- または、グループをダブルクリックして開き、リボンの「グループの削除」をクリック
グループを他の人と共有する方法
作成したグループ情報を同僚や友人に送ることができます。
クラシックOutlookでの共有手順
- 「連絡先」画面で共有したいグループをダブルクリック
- リボンの「グループ転送」をクリック
- 「Outlookの連絡先として送信」を選択
- グループ情報が添付された新規メールが作成される
- 宛先を入力して送信
受け取った側の使い方
- グループ情報が添付されたメールを受信
- 添付ファイル(.msg形式)を画面左側の「連絡先」アイコンにドラッグ&ドロップ
- または、添付ファイルをダブルクリック→「保存して閉じる」
これで相手もそのグループを使えるようになります。
よくある質問と注意点
Q1:グループに何人まで追加できますか?
A: 環境によって異なります。
- Outlook.com:最大50人
- Microsoft 365(Exchange):通常は制限なし(会社の設定による)
- 個人用Outlook:実質的に制限なし
ただし、あまりに多くのメンバーを追加すると、管理が大変になります。
Q2:グループメンバーに通知は届きますか?
A: いいえ、届きません。
グループに追加されても、メンバーに通知は送られません。そのため、グループを作成したら、テストメールを送って全員に届くか確認することをおすすめします。
Q3:グループアドレス自体のメールアドレスはありますか?
A: いいえ、ありません。
連絡先グループは、あくまで「メールアドレスのまとまり」であり、グループ自体にメールアドレスはありません。
もしグループ専用のメールアドレスが必要なら、「Microsoft 365グループ」や「共有メールボックス」を使う必要があります。
Q4:メンバーのメールアドレスが変わったらどうなりますか?
A: 連絡先が更新されれば、グループも自動的に更新されます。
連絡先グループは、連絡先リストを参照しています。そのため、連絡先のメールアドレスを更新すれば、グループ内のアドレスも自動的に変わります。
Q5:間違った人を追加してしまいました
A: すぐに削除しましょう。
前述の「グループからメンバーを削除する方法」を参考に、該当のメンバーを削除してください。
もしすでにメールを送ってしまった場合は、誤送信したメンバーに連絡して謝罪し、メールを削除してもらうよう依頼しましょう。
Q6:グループが見つからない、表示されない
A: 以下を確認してください:
- 正しいフォルダを見ているか(「個人用の連絡先」→「連絡先」)
- 検索ボックスでグループ名を検索してみる
- 別のアカウントで作成していないか確認
Q7:グループを使ったメールが迷惑メールフォルダに入ってしまう
A: BCCで送信した場合に起こりやすい問題です。
大量の宛先にBCCで送ると、メールサーバーが迷惑メールと判断することがあります。対策として:
- 一度に送る人数を減らす(10-20人ずつに分ける)
- TOやCCで送信する(メンバーのアドレスが見えても問題ない場合)
グループアドレス使用時の注意点
1. 追加するメンバーを慎重に確認する
最も重要な注意点です。
間違った人を追加すると、社外秘の情報が外部に漏れたり、関係ない人に迷惑をかけたりする可能性があります。
対策:
- グループ作成後、必ずメンバーリストを確認する
- 似た名前の人に注意する
- テストメールで確認する
2. グループ名は分かりやすくする
後で見返した時に、何のグループか分かるような名前を付けましょう。
良い例:
- 「プロジェクトX_全メンバー」
- 「営業部_2024」
- 「取引先A社窓口」
悪い例:
- 「グループ1」
- 「メンバー」
- 「test」
3. 定期的にメンバーを見直す
人事異動や退職、プロジェクトの変更などで、メンバーが変わることがあります。定期的にグループの内容を確認し、最新の状態に保ちましょう。
4. 大人数への一斉送信は慎重に
あまりに多くの人に一斉送信すると:
- メールサーバーに負担がかかる
- 迷惑メールと判断される可能性がある
- 受信者が「返信」した時に全員に返信されて混乱する
100人以上への送信が必要な場合は、IT部門に相談するか、メール配信サービスの利用を検討しましょう。
まとめ:グループアドレスで効率的にメール管理
Outlookのグループアドレス(連絡先グループ)を使えば、いつも同じメンバーにメールを送る手間が大幅に削減できます。
作成の基本手順(クラシックOutlook)
- 「連絡先」画面を開く
- 「新しい連絡先グループ」をクリック
- グループ名を入力
- 「メンバーの追加」でメンバーを追加
- 「保存して閉じる」
作成の基本手順(新しいOutlook)
- 「連絡先」画面を開く
- 「新しい連絡先リスト」をクリック
- リスト名を入力
- メールアドレスを追加
- 「作成」
使用時のポイント
- メンバーの確認を慎重に:間違った人を追加しない
- テストメールで動作確認:作成後は必ずテスト送信
- 定期的な見直し:メンバーの変更に合わせて更新
- 分かりやすい名前:後で見返しても分かる名前を付ける
さいごに
グループアドレスは設定さえしてしまえば、日々のメール作業を大幅に効率化できる便利な機能です。
特にプロジェクトチームや部署全体への連絡が多い人は、ぜひ活用してみてください。毎回宛先を入力する手間が省けるだけでなく、入れ忘れによるミスも防げます。
最初の設定だけ少し時間がかかりますが、一度作ってしまえば、その後はずっと便利に使い続けられますよ。
今日から早速、よく連絡する人たちのグループを作ってみましょう!

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