Webページやチャットの長い会話を保存するとき、何枚もスクリーンショットを撮って「1枚目、2枚目、3枚目…」と管理するのは大変ですよね。
実は、Androidには「スクロールスクリーンショット」という便利な機能があり、画面に表示されていない部分まで含めて1枚の画像として保存できます。長いWebページも、レシピサイトの手順も、LINEやTwitterの会話も、スクロールして全部撮影可能です。
この記事では、Android標準機能での全画面スクショの撮り方から、メーカー別の操作方法、便利な活用シーンまで詳しく解説していきます。
スクロールスクリーンショットとは

まずは基本から理解しましょう。
通常のスクショとの違い
通常のスクリーンショット
画面に表示されている範囲だけを撮影します。縦長のWebページなどは、何枚も分けて撮る必要があります。
スクロールスクリーンショット(全画面スクショ)
画面に表示されていない部分まで含めて、1枚の長い画像として保存できます。ページの上から下まで、スクロールする範囲をすべてキャプチャできます。
こんなときに便利
- 長いWebページ全体を保存したい
- レシピサイトの材料から手順まで一気に保存
- LINEやTwitterの長い会話を1枚で共有
- 記事や説明書を後で読むために保存
- ネットショッピングの商品詳細ページ
- 長いメールやメッセージ
- PDFのような縦長のドキュメント
対応環境
Android 12以降
標準機能として搭載されています。
メーカー独自機能
Samsung、OnePlus、Xiaomi、OPPO、Vivoなどは、Android 12より前から独自のスクロールスクリーンショット機能を提供しています。
古い端末
Android 11以前の端末でも、サードパーティアプリを使えば同様の機能を利用できます。
Android標準機能での撮り方(Android 12以降)
まずは、Android 12以降に搭載された標準機能での撮り方を解説します。
基本手順
ステップ1:通常のスクリーンショットを撮る
スクロールできるページやアプリを開いた状態で、通常のスクリーンショットを撮影します。
- 電源ボタン + 音量下ボタンを同時押し
画面が一瞬光って、スクリーンショットが撮影されます。
ステップ2:「キャプチャ範囲を拡大」をタップ
画面の下部(または一部の機種では上部)に、撮影したスクリーンショットのプレビューが表示されます。
その横に「キャプチャ範囲を拡大」というボタンが表示されるので、これをタップします。
ステップ3:範囲を選択する
キャプチャする範囲を調整する画面が表示されます。
- 四隅の枠をドラッグして、撮影したい範囲を選択
- 上下に拡大・縮小できる
- プレビューを見ながら調整
ステップ4:保存
範囲を決めたら「保存」をタップします。1枚の長い画像として保存されます。
重要な注意点
すべてのアプリで使えるわけではない
アプリによっては、スクロールスクリーンショットに対応していない場合があります。その場合、「キャプチャ範囲を拡大」ボタンが表示されません。
マルチタスク画面からは使えない
アプリ履歴(マルチタスク)画面から撮影したスクリーンショットでは、この機能は使えません。必ず電源ボタン+音量下ボタンで撮影してください。
メーカー別の撮り方
Androidスマホは、メーカーごとに独自のUI(ユーザーインターフェース)を採用しているため、操作方法が若干異なります。
Google Pixel
Android 12以降のPixelでは、標準機能を使います。
手順
- 電源ボタン + 音量下ボタンで通常のスクショを撮影
- 画面下部の「キャプチャ範囲を拡大」をタップ
- 四隅の枠をドラッグして範囲を調整
- 「保存」をタップ
Pixelでは、範囲を手動で調整する必要があります。自動スクロールではなく、自分で範囲を決めるタイプです。
Samsung Galaxy
SamsungのGalaxyシリーズには、以前から「スクロールキャプチャ」機能があります。
事前設定(初回のみ)
- 「設定」アプリを開く
- 「便利な機能」を選択
- 「スクリーンショットとスクリーンレコーダー」をタップ
- 「キャプチャ後にツールバーを表示」をオンにする
撮影手順
- 電源ボタン + 音量下ボタンで通常のスクショを撮影
- 画面下部のツールバーに表示される「↓↓」(下向き矢印が2つ)のアイコンをタップ
- 画面が自動的に下にスクロールして、次の範囲を追加
- さらに下を撮りたい場合は、アイコンを長押し
- 撮影を終了するには、ツールバー以外の部分をタップ
特徴
- 自動スクロールで楽に撮れる
- 長押しすることで連続スクロール可能
- ページの最後まで自動的にキャプチャできる
OnePlus・OPPO・Realme(ColorOS系)
これらのメーカーは、ColorOSベースまたはその派生UIを使用しており、操作がよく似ています。
