「Google Meetでイヤホンを使っているのに、なぜか音が聞こえない…」
「イヤホンのマイクが認識されず、相手に声が届かない…」
オンライン会議が日常になった今、こんな経験をした方は多いのではないでしょうか。特に急な会議が始まるときに音声トラブルが起きると、焦ってしまいますよね。
実は、Google Meetでイヤホンを使う際には、いくつか設定やチェックすべきポイントがあります。正しく設定すれば、音漏れを防ぎながら快適に会議に参加できるのです。
この記事では、Google Meetでイヤホンを使う際の設定方法から、「音が聞こえない」「マイクが使えない」といったトラブルの解決方法まで、初心者にも分かりやすく解説します。
Google Meetでイヤホンを使うメリット

まず、なぜイヤホンを使った方が良いのか、そのメリットを確認しましょう。
1. 音漏れを防げる
カフェやコワーキングスペースなど、周りに人がいる場所で会議をする場合、パソコン内蔵スピーカーだと音漏れしてしまいます。
イヤホンを使えば、会議内容が周囲に聞こえる心配がありません。プライバシーを守りながら会議に参加できます。
2. ハウリング(エコー)を防げる
マイクとスピーカーを両方使うと、スピーカーから出た音をマイクが拾ってしまい、「キーン」という不快なハウリング(エコー)が発生することがあります。
イヤホンマイクを使えば、この問題を大幅に軽減できます。Google Meetも公式にヘッドセットの使用を推奨しています。
3. 音質が向上する
ノートパソコンの内蔵スピーカーやマイクは、音質があまり良くないことが多いです。
イヤホンマイクやヘッドセットを使うことで、相手の声がクリアに聞こえ、自分の声も相手にはっきり届きます。
4. 集中できる
周囲の雑音をシャットアウトできるため、会議に集中しやすくなります。特にノイズキャンセリング機能付きのイヤホンなら、さらに効果的です。
基本:Google Meetでイヤホンを設定する方法
それでは、実際にイヤホンを使うための設定方法を見ていきましょう。
会議参加前に設定する方法
会議に参加する前に、イヤホンを正しく設定しておくのがおすすめです。
手順1:イヤホンを接続する
まず、イヤホンをパソコンやスマートフォンに接続します。
- 有線イヤホンの場合:イヤホンジャックに差し込みます
- Bluetoothイヤホンの場合:Bluetoothをオンにしてペアリングします
Bluetoothイヤホンは、必ずペアリングが完了してから次の手順に進んでください。
手順2:Google Meetの会議リンクをクリック
会議の招待メールやカレンダーから、会議リンクをクリックします。
手順3:「音声と映像を確認」をクリック
会議参加前の画面(プレビュー画面)の右下にある「音声と映像を確認」をクリックします。
手順4:マイクを選択
設定画面が開いたら、「マイク」のプルダウンメニューをクリックします。
接続されているマイクの一覧が表示されるので、使いたいイヤホンマイクを選択します。
イヤホンマイクの名前は機種によって異なりますが、「ヘッドセット」「マイク(イヤホンの製品名)」などと表示されます。
手順5:スピーカーを選択
次に「スピーカー」のプルダウンメニューをクリックします。
同じように、使いたいイヤホンを選択します。
「スピーカーをテスト」ボタンをクリックすると、実際に音が聞こえるか確認できます。テスト音が聞こえれば設定完了です。
手順6:マイクをテスト
マイクアイコンをクリックして話してみます。マイクバーが動けば、マイクが正常に動作しています。
手順7:会議に参加
すべての設定が完了したら、「今すぐ参加」をクリックして会議に参加します。
会議中に設定を変更する方法
会議がすでに始まっている状態でも、イヤホンに切り替えることができます。
手順1:設定メニューを開く
会議画面の右下にある「…」(その他のオプション)ボタンをクリックします。
手順2:「設定」を選択
表示されるメニューから「設定」を選択します。
手順3:「音声」タブを開く
設定画面が開いたら、左側のメニューから「音声」をクリックします。
手順4:マイクとスピーカーを変更
「マイク」と「スピーカー」のプルダウンメニューから、それぞれイヤホンを選択します。
設定は自動的に保存されるので、選択したらそのまま設定画面を閉じれば完了です。
スマートフォン・タブレットでの設定方法
スマートフォンやタブレットでGoogle Meetを使う場合も、イヤホンの設定が必要です。
AndroidとiPhoneの場合
手順1:イヤホンを接続
有線イヤホンならイヤホンジャックに接続、Bluetoothイヤホンならペアリングします。
