「iPadOSの最新バージョンが出たからアップデートしよう!」と思ったのに、エラーが出てアップデートできない――こんな経験はありませんか?
新しいiPadOSには便利な機能やセキュリティの改善が含まれているので、できれば最新版を使いたいですよね。でも、アップデートの途中で止まってしまったり、エラーメッセージが表示されたりすると、焦ってしまいます。
実は、iPadのソフトウェアアップデートができない原因はいくつかあって、多くの場合は自分で解決できるんです。
この記事では、iPadがアップデートできない原因を一つずつ確認しながら、確実に解決する方法を詳しく解説していきます。
- まず確認!正しいアップデート方法
- iPadがアップデートできない主な原因
- よくあるエラーメッセージと意味
- 解決方法1:ストレージ容量を確保する
- 解決方法2:バッテリー問題を解決する
- 解決方法3:インターネット接続を改善する
- 解決方法4:アップデートファイルを削除して再ダウンロード
- 解決方法5:iPadを再起動する
- 解決方法6:Appleサーバーの状態を確認する
- 解決方法7:日時設定を確認する
- 解決方法8:VPNやプロファイルを無効にする
- 解決方法9:パソコンを使ってアップデートする
- 解決方法10:リカバリーモードを使う
- 古いiPadで最新OSが非対応の場合
- アップデートできない時にやってはいけないこと
- アップデートする前の準備(予防策)
- まとめ
まず確認!正しいアップデート方法

エラーの原因を探る前に、まずは正しいアップデート方法を確認しておきましょう。手順を間違えているだけかもしれません。
iPad本体からアップデートする方法
手順:
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「ソフトウェアアップデート」を選択します
- 新しいバージョンが表示されたら「ダウンロードとインストール」をタップします
- パスコードを入力します
- 「同意する」をタップして利用規約に同意します
- ダウンロードとインストールが完了するまで待ちます
重要な条件:
- Wi-Fiに接続されている必要があります
- バッテリー残量が50%以上、または電源に接続している必要があります
パソコンを使ってアップデートする方法
iPad本体でアップデートできない場合は、パソコンを使う方法もあります。
Mac(macOS Catalina以降)の場合:
- iPadをMacにUSBケーブルで接続します
- Finderを開きます
- サイドバーでiPadを選択します
- 「概要」タブで「アップデートを確認」をクリックします
- 「アップデート」または「ダウンロードとアップデート」をクリックします
Windows PC、または古いMacの場合:
- 最新版のiTunesをインストールまたはアップデートします
- iPadをパソコンにUSBケーブルで接続します
- iTunesを開きます
- 左上のiPadアイコンをクリックします
- 「概要」をクリックします
- 「アップデートを確認」をクリックします
- 「アップデート」をクリックします
iPadがアップデートできない主な原因
正しい手順でアップデートしてもエラーが出る場合、以下のような原因が考えられます。
原因1:ストレージ容量が不足している
iPadOSのアップデートには、通常2〜5GB程度の空き容量が必要です。ダウンロードしたアップデートファイルと既存のシステムが一時的に共存するため、見た目以上に容量を使います。
ストレージがいっぱいだと、アップデートのダウンロード中やインストール中にエラーが発生してしまいます。
原因2:バッテリー残量が少ない
アップデート中にiPadの電源が切れると、システムに深刻な問題が発生する可能性があります。そのため、バッテリー残量が50%未満の場合、アップデートは自動的にブロックされます。
原因3:インターネット接続が不安定
アップデートファイルは数GBあることが多く、ダウンロードには安定した高速インターネット接続が必要です。Wi-Fiの電波が弱かったり、モバイルデータ通信を使っていたりすると、ダウンロードが失敗します。
原因4:Appleのサーバーが混雑している
新しいiPadOSがリリースされた直後は、世界中のユーザーが一斉にアップデートしようとするため、Appleのサーバーが混雑します。この場合、アップデートの確認やダウンロードがうまくいかないことがあります。
原因5:アップデートファイルが破損している
ダウンロード中にネットワークが不安定だったり、サーバー側の問題があったりすると、アップデートファイルが破損することがあります。破損したファイルではインストールが進みません。
原因6:iPadのモデルが古くて非対応
古いiPadは、最新のiPadOSをサポートしていない場合があります。ハードウェアの性能が追いつかないためです。
iPadOS 18の対応機種(例):
- iPad Pro(全モデル)
- iPad Air(第3世代以降)
- iPad(第6世代以降)
- iPad mini(第5世代以降)