撮影手順
- 電源ボタン + 音量下ボタンで通常のスクショを撮影
- 画面下部に表示される「スクロール」または「拡張スクリーンショット」をタップ
- 画面が自動的に下にスクロール
- 希望の位置まで到達したら画面をタップして停止
- 自動的に保存される
特徴
- 完全自動スクロール
- 好きなところでタップして停止
- 直感的で使いやすい
Xiaomi(MIUI/HyperOS)
XiaomiのMIUIやHyperOSでも、スクロールスクリーンショットに対応しています。
撮影手順
- 電源ボタン + 音量下ボタンで通常のスクショを撮影
- 画面右上に表示される「スクロール」アイコンをタップ
- 画面が自動スクロールするので、希望の位置でタップして停止
- 保存される
Vivo・iQOO(Funtouch OS)
撮影手順
- 電源ボタン + 音量下ボタンで通常のスクショを撮影
- プレビュー下部の「Long S」(ロングスクリーンショット)ボタンをタップ
- 自動スクロールが始まる
- 画面をタップして停止
- 保存される
AQUOS(シャープ)
AQUOSシリーズもスクロールスクリーンショットに対応しています。
撮影手順(Clip Now使用時)
- 画面の上から下に向けてなぞる(Clip Now)
- 「キャプチャ範囲を拡大」をタップ
- 範囲を選択
- 保存
撮影手順(ボタン操作)
- 電源ボタン + 音量下ボタン
- 「キャプチャ範囲を拡大」をタップ
- 範囲を選択
- 保存
Google Chromeでの全画面スクショ
Google Chrome for Androidには、独自のロングスクリーンショット機能があります。
手順
- Chromeで保存したいWebページを開く
- 右上の「︙」(3点メニュー)をタップ
- 「共有」を選択
- 「ロングスクリーンショット」をタップ
- 範囲を調整
- 「次へ」をタップして保存
特徴
- Chromeでしか使えないが、非常に便利
- 標準のスクロールスクリーンショットが効かないページでも撮れることがある
- 画像としてもPDFとしても保存可能
Android 11以前の端末での撮り方(サードパーティアプリ)
古いAndroid端末やスクロールスクリーンショットに対応していない機種では、サードパーティアプリを使用します。
おすすめアプリ:LongShot
注意
LongShotはGoogle Play Storeから削除されましたが、APKMirrorなどから安全にダウンロードできます。
使い方
- LongShotアプリをインストール
- アプリを開き、必要な権限を許可(他のアプリの上に表示、アクセシビリティなど)
- 「自動スクロール」にチェックを入れる
- 青いカメラアイコンをタップ
- 「今すぐ開始」を選択して画面録画の許可
- 撮影したいページを開く
- 画面上に表示されるオーバーレイの「開始」ボタンをタップ
- ページを下にスクロール
- 希望の位置まで来たら「完了」をタップ
- 自動的に複数のスクショがつなぎ合わされて1枚の画像になる
他の選択肢
StitchCraft
Play Storeで入手可能。複数のスクショを手動で選んでつなぎ合わせるタイプ。
Easy Long Screenshot Capture
自動スクロールに対応したアプリ。広告がやや多い。
注意点
サードパーティアプリは便利ですが、以下の点に注意してください。
- 権限を多く要求するため、信頼できるアプリのみを使用
- 広告が多いアプリもある
- プライバシーに配慮して使用
- 公式Playストア以外からダウンロードする場合は慎重に
保存先と確認方法

保存先
スクリーンショットは、通常以下の場所に保存されます。
内部ストレージ内部ストレージ/Pictures/Screenshots
または
内部ストレージ/DCIM/Screenshots
確認方法
Googleフォトで確認
- Googleフォトアプリを開く
- 画面下部の「ライブラリ」をタップ
- 「このデバイス上」を選択
- 「スクリーンショット」フォルダをタップ
ギャラリーアプリで確認
- ギャラリーまたはフォトアプリを開く
- 「アルバム」または「フォルダ」を選択
- 「スクリーンショット」フォルダを開く
スクロールスクリーンショットができないときの対処法
原因1:アプリが対応していない
すべてのアプリがスクロールスクリーンショットに対応しているわけではありません。
対処法
- Chromeのロングスクリーンショット機能を試す
- サードパーティアプリを使用
- 複数枚の通常スクショを撮って手動でつなぎ合わせる
原因2:「キャプチャ範囲を拡大」ボタンが表示されない
考えられる理由
- スクロールできないページ・画面
- アプリがスクロールスクリーンショットを禁止している
- マルチタスク画面から撮影した
対処法
電源ボタン+音量下ボタンで撮影し直してみてください。
