Macの連絡先をインポート・エクスポートする方法を完全解説

Mac

新しいMacに買い替えたとき。
Windowsパソコンから連絡先を移したいとき。
ExcelやGoogleの連絡先をMacに入れたいとき。

こんな場面で必要になるのが、連絡先の「インポート」と「エクスポート」です。

インポートは「連絡先を取り込む」こと。
エクスポートは「連絡先を書き出す」こと。

この記事では、Macの「連絡先」アプリで連絡先をインポート・エクスポートする方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

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  1. 【基礎知識】連絡先のファイル形式について
    1. vCard形式(.vcf)
    2. CSV形式(.csv)
    3. アーカイブ形式(.abbu)
  2. 【エクスポート】Macから連絡先を書き出す方法
    1. vCard形式でエクスポートする(基本)
    2. アーカイブ形式でエクスポートする(完全バックアップ)
    3. エクスポート時の設定(写真やメモの扱い)
  3. 【インポート】Macに連絡先を取り込む方法
    1. vCardファイルをインポートする(基本)
    2. アーカイブファイル(.abbu)をインポートする
    3. CSVファイルをインポートする
  4. 【応用】CSV形式でエクスポートする方法
    1. 方法1:Numbersを使う(無料・標準機能)
    2. 方法2:オンライン変換ツールを使う(無料)
    3. 方法3:専用アプリを使う(有料)
  5. iCloudを使った連絡先の同期
    1. iCloud連絡先同期の設定(Mac)
    2. iCloud連絡先同期の設定(iPhone/iPad)
    3. iCloudから直接エクスポート
  6. 重複した連絡先を結合する
    1. 重複の検出と結合
    2. 手動で連絡先を結合
  7. よくあるトラブルと解決方法
    1. Q. vCardファイルをインポートできない
    2. Q. CSVファイルをインポートしても何も起こらない
    3. Q. インポート後に一部の情報が欠落している
    4. Q. 連絡先が文字化けする
    5. Q. アーカイブをインポートしたら全部上書きされた
    6. Q. iCloudの連絡先が同期されない
    7. Q. Numbersにドラッグしても何も起こらない
  8. データ移行のベストプラクティス
    1. 安全な移行手順
    2. バックアップの習慣
    3. プライバシーへの配慮
  9. まとめ:連絡先の移動は意外と簡単!

【基礎知識】連絡先のファイル形式について

連絡先のデータには、いくつかのファイル形式があります。

vCard形式(.vcf)

最も一般的な連絡先ファイル形式です。

  • 拡張子は「.vcf」
  • ほとんどのメールソフトや連絡先アプリで使える
  • iPhoneやAndroidでも読み込める
  • 写真やメモも含めて保存できる

Macの「連絡先」アプリでは、このvCard形式が標準です。

CSV形式(.csv)

表形式のテキストファイルです。

  • 拡張子は「.csv」
  • ExcelやGoogleスプレッドシートで開ける
  • データの編集や整理がしやすい
  • ただし、Macの連絡先アプリは直接CSV出力できない

CSV形式が必要な場合は、少し工夫が必要になります(後述)。

アーカイブ形式(.abbu)

Mac専用のバックアップファイルです。

  • 拡張子は「.abbu」
  • グループ情報も含めて完全バックアップできる
  • ただし、他のシステムでは使えない
  • Macからの完全移行や復元に最適

【エクスポート】Macから連絡先を書き出す方法

まずは、連絡先をMacから書き出す方法を解説します。

vCard形式でエクスポートする(基本)

最も一般的で、他のデバイスやアプリでも使いやすい方法です。

全ての連絡先をエクスポート:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  • Dockから起動、またはLaunchpadから「連絡先」を探す
  1. Command + A を押して全ての連絡先を選択
  • または、左サイドバーで「すべての連絡先」をクリック
  1. メニューバーから「ファイル」→「書き出す」→「vCardを書き出す」を選択
  2. 保存場所とファイル名を指定
  • デスクトップなど、分かりやすい場所がおすすめ
  1. 「保存」をクリック

これで、全ての連絡先が1つのvCardファイルとして保存されます。

特定の連絡先だけをエクスポート:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. エクスポートしたい連絡先を選択
  • 複数選択する場合は、Commandキーを押しながらクリック
  • 連続した複数を選択する場合は、Shiftキーを押しながらクリック
  1. メニューバーから「ファイル」→「書き出す」→「vCardを書き出す」を選択
  2. 保存場所とファイル名を指定して「保存」

