iPadでVPNに接続しようとしたら、「接続中…」のまま進まない。または「接続に失敗しました」というエラーが出てしまう。そんな経験はありませんか?
VPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)は、インターネット上で安全な通信を実現する便利な技術です。リモートワークで会社のネットワークにアクセスしたり、海外から日本のサービスを利用したり、公共Wi-Fiを安全に使ったりと、さまざまな場面で活躍します。
でも、いざ使おうとしたらVPNに接続できない…これは本当に困りますよね。
実は、iPadでVPNに接続できない原因はさまざまで、それぞれに対応した解決方法があるんです。原因をきちんと特定して、適切な対処をすれば、多くの場合は問題を解決できますよ。
この記事では、iPadでVPNに接続できない時の原因と対処法を10パターンに分けて、わかりやすく解説していきます。基本的な対処法から、ちょっと専門的な方法まで順番にご紹介するので、あなたの状況に合った解決策がきっと見つかるはずです。
- VPNって何?まず基本を理解しよう
- iPadでVPNに接続できない主な原因
- 【対処法1】インターネット接続を確認する(最重要)
- 【対処法2】iPadを再起動する
- 【対処法3】iPadOSを最新バージョンにアップデートする
- 【対処法4】VPNアプリを更新・再インストールする
- 【対処法5】VPN設定を削除して再設定する
- 【対処法6】プロトコルを変更する(重要)
- 【対処法7】ネットワーク設定をリセットする
- 【対処法8】プライベートWi-Fiアドレスをオフにする
- 【対処法9】Connect On Demandをオフにする
- 【対処法10】別のVPNサーバーに接続する
- 【番外編】その他のトラブルシューティング
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
VPNって何?まず基本を理解しよう

VPNの仕組み
VPN(Virtual Private Network)とは、日本語で「仮想プライベートネットワーク」と呼ばれる技術です。
簡単に言うと、インターネット上に暗号化された専用の通信経路を作って、安全にデータをやり取りできる仕組みのこと。普通のインターネット通信だと、途中で誰かに盗み見られるリスクがありますが、VPNを使えばデータが暗号化されるので安心なんです。
トンネルの中を通るイメージを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。外から見えないトンネルの中で、安全に情報を運ぶことができるわけです。
VPNの主な使い道
VPNは、こんな場面で使われています。
仕事での利用:
- リモートワークで会社のネットワークに安全にアクセスする
- 社外から社内システムやファイルサーバーを利用する
- 顧客情報などの機密データを安全にやり取りする
プライベートでの利用:
- カフェや空港などの公共Wi-Fiを安全に使う
- 海外から日本の動画配信サービスを視聴する
- インターネット閲覧時のプライバシーを守る
VPN接続に必要なもの
iPadでVPNを使うには、以下のいずれかが必要です。
- VPNアプリ:NordVPN、ExpressVPN、CyberGhostなどの市販のVPNサービスアプリ
- 手動設定:会社や学校から提供されたVPN接続情報を使って、iPad本体の設定で手動設定
どちらの方法を使っていても、この記事で紹介する対処法は役立ちますよ。
iPadでVPNに接続できない主な原因
VPNに接続できない原因は、大きく分けて以下のパターンがあります。
1. インターネット接続の問題
そもそもiPadがインターネットに繋がっていなければ、VPNも接続できません。Wi-Fiやモバイルデータ通信が正常に動いているかが前提条件です。
2. VPN設定の誤り
サーバーアドレス、ユーザー名、パスワードなどの設定情報が間違っていると、接続できません。手動設定の場合は特に入力ミスに注意が必要です。
3. VPNプロトコルの非対応
iOS 10以降では、古い「PPTP」というプロトコルがサポートされなくなりました。古い設定のままだと接続できない可能性があります。
4. アプリやiOSのバージョンが古い
VPNアプリやiPadOSが古いバージョンのままだと、不具合が発生することがあります。
5. ファイアウォールやセキュリティソフトの干渉
ファイアウォールやウイルス対策ソフトが、VPN通信をブロックしてしまう場合があります。
6. VPNサーバーの障害
利用しているVPNサービス側でサーバーがダウンしていたり、メンテナンス中だったりする可能性もあります。
7. ネットワーク設定の問題
iPadのネットワーク設定に一時的な不具合が発生していることがあります。
8. プライベートWi-Fiアドレスの設定
iOSの「プライベートWi-Fiアドレス」機能が、VPN接続を妨げる場合があります。
9. 同時接続数の制限