原因3:Android 11以前の端末
対処法
メーカー独自機能があるか確認するか、サードパーティアプリ(LongShotなど)を使用します。
原因4:撮影範囲が思ったより短い
対処法
- Pixelの場合:枠を手動でドラッグして範囲を広げる
- Samsungの場合:アイコンを長押しして連続スクロール
- 他の機種:画面をタップするタイミングを遅らせる
便利な活用方法
1. レシピの保存
料理レシピサイトの材料から手順まで、1枚で保存できます。料理中にスマホを何度もスクロールする必要がなくなります。
2. 会話の記録
LINEやTwitterの長い会話を、証拠や記録として1枚の画像で保存できます。
3. ネットショッピング
商品の詳細ページ全体を保存して、後で比較検討する際に便利です。
4. 記事や説明書の保存
長い記事や説明書を、オフラインでも読めるように保存できます。
5. 仕事の資料
長いメールや報告書を1枚の画像にして共有できます。
6. イベント情報
コンサートやイベントの詳細ページを、すべての情報を含めて保存できます。
その他の便利なスクショ機能
背面タップでスクショ(Android 12以降)
Google Pixelなどの一部機種では、スマホの背面を2回タップするだけでスクショが撮れます。
設定方法
- 「設定」→「システム」
- 「ジェスチャー」
- 「クイックタップでアクションを開始」をオン
- 「スクリーンショットを撮る」を選択
手のひらスワイプ(Samsung Galaxy)
Galaxyでは、手のひらの側面を画面に当てて左右にスワイプするだけでスクショが撮れます。
設定方法
- 「設定」→「便利な機能」
- 「モーションとジェスチャー」
- 「スワイプキャプチャ」をオン
音声コマンド
「OK Google、スクリーンショットを撮って」と話しかけてもスクショが撮れます。
よくある質問
Q1. スクロールスクリーンショットの画質は落ちますか?
通常のスクリーンショットと同じ画質で保存されます。ただし、非常に長いページの場合、一部の機種では自動的に縮小される場合があります。
Q2. どこまで長く撮影できますか?
機種やアプリによって異なりますが、一般的には数画面分から10画面分程度まで撮影可能です。極端に長いページの場合、途中で制限がかかることがあります。
Q3. 保存形式は何ですか?
通常はPNG形式で保存されます。一部のアプリや機能ではJPEG形式やPDF形式も選択できます。
Q4. 撮影中にページが勝手に動くのですが?
自動スクロール機能付きの場合、意図したところで止まらないことがあります。画面をタップすると停止できる機種が多いので、タイミングを調整してください。
Q5. SNSに投稿すると縦長すぎて見にくいのですが?
縦長の画像は、SNSによっては表示が崩れることがあります。必要な部分だけトリミングするか、複数枚に分けて投稿することをおすすめします。
Q6. スクリーンショットが保存されません
内部ストレージの容量が不足している可能性があります。不要なファイルを削除して空き容量を確保してください。
Q7. アプリによって使えないのはなぜ?
セキュリティやプライバシー保護のため、一部のアプリ(銀行アプリ、Netflix、プライベートメッセージアプリなど)ではスクリーンショット機能自体が制限されています。
まとめ:全画面スクショで効率アップ
Android全画面スクリーンショット(スクロールスクリーンショット)は、長いページを1枚の画像として保存できる非常に便利な機能です。
撮り方のまとめ
Android 12以降(標準機能)
- 電源ボタン + 音量下ボタンでスクショ
- 「キャプチャ範囲を拡大」をタップ
- 範囲を調整して保存
Samsung Galaxy
- 電源ボタン + 音量下ボタンでスクショ
- 下向き矢印アイコンをタップ(または長押し)
- 完了するにはツールバー以外をタップ
OnePlus・OPPO・Realme
- 電源ボタン + 音量下ボタンでスクショ
- 「スクロール」をタップ
- 好きな位置で画面をタップして停止
Google Chrome
- 3点メニュー → 共有 → ロングスクリーンショット
- 範囲調整 → 保存
古い端末
- LongShotなどのサードパーティアプリを使用
活用シーン
- レシピサイトの全体保存
- 長い会話の記録
- 商品詳細ページの保存
- 記事や説明書の保存
- 仕事の資料共有
注意点
- すべてのアプリで使えるわけではない
- 機種によって操作が異なる
- 保存先は内部ストレージの「Screenshots」フォルダ
従来のように何枚もスクショを撮って管理する手間が省けるので、ぜひ活用してみてください。一度使えば、その便利さに驚くはずです!


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