「WordPressサイトにFAQ(よくある質問)ページを追加したい」「お客様からの問い合わせ対応の負担を減らしたい」そんな悩みはありませんか?
WordPressには、Q&A(質問と回答)やFAQ(よくある質問)を簡単に作成できるプラグインが多数あります。プラグインを使えば、専門知識がなくても、見栄えの良いQ&Aページを短時間で作成できます。
この記事では、WordPressのおすすめQ&A/FAQプラグインを7つ厳選して紹介します。プラグインの選び方から設定方法、プラグインなしでQ&Aを作る方法まで解説するので、ぜひ参考にしてください。
Q&A/FAQページを作るメリット
まず、なぜWebサイトにQ&Aページが必要なのか確認しておきましょう。
メリット1:問い合わせ対応の負担が減る
同じ質問に何度も答える必要がなくなります。よくある質問をQ&Aページにまとめておけば、お客様が自分で解決でき、問い合わせ件数を減らせます。
メリット2:顧客満足度が上がる
お客様は疑問をすぐに解決したいもの。わざわざ問い合わせなくても、Q&Aページで即座に答えが見つかれば、ユーザー体験が向上します。
メリット3:購入や申し込みのハードルが下がる
商品やサービスの購入前に抱く疑問や不安を解消できれば、コンバージョン率(購入率)の向上につながります。
メリット4:SEO効果が期待できる
Googleは「よくある質問」の構造化データをサポートしており、検索結果にQ&Aがリッチリザルトとして表示されることがあります。これによりクリック率が向上する可能性があります。
Q&Aプラグインの選び方
Q&Aプラグインを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
選び方1:構造化データに対応しているか
構造化データ(FAQPage スキーマ)に対応していると、Googleの検索結果にQ&Aがリッチリザルトとして表示される可能性があります。
SEO効果を狙うなら、構造化データ自動出力機能があるプラグインがおすすめです。
選び方2:デザインのカスタマイズ性
サイトのデザインに合わせて、色やフォント、レイアウトをカスタマイズできるかチェックしましょう。
特にアコーディオン形式(質問をクリックすると回答が展開する)に対応していると、ページがすっきりして見やすくなります。
選び方3:操作の簡単さ
Q&Aの追加・編集が簡単にできるか重要です。複雑すぎるプラグインは、更新が億劫になってしまいます。
選び方4:無料版の機能
無料版でも十分な機能があるか確認しましょう。基本的なQ&A作成は無料版で十分対応できるプラグインが多いです。
選び方5:更新頻度
最終更新日が古すぎるプラグインは、WordPress本体のアップデートに対応していない可能性があります。定期的に更新されているプラグインを選びましょう。
おすすめWordPress Q&A/FAQプラグイン7選
それでは、おすすめのQ&A/FAQプラグインを紹介します。
【1】Ultimate FAQ(おすすめ!)