自分のiPadが対応機種かどうかは、Appleの公式サイトで確認できます。
よくあるエラーメッセージと意味
エラーメッセージの内容によって、原因と対処法が違います。
「アップデートを確認できません」
エラーメッセージの例:
- 「ソフトウェアアップデートの確認中にエラーが起きました」
- 「インターネットに接続されていないため、ソフトウェアアップデートを確認できませんでした」
主な原因:
- インターネット接続の問題
- Appleサーバーの混雑
- VPNやプロキシの干渉
「アップデートをインストールできませんでした」
エラーメッセージの例:
- 「iPadOSのインストール中にエラーが起きました」
主な原因:
- ストレージ容量不足
- アップデートファイルの破損
- システムの一時的な不具合
「ダウンロードできません」
エラーメッセージの例:
- 「このアップデートをダウンロードするにはWi-Fiネットワーク接続が必要です」
- 「インターネットに接続していないため、このアップデートは利用できません」
主な原因:
- モバイルデータ通信を使っている
- Wi-Fi接続が切れている
- ネットワーク設定の問題
「アップデートを検証できません」
主な原因:
- Appleサーバーとの通信エラー
- 日時設定が間違っている
- アップデートファイルの署名の問題
解決方法1:ストレージ容量を確保する
まずは最も多い原因、ストレージ不足を解決しましょう。
ストレージ容量を確認する方法
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「iPadストレージ」を選択します
ここで、現在の使用状況と空き容量が確認できます。アップデートには最低でも5GB程度の空きが必要です。
ストレージを増やす具体的な方法
方法1:使わないアプリを削除する
- 「設定」→「一般」→「iPadストレージ」を開きます
- アプリのリストが表示されるので、使っていないアプリをタップします
- 「Appを削除」をタップします
アプリを削除しても、データは「Appを取り除く」を選べば保持できます。後で再インストールすれば、データが戻ってきますよ。
方法2:写真とビデオを整理する
写真とビデオは、最もストレージを圧迫する原因です。
- iCloud写真を有効にして、オリジナルをクラウドに保存する
- 不要な写真やビデオを削除する
- Googleフォトなど他のクラウドサービスに移動する
方法3:「その他」のデータを削減する
キャッシュやダウンロードファイルなど、見えないデータが溜まっていることがあります。
- Safariのキャッシュを削除:「設定」→「Safari」→「履歴とWebサイトデータを消去」
- メッセージの添付ファイルを削除:「設定」→「一般」→「iPadストレージ」→「メッセージ」
方法4:音楽やPodcastをオフラインから削除
Apple MusicやSpotifyでダウンロードした曲、Podcastのエピソードなども容量を使います。ストリーミングで聴けるなら、ダウンロードを削除しましょう。
解決方法2:バッテリー問題を解決する
バッテリー残量が少ないと、アップデートが始められません。
対処法
- iPadを電源アダプターに接続します
- バッテリーが50%以上になるまで充電します
- 充電したままアップデートを実行します
電源に接続していれば、バッテリー残量が50%未満でもアップデートできます。アップデート中は絶対に電源を抜かないでください。
解決方法3:インターネット接続を改善する

ネットワークの問題は、アップデートができない最も一般的な原因の一つです。
Wi-Fi接続を確認する
手順1:Wi-Fiに接続されているか確認
- 画面右上のWi-Fiアイコンを確認します
- 「設定」→「Wi-Fi」で接続状態を確認します
手順2:Wi-Fiルーターを再起動
- ルーターの電源を抜きます
- 30秒待ちます
- 電源を入れ直します
- iPadが再接続するまで待ちます
手順3:別のWi-Fiネットワークを試す
- 自宅のWi-Fiが不安定な場合、友人宅や家族のWi-Fiを借りる
- カフェやコンビニの無料Wi-Fiは避けましょう(セキュリティ上のリスクがあります)
ネットワーク設定をリセットする
Wi-Fiの設定に問題がある場合、リセットすると解決することがあります。
手順:
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「転送またはiPadをリセット」を選択します
- 「リセット」をタップします
- 「ネットワーク設定をリセット」を選択します
- パスコードを入力します
- 確認画面で「ネットワーク設定をリセット」をタップします
注意: この操作を行うと、保存されていたWi-Fiのパスワードがすべて消えます。再度入力する必要があります。
解決方法4:アップデートファイルを削除して再ダウンロード
ダウンロードしたアップデートファイルが破損している場合、削除して再ダウンロードすることで解決できます。
手順
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「iPadストレージ」を選択します
