会議の開始時刻が迫っているのに、スマホのSlackアプリにサインインできない。パスワードを入力しても「エラーが発生しました」と表示される。外出先で確認したいメッセージがあるのに、アプリが起動しない…
こんな経験はありませんか?
Slackは便利なビジネスコミュニケーションツールですが、スマートフォンでサインインできないトラブルは意外と多く報告されています。
この記事では、スマホ(iPhone・Android)でSlackにサインインできない原因と、具体的な解決方法を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
スマホでSlackにサインインできない主な原因

まず、なぜサインインできないのか、主な原因を知っておきましょう。
原因①:メールアドレスやパスワードの入力ミス
最も多いのが、入力情報の間違いです。
- メールアドレスのスペルミス
- パスワードの大文字・小文字の間違い
- 全角・半角の入力ミス
- 複数のアカウントを持っていて、違うメールアドレスを入力している
特に、仕事用と個人用で異なるメールアドレスを使っている場合は、どちらで登録したか確認が必要です。
原因②:ワークスペースURLの間違い
Slackではワークスペースという単位でグループ分けされています。
例えば、会社のワークスペースURLが「company.slack.com」の場合、「company」の部分を正確に入力する必要があります。
URLを間違えると、正しいメールアドレスとパスワードでもサインインできません。
原因③:認証コードが届かない・期限切れ
Slackでは、セキュリティのために確認コード(認証コード)がメールで送信されることがあります。
このコードが届かない、または気づかないうちに有効期限が切れてしまうことで、サインインできない場合があります。
原因④:2段階認証(2FA)の問題
セキュリティを強化するために2段階認証(2FA)を設定している場合、認証アプリやSMSで受け取るコードが必要です。
- 認証アプリを削除してしまった
- スマホの機種変更後、認証アプリの設定を引き継いでいない
- SMSが届かない
このような状況だと、サインインが完了できません。
原因⑤:アプリの不具合やキャッシュの問題
Slackアプリ自体に問題が起きている場合もあります:
- アプリが古いバージョンのまま
- キャッシュデータが溜まって動作が不安定
- アプリのインストールが正常に完了していない
原因⑥:ネットワーク接続の問題
意外と見落としがちなのが、インターネット接続です。
- Wi-Fiが不安定
- モバイルデータ通信がオフになっている
- 企業ネットワークでSlackがブロックされている
- VPNを使用していて接続が遮断されている
原因⑦:アカウント自体の問題
- アカウントが無効化されている
- ワークスペースから削除された
- 管理者によってアクセス制限がかけられている
- パスワードの入力ミスが続いてアカウントがロックされた
【基本編】スマホでSlackにサインインできない時の対処法
それでは、実際にどう対処すればよいか、具体的な方法を見ていきましょう。
対処法①:入力情報を再確認する
まずは基本中の基本です。
確認ポイント:
- メールアドレスをもう一度確認
- スペルミスがないか
- 仕事用と個人用を間違えていないか
- パスワードの確認
- 大文字・小文字を正確に入力
- 全角になっていないか
- Caps Lockがオンになっていないか
- ワークスペースURLを確認
- 会社から指定されたURLと一致しているか
- 「.slack.com」の前の部分が正しいか
ヒント: パスワードは表示させて確認できます。パスワード入力欄の右側にある「目のマーク」をタップすると、入力内容が見えるようになりますよ。
対処法②:パスワードをリセットする
パスワードが分からなくなった場合は、リセットしましょう。
手順:
- Slackのログイン画面を開く
- 「パスワードをお忘れですか?」をタップ
- 登録したメールアドレスを入力
- メールに送られてくる確認コードを入力
- 新しいパスワードを設定
注意: 確認コードは有効期限があります(通常15〜30分)。届いたらすぐに入力しましょう。
メールが届かない場合:
- 迷惑メールフォルダを確認
- @slack.comと@slack-mail.comからのメールを受信できる設定か確認
- 会社のIT部門に、Slackからのメールがブロックされていないか問い合わせ
対処法③:アプリを再起動する
シンプルですが、効果的な方法です。
iPhone の場合:
- ホーム画面で画面下部から上にスワイプ(Face ID)
または、ホームボタンを2回押す(Touch ID) - Slackアプリを上にスワイプして終了
- もう一度Slackアプリを起動
Android の場合:
- 画面下部のタスクボタンをタップ
- Slackアプリを見つけて左右にスワイプ、または×をタップ
- もう一度Slackアプリを起動
対処法④:スマホ自体を再起動する
アプリの再起動でダメなら、スマホ本体を再起動してみましょう。
iPhone の再起動方法:
- Face ID搭載モデル:音量ボタン(どちらか)と電源ボタンを同時長押し→スライダーで電源オフ
- ホームボタンありモデル:電源ボタンを長押し→スライダーで電源オフ
電源が切れたら、少し待ってから電源ボタンを押して再起動します。
Android の再起動方法:
機種によって異なりますが、通常は電源ボタンを長押しして「再起動」を選択します。
対処法⑤:キャッシュをクリアする
アプリに溜まった一時データが原因の場合、キャッシュクリアが効果的です。
iPhone の場合:
残念ながら、iPhoneではアプリ単体のキャッシュクリアができません。以下の方法を試してください:
- Slackアプリを一度削除
- App Storeから再インストール
- 再度サインイン
削除する前に: ログイン情報(メールアドレスとパスワード)をメモしておきましょう。
Android の場合:
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」または「アプリケーション」を選択
- 「Slack」を探してタップ
- 「ストレージ」をタップ
- 「キャッシュをクリア」をタップ
これでアプリのデータは残したまま、キャッシュだけ削除できます。
対処法⑥:Slackアプリを最新版にアップデートする
古いバージョンのアプリを使っていると、不具合が起きることがあります。
iPhone の場合:
- App Storeを開く
- 右上のアイコンをタップ
- 下にスクロールして「アップデート可能なApp」を確認
- Slackがあれば「アップデート」をタップ
Android の場合:
- Google Play ストアを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「アプリとデバイスの管理」を選択
- 「アップデート利用可能」を確認
- Slackがあれば「更新」をタップ
対処法⑦:ネットワーク接続を確認する
確認ポイント:
- Wi-Fiがオンになっているか
- 設定アプリでWi-Fiを確認
- 別のアプリ(ブラウザなど)でインターネットに接続できるか試す
- モバイルデータ通信がオンか
- Wi-Fiがない場所では、モバイルデータ通信が必要
- 機内モードになっていないか
- 設定アプリまたはコントロールセンターで確認
- VPNを使っている場合
- 一時的にVPNをオフにして試す
- 企業VPNの場合は、IT部門に問い合わせ
ネットワークのリセット方法:
- 機内モードをオン→10秒待つ→オフ
- Wi-Fiをオフ→10秒待つ→オン
【応用編】それでもサインインできない時の対処法
基本的な対処法を試してもダメな場合は、以下を試してみましょう。
対処法⑧:ブラウザ版でサインインを試す
アプリではなく、ブラウザ(Safari、Chrome)でSlackにアクセスしてみましょう。
- スマホのブラウザを開く
- https://slack.com/signin にアクセス
- メールアドレスとパスワードを入力
ブラウザ版でサインインできれば、アプリ側の問題だと特定できます。
対処法⑨:別のサインイン方法を試す
Slackには複数のサインイン方法があります。
選択肢:
- メールとパスワード:通常の方法
- Googleアカウント:Googleで登録した場合
- Apple ID:Appleで登録した場合
- マジックリンク:パスワード不要で、メールに送られるリンクからサインイン
- QRコード:パソコンの画面に表示されたQRコードをスマホで読み取る
マジックリンクの使い方:
- サインイン画面でメールアドレスを入力
- 「マジックリンクを送信」を選択
- メールに届いたリンクをタップ
- 自動的にサインイン完了
これなら、パスワードを覚えていなくてもOKです。
対処法⑩:2段階認証の問題を解決する
2段階認証(2FA)でトラブルが起きている場合:
認証アプリを使っている場合:
- 認証アプリ(Google Authenticator、Authyなど)を開いてコードを確認
- 機種変更した場合は、バックアップコードを使う
バックアップコードを使う方法:
- 2段階認証コード入力画面で「バックアップコードを使用」を選択
- 2FA設定時に保存しておいたバックアップコードを入力
バックアップコードを紛失した場合:
残念ながら、この場合はワークスペースの管理者に連絡する必要があります。管理者に2FAをリセットしてもらいましょう。
対処法⑪:メールアドレスの確認を「取り消し→再確認」する
この方法が効果的なケース:
- 2段階認証を有効にした後、モバイルアプリでサインインできなくなった
- 「エラーが発生しました」と繰り返し表示される
手順:
- Slackアプリのワークスペース一覧を開く
- メールアドレスの横にある「i」アイコンをタップ
- 「メール確認を取り消す」を選択
- もう一度「メールアドレスを確認」を選択
- 届いたメールのリンクをタップ
- ワークスペース一覧から再度サインインを試す
この操作で、認証状態がリセットされて正常にサインインできるようになることがあります。
対処法⑫:アプリを完全に削除して再インストール
最終手段として、アプリを完全に削除して新しくインストールしましょう。
手順:
- ログイン情報をメモ(メールアドレス、パスワード、ワークスペースURL)
- Slackアプリを長押しして「Appを削除」(iPhone)または「アンインストール」(Android)
- App StoreまたはGoogle Play Storeから再インストール
- 初回サインインの手順で再度ログイン
管理者に連絡が必要なケース

