Outlookでリンクを貼り付ける方法完全ガイド｜URLやファイルパスの設定手順

Outlookでメールを書いている時に、「このWebページを見てください」とか「このファイルを確認してください」って伝えたいことがありますよね。

長いURLをそのまま貼り付けると、見た目が悪くて読みにくいし、プロフェッショナルな印象になりません。そんな時に便利なのが「ハイパーリンク」機能です。

ハイパーリンクを使えば、「詳細はこちら」などの短い文字をクリックするだけで、Webページやファイルにアクセスできるようになります。操作は思っているより簡単ですよ。

この記事では、Outlookでリンクを貼り付ける様々な方法を、初心者の方でも分かるように丁寧に解説していきます。

ハイパーリンクとは？

まず基本的な用語を確認しておきましょう。

ハイパーリンク（hyperlink）とは：
メール本文に挿入されたWebページやファイルなどへのリンクのことです。単に「リンク」と呼ばれることが多いですね。

クリックすると指定した場所へアクセスできる、青色で下線が引かれたテキストや画像を見たことがあると思います。それがハイパーリンクです。

ハイパーリンクのメリット：

• 長いURLを短い文字で表現できる
• メールの見た目がすっきりする
• 受信者がワンクリックでアクセスできる
• プロフェッショナルな印象を与える

基本：URLをそのまま貼り付ける方法

最も簡単なのは、URLをコピーして貼り付けるだけの方法です。Outlookが自動的にリンクとして認識してくれます。

手順

1. ブラウザでアクセスしたいWebページを開きます
2. アドレスバーのURLをコピーします（Ctrl+C）
3. Outlookのメール作成画面で、リンクを挿入したい場所をクリックします
4. URLを貼り付けます（Ctrl+V）
5. スペースキーまたはEnterキーを押します

スペースキーまたはEnterキーを押した瞬間、Outlookが自動的にURLをハイパーリンクに変換してくれます。青色で下線付きになったら成功です。

リンクを解除したい場合

URLを貼り付けた直後に、リンクを解除したい場合があるかもしれません。

方法：
URLを貼り付けてリンクに変換された直後に、Ctrl+Zキーを押すと、通常の文字列に戻せます。

テキストにリンクを設定する方法（推奨）

長いURLをそのまま表示するのではなく、「詳細はこちら」のような短い文字にリンクを設定する方法です。これがビジネスメールでは一般的です。

方法1：リボンの「リンク」ボタンを使う

手順：

1. メール作成画面で、リンクにしたい文字（例：「公式サイトはこちら」）を入力します
2. 入力した文字をマウスでドラッグして選択します
3. 上部リボンの「挿入」タブをクリックします
4. 「リンク」ボタンをクリックします
5. 「ハイパーリンクの挿入」ダイアログボックスが開きます
6. 「アドレス」欄にリンク先のURL（例：https://www.example.com）を貼り付けます（Ctrl+V）
7. 「OK」ボタンをクリックします

選択した文字が青色で下線付きになり、ハイパーリンクの完成です。

方法2：右クリックメニューを使う

手順：

1. リンクにしたい文字を入力して選択します
2. 選択した文字の上で右クリックします
3. メニューから「リンク」を選択します
4. 「ハイパーリンクの挿入」ダイアログボックスが開きます
5. 「アドレス」欄にURLを入力または貼り付けます
6. 「OK」ボタンをクリックします

この方法は、マウスだけで完結するので便利です。

方法3：ショートカットキーを使う（最速）

手順：

1. リンクにしたい文字を入力して選択します
2. Ctrl+Kキーを押します
3. 「ハイパーリンクの挿入」ダイアログボックスが開きます
4. 「アドレス」欄にURLを貼り付けます（Ctrl+V）
5. 「OK」ボタンをクリックします（またはEnterキー）

Ctrl+KはOutlookでハイパーリンクを挿入するショートカットキーです。この方法が最も速く、効率的ですよ。

リンク先を確認する方法

リンクが正しく設定されているか確認するには、Ctrlキーを押しながらリンクをクリックします。ブラウザが開いて、指定したWebページが表示されれば成功です。

ファイルやフォルダへのリンクを貼り付ける

社内の共有サーバーにあるファイルやフォルダへのリンクを送ることもよくありますよね。添付ファイルとして送るより、リンクの方がメールの容量を節約できます。

ファイルへのリンクを作成する方法

手順1：ファイルパスをコピーする

1. エクスプローラーで、リンクを作成したいファイルがあるフォルダを開きます
2. ファイルをShiftキーを押しながら右クリックします
3. メニューから「パスのコピー」を選択します