一部のVPNサービスでは、同時に接続できるデバイスの数に制限があります。
10. ルーターの設定
使用しているWi-Fiルーターの設定が、VPN通信をブロックしている可能性があります。
それでは、それぞれの原因に対する対処法を詳しく見ていきましょう。
【対処法1】インターネット接続を確認する(最重要)
VPNは、インターネット接続があって初めて機能します。まずは基本中の基本、iPadがインターネットに正常に接続できているかを確認しましょう。
確認手順
ステップ1:Wi-Fiまたはモバイルデータがオンになっているか確認
設定アプリを開いて、「Wi-Fi」または「モバイルデータ通信」がオンになっているか確認してください。
ステップ2:実際にネット接続できるか試す
VPNをオフにした状態で、Safariブラウザを開いて適当なウェブサイト(例:yahoo.co.jpなど)にアクセスしてみてください。
ページが正常に表示される
→ インターネット接続は正常です。他の原因を調べましょう。
ページが表示されない、または読み込みが遅い
→ インターネット接続自体に問題があります。以下の対処を試してください。
インターネット接続の問題を解決する方法
Wi-Fiの場合:
- Wi-Fiを一度オフにして、再度オンにする
- Wi-Fiルーターを再起動する(電源を抜いて30秒待ってから再接続)
- 別のWi-Fiネットワークに接続してみる
モバイルデータ通信の場合:
- 機内モードをオン→オフする(コントロールセンターから操作できます)
- モバイルデータ通信をオフ→オンする
- 電波の良い場所に移動する
インターネット接続が正常に戻ったら、再度VPNに接続してみてください。
【対処法2】iPadを再起動する
意外と効果的なのが、iPadの再起動です。一時的な不具合やメモリの問題が原因の場合、再起動するだけで解決することが多いんですよ。
再起動の手順
ホームボタンがないiPad(iPad Pro、新しいiPad Airなど)の場合
- トップボタン(電源ボタン)と音量ボタン(どちらか一方)を同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」のスライダーが表示されたら、右にスライド
- 完全に電源が切れるまで待つ(30秒程度)
- トップボタンを長押しして、Appleロゴが表示されるまで待つ
ホームボタンがあるiPad(古いモデル)の場合
- トップボタン(またはサイドボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」のスライダーが表示されたら、右にスライド
- 完全に電源が切れるまで待つ(30秒程度)
- トップボタンを長押しして、Appleロゴが表示されるまで待つ
再起動後、VPNアプリを開くか設定からVPN接続を試してみてください。
【対処法3】iPadOSを最新バージョンにアップデートする

iPadOSが古いバージョンのままだと、ネットワーク関連の不具合が発生することがあります。最新バージョンにアップデートすることで、問題が解決する可能性があります。
アップデート手順
ステップ1:現在のバージョンを確認
設定アプリ→「一般」→「情報」で、現在のiPadOSバージョンを確認できます。
ステップ2:アップデートをチェック
- 設定アプリを開く
- 「一般」→「ソフトウェアアップデート」をタップ
- 新しいバージョンがある場合は「ダウンロードしてインストール」をタップ
※すでに最新バージョンの場合は「iPadOSは最新です」と表示されます。
ステップ3:アップデートを実行
- パスコードを入力(求められた場合)
- ダウンロードが完了したら「今すぐインストール」をタップ
- iPadが再起動します
注意点
- アップデートには時間がかかります(通常10〜30分程度)
- バッテリー残量が50%以上あることを確認してください
- できれば充電しながらアップデートすることをおすすめします
- Wi-Fi接続が必要です
アップデート完了後、VPNに接続できるか試してみましょう。
【対処法4】VPNアプリを更新・再インストールする
VPNアプリ自体が古いバージョンだったり、不具合を起こしていたりする場合があります。アプリの更新、または再インストールを試してみましょう。
VPNアプリを更新する方法
ステップ1:App Storeを開く
ホーム画面からApp Storeアプリをタップします。
ステップ2:アカウントページを開く
右上にある自分のアカウントアイコン(プロフィール写真)をタップします。
ステップ3:アップデートを確認
「利用可能なアップデート」の欄に、使用しているVPNアプリがあるか確認してください。
ある場合は「アップデート」または「すべてをアップデート」をタップして更新します。
VPNアプリを再インストールする方法
アップデートしても問題が解決しない場合は、アプリを一度削除して再インストールしてみましょう。
ステップ1:アプリを削除
- ホーム画面でVPNアプリのアイコンを長押し
