「あのゲーム、日本では買えないの…？」
「ダウンロードが遅すぎて全然進まない！」
Steamでゲームを楽しんでいると、こんな悩みに直面することがありますよね。
実は、Steamには地域に関する設定が2種類あり、それぞれ目的が異なります。一つは「ストア国（購入地域）」、もう一つは「ダウンロード地域」です。この2つを混同してしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれることも…。
この記事では、2025年最新の情報をもとに、Steamの地域変更に関するすべてを徹底解説します。公式な変更方法はもちろん、VPN使用のリスク、地域制限の回避方法、そして実際に役立つダウンロード速度改善のコツまで、初心者の方にも分かりやすく説明していきます。
「地域を変えたいけど、アカウントが停止されたら怖い…」という不安を持っている方も、安心してください。正しい知識を持っていれば、適切に対処できます。
Steamの「地域」には2種類ある！まずは違いを理解しよう
Steamで「地域」と言うとき、実は2つの異なる概念があります。これを理解しないと、適切な設定ができません。
1. ストア国（Store Country）：購入する地域
ストア国とは、Steamストアでどの国の価格や品揃えで買い物をするかを決める設定です。
例えば、ストア国が「日本」に設定されていれば：
- 価格は日本円で表示される
- 日本で販売されているゲームだけが表示される
- 日本の決済方法（日本のクレジットカードなど）が使える
重要なポイント：
- アカウントの実質的な「国籍」のようなもの
- 変更には厳しい制限がある（3ヶ月に1回のみ）
- 不正な変更はアカウント停止の原因になる
2. ダウンロード地域（Download Region）：サーバーの場所
ダウンロード地域とは、ゲームをダウンロードするときにどこのサーバーを使うかを決める設定です。
こちらは単純に「どのサーバーからダウンロードするか」だけの設定で：
- ダウンロード速度に影響する
- いつでも自由に変更できる
- アカウントの状態には一切影響しない
重要なポイント：
- ダウンロードの速度や安定性を改善するための設定
- 自由に何度でも変更可能
- リスクは全くない
どちらを変更したいのか確認しよう
こんな人はストア国の変更が必要：
- 日本では買えないゲームを購入したい
- 海外に引っ越した
- 別の地域の価格でゲームを買いたい
こんな人はダウンロード地域の変更でOK：
- ゲームのダウンロードが遅い
- アップデートが途中で止まる
- ダウンロードエラーが頻発する
多くの場合、ダウンロードの問題はダウンロード地域の変更で解決します。ストア国を変更する必要があるケースは、実際にはそれほど多くありません。
ダウンロード地域の変更方法【安全・簡単】
まずは、安全で簡単な「ダウンロード地域」の変更方法から説明します。こちらは何のリスクもありません。
ダウンロード地域を変更する手順
ステップ1：Steamの設定を開く
- Steamクライアントを起動
- 画面左上の「Steam」をクリック
- メニューから「設定」を選択
ステップ2：ダウンロード設定を開く
- 設定画面の左側にある「ダウンロード」をクリック
- 画面右側に「ダウンロード地域」の項目が表示される
ステップ3：地域を変更
- 「ダウンロード地域」の文字部分をクリック
- ドロップダウンメニューが開く
- お好きな地域を選択（日本なら「日本 – 東京」「日本 – 大阪」など）
ステップ4：Steamを再起動
- 「再起動が必要です」というメッセージが表示される
- 「今すぐ再起動」ボタンをクリック
- Steamが再起動される
これだけです！たったこれだけで、ダウンロード速度が劇的に改善されることがあります。
おすすめのダウンロード地域
基本的な考え方：
- あなたの物理的な場所に近い地域を選ぶのが基本
- 東京に住んでいるなら「日本 – 東京」
- 大阪に住んでいるなら「日本 – 大阪」や「日本 – 東京」
ただし例外もあります：
特定の地域のサーバーが混雑している場合、意外と遠い地域の方が速いことがあります。例えば：
- 東京が遅い → 大阪や札幌を試す
- 日本全体が遅い → 韓国（ソウル）を試す
実際に試してみるのがベスト：
いくつかの地域を試して、一番速い場所を見つけましょう。変更は何度でも自由にできます。
ダウンロードに最適な時間帯
ダウンロード速度は、時間帯によっても大きく変わります。
日本のインターネット利用のゴールデンタイム：
- 平日：11時～13時（昼休み）、18時～23時（帰宅後）
- 休日：18時～23時
つまり、おすすめの時間帯は23時～朝7時です。多くの人が寝ている時間なので、サーバーも空いていて速くなります。