手順2:Google Meetアプリを開く
Google Meetアプリから会議に参加します。
手順3:会議中に画面をタップ
会議が始まったら、画面をタップしてコントロールメニューを表示します。
手順4:オーディオソースを変更
画面右上の「音声マーク」(オーディオソース)をタップします。
利用可能なオーディオデバイスの一覧が表示されるので、使いたいイヤホンを選択します。
スマートフォンの場合、多くのケースでイヤホンを接続すると自動的に切り替わりますが、手動で確認・変更することもできます。
トラブル1:イヤホンが認識されない・リストに表示されない
最もよくあるトラブルが「イヤホンを接続しているのに、デバイスのリストに表示されない」というケースです。
原因1:接続が不完全
有線イヤホンの場合
イヤホンジャックがしっかり奥まで差し込まれていない可能性があります。
解決方法
- 一度イヤホンを抜きます
- ジャックの接続部分にホコリがないか確認します
- もう一度しっかりと奥まで差し込みます
- カチッと音がするまで押し込んでください
Bluetoothイヤホンの場合
ペアリングが完了していない、または接続が切れている可能性があります。
解決方法
- パソコンやスマホのBluetooth設定を開きます
- イヤホンが「接続済み」になっているか確認します
- 接続されていない場合は、デバイス名をクリックして接続します
- 一度ペアリングを解除し、再度ペアリングし直すのも効果的です
原因2:別のアプリがマイクを使用中
他のアプリ(Zoom、Skype、音楽プレーヤーなど)がマイクやスピーカーを使用していると、Google Meetで認識されないことがあります。
解決方法
- バックグラウンドで動作している他のビデオ会議アプリを終了します
- 音楽プレーヤーやビデオプレーヤーを停止します
- Google Meetを再読み込みします
原因3:ブラウザがマイクへのアクセスを許可していない
ブラウザの設定で、Google Meetがマイクやカメラにアクセスする権限が与えられていない可能性があります。
解決方法(Chrome・Edgeの場合)
- アドレスバーの左側にある鍵マーク(または「サイトの情報を表示」アイコン)をクリックします
- 「サイトの設定」を選択します
- 「マイク」と「カメラ」の項目を「許可」に設定します
- ページを再読み込みします
解決方法(Safariの場合)
- Safariメニューから「設定」→「Webサイト」を選択します
- 左側のメニューから「マイク」と「カメラ」を選択します
- meet.google.comに対して「許可」を選択します
原因4:システム設定でマイクがミュートになっている
OS(WindowsやMac)の設定で、マイクがミュートになっている場合があります。
解決方法(Windows 10/11の場合)
- 画面右下のスピーカーアイコンを右クリックします
- 「サウンドの設定を開く」を選択します
- 「入力」セクションで、使用したいマイクが選択されているか確認します
- 「デバイスのプロパティ」をクリックして、音量が適切か確認します
- 「無効にする」がオンになっていないか確認します
解決方法(Macの場合)
- アップルメニューから「システム環境設定」を開きます
- 「サウンド」をクリックします
- 「入力」タブで、使用したいマイクを選択します
- 入力レベルのスライダーが最小になっていないか確認します
トラブル2:イヤホンから音が聞こえない

イヤホンが認識されているのに音が聞こえない場合の対処法です。
原因1:間違ったデバイスが選択されている
複数のオーディオデバイスがある場合、Google Meetが別のデバイスを選択している可能性があります。
解決方法
前述の「会議中に設定を変更する方法」を参考に、スピーカーの設定を確認します。
必ず使いたいイヤホンが選択されているか確認し、「スピーカーをテスト」で音が出るか試してください。
原因2:イヤホン自体の音量が小さい
Google Meetの音量設定は問題なくても、イヤホン本体やOS側の音量が小さい(またはミュート)になっている可能性があります。
解決方法
- パソコンやスマホのボリュームボタンで音量を上げます
- Bluetoothイヤホンの場合、イヤホン本体にも音量ボタンがあれば調整します
- Google Meetの会議画面で、スピーカーアイコンをクリックして音量を確認します
原因3:イヤホンの故障
イヤホン自体が故障している可能性もあります。
確認方法
別のアプリ(音楽プレーヤーやYouTubeなど)で音が聞こえるか試してみましょう。