最もおすすめの無料FAQプラグインです。機能が豊富で、無料版でも十分使えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 無料(有料版あり:年30ドル〜) |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | 対応 |
| 検索機能 | 対応 |
| 日本語対応 | 一部対応(管理画面は英語) |
主な機能:
- FAQをカスタム投稿タイプで管理
- カテゴリ・タグで分類可能
- アコーディオン形式の表示
- FAQの閲覧数カウント
- 人気順・新着順での表示
- WooCommerce連携
- ショートコードで任意の場所に表示
メリット:
✅ 無料版でも機能が充実
✅ 更新頻度が高い
✅ カスタマイズ性が高い
✅ 日本語の解説記事が多い
デメリット:
❌ 管理画面が英語
❌ 一部機能は有料版のみ
こんな人におすすめ:
- 無料で高機能なFAQプラグインを探している
- ECサイトでWooCommerceを使っている
- SEO効果(構造化データ)を重視したい
【2】Quick and Easy FAQs
シンプルで使いやすい無料のFAQプラグインです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 完全無料 |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | 対応 |
| 検索機能 | なし |
| 日本語対応 | 一部対応 |
主な機能:
- シンプルなFAQ管理
- ショートコードで表示
- カテゴリでのフィルタリング
- アコーディオン表示
- カスタム投稿タイプ
メリット:
✅ 完全無料
✅ シンプルで軽量
✅ 初心者でも使いやすい
デメリット:
❌ 機能は必要最低限
❌ デザインカスタマイズの自由度が低い
こんな人におすすめ:
- シンプルなFAQを作りたい
- 無料にこだわりたい
- 軽量なプラグインを探している
【3】VK Blocks(FAQ機能付き)
日本製のブロックエディター拡張プラグイン。FAQ機能も含まれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 無料(Pro版あり) |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | なし |
| 検索機能 | なし |
| 日本語対応 | 完全対応(日本製) |
主な機能:
- ブロックエディター対応のFAQブロック
- 新FAQ・旧FAQの2種類
- 1クリックでデザイン変更
- 構造化データ自動出力
- その他多数のブロック機能
メリット:
✅ 完全日本語対応
✅ ブロックエディターで直感的に作成
✅ FAQ以外の便利なブロックも使える
✅ 日本製なのでサポートが充実
デメリット:
❌ カラーのカスタマイズに制限
❌ FAQの一括管理機能はない
❌ 使わない機能も含まれる
こんな人におすすめ:
- 日本語対応のプラグインを使いたい
- ブロックエディターをメインで使っている
- FAQ以外のブロック機能も欲しい
【4】Arconix FAQ
シンプルで軽量なFAQプラグインです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 無料 |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | 対応 |
| 検索機能 | なし |
| 日本語対応 | 一部対応 |
主な機能:
- シンプルなFAQ作成
- カスタム投稿タイプ
- アコーディオン表示
- ショートコードで表示
メリット:
✅ 軽量で読み込みが速い
✅ シンプルで使いやすい
✅ 無料
デメリット:
❌ 最終更新がやや古い
❌ 高度な機能はない
こんな人におすすめ:
- シンプルなFAQで十分
- サイトの表示速度を重視したい
【5】HTML5 Responsive FAQ
レスポンシブデザイン対応のFAQプラグインです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 無料(有料アドオンあり:15〜80ドル) |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | 対応 |
| 検索機能 | 対応(有料) |
| 日本語対応 | 一部対応 |
主な機能:
- レスポンシブデザイン
- 色・フォントのカスタマイズ
- アコーディオン表示
- カスタム投稿タイプ
メリット:
✅ デザインのカスタマイズ性が高い
✅ レスポンシブ対応
✅ テーマとの統一感を保ちやすい
デメリット:
❌ 高度な機能は有料
❌ 管理画面が英語
こんな人におすすめ:
- デザインにこだわりたい
- サイトのテーマに合わせたい
【6】FAQ by 10Web
ユーザーフィードバック機能付きのFAQプラグインです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 無料 |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | 対応 |
| 検索機能 | 対応 |
| 日本語対応 | 一部対応 |
主な機能:
- FAQ作成・管理
- 「役に立った」ボタン
- 閲覧数の統計
- 検索機能
メリット:
✅ ユーザーフィードバックが取れる
✅ どのFAQが役立っているか分析できる
✅ 検索機能あり
デメリット:
❌ 管理画面が英語
❌ デザインの自由度は普通
こんな人におすすめ:
- FAQの効果を測定したい
- ユーザーからのフィードバックを集めたい