- 下にスクロールして「iPadOS(バージョン番号)」または「ソフトウェアアップデート」を探します
- タップして「アップデートを削除」を選択します
- 確認画面で「アップデートを削除」をタップします
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」に戻ります
- 「ダウンロードとインストール」をタップして、再度ダウンロードします
新しくダウンロードしたファイルなら、破損していない可能性が高いです。
解決方法5:iPadを再起動する
一時的なソフトウェアの不具合は、再起動で解決することが多いです。
Face ID搭載モデル(ホームボタンがないiPad)
- 音量ボタン(上)を押してすぐに放します
- 音量ボタン(下)を押してすぐに放します
- トップボタンを長押しします
- Appleロゴが表示されるまで押し続けます
- ボタンを離します
ホームボタン搭載モデル
- トップボタンとホームボタンを同時に長押しします
- Appleロゴが表示されるまで押し続けます
- 両方のボタンを離します
再起動後、もう一度アップデートを試してみてください。
解決方法6:Appleサーバーの状態を確認する
新しいiPadOSがリリースされた直後や、Appleのサーバーにトラブルがある場合、アップデートできないことがあります。
確認方法
- Webブラウザで「Apple システムステータス」と検索します
- Appleの公式システム状況ページにアクセスします
- 「iOSデバイスのソフトウェアアップデート」の項目を確認します
緑色なら正常、黄色やオレンジなら問題が発生しています。
対処法
サーバーに問題がある場合は、Appleが修復するまで待つしかありません。数時間後、または混雑が落ち着く深夜や早朝に再度試してみましょう。
解決方法7:日時設定を確認する
iPadの日時設定が間違っていると、「アップデートを検証できません」エラーが出ることがあります。
手順
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「日付と時刻」を選択します
- 「自動設定」がオンになっているか確認します
- オフになっている場合はオンにします
自動設定がオンなら、ネットワークから正確な時刻を取得します。
解決方法8:VPNやプロファイルを無効にする
VPNアプリや構成プロファイルが、アップデートを妨げることがあります。
VPNを無効にする
- 「設定」アプリを開きます
- 「VPN」または「一般」→「VPN」を選択します
- VPNをオフにします
構成プロファイルを確認する
- 「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」を開きます
- 不要なプロファイルがあれば削除します
特に会社や学校のiPadの場合、管理用プロファイルがインストールされていることがあります。削除する前に管理者に確認しましょう。
解決方法9:パソコンを使ってアップデートする
iPad本体でどうしてもアップデートできない場合、パソコンを使うとうまくいくことがあります。
必要なもの
- Mac(macOS Catalina以降)またはWindows PC
- USBケーブル(iPadとパソコンを接続するもの)
- 安定したインターネット接続
Macでアップデートする手順(macOS Catalina以降)
- MacでFinderを開きます
- iPadをUSBケーブルで接続します
- サイドバーに表示されたiPadをクリックします
- 「一般」タブを選択します
- 「アップデートを確認」をクリックします
- 新しいバージョンがあれば「ダウンロードとアップデート」をクリックします
- 画面の指示に従います
iTunesでアップデートする手順(Windows PCまたは古いMac)
- 最新版のiTunesをインストールまたはアップデートします
- iPadをUSBケーブルで接続します
- iTunesを起動します
- 左上のiPadアイコンをクリックします
- 左側メニューから「概要」を選択します
- 「アップデートを確認」をクリックします
- 「アップデート」または「ダウンロードとアップデート」をクリックします
- 画面の指示に従います
重要な注意点:
- アップデート中はUSBケーブルを抜かないでください
- パソコンの電源が落ちないように注意してください
- 「復元」ではなく「アップデート」を選んでください(復元するとデータが消えます)
解決方法10:リカバリーモードを使う
上記の方法をすべて試してもダメな場合、最終手段としてリカバリーモードを使います。
リカバリーモードとは
iPadOSを強制的に再インストールする方法です。通常は最後の手段として使います。
リカバリーモードに入る手順
Face ID搭載モデル(ホームボタンなし):
- iPadをパソコンに接続します
- 音量ボタン(上)を押してすぐに放します
- 音量ボタン(下)を押してすぐに放します
- トップボタンを長押しし続けます
- リカバリーモードの画面(パソコンとケーブルのアイコン)が表示されるまで押し続けます