- 「Appを削除」をタップ
- 「削除」を選択
ステップ2:再インストール
- App Storeを開く
- 右上のアカウントアイコンをタップ
- 購入済みの一覧から、削除したVPNアプリを探す
- 雲のアイコン(ダウンロードマーク)をタップして再インストール
または、App Storeで直接VPNアプリを検索して、再度ダウンロードすることもできます。
再インストール後、ログイン情報を入力してVPN接続を試してください。
【対処法5】VPN設定を削除して再設定する
手動でVPN設定を追加している場合、設定情報に誤りがあったり、設定ファイルが破損していたりすることがあります。一度設定を削除して、もう一度最初から設定し直してみましょう。
VPN設定を削除する手順
ステップ1:VPN設定画面を開く
- 設定アプリを開く
- 「一般」→「VPNとデバイス管理」→「VPN」をタップ
※機種やiOSバージョンによっては、「設定」→「VPN」で直接アクセスできる場合もあります。
ステップ2:削除したいVPN設定を選択
接続できないVPN設定の右側にある「i」マーク(インフォメーションアイコン)をタップします。
ステップ3:VPNを削除
画面を一番下までスクロールして、「VPNを削除」をタップします。
確認メッセージが表示されたら「削除」を選択してください。
ステップ4:iPadを再起動
VPN設定を削除したら、一度iPadの電源を切って再起動します。
VPN設定を再設定する手順
再起動後、もう一度VPN設定を追加します。
手動設定の場合
- 設定アプリ→「一般」→「VPNとデバイス管理」→「VPN」
- 「VPN構成を追加…」をタップ
- 必要な情報を入力:
- タイプ:IKEv2、IPSec、またはL2TP(PPTPは非対応)
- 説明:わかりやすい名前(例:会社VPN)
- サーバー:VPNサーバーのアドレス
- リモートID:サーバーのID
- ローカルID:自分のID(必要な場合)
- ユーザー認証:ユーザー名とパスワード
- 右上の「完了」をタップ
VPNアプリを使用している場合
アプリを開いて、画面の指示に従って再度ログインし、接続設定を行ってください。
【対処法6】プロトコルを変更する(重要)
iOS 10以降、Appleは古いPPTPというVPNプロトコルのサポートを終了しました。もしPPTPで接続しようとしていた場合、接続できないのはこれが原因です。
対応プロトコル
iPadで使用できるVPNプロトコルは以下の3つです。
- IKEv2(推奨):最新の暗号化技術を使用し、接続の安定性に優れている
- IPSec:広く使われている安定したプロトコル
- L2TP over IPSec:広く普及している安定したプロトコル
プロトコルを変更する方法
手動設定の場合
- 設定アプリ→「一般」→「VPNとデバイス管理」→「VPN」
- 問題のあるVPN設定の「i」マークをタップ
- 「タイプ」の欄を確認
- PPTPになっている場合は、「IKEv2」「IPSec」または「L2TP」に変更
- 必要に応じて他の設定も調整(サーバー情報などはVPN管理者に確認)
- 「完了」をタップ
会社や学校のVPNの場合
サーバー側の設定も変更が必要な場合があります。IT部門やネットワーク管理者に連絡して、対応プロトコルについて確認してください。
【対処法7】ネットワーク設定をリセットする
iPadのネットワーク設定に何らかの不具合が発生している場合、ネットワーク設定をリセットすることで問題が解決することがあります。
注意事項
ネットワーク設定をリセットすると、以下の情報がすべて削除されます。
- すべてのWi-Fiネットワークとパスワード
- VPN設定
- モバイルデータ通信の設定
- APN設定
リセット後、Wi-Fiに再接続する際にパスワードの再入力が必要になるので、事前に確認しておきましょう。
リセット手順
ステップ1:設定画面を開く
設定アプリ→「一般」をタップします。
ステップ2:リセットメニューを開く
「転送またはiPadをリセット」→「リセット」をタップします。
※古いiOSバージョンでは、「一般」の一番下に「リセット」が直接表示されています。
ステップ3:ネットワーク設定をリセット
「ネットワーク設定をリセット」をタップします。
ステップ4:パスコードを入力
iPadのパスコード(ロック解除に使うパスワード)を入力します。
ステップ5:確認して実行
確認メッセージが表示されるので、もう一度「ネットワーク設定をリセット」をタップしてください。
iPadが自動的に再起動します。
リセット後の設定
再起動後、以下の設定をやり直してください。
- Wi-Fiネットワークに再接続(パスワードの再入力が必要)
- VPN設定を再度追加
- 必要に応じてモバイルデータ通信の設定を確認
【対処法8】プライベートWi-Fiアドレスをオフにする

iOS 14以降に追加された「プライベートWi-Fiアドレス」という機能が、VPN接続を妨げる場合があります。
プライベートWi-Fiアドレスとは?
