Androidスマホの言語設定を開いたのに、日本語が選択肢にない…
海外で購入したスマホや、中古で入手した端末でこのような問題に遭遇することがあります。
この記事では、Android端末の言語設定に日本語が表示されない原因と、日本語化するための具体的な対処法を、わかりやすく解説していきます。
なぜ日本語が表示されないのか?

まず、日本語が言語設定に表示されない原因を理解しましょう。
原因1:地域限定モデルである
スマホは販売地域によって、対応言語が異なります。
地域限定の例:
- 中国向けモデル:中国語と英語のみ
- 欧米向けモデル:英語、スペイン語、フランス語など
- 東南アジア向けモデル:タイ語、インドネシア語など
日本語は世界的に見ると使用人口が少ないため、日本国内向けモデル以外では省略されていることが多いです。
原因2:ファームウェアの制限
端末のファームウェア(ROM)レベルで対応言語が決まっています。
ファームウェアとは、スマホの基本的な動作を制御するソフトウェアのことです。
- メーカーが地域ごとに異なるファームウェアを用意
- 販売地域向けの言語のみが組み込まれている
- 後から言語を追加することは基本的に困難
原因3:キャリアによるカスタマイズ
携帯電話会社(キャリア)が独自にカスタマイズした端末の場合があります。
- キャリアが不要と判断した言語を削除
- その地域で使用される言語のみに限定
- コスト削減やシンプル化のため
原因4:設定の問題
単純に日本語がリストに追加されていないだけの場合もあります。
この場合は簡単に解決できる可能性が高いです。
日本語が表示されるか確認する方法
まずは、本当に日本語が利用できないのか確認しましょう。
基本的な確認手順
現在の言語設定画面で日本語が見つかるか確認します。
手順1:設定アプリを開く
歯車マークの設定アイコンをタップします。
手順2:言語設定を探す
以下のいずれかの項目を探してタップします:
- 「System」(システム)
- 「General management」(一般管理)
- 「Language & input」(言語と入力)
※機種によって表示が異なります
手順3:Languages(言語)をタップ
言語設定の画面を開きます。
手順4:言語リストを確認
現在設定されている言語のリストが表示されます。
- 「日本語(日本)」または「Japanese (Japan)」があるか確認
- リストに複数の言語がある場合は、下にスクロールして探す
言語を追加する画面を確認
リストに日本語がない場合、追加できるか確認します。
手順1:言語を追加を探す
以下のような表示を探します:
- 「Add a language」(言語を追加)
- 「+」マーク
- 「言語を追加」
手順2:追加可能な言語リストを開く
「Add a language」をタップすると、追加できる言語の一覧が表示されます。
手順3:日本語を探す
リストをスクロールして「日本語」または「Japanese」を探します。
- あいうえお順やアルファベット順に並んでいます
- 「J」のセクションを探すと見つかりやすい
日本語を追加する方法
日本語がリストにある場合の追加手順です。
標準的な追加手順
最も一般的な方法です。
手順1:設定→システム→言語を開く
前述の手順で言語設定画面を開きます。
手順2:「言語を追加」をタップ
「Add a language」または「+」アイコンをタップします。
手順3:日本語を選択
言語リストから「日本語(日本)」または「Japanese (Japan)」を探してタップします。
手順4:日本語を優先言語に設定
日本語が追加されたら、リストの一番上に移動させます。
- 日本語の横にある「≡」マークを長押し
- 指を離さずに一番上までドラッグ
- 指を離すと、日本語が最優先言語になります
手順5:設定の完了を確認
画面の表示が日本語に変わっていれば成功です。
すぐに変わらない場合は、スマホを再起動してみましょう。
Samsungスマホの場合
Samsung(Galaxy)は手順が少し異なります。
手順1:設定を開く
設定アプリをタップします。
手順2:一般管理をタップ
「General management」を選択します。
アイコンは3本の横線スライダーの形です。
手順3:言語をタップ
「Language」を選択します(リストの一番上)。
手順4:言語を追加
「Add language」の横にある「+」マークをタップします。
手順5:日本語を選択
「日本語(日本)」または「Japanese (Japan)」を選んでタップします。