他のアプリでも音が聞こえない場合は、イヤホンの故障が考えられます。別のイヤホンで試してみてください。
トラブル3:イヤホンマイクで声が相手に届かない
イヤホンから音は聞こえるのに、自分の声が相手に届かないケースです。
原因1:マイクがミュートになっている
単純にミュートボタンを押してしまっている可能性があります。
解決方法
会議画面下部のマイクアイコンを確認します。
- 赤い斜線が入っている場合:ミュート状態です。クリックしてミュートを解除してください
- グレーまたは白の場合:マイクがオンになっています
原因2:間違ったマイクが選択されている
スピーカーは正しく設定されていても、マイクが内蔵マイクのままになっているケースがあります。
解決方法
「会議中に設定を変更する方法」を参考に、マイクの設定を確認します。
イヤホンマイクを選択して、マイクバーが動くかテストしてください。
原因3:イヤホンマイクが認識されていない
一部のイヤホンは、スピーカー機能は認識されてもマイク機能が認識されないことがあります。
確認方法
マイクの一覧に、イヤホンマイクが表示されているか確認します。
表示されていない場合、以下を試してみてください:
- イヤホンを一度抜いて再度接続します
- パソコンを再起動します
- イヤホンが「マイク付き」モデルか確認します(音楽用イヤホンにはマイクがないものもあります)
- 別のイヤホンマイクで試してみます
原因4:イヤホンマイクの音量が小さい
マイク自体の感度や音量が低く設定されている可能性があります。
解決方法(Windows)
- サウンド設定を開きます
- 「入力」セクションで使用中のマイクを選択します
- 「デバイスのプロパティ」をクリックします
- 「レベル」タブで音量スライダーを最大(100)に設定します
解決方法(Mac)
- システム環境設定から「サウンド」を開きます
- 「入力」タブで使用中のマイクを選択します
- 「入力音量」のスライダーを右側(最大)に調整します
トラブル4:Bluetoothイヤホン特有の問題
Bluetoothイヤホンを使う場合、有線イヤホンにはない特有のトラブルがあります。
問題1:音質が悪い・途切れる
Bluetoothの接続が不安定だと、音質が悪くなったり途切れたりします。
解決方法
- イヤホンとパソコンの距離を近づけます(理想は1メートル以内)
- 間に障害物がないか確認します
- 他のBluetooth機器(マウス、キーボードなど)を一時的にオフにして干渉を減らします
- イヤホンを充電します(バッテリーが少ないと接続が不安定になります)
問題2:音声通話用プロファイルに切り替わらない
Bluetoothヘッドセットには、高音質な「A2DP」と通話用の「HFP/HSP」という2つのプロファイル(モード)があります。
Google Meetでは通話用プロファイルを使う必要がありますが、自動で切り替わらないことがあります。
解決方法
特に対処は不要なことが多いですが、音質が悪い場合は以下を試してください:
- 一度Bluetoothを切断して再接続します
- Google Meetでマイクとスピーカーの両方を同じBluetoothデバイスに設定します
問題3:ペアリングしたのに接続されない
ペアリングは成功しているのに、実際には接続されていないケースがあります。
解決方法
- Bluetooth設定でデバイス名をクリックして手動で接続します
- 一度ペアリングを削除し、最初からペアリングをやり直します
- イヤホンの電源を入れ直します
- パソコンやスマホのBluetoothを一度オフにしてからオンにします
トラブル5:会議中に突然音が聞こえなくなった
会議の途中で突然音が聞こえなくなる場合の対処法です。
原因1:Bluetoothの接続が切れた
Bluetoothイヤホンの場合、バッテリー切れや電波干渉で接続が切れることがあります。
解決方法
- Bluetooth設定を開いて接続状態を確認します
- 切れている場合は再接続します
- 有線イヤホンに切り替えるのも確実な方法です
原因2:別のアプリが音声デバイスを奪った
バックグラウンドで起動した別のアプリが、音声デバイスの使用権限を奪ってしまうことがあります。
解決方法
- 他のアプリ(音楽プレーヤー、動画プレーヤーなど)を終了します
- Google Meetの設定から、再度イヤホンを選択し直します
原因3:システムの一時的な不具合
パソコンやブラウザの一時的な不具合で音が出なくなることがあります。
解決方法
- まず、イヤホンを一度抜いて差し直します(Bluetoothなら切断→再接続)