大きなゲームをダウンロードするときは、寝る前に開始して、朝起きたら完了している…というのが理想的ですね。
ストア国（購入地域）の変更方法【公式・正規ルート】
次に、「ストア国」の変更方法を説明します。こちらは慎重に行う必要があります。
Steamの公式ルール
Steamの公式方針は非常にシンプルです：
「実際に引っ越した場合のみ、ストア国を変更できる」
つまり、以下の場合にのみ変更が認められています：
- 別の国に引っ越した
- 海外に長期滞在している（留学、駐在など）
逆に、以下の理由での変更は規約違反です：
- 安く買いたいから
- 日本で買えないゲームが欲しいから
- 別の地域を試してみたいから
公式な変更手順
実際に引っ越した場合の、正しい変更手順は以下の通りです：
ステップ1：新しい地域に物理的に移動する
まず、実際に新しい国に移動している必要があります。VPNで偽装するのはNGです。
ステップ2：新しい地域の決済方法を用意する
以下のいずれかが必要です：
- その国で発行されたクレジットカード
- その国のPayPalアカウント
- その国で購入したSteamウォレットカード
ステップ3：購入手続き中に変更
- Steamストアで何かを購入する
- カートに追加して、チェックアウトに進む
- この時点で、Steamがあなたの現在地を検出
- 「ストア国を更新しますか？」というオプションが表示される
- 新しい国を選択
- 新しい地域の決済方法で購入を完了
これで、ストア国が変更されます。
重要な注意点
3ヶ月ルール
ストア国を変更すると、その後3ヶ月間は再度変更できません。頻繁な変更を防ぐための制限です。
ウォレット残高は引き継がれない
変更前のSteamウォレット残高は、新しい地域に引き継がれません。変更前に使い切るか、損失を覚悟する必要があります。
地域制限のあるゲーム
一部のゲームには地域制限があります。地域を変更すると：
- 今まで遊べていたゲームが遊べなくなる可能性
- 新しい地域限定のゲームが買えるようになる可能性
請求先住所の変更
新しい地域の実在する住所を登録する必要があります。架空の住所やホテルの住所を使うのはリスクがあります。
VPN使用のリスクと規約違反について
「VPNを使えば簡単に地域を変更できる」という情報を見たことがあるかもしれません。しかし、これには重大なリスクがあります。
Steamの利用規約
Steam利用規約（Subscriber Agreement）には、以下のように明記されています：
「地域を偽ってコンテンツにアクセスしたり、地域価格を利用したりするためにVPNを使用することは禁止されています」
つまり、VPNを使ってストア国を変更するのは規約違反です。
規約違反が発覚した場合のペナルティ
Valveは不正な地域変更を検知するシステムを持っています。発覚すると：
軽い場合：
- ストアへのアクセス制限
- 購入制限
- 地域変更の禁止
重い場合：
- アカウントの一時停止
- アカウントの永久停止（BAN）
- 購入したすべてのゲームへのアクセス喪失
数万円、数十万円分のゲームライブラリを失うリスクがあります。
VPN使用が許される唯一のケース
VPN自体は違法ではありません。以下の目的での使用は問題ありません：
- セキュリティ強化（DDoS攻撃からの保護）
- プライバシー保護（公共Wi-Fiでのプレイ時など）
- ISPによる帯域制限の回避
ただし、これらの目的でVPNを使う場合でも、ストア国の変更や地域制限の回避には使わないことが重要です。
「バレなければいい」は危険な考え
「みんなやってるし、バレなければ平気でしょ？」
これは非常に危険な考え方です。理由は：
- Valveの検出システムは進化している
- IPアドレスのチェック
- 決済方法と地域の照合
- 不自然な地域変更パターンの検出
- いつBANされるか分からない
- 今は大丈夫でも、将来的に遡って処分される可能性
- 一度BANされたら、復活はほぼ不可能
- ライブラリを失うリスク
- 何百本ものゲームが一瞬で消える
- 何十万円もの損失
リスクとリターンを冷静に考えれば、割に合わないことが分かるはずです。
地域制限（おま国）について知っておこう
日本のSteamユーザーを悩ませる問題の一つが「おま国」です。
「おま国」とは？
「おま国」とは、「お前の国には売ってやんねーよ」の略で、特定の地域でゲームが販売されない現象を指すスラングです。
例えば：
- アメリカでは買えるのに、日本では買えない
- ヨーロッパでは配信されているのに、アジアでは未配信
なぜ「おま国」が起きるのか？
主な理由：
1. ライセンス契約の問題
ゲームの販売権は地域ごとに契約されています。日本での販売権を別の会社が持っている場合、Steamでは販売できません。
2. ローカライゼーションの問題
日本語版を作る予算や時間がないため、日本での販売を見送るケースがあります。
