「MacとAndroidスマホでファイルを転送したいけど、どうすればいいの?」
「iPhoneならAirDropで簡単なのに、Androidだと面倒…」
そう思っている方、実は意外と簡単に転送できるんです。
確かに、AppleのMacとGoogleのAndroidは別々の会社の製品なので、iPhoneとMacのような自然な連携はありません。でも、正しい方法を知っていれば、写真や動画、音楽、ドキュメントなど、あらゆるファイルを簡単に転送できます。
今回は、AndroidとMac間でファイルを転送する5つの方法を、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。
知っておきたい重要なこと

本題に入る前に、一つ大切な情報をお伝えします。
以前はGoogleが公式に「Android File Transfer」という無料アプリを提供していて、多くの人が使っていました。
しかし、2024年5月にこのアプリは公式サイトから削除され、サービスが終了しました。
もしこのアプリを以前にダウンロードしていた場合は、まだ使えるかもしれません。でも、これから新しくダウンロードすることはできません。
そこで、この記事では現在でも確実に使える方法をご紹介していきます。
方法1:クラウドストレージを使う(一番簡単)
初心者の方に最もおすすめなのが、クラウドストレージサービスを使う方法です。
Google Driveを使った転送
AndroidもMacも両方からアクセスできるGoogle Driveを使えば、とても簡単にファイルを共有できます。
Android側の手順
- Google Driveアプリを開く
- 右下の「+」ボタンをタップ
- 「アップロード」を選択
- 転送したいファイルを選ぶ
- アップロードが完了するまで待つ
Mac側の手順
- ブラウザでGoogle Drive(drive.google.com)を開く
- 先ほどアップロードしたファイルを見つける
- ファイルを右クリックして「ダウンロード」を選択
これで完了です。ケーブルも専用アプリも不要で、誰でも簡単にできますね。
メリット
- 特別なアプリのインストールが不要
- どこからでもアクセスできる
- 複数のファイルをまとめて転送できる
デメリット
- インターネット接続が必要
- 無料版は15GBまでの容量制限がある
- 大きなファイルはアップロード・ダウンロードに時間がかかる
その他のクラウドサービス
Google Drive以外にも、Dropbox、OneDrive、iCloud Driveなど、同じように使えるサービスはたくさんあります。お好みのサービスを使ってください。
方法2:専用アプリを使う(USB接続)
USB接続でしっかりとファイル転送したい方には、専用アプリがおすすめです。
MacDroid(マックドロイド)
Android File Transferの代わりとして最も人気のあるアプリです。
特徴
- AndroidをMacの外付けドライブのようにマウント(接続)できる
- Finderから直接ファイルにアクセス可能
- USB接続とWi-Fi接続の両方に対応
- 写真、動画、音楽、ドキュメントなどあらゆるファイルに対応
使い方
- MacDroidをMacにインストール(App Storeまたは公式サイトから)
- AndroidスマホとMacをUSBケーブルで接続
- Androidで通知が出たら「ファイル転送」を選択
- MacDroidを起動
- 接続方式を選択(MTPまたはADB)
- Finderに外付けドライブとして表示される
料金
- 無料版:AndroidからMacへの転送のみ
- PRO版:双方向の転送が可能(年間サブスクリプションまたは買い切り)
OpenMTP(オープンエムティーピー)
完全無料のオープンソースアプリです。
特徴
- 完全無料
- シンプルで使いやすいインターフェース
- Mac側とAndroid側のファイルを同時に表示できる
- ドラッグ&ドロップで簡単に転送
使い方
- OpenMTPを公式サイトからダウンロード
- AndroidスマホとMacをUSBケーブルで接続
- Androidで「ファイル転送」モードを選択
- OpenMTPを起動
- 画面が2分割されて、左側にMac、右側にAndroidのファイルが表示される
- ドラッグ&ドロップでファイルを転送
料金
- 完全無料
USB接続時の重要な注意点
USB接続でファイル転送する際は、Androidを「ファイル転送」モードに設定する必要があります。
設定方法
- AndroidとMacをUSBケーブルで接続
- Androidの通知バーを下にスワイプ
- 「このデバイスをUSBで充電」という通知をタップ
- 「ファイル転送」または「MTP」を選択
この設定をしないと、アプリを起動しても「デバイスが見つかりません」というエラーが出てしまいます。
方法3:Bluetoothで転送する