これでファイルの完全なパス（例：\\server\folder\document.xlsx）がクリップボードにコピーされます。

手順2：Outlookでリンクを挿入する

1. Outlookのメール作成画面で、リンクにしたいテキスト（例：「予算資料はこちら」）を入力して選択します
2. Ctrl+Kキーを押して「ハイパーリンクの挿入」を開きます
3. 「アドレス」欄に、先ほどコピーしたファイルパスを貼り付けます（Ctrl+V）
4. 「OK」ボタンをクリックします

受信者がリンクをクリックすると、直接ファイルが開きます。

フォルダへのリンクを作成する方法

フォルダへのリンクも基本的に同じ手順です。

手順：

1. エクスプローラーで、リンクを作成したいフォルダを開きます
2. アドレスバー（フォルダパスが表示されている部分）をクリックします
3. パス全体が選択されるので、Ctrl+Cキーでコピーします
4. Outlookに戻って、リンクにしたいテキストを選択します
5. Ctrl+Kキーを押します
6. 「アドレス」欄にフォルダパスを貼り付けます（Ctrl+V）
7. 「OK」ボタンをクリックします

ファイルパスのUNC形式について

社内ネットワーク上のファイルにリンクを張る場合、UNC形式（\\サーバー名\共有フォルダ名\ファイル名）のパスを使うことをおすすめします。

これなら、受信者がどのパソコンからアクセスしても、同じファイルが開けます。

リンクの編集方法

一度設定したリンクを後から修正したい場合があります。

リンク先URLを変更する

手順：

1. 編集したいリンクの上で右クリックします
2. メニューから「ハイパーリンクの編集」を選択します
3. 「ハイパーリンクの編集」ダイアログボックスが開きます
4. 「アドレス」欄のURLを変更します
5. 「OK」ボタンをクリックします

リンクテキストを変更する

リンク先はそのままで、表示されるテキストだけを変えたい場合です。

手順：

1. リンクの上で右クリックします
2. 「ハイパーリンクの編集」を選択します
3. 「表示文字列」欄のテキストを変更します
4. 「OK」ボタンをクリックします

URLはそのままで、見た目の文字だけが変わります。

リンクを削除する方法

設定したリンクを完全に削除したい場合の方法です。

方法1：右クリックメニューから削除

手順：

1. 削除したいリンクの上で右クリックします
2. メニューから「ハイパーリンクの削除」を選択します

リンクが解除され、通常の文字列に戻ります。テキスト自体は残ります。

方法2：ショートカットキーで削除

手順：

1. 削除したいリンクのテキストを選択します
2. Shift+F10キーを押してメニューを開きます
3. Rキーを押します

リンクが削除されます。

リンクの見た目をカスタマイズする

デフォルトでは、ハイパーリンクは青色で下線付きになっています。これを変更できます。

リンクの色を変更する

手順：

1. リンクのテキストを選択します
2. 「メッセージ」タブのフォント欄から、好きな色を選択します

色が変わりますが、リンクの機能は保たれます。

リンクの下線を削除する

手順：

1. リンクのテキストを選択します
2. 「メッセージ」タブのフォント欄から、下線ボタン（U）をクリックします

下線が消えますが、クリックすればリンクとして機能します。ただし、受信者が「これはリンクだ」と気づきにくくなるので、あまりおすすめしません。

メールアドレスへのリンクを作成する

メールアドレスにリンクを設定すると、クリックするだけで新しいメール作成画面が開きます。

自動リンク機能を使う

メールアドレスを入力するだけで、自動的にリンクになります。

手順：

1. メール本文にメールアドレス（例：someone@example.com）を入力します
2. スペースキーまたはEnterキーを押します

自動的に青色のリンクになり、クリックすると新規メール作成画面が開きます。

件名付きメールリンクを作成する

メールアドレスのリンクに、あらかじめ件名を設定することもできます。

手順：

1. リンクにしたいテキスト（例：「お問い合わせはこちら」）を選択します
2. Ctrl+Kキーを押します
3. 「ハイパーリンクの挿入」ダイアログで、左側の「電子メールアドレス」をクリックします
4. 「電子メールアドレス」欄にメールアドレスを入力します
5. 「件名」欄に、メールの件名を入力します
6. 「OK」ボタンをクリックします

リンクをクリックすると、指定したメールアドレス宛てに、件名がすでに入力された状態でメール作成画面が開きます。

トラブルシューティング：リンクが設定できない場合

「リンクボタンがグレーアウトして押せない」「URLを貼り付けてもただの文字列になってしまう」――そんな時の対処法です。

原因：メール形式が「テキスト形式」になっている

ハイパーリンクはHTML形式でのみ使用できます。テキスト形式では設定できません。

解決方法：メール形式をHTML形式に変更する

手順：

1. メール作成画面で、上部の「書式設定」タブをクリックします
2. 「形式」グループを確認します
3. 「HTML」が選択されていない場合は、「HTML」をクリックします