3. 法規制
その国の法律や文化的理由で、販売が難しい場合があります。
4. 価格設定の戦略
地域によって価格を変えたい場合、販売地域を限定することがあります。
「おま国」への対処法
1. 気長に待つ
時間が経てば、日本でも販売開始されることがあります。
2. 別のプラットフォームで購入
- PlayStation Storeで販売されているかチェック
- Epic Games Storeなど、他のPCゲームストアで探す
3. 海外の鍵販売サイトを利用
G2A、Humble Bundle、Green Man Gamingなどのサイトで、グローバル版のキーが販売されていることがあります。
注意点：
- 「Region: Japan」など、日本で有効化できるか必ず確認
- 有効化できないキーを買っても無駄になる
- サイトの信頼性を確認する
4. 公式に要望を出す
開発元やパブリッシャーに、日本での販売を希望するメッセージを送るのも一つの方法です。
「おま値」と「おま語」
「おま国」の仲間として、以下の問題もあります：
「おま値」
- 日本だけ価格が高い現象
- 例：アメリカで60ドルのゲームが、日本では8,000円（為替レートより高い）
「おま語」
- 日本語版が存在しない、または削除される現象
- PS4版には日本語があるのに、Steam版にはない
これらも多くのユーザーを悩ませる問題です。
実際に引っ越した場合の手続き
留学や駐在で海外に行く場合、正規の方法でストア国を変更できます。
引っ越し前の準備
1. Steamウォレットを使い切る
ウォレット残高は新しい地域に引き継がれないので、日本にいるうちに使い切りましょう。
2. 欲しいゲームを先に購入
日本でしか買えないゲームがあれば、引っ越し前に購入しておくのがおすすめです。
3. 地域制限を確認
持っているゲームに地域制限がないか確認します。制限がある場合、新しい地域でプレイできなくなる可能性があります。
引っ越し後の手続き
1. 新しい国に到着
実際に新しい国に物理的に移動します。
2. 現地の決済方法を用意
- 現地の銀行口座を開設
- クレジットカードを作成
- または、現地でSteamウォレットカードを購入
3. Steamで購入手続き
何かゲームを購入する際に、ストア国の変更オプションが表示されます。
4. 新しい住所を登録
現地の実在する住所を登録します。
一時的な海外滞在の場合
短期間の旅行や出張の場合は：
ストア国は変更しない
日本のストア国のまま、海外から利用できます。VPNは不要です。
購入は日本の決済方法で
日本のクレジットカードやPayPalを使い続けます。
ダウンロード地域は現地に変更してOK
ダウンロード地域は自由に変更できるので、滞在先に近いサーバーに設定すると快適です。
トラブルシューティング：よくある問題と解決法
Q1：ダウンロード地域を変更したのに、速度が改善されない
考えられる原因と対処法：
原因1：時間帯が悪い
ゴールデンタイム（18時～23時）は混雑します。深夜や早朝にダウンロードしてみましょう。
原因2：複数の地域を試していない
一つの地域で遅くても、別の地域では速いことがあります。日本の各都市、韓国、台湾など、いくつか試してみましょう。
原因3：ダウンロードキャッシュの問題
Steam設定の「ダウンロード」から「ダウンロードキャッシュをクリア」を試してみてください。
原因4：インターネット接続自体の問題
- Wi-Fiではなく有線LANを使う
- ルーターを再起動する
- ISPの帯域制限を確認する
Q2：「地域を変更できません」と表示される
原因：3ヶ月ルール
前回の変更から3ヶ月経っていない場合、ストア国は変更できません。待つしかありません。
Q3：購入したゲームが新しい地域でプレイできない
原因：地域制限
一部のゲームには地域制限（リージョンロック）があります。購入時の地域でのみプレイ可能な場合があります。
対処法：
- ストア国を元に戻す（3ヶ月後）
- 開発元に問い合わせる
Q4：VPNを使ってしまったが、アカウントは大丈夫か？
今すぐVPNの使用を中止してください。
一度や二度の使用で即座にBANされることは少ないですが、継続使用は非常に危険です。
今後の対応：
- VPNを使った地域変更は絶対にしない
- しばらく様子を見る
- 不審なメールが来たら、Steamサポートに正直に説明する
Q5：「おま国」のゲームをどうしても買いたい
安全な方法：
- 海外の鍵販売サイトで購入
- 日本で有効化できるキーか確認
- 信頼できるサイトを選ぶ
- 別のプラットフォームで購入
- PS5、Xbox、Epic Games Storeなどを確認
危険な方法（非推奨）：
- VPNを使った購入 → 規約違反、BAN のリスク
よくある質問（FAQ）
