iPhoneやiPadのSafariでリンクを長押ししたとき、本来ならプレビュー画面が表示されるはずなのに、表示されなくて困っていませんか?
リンクプレビューは、ページを開かずに中身を確認できる便利な機能です。でも「急に表示されなくなった」「設定を変えた覚えがないのに出てこない」という声をよく聞きます。
実は、この問題にはいくつかの原因があって、それぞれに適切な解決方法があるんです。ほとんどの場合、簡単な設定変更だけで元に戻せますよ。
この記事では、Safariの長押しプレビューが表示されない原因と、すぐに試せる解決策を詳しく解説していきます。
Safariのリンクプレビュー機能とは?

まずは、この機能について基本的なことを確認しておきましょう。
リンクプレビュー機能の仕組み
iOS 13以降のiPhone・iPadでは、Safariやメールアプリでリンクを長押しすると、リンク先のページがポップアップウィンドウで表示されます。
これにより、ページ全体を開かなくても内容を確認できるんです。
プレビュー機能の便利な点
- ページを開かずに内容を確認できる
- 怪しいリンクかどうか事前にチェックできる
- 通信量を節約できる
- 前のページを残したまま確認できる
3D Touchと触覚タッチの違い
iPhone 6s~iPhone XS Maxまでの機種は「3D Touch」という圧力感知機能がありました。画面を強く押し込むことでプレビューが表示されたんです。
iPhone XR以降の機種では「触覚タッチ(Haptic Touch)」に変わり、長押しすることでプレビューが表示されるようになりました。
プレビューが表示されない主な原因
なぜプレビューが出てこないのか、よくある原因を確認しましょう。
原因1: 「プレビューを非表示」設定になっている
一番多い原因がこれです。過去に「プレビューを非表示」をタップしたことがあると、その設定が保存されています。
原因2: タップの長さが適切でない
長押しと認識されるまでの時間が短すぎたり長すぎたりすると、プレビューが表示されません。
原因3: 触覚タッチの設定が「速い」になっている
触覚タッチの反応速度が速すぎると、意図せずプレビューが表示されたり、逆に表示されにくくなったりします。
原因4: Safariやアプリの不具合
アプリに一時的な不具合が起きていると、プレビュー機能が正常に動作しないことがあります。
原因5: iOSのバージョンが古い
古いバージョンのiOSでは、プレビュー機能が搭載されていない、または不安定なことがあります。
原因6: 特定のWebサイトやリンクの問題
一部のWebサイトでは、プレビュー機能が正しく動作しないことがあります。
すぐに試せる基本的な解決方法
まずは簡単にできる対処法から試してみましょう。
解決法1: 「タップしてプレビューを表示」を選択する
これが一番多い解決策です。
手順:
- Safariでリンクを長押しする
- URLだけが表示されるポップアップが出てくる
- 上部に「タップしてプレビューを表示」という文字があればタップする
これだけで、次回からプレビューが表示されるようになります。
注意点:
この設定はSafariとメールアプリで連動しています。どちらか一方で変更すると、もう一方にも反映されますよ。
解決法2: リンクの長押し時間を調整する
長押しが短すぎるとプレビューが表示されません。
コツ:
- リンクを指で触れてから、1秒程度そのまま待つ
- 触れた瞬間に動かさない(ずらすとスクロールと認識される)
- 強く押しすぎない(軽く触れるだけで大丈夫)
解決法3: Safariアプリを再起動する
一時的な不具合なら、アプリの再起動で解決することがあります。
手順:
- ホーム画面で下から上にスワイプ(またはホームボタン2回押し)してマルチタスク画面を表示
- Safariの画面を上にスワイプして終了
- もう一度Safariを起動する
解決法4: iPhoneを再起動する
システム全体の一時的な問題なら、再起動が効果的です。
再起動方法(Face ID搭載iPhone):
- 音量ボタン(どちらか)とサイドボタンを同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示されたらスライダーをドラッグ
- 電源が切れたら、サイドボタンを長押しして起動
再起動方法(ホームボタン搭載iPhone):
- サイドボタン(または上部ボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」をスライド