ホームボタン搭載モデル:
- iPadをパソコンに接続します
- トップボタンを押して電源を切ります
- ホームボタンを押したまま、トップボタンを押します
- iPadの電源が入ったらトップボタンを離します
- ホームボタンはリカバリーモード画面が表示されるまで押し続けます
アップデートまたは復元を実行
- パソコンに「アップデート」または「復元」の選択肢が表示されます
- 「アップデート」を選択します(復元を選ぶとデータが消えます)
- ソフトウェアのダウンロードが始まります
- 完了するまで待ちます(15分以上かかる場合があります)
注意: ダウンロードに15分以上かかり、リカバリーモードの画面が消えてしまった場合は、ダウンロードが終わるのを待ってから、もう一度リカバリーモードに入ってください。
古いiPadで最新OSが非対応の場合
自分のiPadが最新のiPadOSに対応していない場合、残念ながらアップデートはできません。
対応機種を確認する方法
- Appleの公式サイトにアクセスします
- 最新iPadOSの対応機種一覧を確認します
- 自分のiPadのモデルを確認:「設定」→「一般」→「情報」→「モデル名」
非対応の場合の選択肢
選択肢1:現在のバージョンで使い続ける
古いiPadOSでも、基本的な機能は使えます。ただし:
- 新機能は使えません
- セキュリティアップデートが受けられなくなります
- 新しいアプリが動かない可能性があります
選択肢2:新しいiPadに買い替える
長期的に使うなら、新しいiPadへの買い替えを検討しましょう。最新のiPad(無印)は比較的手頃な価格で購入できます。
アップデートできない時にやってはいけないこと

焦ってしまうと、かえって状況を悪化させることがあります。以下のことは避けましょう。
やってはいけないこと1:アップデート中に強制終了
アップデート中にiPadを強制的に再起動したり、電源を切ったりすると、システムが壊れて起動しなくなることがあります。
やってはいけないこと2:非公式のツールを使う
インターネットで「アップデートできない時の裏技」として紹介されている怪しいソフトウェアは使わないでください。ウイルスやマルウェアの可能性があります。
やってはいけないこと3:複数の対処法を同時に試す
一度に複数の方法を試すと、何が効果があったのか分からなくなります。一つずつ試して、効果を確認しましょう。
やってはいけないこと4:バックアップを取らずに復元する
リカバリーモードで「復元」を選ぶと、すべてのデータが消えます。必ず事前にバックアップを取ってください。
アップデートする前の準備(予防策)
次回からスムーズにアップデートできるよう、事前準備をしておきましょう。
準備1:バックアップを取る
アップデートに失敗してデータが消えた時のために、必ずバックアップを取りましょう。
iCloudバックアップ:
- 「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」
- 「iCloudバックアップ」をオンにします
- 「今すぐバックアップを作成」をタップします
パソコンでバックアップ:
- MacのFinder、またはWindowsのiTunesで「今すぐバックアップ」を選択
準備2:ストレージに余裕を持たせる
普段から10GB以上の空き容量を保つよう心がけましょう。いざという時にスムーズです。
準備3:Wi-Fi環境を整える
- 安定した高速Wi-Fiに接続する
- アップデート中は他のデバイスの使用を控える
- ルーターの近くでアップデートする
準備4:時間に余裕がある時に実行する
アップデートには30分〜1時間かかることがあります。急いでいる時や外出前は避けましょう。
まとめ
iPadのソフトウェアアップデートができない問題について、詳しく解説してきました。
主な原因と解決方法をおさらいしましょう:
最も多い原因:
- ストレージ容量不足 → 不要なアプリや写真を削除
- バッテリー残量不足 → 充電しながらアップデート
- Wi-Fi接続の問題 → ルーターを再起動、ネットワーク設定リセット
- アップデートファイルの破損 → ファイルを削除して再ダウンロード
試す順番:
- iPadを再起動する
- ストレージを確保する
- Wi-Fi接続を確認する
- アップデートファイルを削除して再ダウンロード
- 日時設定を確認する
- パソコンを使ってアップデートする
- リカバリーモードを使う(最終手段)
予防策:
- 定期的にバックアップを取る
- ストレージに余裕を持たせる
- 安定したWi-Fi環境で実行する
- 時間に余裕がある時に行う
多くの場合、この記事で紹介した方法のどれかで解決できるはずです。一つずつ落ち着いて試してみてください。
それでも解決しない場合は、Appleサポートに相談するか、Apple Storeでの診断を検討しましょう。ハードウェアの故障の可能性もあります。
最新のiPadOSで、快適なiPadライフを楽しんでくださいね!


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