この機能は、iPadのMACアドレス(デバイス固有の識別番号)を隠して、プライバシーを保護するものです。ただし、一部のVPNサービスやネットワークでは、この機能が接続の妨げになることがあるんです。
オフにする手順
ステップ1:Wi-Fi設定を開く
設定アプリ→「Wi-Fi」をタップします。
ステップ2:接続中のネットワークを選択
現在接続しているWi-Fiネットワークの右側にある「i」マークをタップします。
ステップ3:プライベートWi-Fiアドレスをオフ
「プライベートWi-Fiアドレス」のスイッチをオフにします。
ステップ4:確認メッセージ
「続ける」または「このネットワークを使用するにはプライベートアドレスを解除」をタップして確認します。
Wi-Fi接続が一度切れて、再接続されます。
その後、VPNに接続できるか試してみてください。
【対処法9】Connect On Demandをオフにする
一部のVPNアプリには「Connect On Demand」(オンデマンド接続、または「自動接続」「キルスイッチ」などと呼ばれる)という機能があります。
この機能がオンになっていると、Wi-Fi接続時のDHCP(IPアドレスの自動割り当て)がうまくいかず、VPN接続に失敗することがあるんです。
オフにする方法
VPNアプリ内の設定を確認
使用しているVPNアプリを開いて、以下のような名前の設定を探してください。
- 「Connect On Demand」
- 「Always-on VPN」
- 「自動接続」
- 「キルスイッチ」
- 「Persistent Connection」
これらの設定がオンになっている場合は、オフにしてみてください。
iPad本体の設定を確認
- 設定アプリ→「一般」→「VPNとデバイス管理」→「VPN」
- 該当するVPN設定の「i」マークをタップ
- 「オンデマンド接続」がオンになっている場合はオフにする
設定変更後、iPadを再起動してから再度VPN接続を試してみてください。
【対処法10】別のVPNサーバーに接続する
VPNサービスのサーバー側に問題がある可能性もあります。特定のサーバーがダウンしていたり、混雑していたりする場合、そのサーバーには接続できません。
別のサーバーに切り替える方法
VPNアプリを使用している場合
多くのVPNアプリでは、複数のサーバーから選択できます。
- VPNアプリを開く
- サーバー一覧またはロケーション選択画面を開く
- 別の国や地域のサーバーを選択
- 接続ボタンをタップ
VPNサービスのステータスを確認
VPNサービスの公式サイトやアプリ内で、サーバーの稼働状況を確認できる場合があります。
- サーバーステータスページ
- お知らせやメンテナンス情報
- サポートページ
サーバー障害やメンテナンス中の場合は、復旧を待つか、別のサーバーを利用しましょう。
【番外編】その他のトラブルシューティング
上記の対処法を試しても解決しない場合は、以下の方法も試してみてください。
ルーターを再起動する
Wi-Fiルーターに問題がある可能性もあります。
- ルーターの電源を抜く
- 30秒〜1分待つ
- 電源を再度接続
- ルーターが完全に起動するまで待つ(2〜3分)
- iPadをWi-Fiに再接続
モバイルデータ通信に切り替えてみる
Wi-Fiで接続できない場合、モバイルデータ通信(セルラー回線)に切り替えて試してみてください。
Wi-Fiネットワーク自体がVPN接続をブロックしている可能性があります。
機内モードのオン・オフを試す
- コントロールセンターを開く(画面右上から下にスワイプ)
- 機内モードをオンにする
- 30秒待つ
- 機内モードをオフにする
ネットワーク接続がリフレッシュされ、問題が解決することがあります。
低電力モードをオフにする
低電力モードがオンになっていると、一部のネットワーク機能が制限される場合があります。
設定アプリ→「バッテリー」→「低電力モード」をオフにしてみてください。
VPNプロバイダーのサポートに連絡
ここまで試しても解決しない場合は、VPNサービスのテクニカルサポートに連絡することをおすすめします。
- メールサポート
- チャットサポート
- 電話サポート
専門のスタッフが、より詳しい診断やサポートをしてくれますよ。
よくある質問(FAQ)
Q1. VPNに接続すると、インターネットが使えなくなるのはなぜ?
