「サイトを作ったけど、なかなか検索結果に出てこない…」
そんな悩みを抱えていませんか?実は、XMLサイトマップを作成するだけで、この問題が大きく改善する可能性があります。
XMLサイトマップは、検索エンジンにあなたのサイトの構造を教える大切なファイルです。この記事では、初心者の方でも簡単にXMLサイトマップを作る方法を、分かりやすく説明していきます。
専門知識がなくても大丈夫。一緒に手順を追っていけば、きっとあなたのサイトにもXMLサイトマップを設置できますよ。
XMLサイトマップって何?基本を理解しよう

まずは、XMLサイトマップについて基本から見ていきましょう。
XMLサイトマップとは
XMLサイトマップとは、検索エンジン向けのサイトの地図のようなものです。
あなたのサイトにどんなページがあるのか、それぞれのページがいつ更新されたのか、どれくらい重要なのかといった情報を、検索エンジンに伝えるためのファイルなんです。
ファイル名は通常「sitemap.xml」とつけて、サイトのトップディレクトリ(一番上の階層)に置きます。
XMLサイトマップの役割
検索エンジンには「クローラー」という巡回ロボットがいます。このクローラーがサイトを訪問して、情報を集めていくんですね。
XMLサイトマップがあると:
- クローラーがページを見つけやすくなる
- 新しいページや更新したページをすぐに知らせられる
- 検索結果への反映が早くなる
- 重要なページを優先的に巡回してもらえる
つまり、SEO対策として非常に効果的なんです。
HTMLサイトマップとの違い
サイトマップには2種類あるので、混同しないようにしましょう。
XMLサイトマップ
- 検索エンジン向け
- 人間が見ることはほとんどない
- ファイル形式:.xml
HTMLサイトマップ
- サイト訪問者向け
- サイト内のページ一覧を見やすく表示
- ファイル形式:.html
この記事で説明するのは、検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」です。
XMLサイトマップが必要なサイトとは?
すべてのサイトにXMLサイトマップが必須というわけではありません。でも、次のような場合は特に必要です。
作ったばかりのサイト
新しいサイトは、まだ外部からのリンクが少ない状態ですよね。そうすると、検索エンジンのクローラーがなかなか見つけてくれません。
XMLサイトマップがあれば、「ここに新しいサイトがありますよ!」と積極的に知らせられます。
ページ数が多いサイト
500ページ以上の大規模なサイトでは、クローラーがすべてのページを見つけるのが難しくなります。XMLサイトマップで効率的に案内しましょう。
サイトの構造が複雑な場合
内部リンクが少なかったり、階層が深かったりするサイトも要注意。クローラーが迷子になってしまう可能性があります。
頻繁に更新するサイト
ブログやニュースサイトのように、新しいコンテンツをどんどん追加するサイトでは、XMLサイトマップで更新情報を伝えると効果的です。
画像や動画が多いサイト
画像専用、動画専用のサイトマップも作れます。検索エンジンに正しく認識してもらうために活用しましょう。
XMLサイトマップの基本構造を知っておこう
作成方法に進む前に、XMLサイトマップがどんな構造をしているか、簡単に見ておきましょう。
基本的なXMLタグ
XMLサイトマップは、特定のタグを使って書かれています。
必須のタグ
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>– ファイルの冒頭に書く宣言<urlset>– サイトマップ全体を囲むタグ<url>– 各ページ情報の親タグ<loc>– ページのURL
任意のタグ(追加情報)
<lastmod>– 最終更新日<changefreq>– 更新頻度(daily、weeklyなど)<priority>– ページの重要度(0.0~1.0)
実際のサンプル
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://www.example.com/</loc>
<lastmod>2024-11-26</lastmod>
<changefreq>daily</changefreq>
<priority>1.0</priority>
</url>
<url>
<loc>https://www.example.com/about/</loc>
<lastmod>2024-11-20</lastmod>