【7】Accordion FAQ(有料)
有料の高機能FAQプラグインです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 有料(買い切り:39ドル〜) |
| 構造化データ | 対応 |
| アコーディオン | 対応 |
| カテゴリ分類 | 対応 |
| 検索機能 | 対応 |
| 日本語対応 | 一部対応 |
主な機能:
- 高度なデザインカスタマイズ
- アニメーション効果
- 複数のレイアウト
- 詳細な統計情報
メリット:
✅ デザインの選択肢が豊富
✅ プロフェッショナルな見た目
✅ サポートが充実
デメリット:
❌ 有料
❌ 無料版との機能差が大きい
こんな人におすすめ:
- プロフェッショナルなデザインを求める
- コーポレートサイトで使いたい
- サポートが必要
Ultimate FAQの使い方(詳細解説)
最もおすすめの「Ultimate FAQ」の使い方を詳しく解説します。
ステップ1:プラグインのインストール
- WordPress管理画面で「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリック
- 検索ボックスに「Ultimate FAQ」と入力
- 「今すぐインストール」をクリック
- 「有効化」をクリック
ステップ2:カテゴリを作成する
FAQを分類するためのカテゴリを作成します。
- 「FAQs」→「CATEGORIES」をクリック
- 「名前」にカテゴリ名を入力(例:「商品について」)
- 「スラッグ」に半角英数字を入力(例:「product」)
- 「カテゴリを追加」をクリック
おすすめのカテゴリ例:
- 商品・サービスについて
- 料金・支払いについて
- 配送・返品について
- 会員登録・ログインについて
- その他
ステップ3:FAQを作成する
- 「FAQs」→「Add New」をクリック
- タイトル欄に質問を入力(例:「送料はいくらですか?」)
- 本文欄に回答を入力
- 右サイドバーの「CATEGORIES」で該当カテゴリにチェック
- 必要に応じて「TAGS」も設定
- 「公開」をクリック
ステップ4:FAQを表示する
ページや投稿にFAQを表示するには、ショートコードを使います。
基本のショートコード:
[ultimate-faqs]
特定のカテゴリのみ表示:
[ultimate-faqs include_category="product"]
複数カテゴリを表示:
[ultimate-faqs include_category="product,payment"]
ステップ5:表示設定をカスタマイズする
- 「FAQs」→「Settings」をクリック
- 「Basic」タブで基本設定
- Toggle Symbol: 開閉アイコンの種類
- FAQ Accordion: アコーディオン表示のオン/オフ
- 「Styling」タブでデザイン設定
- 色
- フォントサイズ
- パディング
- 変更したら「Save Changes」をクリック
プラグインなしでQ&Aを作る方法
プラグインを使わずに、WordPress標準機能だけでQ&Aを作ることもできます。
方法1:テーブル(表)を使う
手順:
- ブロックエディターで「テーブル」ブロックを追加
- 列数「2」、行数「質問の数」で作成
- 左列に「Q」、右列に質問を入力
- 次の行の左列に「A」、右列に回答を入力
- セルの背景色を変更してデザインを整える
メリット: シンプルで軽量
デメリット: デザインの自由度が低い、アコーディオン機能なし
方法2:アコーディオンブロックを使う
一部のWordPressテーマには、アコーディオンブロックが標準搭載されています。
対応テーマ例:
- SWELL
- JIN:R
- AFFINGER
- SANGO
テーマにアコーディオンブロックがあれば、それを使ってQ&Aを作成できます。
方法3:カスタムHTMLで作る
HTMLとCSSの知識があれば、カスタムHTMLブロックで自作できます。
基本のHTML:
<div class="faq-item">
<h3 class="faq-question">Q: 質問をここに入力</h3>
<div class="faq-answer">A: 回答をここに入力</div>
</div>
CSSで装飾を追加すれば、オリジナルのデザインが作れます。
Q&Aページ作成のコツ
効果的なQ&Aページを作るためのコツを紹介します。
コツ1:実際の問い合わせから質問を集める
お客様からよく聞かれる質問を集めましょう。
質問の見つけ方:
- メールやお問い合わせフォームの履歴
- 電話での問い合わせ内容
- SNSでのコメント・質問
- Googleサーチコンソールの検索クエリ
コツ2:カテゴリで分類する
質問が増えてきたら、カテゴリで分類すると探しやすくなります。
分類例:
- 商品・サービス
- 注文・決済
- 配送・返品
- 会員登録
- トラブルシューティング
コツ3:簡潔でわかりやすい回答を書く
回答は簡潔に、専門用語は避けて、誰でも理解できる言葉で書きましょう。
良い回答の例:
❌ 悪い例:「当社の配送ポリシーに基づき、配送料金は地域によって異なります」
✅ 良い例:「送料は全国一律500円です。5,000円以上のご注文で送料無料になります」
コツ4:検索機能を活用する
FAQ専用の検索機能があると、ユーザーが欲しい情報をすぐに見つけられます。Ultimate FAQなどの検索機能付きプラグインがおすすめです。
コツ5:定期的に更新する
新しい質問が出てきたら、随時追加しましょう。古い情報は更新または削除します。
よくある質問(Q&A)
Q1:無料プラグインと有料プラグインの違いは?