手順6:優先順位を設定
- 「Set as default」(デフォルトに設定)をタップ
- または日本語を長押ししてリストの一番上に移動
日本語がリストにない場合の対処法
追加できる言語リストにも日本語がない場合の対策です。
対処法1:端末を再起動する
一時的な不具合で表示されていない可能性があります。
手順:
- 電源ボタンを長押し
- 「再起動」または「Restart」をタップ
- 再起動後、もう一度言語設定を確認
対処法2:システムアップデートを確認
古いバージョンのAndroidでは日本語が含まれていない場合があります。
手順:
- 設定→システム→詳細設定
- 「システムアップデート」または「Software update」をタップ
- 「更新を確認」をタップ
- アップデートがあればインストール
- 更新後、言語設定を再確認
対処法3:言語パックのダウンロードを試す
機種によっては、言語データを後からダウンロードできる場合があります。
確認手順:
- 言語設定画面を開く
- メニュー(三点アイコン)をタップ
- 「言語パックをダウンロード」などの項目があるか確認
- あれば日本語パックをダウンロード
ただし、この機能があるのは一部の機種のみです。
対処法4:Googleアカウントの地域設定を変更
Googleアカウントの地域が日本になっているか確認します。
手順:
- ブラウザでGoogleアカウントにログイン
- 「データとプライバシー」をタップ
- 「ウェブ向けの全般設定」を探す
- 「言語」を日本語に設定
- スマホを再起動して確認
これで言語選択肢が増える場合があります。
対処法5:フォントを確認する
日本語フォントがインストールされていないと、日本語が表示されません。
確認手順:
- 設定→ディスプレイ→フォント
- インストールされているフォントを確認
- 日本語対応フォントがない場合は、Google Playから日本語フォントをダウンロード
ただし、これで解決するのはまれです。
対処法6:ファクトリーリセット
初期化することで言語設定がリセットされ、日本語が選択できるようになる場合があります。
重要な注意:
- すべてのデータが消去されます
- 事前に必ずバックアップを取ってください
手順:
- 設定→システム→リセットオプション
- 「すべてのデータを消去(出荷時リセット)」をタップ
- 注意事項を読んで「リセット」をタップ
- 初期設定時に日本語を選択
これでも日本語が表示されない場合は、端末が根本的に日本語に対応していません。
高度な解決方法(上級者向け)

基本的な方法で解決しない場合の選択肢です。
注意:これらの方法は技術的知識が必要で、失敗するとスマホが使えなくなる可能性があります。
方法1:Language Enablerアプリを使う
隠されている言語を有効化できるアプリがあります。
必要なもの:
- root権限、またはADBの知識
- PCとUSBケーブル
- 開発者向けオプションの有効化
概要:
- Google Playから「Language Enabler」をインストール
- USBデバッグを有効にする
- PCと接続してADBコマンドを実行
- アプリで日本語を有効化
ただし、この方法は端末が元々日本語をサポートしている場合のみ有効です。
方法2:MoreLocale 2アプリ(古い端末のみ)
Android 4.x以前の端末で使える方法です。
新しいAndroidでは、セキュリティ上の理由で使えなくなっています。
方法3:カスタムROMの導入
端末のファームウェア自体を別のものに置き換える方法です。
メリット:
- 日本語を含む多言語対応のROMを選べる
- 最新のAndroidバージョンが使える場合も
デメリット:
- 高度な技術知識が必要
- 失敗すると端末が起動しなくなる(文鎮化)
- メーカー保証が無効になる
- 違法になる可能性がある
おすすめしない理由:
初心者が試すにはリスクが高すぎます。
専門知識がない場合は避けましょう。
根本的に対応していない場合
残念ながら、端末によっては日本語を追加することが不可能な場合があります。
対応不可能なケース
以下のような端末は、日本語化が極めて困難です:
ケース1:地域限定モデル
- 中国国内専用モデル
- 一部の新興国向け低価格モデル
- 特定キャリア専用モデル
ケース2:古い端末
- Android 4.x以前の端末
- メーカーのサポートが終了している機種
ケース3:特殊なカスタマイズ端末
- 企業向け業務用端末
- 特定用途向けの専用端末
確認方法