- ブラウザを再読み込みします(F5キーを押す)
- それでもダメなら、一度会議から退出して再参加します
- 最終手段として、ブラウザやアプリを完全に閉じて起動し直します
事前準備:会議前にチェックすべきこと
トラブルを未然に防ぐために、会議前にチェックしておきたいポイントをまとめました。
1. 接続テストをする
会議の5〜10分前には準備を始め、音声テストをしましょう。
- イヤホンを接続します
- Google Meetの「音声と映像を確認」から設定画面を開きます
- 「スピーカーをテスト」で音が聞こえるか確認します
- マイクアイコンをクリックして話し、マイクバーが動くか確認します
2. イヤホンの充電を確認
Bluetoothイヤホンの場合、バッテリー残量を確認しましょう。
会議中にバッテリーが切れると慌ててしまうので、残量が少ない場合は充電するか、有線イヤホンを用意しておくと安心です。
3. バックアップの音声デバイスを用意
イヤホンにトラブルが起きた場合に備えて、以下を準備しておくと良いでしょう:
- 予備の有線イヤホン
- 最悪の場合、内蔵マイク・スピーカーでも会議に参加できるようにする
特に重要な会議の場合は、予備のデバイスを手元に置いておくことをおすすめします。
4. 静かな場所を選ぶ
イヤホンマイクを使っても、周囲の騒音は拾ってしまいます。
できるだけ静かな場所で会議に参加しましょう。どうしても難しい場合は、ノイズキャンセリング機能付きマイクのあるヘッドセットを検討してください。
おすすめ:Google Meet用のイヤホン・ヘッドセットの選び方

最後に、Google Meet用のイヤホンやヘッドセットを選ぶポイントを紹介します。
有線 vs Bluetooth:どちらが良い?
有線イヤホン
- メリット:接続が安定、遅延がない、充電不要、価格が安い
- デメリット:ケーブルが邪魔、移動の自由度が低い
Bluetoothイヤホン
- メリット:ケーブルがないので快適、移動しやすい
- デメリット:充電が必要、接続トラブルが起きやすい、やや高価
安定性を重視するなら有線、快適さを重視するならBluetoothがおすすめです。
マイク性能を確認する
「マイク付きイヤホン」と表記があっても、マイクの性能は製品によって大きく異なります。
オンライン会議向けには、以下の機能があるものがおすすめです:
- ノイズキャンセリング:周囲の雑音を減らす
- 指向性マイク:口元の音だけを拾う
- ミュートボタン:ケーブルやイヤホン本体にミュートボタンがあると便利
Google Meet認定デバイスも検討
Googleは、Google Meetで動作確認されたヘッドセットやスピーカーフォンの認定プログラムを実施しています。
予算に余裕があれば、認定デバイスを選ぶと相性問題が起きにくいです。認定デバイスのリストは、Google Meetのヘルプページで確認できます。
まとめ:事前準備とトラブル対応で快適な会議を
Google Meetでイヤホンを使う際のポイントをおさらいしましょう。
この記事のポイント
- イヤホンを使えば音漏れ防止、ハウリング防止、音質向上のメリットがある
- 会議参加前に「音声と映像を確認」から設定するのがベスト
- 会議中でも「設定」→「音声」からイヤホンに切り替え可能
- イヤホンが認識されない場合は、接続状態とブラウザの権限を確認
- 音が聞こえない場合は、正しいデバイスが選択されているか確認
- マイクが使えない場合は、ミュート状態と選択デバイスを確認
- Bluetoothイヤホンは接続の安定性に注意が必要
- 会議前に必ず音声テストをする習慣をつける
トラブル時の基本対応
- イヤホンの接続を確認する(抜き差し、再ペアリング)
- Google Meetの設定で正しいデバイスが選択されているか確認
- ブラウザのマイク・カメラ権限を確認
- OS側のサウンド設定を確認
- ブラウザや会議を再読み込みする
- 最終手段:パソコンやブラウザを再起動
音声トラブルは、映像トラブル以上にストレスがかかります。お互いの顔は見えても、声が聞こえなければコミュニケーションが取れません。
だからこそ、会議前の入念な確認が重要です。「いつもと違うイヤホンを使う」「新しいパソコンで初めて会議する」といった場合は、特に念入りにテストしましょう。
トラブルが起きても、この記事の対処法を順番に試せば、ほとんどの問題は解決できます。焦らず一つずつ確認して、快適なオンライン会議を実現してください!

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