「家族で1台のPCを共有しているけど、Steamアカウントは別々にしたい」
「サブアカウントを作ってゲームをプレイしたい」
同じPCで複数のSteamアカウントを使いたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、Steamで別アカウントを同じPCで使う方法から、アカウントの切り替え方、ゲームを共有する「ファミリーシェアリング」機能まで詳しく解説します。
同じPCで複数のSteamアカウントは使える?

結論から言うと、同じPCで複数のSteamアカウントを使うことは可能です。
ただし、同時に複数のアカウントでログインすることはできません。1台のPCでSteamクライアントを起動した場合、ログインできるアカウントは1つだけです。
別のアカウントを使いたい場合は、現在のアカウントからログアウトして、別のアカウントでログインし直す必要があります。
Steamアカウントを切り替える方法
同じPCで別のアカウントに切り替える方法は、主に3つあります。
方法1:通常のログアウト・ログイン
最も基本的な方法です。
手順
- Steamクライアントを起動する
- 左上の「Steam」メニューをクリック
- 「アカウント変更」を選択
- 確認画面が表示されたら「ログアウト」をクリック
- Steamが再起動し、ログイン画面が表示される
- 別のアカウントのIDとパスワードを入力してログイン
この方法はシンプルですが、毎回IDとパスワードを入力する必要があります。Steamガード(2段階認証)を有効にしている場合は、認証コードの入力も必要です。
方法2:起動時にアカウント選択画面を表示する設定
PCを起動するたびに、どのアカウントでログインするか選択できるようにする方法です。
手順
- Steamクライアントの左上「Steam」→「アカウント変更」をクリック
- 「Steam起動時に毎回、使用するアカウントを確認します」にチェックを入れる
- 「続行」をクリック
この設定を有効にすると、Steam起動時に過去にログインしたアカウントの一覧が表示され、ワンクリックで選択できるようになります。
複数のアカウントを頻繁に切り替える場合は、この設定をオンにしておくと便利です。
方法3:ショートカットにログイン情報を設定する
デスクトップにアカウント別のショートカットを作成し、起動するだけで自動ログインできるようにする方法です。
手順
- デスクトップにあるSteamのショートカットをコピーする
- コピーしたショートカットを右クリックして「プロパティ」を開く
- 「ショートカット」タブの「リンク先」欄を確認する
- 末尾に以下のように追記する
"C:\Program Files (x86)\Steam\steam.exe" -login アカウント名 パスワード
- 「OK」をクリックして保存
例
元のリンク先:
"C:\Program Files (x86)\Steam\steam.exe"
変更後:
"C:\Program Files (x86)\Steam\steam.exe" -login mysubaccount mypassword123
この方法を使えば、メインアカウント用とサブアカウント用のショートカットを作成し、クリックするだけで各アカウントにログインできます。
ただし、パスワードがショートカットに平文で保存されるため、セキュリティ面では注意が必要です。共有PCでは推奨できません。
ゲームを共有する「ファミリーシェアリング」機能
Steamには「ファミリーシェアリング(Family Library Sharing)」という機能があります。この機能を使うと、1つのアカウントで購入したゲームを、別のアカウントでもプレイできるようになります。
ファミリーシェアリングの特徴
- 最大10台のデバイスを承認可能
- 最大5つのアカウントとゲームを共有可能
- 共有されたアカウントでも、自分専用の実績やセーブデータを持てる
- ゲームは無料でプレイ可能(再購入不要)
ファミリーシェアリングの設定手順
ゲームを「貸す側」と「借りる側」の両方で設定が必要です。
貸す側(ゲームを持っているアカウント)の設定
- 借りる側のPCで、貸す側のSteamアカウントにログインする
- 左上の「Steam」→「設定」を開く
- 「ファミリー」タブを選択
- 「このコンピュータを承認する」にチェックを入れる
- 共有を許可するアカウント(借りる側)にチェックを入れる
- 設定を保存してログアウト
借りる側の確認
- 借りる側のアカウントでログインする
- ライブラリを開くと、共有されたゲームが表示される
- ゲームを選択して「インストール」をクリック
ファミリーシェアリングの制限事項
便利な機能ですが、いくつかの制限があります。
同時プレイはできない
同じゲームを、貸す側と借りる側で同時にプレイすることはできません。貸す側がゲームを起動すると、借りる側は数分後に強制終了されます。
貸す側のアカウントが優先されるため、いつでも自分のゲームを遊ぶことができます。
一部のゲームは共有不可
以下のようなゲームは、ファミリーシェアリングの対象外となります。
- サードパーティのアカウント登録が必要なゲーム
- 追加のサブスクリプションが必要なゲーム
- VAC(Valve Anti-Cheat)でBANされたゲーム
- 開発者が共有を無効にしているゲーム
DLCの扱い
借りる側がベースゲームを持っていない場合のみ、貸す側のDLCも利用できます。借りる側が同じベースゲームを所有している場合、DLCは共有されません。
セーブデータはどうなる?