<changefreq>monthly</changefreq>
<priority>0.8</priority>
</url>
</urlset>
このように、各ページの情報を<url>タグで囲んで並べていきます。
重要な制限事項
XMLサイトマップには制限があるので注意してください。
- URL数の上限:50,000件
- ファイルサイズの上限:50MB(圧縮前)
これを超える場合は、複数のサイトマップに分割して、サイトマップインデックスファイル(親ファイル)を作ります。
XMLサイトマップの作り方【3つの方法】
それでは、実際にXMLサイトマップを作る方法を見ていきましょう。大きく分けて3つの方法があります。
方法1:自動作成ツールを使う【一番簡単】
専門知識がない方には、この方法が一番おすすめです。
おすすめツール①:sitemap.xml Editor
特徴
- 日本語対応で使いやすい
- 無料で最大1,000URLまで対応
- 更新頻度や除外ディレクトリも指定可能
使い方
- sitemap.xml Editorにアクセス
- サイトのURLを入力
- オプション設定を選択(最終更新日、更新頻度など)
- 「サイトマップ作成」ボタンをクリック
- 生成された「sitemap.xml」をダウンロード
たったこれだけで完成します。
おすすめツール②:XML-Sitemaps.com
特徴
- 英語サイトだが操作は簡単
- 無料版は500ページまで
- エラーが少なく高品質
使い方
- XML-Sitemaps.comにアクセス
- サイトのURLを入力してSTARTをクリック
- 自動でクロール(巡回)が始まる
- 完了したら「VIEW SITEMAP DETAILS」をクリック
- 「DOWNLOAD YOUR XML SITEMAP FILE」からダウンロード
その他の便利なツール
- FC2サイトマップ:日本語対応、インデックス状況も確認可能
- Screaming Frog SEO Spider:無料版は500URLまで、詳細設定が可能
方法2:WordPressのプラグインを使う【WordPress利用者向け】
WordPressでサイトを運営しているなら、プラグインが便利です。
おすすめプラグイン:XML Sitemap & Google News
インストール手順
- WordPressの管理画面にログイン
- 「プラグイン」→「新規追加」をクリック
- 検索ボックスに「XML Sitemap & Google News」と入力
- 「今すぐインストール」→「有効化」をクリック
設定方法
- 「設定」→「XML Sitemap」を開く
- 含めたいコンテンツタイプを選択(投稿、固定ページなど)
- 除外したいカテゴリーがあれば指定
- 「設定を保存」をクリック
これで自動的にサイトマップが生成され、ページを追加・更新するたびに自動で更新されます。
その他のWordPressプラグイン
- Yoast SEO:SEO対策全般もカバーする人気プラグイン
- All in One SEO:初心者にも使いやすい総合SEOツール
方法3:手動で作成する【上級者向け】
手動作成は推奨されませんが、知識として知っておくと便利です。
手順
- テキストエディタ(メモ帳など)を開く
- XMLタグを使ってサイト情報を記述
- ファイル名を「sitemap.xml」として保存
- 文字コードは必ず「UTF-8」を選択
注意点
- タグの閉じ忘れに注意
- URLは正確に記載
- 特殊文字はエンティティコードに変換(&を&にするなど)
- 更新のたびに手動で編集が必要
手間がかかるため、よほどの理由がない限り自動作成をおすすめします。
作成したサイトマップをサーバーにアップロードする

XMLサイトマップを作ったら、次はサーバーにアップロードしましょう。
アップロード場所
サイトマップは、サイトのルートディレクトリ(トップの階層)に置くのが基本です。
例:https://www.example.com/sitemap.xml
アップロード方法
FTPソフトを使う場合
- FTPソフト(FileZillaなど)でサーバーに接続
- サイトのルートディレクトリを開く
- 作成した「sitemap.xml」をアップロード
WordPressプラグインを使った場合
自動的にアップロードされるので、特別な作業は不要です。
正しくアップロードできたか確認
ブラウザで以下のURLにアクセスして確認しましょう。
XMLコードが表示されれば成功です。
Google Search Consoleに登録する【重要】