もっと簡単な方法(ドラッグ&ドロップ):

  1. 連絡先を選択
  2. そのままデスクトップやFinderウィンドウにドラッグ
  3. 自動的にvCardファイルが作成される

アーカイブ形式でエクスポートする(完全バックアップ)

グループ情報も含めて完全にバックアップしたい場合に使います。

手順:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. メニューバーから「ファイル」→「書き出す」→「連絡先をアーカイブ」を選択
  3. 保存場所を指定して「保存」

拡張子が「.abbu」のファイルが作成されます。

注意点:

  • アーカイブをインポートすると、現在の連絡先が上書きされます
  • 完全復元や移行の場合にのみ使用してください

エクスポート時の設定(写真やメモの扱い)

vCardをエクスポートする際、写真やメモを含めるかどうかを設定できます。

設定方法:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. メニューバーから「連絡先」→「設定」を選択
  3. 「一般」タブをクリック
  4. 以下の項目をチェック:
  • 「写真をvCardに書き出す」:連絡先の写真を含める
  • 「メモをvCardに書き出す」:メモ欄の情報を含める

これらをオンにすると、エクスポートしたvCardに写真やメモも含まれます。

【インポート】Macに連絡先を取り込む方法

次に、連絡先をMacに取り込む方法を解説します。

vCardファイルをインポートする(基本)

vCard形式のファイルがあれば、簡単にインポートできます。

方法1:ファイルメニューから

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. メニューバーから「ファイル」→「読み込む」を選択
  3. インポートするvCardファイルを選択
  4. 「開く」をクリック
  5. 「○○件のカードを追加してもよろしいですか?」と表示される
  6. 「追加」をクリック

これで、連絡先がインポートされます。

方法2:ダブルクリック

  1. vCardファイル(.vcf)をダブルクリック
  2. 自動的に「連絡先」アプリが開く
  3. 「追加」をクリック

方法3:ドラッグ&ドロップ

  1. vCardファイルをDockの「連絡先」アイコンにドラッグ

または

  1. 「連絡先」アプリのウィンドウにvCardファイルをドラッグ

どちらでもインポートできます。

アーカイブファイル(.abbu)をインポートする

重要:アーカイブをインポートすると、現在の連絡先情報が上書きされます!

手順:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. メニューバーから「ファイル」→「読み込む」を選択
  3. アーカイブファイル(.abbu)を選択
  4. 「開く」をクリック
  5. 警告が表示される場合は内容を確認
  6. 「置き換える」をクリック

現在の連絡先が、インポートしたデータで置き換えられます。

CSVファイルをインポートする

Macの「連絡先」アプリは、CSV形式のインポートに対応しています。

重要な前提条件:

CSVファイルをインポートする前に、テキストエディタ(テキストエディットなど)で以下を確認してください:

  • 改行を削除:連絡先情報の中に改行がないこと
  • 項目数を統一:すべての連絡先で同じ数の項目があること
  • 区切り文字:カンマ(CSV)またはタブで区切られていること
  • スペースなし:カンマやタブの前後にスペースがないこと

インポート手順:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. メニューバーから「ファイル」→「読み込む」を選択
  3. CSVファイルを選択
  4. エンコーディングを確認(必要に応じて変更)
  • 日本語の場合は「UTF-8」または「Shift-JIS」
  1. 「開く」をクリック
  2. 項目ラベルの確認画面が表示される
  3. 各列に正しいラベルを割り当てる
  • 「名前」「電話番号」「メールアドレス」など
  • インポートしたくない列は「読み込まない」を選択
  1. ヘッダー行がある場合は「最初のカードを無視」をチェック
  2. 「OK」をクリック

よくあるCSVインポートの問題:

  • 文字化けする:エンコーディングを変更してみる
  • 項目が正しく入らない:CSVの形式を確認する
  • 一部しかインポートされない:改行や項目数の不一致を確認

【応用】CSV形式でエクスポートする方法

Macの「連絡先」アプリは、直接CSV形式でエクスポートできません。

しかし、いくつかの方法でCSV形式に変換できます。

方法1:Numbersを使う(無料・標準機能)

