夜寝ている間にSteamでゲームをダウンロードしたい…でも、朝起きたらパソコンがスリープ状態になっていて、ダウンロードが止まっていた!
こんな経験はありませんか?大容量のゲームをダウンロードする時、できれば自分が使っていない時間にダウンロードさせたいですよね。
実は、Steamのダウンロードはパソコンがスリープ状態になると自動的に停止します。 これはSteamの仕様なので、変更できません。
でも安心してください。パソコンの設定を変更することで、ダウンロード中はスリープしないようにできます。この記事では、その方法を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
さらに、ダウンロード完了後に自動でパソコンをシャットダウンする便利な方法もご紹介しますよ。
【重要】スリープ中はダウンロードが止まる

まず、基本的なことを確認しておきましょう。
スリープとは?
スリープ(スリープモード)とは、パソコンを低電力状態にする機能です。
スリープ中の状態:
- CPUの処理が停止
- メモリは保持されている
- 画面は真っ暗
- ほとんどのプログラムが一時停止
つまり、スリープ中はSteamも含めてすべてのダウンロードが停止してしまうんです。
ロック画面とスリープの違い
よく混同されるのが、ロック画面とスリープです。
ロック画面:
- パソコンは動いている
- パスワード入力が必要なだけ
- ダウンロードは継続します
スリープ:
- パソコンが低電力モードに
- 処理が停止
- ダウンロードも停止します
Windowsキー+Lでロックした場合は、ダウンロードは続きます。でも、一定時間放置すると自動的にスリープになってしまうので注意が必要です。
途中からダウンロードは再開できる?
大丈夫です。スリープから復帰してSteamを起動すれば、ダウンロードは途中から再開されます。
ただし条件があります:
- Steam画面の「ダウンロード」から「一時停止」を押してからスリープにした場合
→ 確実に途中から再開できます - スリープが自動的に起動してダウンロードが中断された場合
→ ほとんどの場合は途中から再開できますが、稀にファイルが破損することがあります
安全のため、長時間パソコンを使わない場合は、ダウンロードを一時停止してからシャットダウンやスリープにすることをおすすめします。
解決方法1:スリープを無効にする【Windows 10/11】
一番確実な方法は、パソコンがスリープしないように設定することです。
Windows 11の場合
ステップ1:設定を開く
- 画面下のWindowsマークをクリック
- 「設定」(歯車アイコン)をクリック
または、キーボードで「Windowsキー + I」を押すと設定が開きます。
ステップ2:電源設定に移動
- 左側のメニューから「システム」を選択
- 「電源」をクリック
ステップ3:スリープ時間を変更
- 「画面とスリープ」のところにある設定を探します
- 「次の時間が経過後、デバイスをスリープ状態にする」を「なし」に変更
画面だけオフにしたい場合:
「次の時間が経過後、画面の電源を切る」は好きな時間に設定してOKです。画面がオフになってもダウンロードは続きます。
Windows 10の場合
ステップ1:設定を開く
- スタートメニューをクリック
- 「設定」(歯車アイコン)をクリック
ステップ2:システムを選択
「設定」画面で「システム」をクリックします。
ステップ3:電源とスリープ
- 左側のメニューから「電源とスリープ」を選択
- スリープの項目が表示されます
ステップ4:時間を変更
「次の時間が経過後、PCをスリープ状態にする」の設定を:
- 電源接続時:「なし」に設定
- バッテリー駆動時(ノートパソコンの場合):「なし」または長めの時間に設定
もう一つの方法:電源プランの編集
Windowsの検索機能を使う方法もあります。
手順:
- タスクバーの検索ボックスに「電源プランの編集」と入力
- 検索結果から「電源プランの編集」を選択
- 「コンピューターをスリープ状態にする」を「適用しない」に変更
- 「変更の保存」をクリック
この方法でも同じ結果が得られます。お好きな方法を選んでください。
設定のコツ
ダウンロード中だけ変更する:
ダウンロードが完了したら、設定を元に戻すのを忘れないようにしましょう。スリープ機能は電力節約に役立つので、普段は有効にしておくことをおすすめします。