VPN接続自体は成功しているが、インターネットが使えない場合は、以下の原因が考えられます。
- DNSサーバーの設定に問題がある
- VPNサーバー側のルーティング設定に問題がある
- ファイアウォールがインターネット通信をブロックしている
この場合は、VPN設定のDNSサーバーを手動で設定してみるか(例:8.8.8.8)、VPNプロバイダーに問い合わせてください。
Q2. VPNアプリが「接続中…」のまま進まないんだけど?
接続中の状態で止まってしまう場合は、以下を試してください。
- アプリを完全に終了させて再起動(アプリスイッチャーから上にスワイプ)
- iPadを再起動
- 別のVPNサーバーに切り替える
- ネットワーク設定をリセット
それでも解決しない場合は、VPNアプリの再インストールを試してみましょう。
Q3. 会社のVPNに接続できないんだけど、個人的なVPNアプリは使える。なぜ?
会社のVPNは特定のプロトコルや設定を要求する場合が多く、設定が複雑です。以下を確認してください。
- VPN設定情報(サーバーアドレス、ユーザー名、パスワード)が正しいか
- 会社のVPNサーバーが稼働しているか
- 会社のIT部門から指定されたプロトコルを使用しているか
不明な点があれば、会社のIT部門に問い合わせることをおすすめします。
Q4. 公共Wi-FiでVPNに接続できないのはなぜ?
一部の公共Wi-Fiネットワーク(カフェ、空港、ホテルなど)では、セキュリティ上の理由でVPN接続がブロックされている場合があります。
この場合は、モバイルデータ通信に切り替えるか、別のWi-Fiネットワークを使用してください。
Q5. VPNを使うとバッテリーの減りが早いんだけど?
はい、VPNを使用するとバッテリー消費が増加します。これは、暗号化と復号化の処理にCPUパワーを使うためです。
長時間使用する場合は、以下の対策をおすすめします。
- 低電力モードをオンにする
- 画面の明るさを下げる
- モバイルバッテリーを持ち歩く
- 不要な時はVPN接続を切る
Q6. iOS 10以降で「PPTP」が使えなくなったって本当?
本当です。iOS 10以降、AppleはPPTPプロトコルのサポートを終了しました。これはセキュリティ上の理由によるものです。
PPTPよりも安全な「IKEv2」「IPSec」「L2TP」のいずれかを使用してください。
Q7. VPNを使うと通信速度が遅くなるのは普通?
はい、ある程度は普通です。VPNを使用すると、データが暗号化されてVPNサーバーを経由するため、通常よりも通信速度が低下します。
ただし、あまりにも遅い場合は以下を試してください。
- 地理的に近いサーバーに接続する
- 混雑していないサーバーに切り替える
- より高速なVPNサービスに乗り換える
まとめ
iPadでVPNに接続できない時の原因と対処法を詳しくご紹介しました。
基本的な対処法のおさらい:
- インターネット接続を確認する(最重要)
- iPadを再起動する
- iPadOSを最新バージョンにアップデートする
- VPNアプリを更新・再インストールする
- VPN設定を削除して再設定する
- プロトコルを変更する(PPTPは非対応)
- ネットワーク設定をリセットする
- プライベートWi-Fiアドレスをオフにする
- Connect On Demandをオフにする
- 別のVPNサーバーに接続する
トラブルシューティングのコツ:
- 簡単な対処法から順番に試す
- 各対処法を試した後、必ず接続できるか確認する
- 問題が解決したら、何が原因だったかメモしておく
- どうしても解決しない場合は、VPNプロバイダーのサポートに連絡
VPN接続のトラブルは、原因さえわかれば多くの場合は自分で解決できます。この記事で紹介した対処法を、上から順番に試してみてください。
また、VPNは便利な技術ですが、使い方を誤ると逆に危険な場合もあります。信頼できるVPNサービスを選び、正しく使用することが大切です。
特に会社や学校のVPNを使用する場合は、IT部門の指示に従い、セキュリティポリシーを守って利用しましょう。
この記事が、あなたのVPN接続トラブルの解決に役立てば嬉しいです!

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