小さなファイルを手軽に転送したいなら、Bluetoothが便利です。
Mac側の準備
- Appleメニュー(画面左上のリンゴマーク)をクリック
- 「システム設定」を選択
- 「Bluetooth」を開いてオンにする
- 「一般」→「共有」を開く
- 「Bluetooth共有」をオンにする
Android側の準備
- 設定アプリを開く
- 「Bluetooth」をオンにする
- 利用可能なデバイスにMacが表示されたらタップしてペアリング
ファイルを送る手順(AndroidからMac)
- Androidで送りたいファイル(写真など)を開く
- 共有ボタンをタップ
- 「Bluetooth」を選択
- 接続したいMacを選ぶ
- Mac側で受信を承認
メリット
- アプリのインストール不要
- インターネット接続不要
- ケーブルも不要
デメリット
- 転送速度が遅い
- 大きなファイルには向かない
- デバイス同士が近くにある必要がある
方法4:Wi-Fi経由で転送する(応用編)
少し上級者向けですが、Wi-Fi経由で転送する方法もあります。
Macのファイル共有機能を使う
Mac側の設定
- 「システム設定」を開く
- 「一般」→「共有」を選択
- 「ファイル共有」をオンにする
- 共有するフォルダを追加
- アクセスを許可するユーザーを設定
Android側の設定
- ファイルマネージャーアプリ(FE File ExplorerやOwlfiles File Explorerなど)をインストール
- アプリで「ネットワーク」または「リモート」を選択
- MacのIPアドレスとユーザー名・パスワードを入力して接続
- Macの共有フォルダにアクセスできるようになる
この方法は少し複雑ですが、一度設定すれば次回からは簡単に使えます。
Send Anywhereなどのアプリを使う
もっと簡単にWi-Fi転送したい場合は、専用アプリがおすすめです。
Send Anywhereの使い方
- AndroidとMac両方にSend Anywhereアプリをインストール
- Android側でアプリを開き、送りたいファイルを選択
- 「送信」をタップ
- 6桁のコードが表示される
- Mac側でアプリを開き、そのコードを入力
- ファイルが転送される
メリット
- ケーブル不要
- 直接転送なのでクラウドより速い
- 簡単なコード入力だけで転送できる
デメリット
- 両方のデバイスに同じアプリが必要
- 同じWi-Fiネットワークに接続している必要がある(場合による)
方法5:AirDroidを使う(多機能)
AirDroidは、ファイル転送だけでなく、画面ミラーリングやメッセージの確認など、多機能なアプリです。
主な機能
- ワイヤレスでファイル転送
- Macからスマホの画面を見られる
- SMSメッセージをMacで確認・返信
- リモートでスマホを操作
使い方
- AndroidにAirDroidアプリをインストール
- Googleアカウントまたは専用アカウントでサインイン
- Mac側でAirDroidのウェブサイト(web.airdroid.com)にアクセスしてログイン
- ファイル転送や各種機能を利用
料金
- 無料版:基本的な機能が使える(一部制限あり)
- 有料版:すべての機能が制限なく使える
どの方法を選べばいい?

用途に応じて最適な方法を選びましょう。
手軽さ重視の方
→ Google Driveなどのクラウドストレージがおすすめ。アプリのインストールも不要で、今すぐ使えます。
頻繁に大量のファイルを転送する方
→ MacDroidやOpenMTPなどの専用アプリ。一度設定すれば、USB接続するだけで簡単に転送できます。
小さなファイルを時々送る程度の方
→ Bluetoothで十分。追加のアプリも設定も不要です。
ケーブルを使いたくない方
→ Send AnywhereやAirDroidなどのワイヤレス転送アプリ。自由度が高くて便利です。
多機能を求める方
→ AirDroidなら、ファイル転送以外にもいろいろできて便利です。
よくあるトラブルと解決方法
「デバイスが見つかりません」と表示される
原因と対処法
- Androidが「ファイル転送」モードになっていない
→ 通知バーから「ファイル転送」を選択 - USBケーブルの問題
→ 充電専用ケーブルではなく、データ転送対応ケーブルを使う - スマホの画面がロックされている
→ ロックを解除してから接続 - USBデバッグが必要な場合がある(一部のアプリ)
→ 設定→開発者向けオプション→USBデバッグをオン
転送速度が遅い
対処法
- Bluetoothの場合:USB接続に切り替える
- Wi-Fiの場合:ルーターの近くで試す
- クラウドの場合:インターネット回線速度を確認
Mac側でAndroidが認識されない
対処法
- Androidスマホを再起動
- Macを再起動
- 別のUSBポートを試す
- USBケーブルを別のものに変える
まとめ
AndroidとMac間のファイル転送は、一見難しそうですが、実はいくつもの方法があります。
すぐに使える簡単な方法
Google DriveなどのクラウドストレージやBluetoothは、今すぐ誰でも使えます。
しっかり使いたい方向け
MacDroidやOpenMTPなどの専用アプリを一度設定すれば、あとは快適に使えます。
ワイヤレス派の方には
Send AnywhereやAirDroidなら、ケーブルなしで自由に転送できます。
自分の使い方に合った方法を選んで、AndroidとMacの連携をスムーズにしましょう。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえばとても便利です。ぜひ今日から試してみてください!

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