ノートパソコンの注意点:
バッテリー駆動時にスリープを無効にすると、バッテリーが急速に減ります。大容量ゲームをダウンロードする時は、必ず電源に接続しましょう。
解決方法2:ノートパソコンのカバーを閉じても動作させる
ノートパソコンを使っている方向けの便利な設定です。
カバーを閉じた時の動作を変更
通常、ノートパソコンのカバー(ディスプレイ)を閉じるとスリープ状態になります。でも、この設定を変更できるんです。
手順:
ステップ1:電源オプションを開く
- タスクバーの検索ボックスに「電源オプション」と入力
- 「電源オプション」を選択
ステップ2:カバー設定を変更
- 左側のメニューから「カバーを閉じたときの動作の選択」をクリック
- 「カバーを閉じたときの動作」の項目を探す
ステップ3:動作を変更
「電源に接続」の列で:
- 現在「スリープ状態」になっているところを
- 「何もしない」に変更
ステップ4:保存
「変更の保存」をクリックして完了です。
この設定の活用法
メリット:
- カバーを閉じても、ダウンロードが続きます
- 場所を取らない
- 画面の光が気にならない(寝室でダウンロードする時など)
注意点:
- 冷却に問題が出る場合があります(機種による)
- バッテリー駆動時は避けましょう
- ダウンロード完了後は設定を元に戻すのがおすすめ
排熱対策
ノートパソコンをカバーを閉じた状態で長時間動かす場合:
- 風通しの良い場所に置く
- 冷却パッドを使用する
- 定期的に温度をチェック
- 夏場は特に注意
解決方法3:ダウンロード完了後に自動シャットダウン
「ダウンロード中はスリープさせたくないけど、完了後はパソコンを自動で切りたい」
そんな時に便利なのが、自動シャットダウンツールです。
おすすめツール1:SteamShutdown
これは無料のソフトで、Steamのダウンロードが完了したら自動でパソコンをシャットダウン/スリープ/休止状態にしてくれます。
特徴:
- 完全無料
- 使い方が簡単
- シャットダウン、スリープ、ハイバネートを選べる
- 複数のゲームダウンロードに対応
使い方:
- ダウンロード
- 「SteamShutdown」で検索してダウンロード
- 公式サイトまたは信頼できるソフトウェア配布サイトから入手
- 起動
- ダウンロードしたファイルを実行
- タスクトレイ(画面右下)にアイコンが表示されます
- ゲームを選択
- タスクトレイのアイコンを右クリック
- ダウンロード中のゲームが表示されるので、対象を選択
- アクションを選択
- タスクトレイのアイコンを右クリック→「Actions」
- 「Shutdown」(シャットダウン)、「Sleep」(スリープ)、「Hibernate」(ハイバネート)から選択
- 自動実行
- ダウンロードが完了すると、30秒のカウントダウンが始まります
- そのまま放置すれば自動で実行されます
- キャンセルしたい場合は、タスクトレイのアイコンから「Close」を選択
おすすめツール2:Steam Auto Shutdown
こちらも無料の便利なツールです。
特徴:
- コマンドラインで動作(少し技術的)
- 確認間隔を秒数で指定できる
- 軽量で動作が軽い
使い方:
- ソフトをダウンロードして実行
- 黒い画面(コマンドプロンプト)が開きます
- 実行したいアクションを入力:
- シャットダウン:何も入力せずEnter
- スリープ:「sleep」と入力してEnter
- 再起動:「reboot」と入力してEnter
- ハイバネート:「hibernate」と入力してEnter
- 確認間隔を秒数で入力(例:30秒ごとに確認したい場合は「30」と入力してEnter)
- Steamでダウンロードを開始
- ダウンロードが完了すると、自動で指定したアクションが実行されます
注意点
これらのツールを使う時の注意:
- ダウンロード開始前にツールを起動しておく
- 複数のゲームをダウンロードする場合は、すべてのゲームを選択
- ダウンロード完了前にパソコンを使いたくなったら、ツールを終了させる
- 信頼できるサイトからのみダウンロードする
解決方法4:Steamのダウンロード制限機能を活用

Steamには、ダウンロードする時間帯を指定できる便利な機能があります。
ダウンロード制限とは?