- 電源が切れたら、同じボタンを長押しして起動
触覚タッチの設定を調整する
プレビューの反応速度を調整することで、表示されやすくなります。
触覚タッチの時間を変更する方法
手順:
- 「設定」アプリを開く
- 「アクセシビリティ」をタップする
- 「タッチ」を選択する
- 「触覚タッチ」をタップする
ここで2つの設定を調整できます。
タッチ継続時間:
- 速い: 短い長押しで反応する
- 遅い: 長めに押さないと反応しない
デフォルトは「速い」になっています。プレビューが表示されにくい場合は「遅い」に変更してみてください。
試してみる:
設定画面の下部にある「タッチ継続時間テスト」で、実際にどのくらいの長さで反応するか確認できます。
おすすめの設定
プレビューを表示させたい場合:
- タッチ継続時間: 速い
- ただし、誤タップでプレビューが出やすくなる
誤タップを防ぎたい場合:
- タッチ継続時間: 遅い
- 意図的に長押ししないとプレビューが出ない
自分の使い方に合わせて調整しましょう。
iOSを最新版に更新する

古いバージョンのiOSを使っていると、不具合が起きることがあります。
iOSのバージョン確認方法
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップする
- 「情報」を選択する
- 「iOSバージョン」または「システムバージョン」で確認
iOSをアップデートする方法
手順:
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」を開く
- 利用可能なアップデートがあれば「ダウンロードしてインストール」をタップ
- パスコードを入力する
- 利用規約に同意する
- インストールが完了するまで待つ
注意点:
- Wi-Fi環境で行う
- バッテリー残量が50%以上あることを確認(または充電しながら)
- 時間がかかるので、余裕のあるときに実施する
Safariの設定をリセットする
設定に問題がある場合、リセットすることで解決することがあります。
Safariの履歴とデータを消去する
手順:
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「Safari」をタップする
- 「履歴とWebサイトデータを消去」を選択する
- 確認画面で「履歴とデータを消去」をタップする
注意:
この操作で以下のデータが削除されます。
- 閲覧履歴
- Cookie
- キャッシュデータ
ログイン状態は解除されるので、再度ログインが必要になります。
すべての設定をリセットする(最終手段)
他の方法で解決しない場合の最終手段です。
手順:
- 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」を開く
- 「リセット」をタップする
- 「すべての設定をリセット」を選択する
- パスコードを入力して確認する
注意:
この操作では以下がリセットされます。
- Wi-Fiパスワード
- 壁紙設定
- 通知設定
- その他のカスタマイズ設定
写真やアプリなどのデータは削除されません。
プレビューを非表示にしたい場合
逆に「プレビューが邪魔」という場合の対処法です。
プレビューを非表示にする方法
手順:
- Safariでリンクを長押しする
- プレビューが表示される
- 画面上部の「プレビューを非表示」をタップする
次回から、リンクを長押ししてもプレビューは表示されず、URLだけが表示されるようになります。
URL確認モードのメリット
プレビューを非表示にすると、リンク先のURLを先に確認できます。
これには以下のメリットがあります:
- フィッシング詐欺サイトを避けられる
- 意図しないページにアクセスするのを防げる
- セキュリティが向上する
怪しいリンクが多いサイトを見る場合は、プレビューをオフにしておくのも良いですね。
特定のサイトでプレビューが表示されない場合
一部のWebサイトでは、技術的な理由でプレビューが正しく表示されないことがあります。
考えられる理由
- サイトがプレビュー機能をブロックしている
- ログインが必要なページ
- JavaScriptで特殊な処理をしているページ
- モバイル対応していないサイト
対処法
この場合は、プレビュー機能を使わず、普通にリンクをタップしてページを開くしかありません。
または、以下の方法でURLを確認できます:
- リンクを長押しする
- 「リンクをコピー」を選択する
- メモ帳などに貼り付けてURLを確認する
プレビュー機能の便利な活用方法
せっかくなので、プレビュー機能の便利な使い方も紹介します。
新規タブで開く
プレビュー画面から、元のページを残したまま新しいタブで開けます。
手順:
- リンクを長押ししてプレビューを表示
- 画面下部のメニューから「新規タブで開く」をタップ
元のページに戻りたいときに便利です。
タブグループに追加する
iOS 15以降では、タブグループ機能が使えます。
手順:
- リンクを長押ししてプレビューを表示
- 「タブグループに開く」を選択
- 既存のグループを選ぶか、新規作成する
関連するページをまとめて管理できますよ。
リーディングリストに追加する
後で読みたい記事を保存できます。
手順:
- リンクを長押ししてプレビューを表示
- 「リーディングリストに追加」をタップ
オフラインでも読めるので便利です。
リンクをコピーする
プレビューを表示せずにURLだけをコピーしたい場合。
手順:
- リンクを長押しする
- 「リンクをコピー」を選択する
メモやメッセージで共有するときに使えます。
プレビューを閉じる方法
表示されたプレビューを閉じる方法は2つあります。
方法1: 下にスワイプする
プレビュー画面を下方向にスワイプすると閉じます。
上にスワイプしても閉じないので注意してください。
方法2: 余白をタップする
プレビューの外側(画面の暗くなっている部分)をタップすると閉じます。
どちらか使いやすい方法で閉じましょう。
よくある質問
Q: iPadでもプレビュー機能は使える?
A: はい、iPadOS 13以降なら使えます。使い方はiPhoneと同じです。
Q: Safariだけでなくメールアプリでもプレビューが表示されない
A: Safariとメールアプリのプレビュー設定は連動しています。Safariで「タップしてプレビューを表示」を選択すれば、メールアプリでも表示されるようになります。
Q: プレビュー機能を完全にオフにする方法はある?
A: iOS標準機能としては、完全にオフにする設定はありません。「プレビューを非表示」を選択すると、URLのみの表示になります。
Q: 一度非表示にしたプレビューを再度表示させるには?
A: リンクを長押しして、表示される画面の上部にある「タップしてプレビューを表示」を選択すれば戻ります。
Q: 古いiPhone(iOS 12以前)でもプレビューは使える?
A: iOS 13未満ではこの機能は使えません。iOSをアップデートする必要があります。ただし、機種によってはアップデートできない場合もあります。
Q: プレビューが表示されるのが遅い
A: 触覚タッチの設定が「遅い」になっている可能性があります。「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「触覚タッチ」で「速い」に変更してみてください。
Q: 3D Touchとの違いは?
A: 3D Touchは画面を強く押す動作、触覚タッチは長押しする動作です。機能的にはほぼ同じですが、対応機種が異なります。
まとめ
Safariの長押しプレビューが表示されない問題は、ほとんどの場合、簡単な設定変更で解決できます。
まず試すべきこと:
- リンクを長押しして「タップしてプレビューを表示」があればタップする
- 触覚タッチの設定を確認・調整する(設定→アクセシビリティ→タッチ→触覚タッチ)
- Safariアプリを再起動する
- iPhoneを再起動する
それでも解決しない場合:
- iOSを最新版にアップデートする
- Safariの履歴とデータを消去する
- すべての設定をリセットする(最終手段)
プレビュー機能のメリット:
- ページを開かずに内容を確認できる
- 怪しいリンクを避けられる
- 新規タブやリーディングリストへの追加が簡単
- 通信量を節約できる
プレビューを非表示にする場合:
URLのみを表示させることで、セキュリティを高めることができます。「プレビューを非表示」をタップすれば切り替わります。
リンクプレビュー機能は、うまく使えばSafariでのブラウジングがより快適になります。表示されない問題が解決したら、ぜひ活用してみてくださいね。
どうしても解決しない場合は、Appleサポートに問い合わせることをおすすめします。

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