AppleのNumbersアプリを使ってCSVに変換できます。

手順:

  1. 「連絡先」アプリで、エクスポートしたい連絡先を選択
  • Command + A で全選択も可能
  1. Numbersアプリを開いて新しいスプレッドシートを作成
  2. 連絡先を選択した状態で、Numbersのスプレッドシートにドラッグ
  3. 「スプレッドシートを更新中」と表示される
  4. 連絡先データが表に変換される
  5. 必要に応じてデータを整理・編集
  6. メニューバーから「ファイル」→「書き出す」→「CSV」を選択
  7. 保存場所を指定して「次へ」
  8. 「書き出す」をクリック

これで、CSV形式のファイルが作成されます。

注意点:

  • 大量の連絡先(500件以上)を一度にドラッグすると、フリーズする可能性があります
  • その場合は、100〜200件ずつに分けて処理してください

方法2:オンライン変換ツールを使う(無料)

vCardファイルをCSVに変換するオンラインツールがあります。

手順:

  1. 連絡先をvCard形式でエクスポート
  2. 以下のようなオンライン変換サービスにアクセス
  • vCard to CSV Converter(検索で見つかります)
  1. vCardファイルをアップロード
  2. 「変換」をクリック
  3. CSVファイルをダウンロード

注意点:

  • プライバシーが心配な場合は避けるべき
  • 機密情報が含まれる連絡先には使わない
  • アップロードしたファイルがサーバーに残る可能性がある

方法3:専用アプリを使う(有料)

Macには、連絡先をCSVに変換する専用アプリがあります。

代表的なアプリ:

  • Exporter for Contacts 2
  • Contacts Sync for Google Gmail
  • Export Address Book

これらは有料ですが、大量の連絡先を扱う場合や、頻繁に変換が必要な場合は便利です。

iCloudを使った連絡先の同期

MacとiPhone、iPadの連絡先を自動的に同期する方法です。

iCloud連絡先同期の設定(Mac)

手順:

  1. Appleメニュー →「システム設定」を開く
  • macOS Ventura以降の場合
  • 古いmacOSの場合は「システム環境設定」
  1. 上部の「Apple ID」をクリック
  2. 「iCloud」を選択
  3. 「連絡先」のスイッチをオンにする

これで、Macの連絡先がiCloudと同期されるようになります。

iCloud連絡先同期の設定(iPhone/iPad)

手順:

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 一番上の「自分の名前」をタップ
  3. 「iCloud」をタップ
  4. 「連絡先」のスイッチをオンにする

iCloudから直接エクスポート

iCloud.comから直接連絡先をエクスポートすることもできます。

手順:

  1. ブラウザで icloud.com にアクセス
  2. Apple IDでサインイン
  3. 「連絡先」をクリック
  4. エクスポートしたい連絡先を選択
  • Command + A で全選択
  • Commandキーを押しながらクリックで複数選択
  1. 左下の歯車アイコンをクリック
  2. 「vCardを書き出す」を選択
  3. ファイルがダウンロードされる

重複した連絡先を結合する

インポート後に重複した連絡先ができてしまった場合の対処法です。

重複の検出と結合

「連絡先」アプリには、重複を自動検出する機能があります。

手順:

  1. 「連絡先」アプリを開く
  2. メニューバーから「カード」→「重複を検索」を選択
  3. 重複が見つかると通知が表示される
  4. 「結合」をクリック
  5. 重複する連絡先が自動的に統合される

手動で連絡先を結合

手順:

  1. 結合したい連絡先を選択
  • Commandキーを押しながら複数の連絡先をクリック
  1. メニューバーから「カード」→「選択したカードを結合」を選択
  2. 情報が統合された1つの連絡先になる

よくあるトラブルと解決方法

Q. vCardファイルをインポートできない

原因と対処法:

原因1:ファイルが破損している

  • 別のアプリでvCardファイルを開いてみる
  • テキストエディタで開いて、内容が正しいか確認

原因2:ファイル形式が正しくない

  • 拡張子が「.vcf」であることを確認
  • 他のファイル形式(.csv など)ではないか確認

原因3:vCardのバージョンが古い

  • 一度Numbersなどで開いて、再度vCardとして保存してみる

Q. CSVファイルをインポートしても何も起こらない

原因と対処法:

原因1:CSVの形式が正しくない

  • テキストエディタでCSVファイルを開く
  • 各項目がカンマで区切られているか確認
  • 改行が含まれていないか確認
  • すべての行の項目数が同じか確認

原因2:エンコーディングの問題

  • インポート時のエンコーディングを「UTF-8」または「Shift-JIS」に変更

Q. インポート後に一部の情報が欠落している

原因と対処法:

原因1:項目ラベルの割り当てが間違っている

  • CSVインポート時の項目ラベル設定を確認
  • 正しい項目に割り当て直す

原因2:サポートされていない情報

  • 一部の情報は「メモ」欄に追加される場合があります
  • インポート後に「メモ」欄を確認してください

Q. 連絡先が文字化けする

原因と対処法:

原因:エンコーディングの不一致

  • テキストエディタでファイルのエンコーディングを確認
  • 「UTF-8」で保存し直してからインポート
  • インポート時にエンコーディングを手動で指定

Q. アーカイブをインポートしたら全部上書きされた

対処法:

残念ながら、アーカイブのインポートは元に戻せません

予防策:

  • アーカイブをインポートする前に、必ず現在の連絡先をバックアップ
  • 通常のインポートには、vCard形式を使う(アーカイブは完全復元時のみ)

Q. iCloudの連絡先が同期されない

原因と対処法:

原因1:iCloudにサインインしていない

  • 「システム設定」→「Apple ID」で確認
  • 同じApple IDでサインインしているか確認

原因2:連絡先の同期がオフになっている

  • 「システム設定」→「Apple ID」→「iCloud」
  • 「連絡先」がオンになっているか確認

原因3:ネットワークの問題

  • インターネット接続を確認
  • 一度サインアウトして、再度サインイン

Q. Numbersにドラッグしても何も起こらない

原因と対処法:

原因1:連絡先の数が多すぎる

  • 一度に500件以上をドラッグすると失敗することがあります
  • 100〜200件ずつに分けて処理してください

原因2:特定の連絡先にエラーがある

  • 少数ずつ試して、問題のある連絡先を特定
  • 問題のある連絡先を編集してから再試行

データ移行のベストプラクティス

安全な移行手順

新しいMacに連絡先を移行する場合の推奨手順:

  1. 古いMacで連絡先をvCard形式でエクスポート
  2. 外付けドライブやクラウドストレージに保存
  3. 新しいMacに転送
  4. 新しいMacでインポート
  5. 内容を確認
  6. 問題なければ、iCloud同期を有効にする

バックアップの習慣

定期的なバックアップがおすすめ:

  • 月1回:vCard形式でエクスポート
  • 外付けドライブまたはクラウドに保存
  • 日付を含むファイル名:例「連絡先_2024-12-03.vcf」

プライバシーへの配慮

連絡先には個人情報が含まれています。

注意点:

  • オンライン変換ツールは慎重に使用
  • 信頼できないサイトにアップロードしない
  • 不要になったファイルは削除
  • メールで送信する場合は暗号化を検討

まとめ:連絡先の移動は意外と簡単!

Macの連絡先のインポート・エクスポートについて解説しました。

この記事のポイント:

エクスポート(書き出し):

  • vCard形式が基本で最も汎用性が高い
  • 「ファイル」→「書き出す」→「vCardを書き出す」
  • ドラッグ&ドロップでも可能
  • CSV形式にはNumbersを使って変換

インポート(取り込み):

  • vCardファイルをダブルクリックが最も簡単
  • 「ファイル」→「読み込む」でも可能
  • CSVファイルも直接インポート可能(形式に注意)
  • アーカイブは現在の連絡先を上書きするので注意

iCloud同期:

  • 設定すれば全デバイスで自動同期
  • Mac、iPhone、iPad間で連絡先が常に最新
  • iCloud.comからも直接操作可能

トラブル対策:

  • インポート前にバックアップを取る
  • CSVは形式を確認してからインポート
  • 重複は自動検出で結合できる

連絡先の移動は、手順さえ分かれば決して難しくありません。

新しいMacへの移行、他のシステムからのデータ移動、バックアップなど、様々な場面で活用してください。

定期的なバックアップを忘れずに!大切な連絡先データを守りましょう。

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