指定した時間帯だけダウンロードを実行する機能です。例えば、「夜11時から朝7時までだけダウンロード」といった設定ができます。
活用例:
- 深夜の安い電気料金の時間帯にダウンロード
- 仕事や学校に行っている間にダウンロード
- 家族が寝ている時間にダウンロード
設定方法
ステップ1:Steamの設定を開く
- Steamを起動
- 画面左上の「Steam」をクリック
- 「設定」を選択
ステップ2:ダウンロード設定
- 左側のメニューから「ダウンロード」を選択
- 下にスクロールして「ダウンロード制限」を探す
ステップ3:時間帯を設定
- 「次の時間帯のみダウンロードを許可」にチェックを入れる
- スタート時刻(例:23:00)を設定
- 終了時刻(例:07:00)を設定
- 「OK」をクリック
注意点
この機能の特徴:
- 指定時間外はダウンロードが完全に停止します
- ゲームのアップデートも同じ時間帯にのみ実行されます
- ゲームのプレイ中はダウンロードが一時停止します(通常設定の場合)
スリープ設定との組み合わせ:
ダウンロード制限だけでは、スリープを防げません。スリープ設定も合わせて変更する必要があります。
モニターだけオフにする方法
「パソコンは動かしたいけど、画面の明るさが気になる…」
そんな時は、モニターの電源だけをオフにしましょう。
Windows設定でモニターをオフに
手順:
- 設定→システム→電源
- 「次の時間が経過後、画面の電源を切る」を設定
- 好きな時間を選択(例:5分、10分)
重要:
- 「画面の電源を切る」だけを設定
- 「スリープ」は「なし」のまま
これで、画面だけが消えて、ダウンロードは続きます。
手動でモニターをオフにする
デスクトップPCの場合:
モニターの電源ボタンを押すだけでOKです。パソコン本体は動き続けます。
ノートPCの場合:
前述の「カバーを閉じた時の動作」を「何もしない」に設定してから、カバーを閉じます。
モニター設定のメリット
電力節約:
- モニターの消費電力は意外と大きい
- オフにするだけで電気代が節約できます
睡眠の質向上:
- 寝室でダウンロードする場合、画面の光が気にならなくなります
- 健康的な睡眠環境を保てます
モニターの寿命延長:
- 不必要な点灯時間を減らせます
- 特に液晶モニターは焼き付き防止になります
Steam Deckでのダウンロード【最新情報】
Steam Deckをお持ちの方に朗報です。2024年のアップデートで、新しい機能が追加されました。
ディスプレイオフ・ダウンロードモード
Steam Deckで、画面をオフにしたままダウンロードを継続できる機能が実装されました。
特徴:
- 電源接続時はデフォルトで有効
- バッテリー駆動時も有効化可能
- ダウンロード完了後は自動的にスリープ
- バッテリー残量20%以下になると自動スリープ
使い方
ステップ1:ベータクライアントに参加
最新機能を使うには、ベータ版のSteamクライアントが必要です。
- 設定→システム→ベータ参加
- ベータチャンネルを選択
ステップ2:設定を確認
- 設定→電源
- 下にスクロール
- 「ディスプレイオフ時のダウンロード」設定を確認
ステップ3:ダウンロード中に使用
- ダウンロードを開始
- 電源ボタンを押す
- 「画面をオフにしてダウンロードを続ける」を選択
ステップ4:進行状況の確認
- ボタンを押すか本体を動かすと、進行状況が表示されます
- そのまま続けるか、完全に起動するか選べます
注意点
バッテリー駆動時:
- バッテリー消費が早くなります
- 20%以下で自動的にスリープします
- 大容量ゲームは電源接続時にダウンロード推奨
よくある質問と回答
Q1:何時間くらいかかるゲームならスリープを無効にすべき?
1時間以上かかるダウンロードなら、スリープを無効にすることをおすすめします。特に大容量ゲーム(50GB以上)は、数時間かかることも珍しくありません。
Q2:ダウンロード中にパソコンを使ってもいい?
はい、問題ありません。ただし:
- ゲームをプレイすると、ダウンロードが一時停止する設定になっている場合があります
- 重い作業をすると、ダウンロード速度が遅くなることがあります
- できれば、軽い作業(ブラウジング、文書作成など)にとどめるのがおすすめです
Q3:ダウンロード中にパソコンの電源を切ったらどうなる?
正しく一時停止してから切った場合:
- 次回起動時に、途中から再開できます
一時停止せずに強制終了した場合:
- ほとんどの場合は途中から再開できます
- 稀にファイルが破損して、最初からやり直しになることがあります
安全のため、必ず一時停止してから電源を切りましょう。
Q4:スリープと休止状態の違いは?
スリープ:
- メモリにデータを保持
- 復帰が速い(数秒)
- 微量の電力を消費
- ダウンロードは停止
休止状態(ハイバネート):
- メモリの内容をHDDに保存
- 復帰に時間がかかる(数十秒)
- 電力消費はゼロ
- ダウンロードは停止
どちらもダウンロードは停止するので、避けましょう。
Q5:夜中にダウンロードすると電気代が心配…
節約のコツ:
- モニターの電源はオフに(消費電力大)
- 不要な周辺機器は外す
- ノートPCよりデスクトップの方が効率的な場合も
- 深夜料金プランがある場合は活用
一晩中パソコンをつけっぱなしでも、電気代は数十円程度のことが多いです。
Q6:Wi-Fiより有線の方がいい?
はい、可能であれば有線接続(LANケーブル)をおすすめします。
有線接続のメリット:
- 速度が安定している
- 途中で切断されにくい
- Wi-Fiの干渉を受けない
特に大容量ゲームをダウンロードする時は、有線接続の方が確実です。
Q7:複数のゲームを同時にダウンロードできる?