自分の端末が日本語に対応しているか確認する方法です。
方法1:型番を検索
「(端末の型番) 対応言語」で検索します。
例:「Galaxy A54 supported languages」
方法2:メーカーのサポートに問い合わせ
メーカーの公式サポートに確認するのが確実です。
方法3:海外のフォーラムで調べる
XDA DevelopersなどのAndroidフォーラムで情報を探します。
日本語入力だけを追加する方法
システムの表示言語は英語のまま、日本語入力だけを可能にする方法もあります。
日本語キーボードアプリをインストール
表示言語に関係なく、日本語入力は可能です。
おすすめキーボードアプリ:
Google日本語入力:
- Googleが提供する公式日本語キーボード
- 変換精度が高い
- 完全無料
Gboard:
- Googleの多言語対応キーボード
- 日本語を含む複数言語に対応
- 音声入力や手書き入力も可能
Simeji:
- 顔文字や絵文字が豊富
- カスタマイズ性が高い
インストール手順
手順1:Google Playを開く
Google Playストアアプリをタップします。
手順2:キーボードアプリを検索
「Google Japanese Input」または「Gboard」で検索します。
手順3:インストール
「Install」をタップしてインストールします。
手順4:キーボードを有効化
- 設定→システム→言語と入力
- 「Virtual keyboard」(仮想キーボード)をタップ
- 「Manage keyboards」(キーボードの管理)をタップ
- インストールしたキーボードを有効にする
手順5:キーボードを切り替え
文字入力画面で:
- 画面下部のキーボード切り替えアイコンをタップ
- 日本語キーボードを選択
これで日本語入力ができるようになります。
よくある質問
Q1:日本語を追加したのに、一部のアプリが英語のままです
アプリによっては、システム言語に関係なく独自の言語設定を持っている場合があります。
対処法:
- Android 14以降:設定→システム→言語→アプリの言語 で個別に設定
- それ以前:アプリ内の設定から言語を変更
Q2:海外で購入したスマホは日本語化できますか?
端末によります。
- 欧米メーカーの主要機種:多くの場合可能
- 中国メーカーのグローバル版:可能な場合が多い
- 中国国内専用モデル:困難な場合が多い
Q3:日本語化すると何か問題はありますか?
基本的に問題ありません。
ただし:
- 一部のアプリが日本語に対応していない場合がある
- フォントが日本語に最適化されていないことがある
- 日本語と英語が混在した表示になる場合がある
Q4:中古で買った端末が中国語表示です。日本語にできますか?
可能性はありますが、確実ではありません。
手順:
- 言語設定を開く(設定アイコン→システム→言語)
- 日本語があれば追加して優先言語に設定
- なければファクトリーリセットを試す
- それでもダメなら対応していない可能性が高い
Q5:古いAndroidスマホでも日本語化できますか?
Android 4.x以前の古い端末は、選択肢が限られます。
- 言語設定に日本語があればOK
- なければカスタムROMなど高度な方法が必要
- 諦めて新しい端末を検討するのも選択肢
まとめ
Android端末で日本語が言語設定に表示されない場合の対処法をまとめます。
まず試すべき基本的な方法:
- 言語を追加の画面で日本語を探す
- 端末を再起動する
- システムアップデートを確認
- Googleアカウントの地域設定を確認
- ファクトリーリセット(バックアップ必須)
それでもダメな場合:
- 端末が根本的に日本語に対応していない可能性が高い
- 日本語入力キーボードだけを追加する選択肢もある
- 高度な方法(root化、カスタムROM)はリスクが高い
購入前に確認すべきこと:
海外で端末を購入する前に:
- 対応言語に日本語が含まれているか確認
- グローバル版を選ぶ
- メーカーの公式サイトでスペックを確認
重要なポイント:
- 無理に日本語化しようとして端末を壊さない
- 高度な方法は初心者には推奨しない
- 対応していない場合は諦めも肝心
- 日本語入力だけでも十分使える場合が多い
言語設定は端末の基本的な機能なので、できるだけ標準的な方法で解決することをおすすめします。
不安な場合は、最初から日本語対応が明記されている端末を選ぶのが確実です。

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