サイトマップを作成してアップロードしただけでは不十分です。Googleに「サイトマップを作りましたよ」と知らせる必要があります。
Google Search Consoleとは
Googleが無料で提供している、ウェブマスター向けのツールです。サイトの検索パフォーマンスを確認したり、問題を発見したりできます。
登録手順
ステップ1:Google Search Consoleにアクセス
Google Search Consoleにアクセスしてログインします。まだ登録していない場合は、サイトの所有権確認が必要です。
ステップ2:サイトマップを送信
- 左メニューから「サイトマップ」をクリック
- 「新しいサイトマップの追加」欄に「sitemap.xml」と入力
- 「送信」ボタンをクリック
ステップ3:ステータスを確認
送信後、ステータスが「成功しました」と表示されればOK。数日後には、検出されたURL数も表示されます。
robots.txtに記載する方法も
もう一つの方法として、robots.txtファイルにサイトマップの場所を記載する方法もあります。
robots.txtファイルに以下の1行を追加:
Sitemap: https://www.example.com/sitemap.xml
これで、クローラーが自動的にサイトマップを見つけられます。
サイトマップの更新と管理
XMLサイトマップは、一度作ったら終わりではありません。定期的な更新が大切です。
更新が必要なタイミング
- 新しいページを追加したとき
- ページを削除したとき
- URLを変更したとき
- 重要なコンテンツを大幅に更新したとき
自動更新の設定
WordPressを使っている場合
プラグインを使えば、ページの追加・更新時に自動でサイトマップも更新されます。特別な作業は不要です。
その他のCMSの場合
多くのCMS(Shopify、Wixなど)も自動更新機能を持っています。使用しているシステムのマニュアルを確認しましょう。
手動で更新する場合
- 新しいサイトマップを作成
- 古いサイトマップと入れ替え
- Google Search Consoleで再送信(オプション)
Googleは定期的にサイトマップをチェックするので、再送信は必須ではありません。でも、すぐに認識してほしい場合は送信すると良いでしょう。
よくあるエラーと対処法
サイトマップ作成時によく起こるトラブルと、その解決方法を紹介します。
エラー1:「サイトマップが読み取れません」
原因
- ファイルの場所が間違っている
- ファイル名が間違っている
- サーバーのアクセス権限の問題
対処法
- URLを再確認(https://〜/sitemap.xml)
- ファイルのパーミッション(アクセス権限)を確認
- ブラウザで直接アクセスして表示されるか確認
エラー2:「XMLタグに問題があります」
原因
- タグの閉じ忘れ
- 特殊文字のエスケープ処理漏れ
- 文字コードがUTF-8でない
対処法
- XMLバリデーター(検証ツール)でチェック
- 自動生成ツールを使い直す
- 文字コードをUTF-8に変更して保存
エラー3:「50,000URLを超えています」
原因
- 1つのサイトマップに入れすぎ
対処法
- サイトマップを複数に分割
- サイトマップインデックスファイルを作成
- 不要なURLを除外
エラー4:「lastmodの日付形式が正しくありません」
原因
- 日付の書き方が規定と違う
対処法
- ISO 8601形式で記載:YYYY-MM-DD
- 例:2024-11-26
Googleが無視するタグについて知っておこう

実は、Googleは一部のタグを無視します。知っておくと無駄な作業を避けられますよ。
priorityタグ
ページの優先度を示すタグですが、Googleは2024年現在、このタグを参照していません。
記載しても問題ありませんが、効果はないと考えてください。
changefreqタグ
更新頻度を示すタグも、Googleはほとんど参考にしていません。
ただし、他の検索エンジン(Bingなど)は参考にする可能性があるので、記載しておいても損はありません。
lastmodタグは有効
一方、最終更新日を示すlastmodタグは、正確な情報であればGoogleも参考にします。
ただし、毎回正確に更新できない場合は、記載しない方が良いでしょう。
サイトマップインデックスファイルの作り方
大規模サイトで複数のサイトマップが必要な場合は、インデックスファイルを作ります。
サイトマップインデックスとは
