「iPadの電源を切ろうとしたのに、スライダーが反応しない」
「画面がフリーズして何も操作できない」
「電源ボタンを押しても電源が切れない」
そんなトラブルに遭遇したことはありませんか?
この記事では、iPadの電源が切れないときの原因と対処法を、初心者にも分かりやすく徹底解説します。
モデル別の詳しい手順も紹介しているので、きっとあなたのiPadに合った解決策が見つかりますよ。
まず確認!正しい電源の切り方をおさらい

「電源が切れない」と思っても、実は正しい手順を踏んでいないだけかもしれません。
まずは、基本の電源オフ方法をおさらいしましょう。
ホームボタンがないiPad(Face ID搭載モデル)の場合
対象モデル: iPad Pro(2018年以降)、iPad Air(第4世代以降)、iPad mini(第6世代)など
手順:
- トップボタン(電源ボタン)といずれか片方の音量ボタンを同時に長押しします
- 電源オフスライダーが表示されたら、ボタンから指を離します
- スライダーを右にドラッグします
- 約30秒待つと、iPadの電源が切れます
ホームボタンがあるiPad(Touch ID搭載モデル)の場合
対象モデル: iPad(第9世代以前)、iPad Air(第3世代以前)、iPad mini(第5世代以前)など
手順:
- トップボタン(上部または側面にある電源ボタン)を長押しします
- 電源オフスライダーが表示されたら、ボタンから指を離します
- スライダーを右にドラッグします
- 約30秒待つと、iPadの電源が切れます
電源を入れ直す方法
電源を切った後、再び電源を入れるには:
- トップボタンをAppleロゴが表示されるまで長押しします
iPadの電源が切れない主な原因
電源が切れない場合、いくつかの原因が考えられます。
原因1:画面がフリーズしている
アプリのエラーやシステムの一時的な不具合で、画面が固まってしまうことがあります。
この場合、タッチ操作に反応せず、電源オフスライダーをスライドできません。
原因2:電源ボタンが故障している
iPadを落としたりぶつけたりして、電源ボタンが物理的に壊れている可能性があります。
ボタンが陥没したり変形したりしていなくても、内部で故障していることもあります。
原因3:画面(タッチパネル)が故障している
画面が割れていたり、衝撃を受けたりして、タッチ操作が効かなくなっている可能性があります。
電源オフスライダーは表示されるのにスライドできない場合は、画面の故障が疑われます。
原因4:iOSのバグやシステムエラー
iOSのアップデート後や、アプリの不具合により、システムエラーが発生していることがあります。
原因5:バッテリーやメモリの問題
バッテリーが劣化していたり、メモリ不足で動作が不安定になっていたりする可能性もあります。
【対処法1】設定アプリから電源をオフにする
電源ボタンが使えない場合や、通常の方法で電源が切れない場合は、設定アプリから電源をオフにできます。
手順
- ホーム画面から「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 画面を一番下までスクロールします
- 「システム終了」をタップします
- 電源オフスライダーが表示されます
- スライダーを右にドラッグして電源をオフにします
この方法なら、電源ボタンを使わずに電源を切ることができます。
【対処法2】AssistiveTouch機能を使う
電源ボタンが壊れている場合や、画面の一部が反応しない場合に便利な方法です。
AssistiveTouch(アシスティブタッチ)は、画面上に仮想ボタンを表示して、さまざまな操作をタッチで行える機能です。
AssistiveTouchを有効にする手順
- 「設定」アプリを開きます
- 「アクセシビリティ」をタップします
- 「タッチ」をタップします
- 「AssistiveTouch」をタップします
- 「AssistiveTouch」をオンにします
画面上に白い丸(仮想ボタン)が表示されます。
AssistiveTouchで電源をオフにする手順
- 画面上の白い丸(AssistiveTouchボタン)をタップします
- 「デバイス」をタップします
- 「画面をロック」を長押しします
- 電源オフスライダーが表示されます
- スライダーをドラッグして電源をオフにします
【対処法3】強制再起動を試す
画面がフリーズして何も操作できない場合は、強制再起動が有効です。
強制再起動は、システムを強制的に終了させて再起動する方法で、データは消えないので安心してください。
ホームボタンがないiPadの強制再起動
対象モデル: Face ID搭載のiPad Pro、iPad Air(第4世代以降)、iPad mini(第6世代)
手順:
- 音量を上げるボタンを押してすぐに離します
- 音量を下げるボタンを押してすぐに離します
- トップボタンを、Appleロゴが表示されるまで長押しします(約10秒)
- ロゴが表示されたら、ボタンから指を離します
- iPadが再起動します
ポイント:
- 1、2の手順は素早く行います(1秒以内)
- 3の手順は、画面が一度真っ暗になってもボタンを押し続けてください
ホームボタンがあるiPadの強制再起動
対象モデル: Touch ID搭載のiPad(第9世代以前)、古いiPad Air、iPad mini
手順:
- トップボタンとホームボタンを同時に長押しします
- Appleロゴが表示されるまで押し続けます(約10秒)
- ロゴが表示されたら、両方のボタンから指を離します
- iPadが再起動します
ポイント:
- 電源オフスライダーが表示されても無視して、ボタンを押し続けてください
- ロゴが表示されるまで、しっかり押し続けることが重要です
【対処法4】充電してから強制再起動を試す
バッテリーが完全に空になっている場合、反応しないことがあります。
手順
- 純正またはApple認証の充電器とケーブルを使います
- iPadを30分~1時間充電します
- 充電中に画面に充電マークが表示されるか確認します
- 充電後、強制再起動を試します
注意点:
- 充電器やケーブルが故障していないか確認してください
- 特に安価なケーブルは断線しやすいので、純正品を使うのがおすすめです
【対処法5】リカバリーモードで復元する

上記の方法でも電源が切れない、またはiPadが起動しない場合は、リカバリーモードを使ってiPadを復元する方法があります。
重要: この方法を実行すると、iPad内のデータがすべて消えます。事前にバックアップを取っておくことを強くおすすめします。
必要なもの
- パソコン(Mac または Windows)
- iPadに対応したUSBケーブル
- iTunes(Windows、macOS Mojave以前)またはFinder(macOS Catalina以降)
リカバリーモードに入る手順
ホームボタンがないiPad:
- iPadをパソコンに接続します
- 音量を上げるボタンを押してすぐに離します
- 音量を下げるボタンを押してすぐに離します
- トップボタンを、リカバリーモード画面が表示されるまで押し続けます
ホームボタンがあるiPad:
- iPadをパソコンに接続します
- トップボタンとホームボタンを同時に押し続けます
- リカバリーモード画面(パソコンとケーブルのマーク)が表示されるまで押し続けます
パソコンで復元する手順
- パソコンでiTunes(またはFinder)を開きます
- 「アップデートまたは復元を必要としているiPad “○○” に問題があります」と表示されます
- 「復元」をクリックします
- 画面の指示に従って復元を完了させます
復元が完了すると、iPadは工場出荷時の状態に戻ります。
【対処法6】バッテリーが完全に消耗するまで待つ
最後の手段として、バッテリーが完全に消耗するまで待つ方法もあります。
ただし、この方法は時間がかかるため、緊急の場合にはおすすめできません。
手順
- iPadを充電せずに放置します
- バッテリーが完全になくなるまで待ちます(数時間~数日かかる場合も)
- 完全に電源が切れたら、充電してから電源を入れ直します
電源が切れないときにやってはいけないこと
トラブル時に焦ってしまうのは分かりますが、次のことはしないように注意してください。
やってはいけないこと1:何度も強制再起動を繰り返す
何度も強制再起動を繰り返すと、システムやハードウェアに負担がかかります。
1~2回試して改善しない場合は、別の方法を試すか、専門家に相談しましょう。
やってはいけないこと2:自分で分解しようとする
iPadを分解すると、保証が無効になります。
また、内部の精密な部品を傷つけてしまう可能性があります。
やってはいけないこと3:水に濡らす
「熱がこもっているから冷やそう」と水で濡らすのは絶対にNGです。
水没すると修理費用が高額になります。
どうしても解決しない場合は修理に出そう
ここまで紹介した方法を試しても電源が切れない場合は、ハードウェアの故障が考えられます。
Apple公式で修理する場合
メリット:
- 純正部品を使用するので安心
- AppleCare+に加入していれば修理費用が安くなる
- 保証期間内なら無償修理の可能性もある
デメリット:
- 予約が必要で時間がかかることがある
- AppleCare+に未加入だと修理費用が高額
修理の流れ:
- Appleサポートに連絡するか、Apple Storeの予約をする
- iPadを持ち込むか、配送修理を依頼する
- 修理完了後、iPadを受け取る