Q1：ストア国を変更すると、持っているゲームは消えますか？
A：いいえ、基本的には消えません。購入済みのゲームは、ライブラリに残ります。ただし、地域制限（リージョンロック）があるゲームは、新しい地域でプレイできなくなる可能性があります。また、一部のゲームは新しい地域のストアに表示されなくなることがありますが、ライブラリからは起動できる場合が多いです。
Q2：ダウンロード地域とストア国、どちらを変更すればダウンロードが速くなりますか？
A：ダウンロード地域です。ダウンロード速度に影響するのはダウンロード地域の設定だけで、ストア国は購入地域を決めるだけです。ストア国を変更してもダウンロード速度は変わりません。
Q3：日本と海外を行ったり来たりしています。その都度ストア国を変更していいですか？
A：いいえ、頻繁な変更は規約違反になります。短期間の旅行や出張の場合は、ストア国を変更せず、日本のまま使い続けることをおすすめします。海外からでも、日本のストア国で問題なく利用できます。
Q4：VPNを使っても、ゲーム中は使用しなければ大丈夫ですか？
A：いいえ、購入時にVPNを使うこと自体が規約違反です。ゲーム中に使わなくても、購入時の地域偽装がValveに検出される可能性があります。VPNはセキュリティ目的でのみ使用し、地域変更には使わないでください。
Q5：友人が海外に住んでいます。その人にギフトとして買ってもらえば、おま国のゲームを入手できますか？
A：技術的には可能ですが、グレーゾーンです。
Steamギフトには地域制限があり、日本で有効化できないギフトもあります。
また、頻繁に行うとSteamから不審な活動とみなされる可能性があります。
リスクを理解した上で、自己責任で判断してください。
Q6：無料VPNを使えばリスクは少ないですか？
A：いいえ、無料VPNはさらに危険です。無料VPNは、セキュリティが脆弱だったり、個人情報を販売していたりする場合があります。
また、Steamは無料VPNのIPアドレスを検出しやすいため、規約違反がバレやすくなります。
VPNを使うこと自体がリスクですが、使うなら信頼できる有料VPNにすべきです
（ただし、地域変更目的での使用は依然として規約違反です）。
まとめ
Steamの地域変更について、重要なポイントをまとめます。
この記事の要点：
- Steamの「地域」には2種類ある
- ストア国（Store Country）：購入地域、厳しい制限あり
- ダウンロード地域（Download Region）：サーバー選択、自由に変更可能
- ダウンロード地域の変更は安全で簡単
- Steam設定から誰でも変更可能
- ダウンロード速度の改善に効果的
- リスクは一切なし
- ストア国の変更には厳しい制限
- 実際に引っ越した場合のみ変更可能
- 3ヶ月に1回のみ
- 新しい地域の決済方法が必須
- VPN使用は規約違反
- 地域を偽る目的での使用は禁止
- アカウント停止のリスク
- ゲームライブラリを失う可能性
- おま国（地域制限）の対処法
- 公式な販売を待つ
- 海外の鍵販売サイトで購入（日本で有効化できるか要確認）
- 別のプラットフォームを検討
- 正規の引っ越しなら問題なし
- 留学や駐在で海外に行く場合は正当な理由
- 現地の決済方法を用意すれば変更可能
推奨される対応：
ダウンロードが遅い場合：
→ ダウンロード地域を変更（安全・簡単・効果的）
おま国のゲームが欲しい場合：
→ 海外の鍵販売サイトで購入（グローバル版かつ日本で有効化可能なキーを選ぶ）
海外に引っ越す場合：
→ 公式手順でストア国を変更（現地の決済方法を使用）
それ以外の理由：
→ 変更しない（リスクが高すぎる）
最後に：リスクとリターンを考えよう
「少し安く買えるかも」という理由で、何万円、何十万円分のゲームライブラリを失うリスクを取るのは賢明ではありません。
Steamは世界最大のゲームプラットフォームであり、頻繁にセールも行われています。正規の方法で、安全にゲームを楽しむことが一番です。
どうしても地域制限が気になる場合は、VPNに頼るのではなく：
- 別のプラットフォーム（PS5、Xbox、Epic Games Store）を検討する
- 公式に要望を出す
- 気長に待つ
これらの方が、長期的には賢い選択です。
2025年現在のSteam地域変更事情：
Valveは年々、不正な地域変更への監視を強化しています。AIによる不審な行動パターンの検出や、決済情報との照合など、検出技術は進化し続けています。
「昔はできたから大丈夫」は通用しません。2025年の今、安全に Steamを楽しむためには、正しい知識と適切な対応が不可欠です。
この記事で紹介した方法を参考に、安全で快適なSteamライフをお楽しみください！
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