これでリンク機能が使えるようになります。

テキスト形式とHTML形式の違い

テキスト形式：

• 装飾なしの文字だけ
• ファイルサイズが小さい
• ハイパーリンク、画像、フォント変更などは使えない
• セキュリティ重視の環境で使われることがある

HTML形式：

• 文字の色、サイズ、フォントを変更できる
• ハイパーリンクや画像を挿入できる
• ビジネスメールで一般的
• ほとんどのメールソフトで表示可能

特別な理由がない限り、HTML形式を使うことをおすすめします。

新規メールのデフォルト形式を変更する

毎回HTML形式に変更するのが面倒な場合、デフォルト設定を変えられます。

手順：

1. Outlookのメイン画面で「ファイル」タブをクリックします
2. 「オプション」を選択します
3. 左側メニューから「メール」を選択します
4. 「メッセージの作成」セクションを探します
5. 「次の形式でメッセージを作成する」のドロップダウンから「HTML形式」を選択します
6. 「OK」ボタンをクリックします

これで、新しく作成するメールはすべてHTML形式になります。

リンクが機能しない時の確認ポイント

設定したリンクをクリックしても何も起こらない場合の確認事項です。

確認1：URLが正しいか

チェック項目：

• スキーム（https://やhttp://）が含まれているか
• スペルミスがないか
• 余分なスペースが入っていないか

URLは完全な形式で入力する必要があります。例えば、「https://www.example.com」が正しく、「www.example.com」だけだとエラーになることがあります。

確認2：ファイルパスへのアクセス権限

ファイルやフォルダへのリンクの場合：

• 受信者がそのファイルやフォルダへのアクセス権限を持っているか
• ネットワークドライブが接続されているか
• VPN接続が必要な場合、接続されているか

確認3：リンクが本当に設定されているか

テキストが青色で下線付きになっているか確認しましょう。見た目が普通の文字なら、リンクが設定されていません。

Outlook Web版（Outlook.com）でのリンク設定

ブラウザで使うOutlook.comやOutlook on the webでも、基本的な操作は同じです。

手順

1. メール作成画面で、リンクにしたいテキストを選択します
2. 下部のツールバーから「挿入」をクリックします
3. 「リンク」を選択します
4. ポップアップウィンドウにURLを入力します
5. 「OK」または「挿入」をクリックします

ショートカットキー（Ctrl+K）も使えます。

モバイル版Outlookでのリンク設定

スマートフォンやタブレットのOutlookアプリでもリンクを設定できます。

iPhone/iPadの場合

1. メール作成画面で、リンクにしたいテキストを選択します
2. 表示されるメニューから「リンクを挿入」をタップします
3. URLを入力します
4. 「完了」または「✓」をタップします

Androidの場合

1. メール作成画面で、リンクにしたいテキストを選択します
2. 表示されるメニューから「リンク」アイコンをタップします
3. URLを入力します
4. 「OK」をタップします

OneDriveやSharePointファイルへのリンク

Microsoft 365を使っている場合、OneDriveやSharePointに保存されたファイルへのリンクを簡単に挿入できます。

手順

1. メール作成画面で「挿入」タブをクリックします
2. 「リンク」→「リンクの挿入」を選択します
3. ダイアログボックスの左側で「このデバイス」ではなく「OneDrive」または「SharePoint」を選択します
4. 最近使用したファイルから選ぶか、ブラウズして目的のファイルを探します
5. ファイルを選択して「OK」をクリックします

Outlookが自動的に共有設定を確認し、受信者がアクセスできるかチェックしてくれます。アクセスできない場合は、自動的に共有設定を調整するオプションが表示されます。

よくある質問（FAQ）

Q1：リンクをクリックするとブラウザが開かないのですが？

A： Outlookの設定で、既定のブラウザが正しく設定されていない可能性があります。

Windowsの「設定」→「アプリ」→「既定のアプリ」から、Webブラウザの設定を確認してください。

Q2：複数のリンクを一度に設定できますか？

A： 残念ながら、Outlookには複数のリンクを一括で設定する機能はありません。一つずつ設定する必要があります。

ただし、Ctrl+Kのショートカットキーを使えば、効率的に作業できます。

Q3：リンクの色が赤くなるのはなぜですか？

A： Outlook 365の新しい機能で、OneDriveやSharePointのファイルへのリンクが赤くなる場合、受信者がそのファイルにアクセスできないことを示しています。

リンクをクリックして共有設定を修正できます。

Q4：社外の人にファイルリンクを送っても大丈夫ですか？

A： 社内ネットワーク上のファイル（UNCパス：\\server\…）へのリンクは、社外の人はアクセスできません。

社外の人とファイルを共有する場合は：

• ファイルを添付する
• OneDriveやSharePointにアップロードして共有リンクを送る
• クラウドストレージ（Dropbox、Google Driveなど）を使う