複数のサイトマップをまとめる、「サイトマップのサイトマップ」です。
親ファイル(インデックス)が、複数の子ファイル(個別サイトマップ)を管理します。
作成例
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<sitemapindex xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<sitemap>
<loc>https://www.example.com/sitemap-posts.xml</loc>
<lastmod>2024-11-26</lastmod>
</sitemap>
<sitemap>
<loc>https://www.example.com/sitemap-pages.xml</loc>
<lastmod>2024-11-20</lastmod>
</sitemap>
<sitemap>
<loc>https://www.example.com/sitemap-images.xml</loc>
<lastmod>2024-11-15</lastmod>
</sitemap>
</sitemapindex>
注意点
- 孫ファイルは作れません(親→子の2階層まで)
- インデックスファイルの名前は通常「sitemap.xml」
- 各子サイトマップも50,000URL以内に収める
特殊なサイトマップの種類
通常のページ以外にも、専用のサイトマップを作れます。
画像サイトマップ
画像を多く使うサイトでは、画像専用のサイトマップを作成すると、Google画像検索で表示されやすくなります。
動画サイトマップ
動画コンテンツがある場合は、動画サイトマップを作成しましょう。タイトル、説明、サムネイル、再生時間などの情報を含められます。
ニュースサイトマップ
ニュースサイト向けの特別なサイトマップです。Googleニュースに掲載されるために必要です。
多言語サイトマップ
複数の言語バージョンがあるサイトでは、hreflangタグを使って言語ごとの関係を示せます。
よくある質問
Q1:サイトマップは必ず必要ですか?
必須ではありませんが、強く推奨されます。特に新しいサイトやページ数が多いサイトでは、SEO効果が大きいです。
Q2:サイトマップがあれば必ず検索結果に表示されますか?
いいえ、サイトマップは検索順位を直接上げるものではありません。クローラーの巡回を助けて、インデックス登録を早めるためのものです。
Q3:更新頻度はどれくらいが適切ですか?
内容によります。ブログなら毎日、企業サイトなら月1回程度でも十分です。WordPressのプラグインなら自動更新されるので心配無用です。
Q4:複数のサイトマップを送信できますか?
はい、できます。Google Search Consoleで複数のサイトマップを個別に送信できます。
Q5:サイトマップにパスワード保護ページを含めても良いですか?
含めるべきではありません。公開されているページだけを含めましょう。
Q6:sitemap.xml以外の名前でも大丈夫ですか?
技術的には可能ですが、sitemap.xmlという名前が標準です。特別な理由がない限り、この名前を使いましょう。
Q7:画像や動画のURLもサイトマップに含めるべきですか?
通常のサイトマップには含めず、専用の画像サイトマップ、動画サイトマップを別途作成するのがおすすめです。
まとめ
XMLサイトマップの作り方について、基本から応用まで説明してきました。
重要なポイントをおさらい
- XMLサイトマップは検索エンジン向けのサイト地図
- 作成方法は3つ(自動ツール、プラグイン、手動)
- 初心者には自動ツールが一番簡単
- サーバーのルートディレクトリにアップロード
- Google Search Consoleに必ず登録
- 定期的な更新を忘れずに
- 50,000URL、50MB以内に収める
今すぐできるアクション
- まだサイトマップがない方:自動作成ツールで今すぐ作成
- WordPressユーザー:プラグインをインストール
- すでにある方:Google Search Consoleで登録状況を確認
XMLサイトマップを適切に設置すれば、検索エンジンにサイトを正しく理解してもらえます。SEO対策の基本として、ぜひ実践してみてください。
あなたのサイトが、より多くの人に見つけてもらえるようになりますように!


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