非正規修理店で修理する場合
メリット:
- 予約不要で即日修理できることが多い
- 修理費用が比較的安い
- データを残したまま修理できる場合がある
デメリット:
- Appleの保証が受けられなくなる
- 修理品質は店舗によって差がある
- 純正部品ではないことが多い
注意点:
- 信頼できる修理店を選びましょう
- 修理前に見積もりを取りましょう
- データのバックアップは必ず取っておきましょう
電源が切れなくなるのを予防する方法
日頃から次のことを心がけると、トラブルを減らせます。
予防策1:定期的に再起動する
iPadを長時間使い続けていると、メモリがいっぱいになってフリーズしやすくなります。
週に1回程度、iPadを再起動すると良いでしょう。
予防策2:iOSを最新に保つ
古いバージョンのiOSには不具合が含まれていることがあります。
定期的にソフトウェアアップデートを確認しましょう。
予防策3:不要なアプリを終了する
バックグラウンドで動いているアプリが多いと、メモリを圧迫します。
使っていないアプリは終了させる習慣をつけましょう。
予防策4:ストレージ容量に余裕を持たせる
ストレージがいっぱいになると、動作が不安定になります。
空き容量を10GB以上確保しておくのが理想です。
予防策5:ケースやカバーで保護する
落下や衝撃からiPadを守ることで、物理的な故障を防げます。
よくある質問
Q1:強制再起動するとデータは消えますか?
A: いいえ、強制再起動ではデータは消えません。
強制再起動は、システムを強制的に終了させて再起動するだけなので、写真やアプリ、設定などはそのまま残ります。
ただし、「リカバリーモードでの復元」や「初期化」を行うとデータは消えるので注意してください。
Q2:電源が切れないまま放置しても大丈夫ですか?
A: 短期間なら問題ありませんが、長期間放置するのはおすすめしません。
バッテリーが完全に消耗するまで放置すると、バッテリーに負担がかかる可能性があります。
また、電源が入ったままだとバッテリーの消耗も早くなります。
Q3:AppleCare+に入っていないと修理は高いですか?
A: はい、修理内容によっては高額になることがあります。
例えば、画面交換や本体交換が必要な場合、数万円かかることもあります。
AppleCare+に加入していれば、修理費用が大幅に安くなります。
Q4:中古で買ったiPadでも修理できますか?
A: はい、Appleや修理店で修理可能です。
ただし、保証期間が切れている場合がほとんどなので、修理費用は全額負担になります。
Q5:電源が切れないのはウイルスの可能性もありますか?
A: iPadにウイルスが感染する可能性は極めて低いです。
iPadはiOSというセキュリティの高いシステムで動いているため、通常の使い方をしていればウイルスに感染することはほとんどありません。
電源が切れない原因は、システムエラーやハードウェアの故障であることがほとんどです。
まとめ:慌てず順番に対処法を試そう
iPadの電源が切れないときの対処法について、重要なポイントをおさらいしましょう:
基本的な電源の切り方
- ホームボタンなし:トップボタン + 音量ボタンを同時に長押し
- ホームボタンあり:トップボタンを長押し
電源が切れない主な原因
- 画面のフリーズ
- 電源ボタンの故障
- 画面(タッチパネル)の故障
- iOSのバグやシステムエラー
対処法(優先順位順)
- 設定アプリから「システム終了」
- AssistiveTouch機能を使う
- 強制再起動(最も効果的)
- 充電してから強制再起動
- リカバリーモードで復元(データが消える)
- バッテリーが消耗するまで待つ
強制再起動の手順
- ホームボタンなし:音量上→音量下→トップボタン長押し
- ホームボタンあり:トップボタン + ホームボタンを同時に長押し
解決しない場合
- Apple公式または信頼できる修理店に相談
iPadの電源が切れないトラブルは、多くの場合、ここで紹介した方法で解決できます。
最も効果的なのは強制再起動です。フリーズしている場合は、まずこの方法を試してみてください。
それでも解決しない場合は、ハードウェアの故障が考えられるので、専門家に相談しましょう。
焦らず、順番に対処法を試していけば、きっと解決できますよ!
関連する用語
強制再起動、フリーズ、システムエラー、リカバリーモード、AssistiveTouch、アクセシビリティ、電源オフスライダー、Face ID、Touch ID、ホームボタン、トップボタン、音量ボタン、iTunes、Finder、DFUモード、工場出荷時の設定、バックアップ、iCloud、AppleCare+

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