Q5：リンクが自動で短縮されるのですが？

A： Outlook 365では、OneDriveやSharePointのリンクを自動的に短縮して、ファイル名だけを表示する機能があります。

完全なURLを表示したい場合は、リンクを右クリックして「完全なURLを表示」を選択してください。

効率的なリンク設定のテクニック

テクニック1：ショートカットキーを覚える

最重要ショートカット：

• Ctrl+K：ハイパーリンクの挿入
• Ctrl+C：コピー
• Ctrl+V：貼り付け

この3つのショートカットを組み合わせれば、マウスをほとんど使わずにリンクを設定できます。

テクニック2：リンクテキストは分かりやすく

良い例：

• 「プロジェクト資料はこちら」
• 「詳細な手順を確認する」
• 「製品ページを見る」

悪い例：

• 「こちら」（何のリンクか分からない）
• 「クリック」（内容が不明）
• URLそのまま（長くて見づらい）

リンクテキストを見ただけで、どこにリンクしているか分かるようにしましょう。

テクニック3：Shift+右クリックでファイルパスを素早くコピー

エクスプローラーでファイルをShiftキーを押しながら右クリックすると、通常の右クリックメニューには表示されない「パスのコピー」が表示されます。

これを使えば、ファイルパスを簡単にコピーできます。

テクニック4：複数のファイルリンクを一度に作成

複数のファイルへのリンクを作成する場合：

1. エクスプローラーで、リンクを作成したいファイルを複数選択します
2. 選択したファイルを右マウスボタンでドラッグします
3. Outlookのメール本文にドロップします
4. メニューから「ここにハイパーリンクを作成」を選択します

一度に複数のファイルリンクが作成されます。

メール内の別の場所へのリンク（ブックマーク）

長いメールの場合、メール内の別の場所へのリンク（目次のようなもの）を作ることもできます。

手順

Step 1：リンク先にブックマークを作成

1. リンク先にしたい場所（見出しなど）を選択します
2. 「挿入」タブから「ブックマーク」をクリックします
3. ブックマーク名を入力します（英数字、スペースなし）
4. 「追加」をクリックします

Step 2：ブックマークへのリンクを作成

1. リンク元のテキスト（例：「第3章へジャンプ」）を選択します
2. Ctrl+Kキーを押します
3. 左側のメニューから「このドキュメント内」を選択します
4. 作成したブックマークを選択します
5. 「OK」をクリックします

クリックすると、同じメール内の別の場所にジャンプします。

セキュリティ上の注意点

注意1：リンク先を確認してから送信する

送信前に、必ずリンクをCtrlキーを押しながらクリックして、正しいページやファイルが開くか確認しましょう。

間違ったリンクを送ってしまうと、受信者を混乱させたり、場合によっては機密情報にアクセスされてしまったりする可能性があります。

注意2：短縮URLに注意

bit.lyなどの短縮URLサービスを使う場合、リンク先が見えなくなるため、フィッシング詐欺に使われることがあります。

ビジネスメールでは、可能な限り完全なURLを使うか、リンクテキストで内容を明示しましょう。

注意3：外部へのファイル共有に注意

社内ファイルサーバーへのリンクを社外の人に送っても、アクセスできません。

社外とファイルを共有する場合は、適切な共有方法（OneDrive共有、メール添付など）を選びましょう。

まとめ

Outlookでリンクを貼り付ける方法について、詳しく解説してきました。

この記事のポイントをまとめます：

基本的な方法3つ：

1. URLをコピー＆貼り付け（自動でリンクに変換）
2. リボンの「リンク」ボタンを使う
3. Ctrl+Kキーを使う（最速・推奨）

リンクの種類：

• Webページへのリンク
• ファイルやフォルダへのリンク（UNCパス）
• メールアドレスへのリンク
• OneDrive/SharePointファイルへのリンク
• メール内の別の場所へのリンク（ブックマーク）

よくあるトラブルと解決法：

• リンクボタンが押せない → メール形式をHTML形式に変更
• リンクが機能しない → URLやファイルパスを確認
• アクセスできない → 受信者の権限を確認

効率化のコツ：

• Ctrl+Kのショートカットキーを覚える
• リンクテキストは分かりやすく
• Shift+右クリックでファイルパスをコピー

ハイパーリンクを適切に使えば、メールの見た目がすっきりして、受信者も情報にアクセスしやすくなります。

最初は少し手間に感じるかもしれませんが、慣れればCtrl+Kを押してURLを貼り付けるだけで、数秒で完了します。

ぜひ今日から実践して、プロフェッショナルなメールを送ってくださいね！