同じPCで複数のSteamアカウントを使う場合、セーブデータの扱いには注意が必要です。
Steamクラウド対応ゲームの場合
Steamクラウドに対応しているゲームは、セーブデータがアカウントごとにクラウド上に保存されます。
アカウントを切り替えても、それぞれのアカウントで独自のセーブデータが維持されるため、データが混ざる心配はありません。
ローカル保存のゲームの場合
セーブデータがPC内のローカルフォルダに保存されるゲームは、注意が必要です。
多くのゲームは、以下のような場所にセーブデータを保存します。
C:\Users\ユーザー名\Documents\My Games\C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\- ゲームのインストールフォルダ内
同じWindowsアカウントを使っている場合、別のSteamアカウントでログインしても、同じセーブデータが使われてしまうことがあります。
家族でセーブデータを分けたい場合は、Windowsのユーザーアカウントも分けることをおすすめします。
セーブデータを完全に分ける方法
- Windowsアカウントを分ける:各ユーザーが専用のWindowsアカウントを使うことで、セーブデータが完全に分離されます。
- セーブデータの保存場所を確認:遊ぶゲームがどこにセーブデータを保存するか事前に確認しておくと、トラブルを防げます。
同じゲームを複数アカウントでインストールする場合
同じPCに、異なるアカウントで購入した同じゲームをインストールしたい場合、再ダウンロードは不要です。
Steamは、PC内にインストールされているゲームを自動で認識します。別のアカウントでログインしても、すでにインストール済みのゲームがあれば、そのまま起動できます。
ただし、ライブラリには「インストール済み」として表示されますが、そのアカウントでゲームを所有していない場合、「購入」ボタンが表示されます。
ファミリーシェアリングを設定すれば、購入せずにプレイ可能です。
よくある疑問
複数アカウントを作ることは規約違反?
Steamの利用規約では、1人のユーザーが複数のアカウントを持つこと自体は禁止されていません。
ただし、以下のような行為は規約違反となる可能性があります。
- BANを回避するために新しいアカウントを作成する
- 不正な方法でゲームキーを取得する
- アカウントの売買や譲渡
正当な理由(家族での使用、サブアカウントでのプレイなど)で複数アカウントを使用する分には問題ありません。
2台のPCで同時にログインできる?
同一アカウントで2台のPCに同時にログインすることは可能です。
ただし、同時にゲームを起動することはできません。1台でゲームを起動すると、もう1台では起動できなくなります。
購入やライブラリの閲覧などは、複数のデバイスで同時に行えます。
ブラウザでは複数アカウントにログインできる?
はい、できます。
Steamクライアントでは1アカウントしかログインできませんが、ブラウザ版Steamでは複数のアカウントにログイン可能です。
例えば、Chrome、Firefox、Edgeなど異なるブラウザを使えば、それぞれ別のアカウントでログインできます。また、同じブラウザでもシークレットウィンドウを使えば、別アカウントでログインできます。
ゲームのプレイにはクライアントが必要ですが、購入やフレンド管理などはブラウザでも可能です。
アカウント切り替え時にSteamガードの認証は必要?
Steamガード(2段階認証)を有効にしている場合、新しいデバイスや久しぶりにログインするアカウントでは認証コードの入力が求められます。
同じPCで頻繁に切り替える場合は、「このコンピュータを記憶する」にチェックを入れることで、認証を省略できる場合があります。
まとめ
同じPCで複数のSteamアカウントを使うことは可能ですが、同時ログインはできません。アカウントを切り替えるには、ログアウトして再ログインする必要があります。
切り替えを効率化する方法としては、「起動時にアカウント選択画面を表示する設定」や「ショートカットへのログイン情報設定」があります。
家族でゲームを共有したい場合は、「ファミリーシェアリング」機能を活用することで、1本のゲームを複数のアカウントでプレイできます。ただし、同時プレイには対応していない点に注意してください。
セーブデータを完全に分けたい場合は、Steamアカウントだけでなく、Windowsのユーザーアカウントも分けることをおすすめします。
複数アカウントを上手に活用して、快適なSteamライフを楽しんでください。


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