A:無料プラグインでも基本的なFAQ作成は十分可能です。有料版は、デザインの選択肢が豊富、高度な統計機能、サポートが充実している点が違います。まずは無料版を試して、必要に応じて有料版を検討しましょう。
Q2:プラグインを複数入れても大丈夫?
A:FAQプラグインは1つだけにしましょう。複数のFAQプラグインを同時に有効化すると、競合してサイトが重くなったり、不具合が発生する可能性があります。
Q3:構造化データとは何?
A:Googleなどの検索エンジンに、ページの内容を正確に伝えるためのマークアップです。FAQ専用の構造化データを出力すると、検索結果にQ&Aがリッチリザルトとして表示されることがあり、クリック率向上に繋がります。
Q4:ブロックエディターに対応していないプラグインでも使える?
A:はい、使えます。ショートコードを使えば、ブロックエディターでも表示できます。「ショートコード」ブロックを追加して、プラグインのショートコードを貼り付けるだけです。
Q5:既存のFAQを別のプラグインに移行できる?
A:プラグインによっては可能です。Ultimate FAQなどには、データのインポート/エクスポート機能があります。ただし、プラグイン間でのデータ互換性は保証されていないため、手動での移行が必要な場合もあります。
Q6:スマホでも見やすく表示される?
A:レスポンシブ対応のプラグインを選べば自動的にスマホ対応されます。この記事で紹介したプラグインは、基本的にすべてレスポンシブ対応しています。
まとめ
WordPressのおすすめQ&A/FAQプラグインを紹介しました。
プラグイン比較表:
| プラグイン | 料金 | 構造化データ | 難易度 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| Ultimate FAQ | 無料 | ◯ | 普通 | ★★★★★ |
| Quick and Easy FAQs | 無料 | ◯ | 簡単 | ★★★★☆ |
| VK Blocks | 無料 | ◯ | 簡単 | ★★★★☆ |
| Arconix FAQ | 無料 | ◯ | 簡単 | ★★★☆☆ |
| HTML5 Responsive FAQ | 無料 | ◯ | 普通 | ★★★☆☆ |
| FAQ by 10Web | 無料 | ◯ | 普通 | ★★★☆☆ |
| Accordion FAQ | 有料 | ◯ | 普通 | ★★★★☆ |
目的別おすすめ:
| 目的 | おすすめプラグイン |
|---|---|
| 無料で高機能 | Ultimate FAQ |
| シンプルさ重視 | Quick and Easy FAQs |
| 日本語対応 | VK Blocks |
| デザイン重視 | HTML5 Responsive FAQ |
| 効果測定したい | FAQ by 10Web |
FAQページ作成のポイント:
✅ 実際の問い合わせから質問を集める
✅ カテゴリで分類して見つけやすくする
✅ 簡潔でわかりやすい回答を書く
✅ 構造化データ対応プラグインを選ぶ
✅ 定期的に更新する
Q&Aページを作って、顧客満足度を上げながら、問い合わせ対応の負担を減らしましょう!

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