はい、できます。ただし:
- 合計速度は回線速度を超えません
- 1つずつダウンロードした方が、個別のゲームは早く完了します
- 自動シャットダウンツールを使う場合は、すべてのゲームを選択しましょう
Q8:ダウンロードが途中で止まってしまう
以下を確認してください:
- スリープ設定を確認(無効になっているか)
- インターネット接続が安定しているか
- Steamサーバーに問題がないか
- ストレージ容量が足りているか
- ダウンロード制限機能が有効になっていないか
トラブルシューティング
ケース1:設定を変更したのにスリープする
確認すべきこと:
- 電源プランを確認
- 複数の電源プランがある場合、現在使用中のプランを変更していますか?
- 「高パフォーマンス」「バランス」「省電力」など、複数あります
- ハイブリッドスリープが有効
- 電源オプション→詳細設定→スリープ→ハイブリッドスリープを「オフ」に
- 高速スタートアップが影響
- 電源オプション→電源ボタンの動作→「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外す
ケース2:ダウンロードが遅い
スリープとは別の問題ですが、よくある質問なので対処法をご紹介します。
対処法:
- ダウンロード地域を変更
- Steam→設定→ダウンロード→「ダウンロード地域」
- 近くの別の地域を試してみる
- 帯域幅制限を確認
- Steam→設定→ダウンロード→「帯域幅の制限」
- 「制限なし」になっているか確認
- 有線接続に切り替える
- 他のダウンロードを停止
ケース3:自動シャットダウンツールが動かない
チェックポイント:
- Steamが起動しているか
- ダウンロードが本当に開始されているか
- ツールでゲームを正しく選択したか
- セキュリティソフトがブロックしていないか
まとめ
Steamでゲームをダウンロード中にスリープさせない方法をご紹介してきました。
もう一度、重要なポイントをおさらいしましょう:
基本ルール
- スリープ中はダウンロードが停止する(これは変更できません)
- ロック中はダウンロードが続く(スリープではないため)
- 途中から再開は可能(一時停止してから終了すれば確実)
解決方法(優先順)
- スリープを無効化する(最も確実)
- 設定→システム→電源
- 「PCをスリープ状態にする」を「なし」に
- モニターだけオフにする(電力節約)
- 「画面の電源を切る」のみ設定
- パソコン本体は動作継続
- ノートPCはカバー設定を変更
- 電源オプション→カバーを閉じた時の動作
- 「何もしない」に設定
- 自動シャットダウンツールを使う
- SteamShutdown または Steam Auto Shutdown
- ダウンロード完了後に自動でシャットダウン/スリープ
- ダウンロード制限機能を活用
- Steam→設定→ダウンロード→ダウンロード制限
- 指定時間帯のみダウンロード
注意点
- ダウンロード完了後は設定を元に戻す
- ノートPCは必ず電源に接続
- 排熱に注意(特にカバーを閉じた状態)
- 一時停止してから電源を切る習慣をつける
電力節約のコツ
- モニターの電源は必ずオフに
- 不要な周辺機器は外す
- 深夜料金プランを活用
- デスクトップPCの場合、省電力設定も確認
Steam Deck向け
- ディスプレイオフ・ダウンロードモード活用
- 電源接続時推奨
- バッテリー20%以下で自動スリープ
関連用語解説

スリープ(スリープモード):
パソコンを低電力状態にする機能。メモリにデータを保持したまま、CPUや画面をオフにします。復帰が速いのが特徴ですが、すべてのプログラムが一時停止します。
ハイバネート(休止状態):
メモリの内容をハードディスクに保存してから電源を切る機能。スリープより復帰に時間がかかりますが、電力消費はゼロです。
ロック画面:
パソコンは動作したまま、パスワード入力を求める画面。セキュリティのための機能で、バックグラウンドのプログラムは動き続けます。
電源プラン:
Windowsの電力消費に関する設定の組み合わせ。「高パフォーマンス」「バランス」「省電力」などがあります。
帯域幅:
ネットワークでデータを送受信できる最大速度。Steamではこれに制限をかけることで、他の通信を確保できます。
ダウンロード制限:
Steamの機能で、指定した時間帯のみダウンロードを実行する設定。電気料金や回線の混雑を避けるために使います。
Steam Deck:
Valveが開発した携帯型ゲーム機。Steamのゲームを持ち運んでプレイできます。
ディスプレイオフ・ダウンロード:
Steam Deckの新機能で、画面をオフにしたままダウンロードを継続できます。
快適なSteamライフをお過ごしください!大容量ゲームのダウンロードも、これで安心ですね。


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