以下の場合は、自分では解決できないため、ワークスペースの管理者に連絡する必要があります。
ケース①:アカウントが無効化されている
長期間ログインしていない、または何らかの理由でアカウントが無効化されている可能性があります。
ケース②:ワークスペースから削除された
退職や異動により、ワークスペースのメンバーから外されていることがあります。
ケース③:セキュリティ設定により制限されている
企業によっては、以下のようなセキュリティ設定をしている場合があります:
- 特定のIPアドレスからのみアクセス可能
- 社内ネットワークからのみ接続許可
- 特定の端末のみ登録
- パスワード変更が管理者のみ可能
ケース④:セッション時間の制限
有料プランでは「セッション時間」の設定ができます。これが短く設定されていると、頻繁にログアウトされてしまいます。
管理者にセッション時間の延長を依頼しましょう。
Slackのサーバー側の問題かも?確認方法
あなたの端末だけでなく、Slack自体にトラブルが起きている可能性もあります。
Slackのステータスページを確認
ブラウザで以下にアクセス:

このページで、Slackのサービス状況を確認できます。
- 緑色:正常
- 黄色:一部に問題
- 赤色:サービス停止
障害が発生している場合は、復旧を待つしかありません。通常、数時間以内に解決されます。
よくある質問(FAQ)
Q1:パスワードを忘れて、登録したメールアドレスも分かりません。どうすればいいですか?
A: この場合は、残念ながら自分では復旧できません。ワークスペースの管理者に連絡して、以下をお願いしましょう:
- 登録されているメールアドレスを教えてもらう
- または、管理者から招待メールを再送信してもらう
Q2:複数のワークスペースに参加しています。どれにサインインすればいいか分かりません。
A: Slackでは、1つのメールアドレスで複数のワークスペースに参加できます。
サインイン後、画面左上のワークスペース名をタップすると、参加している全ワークスペースが表示されます。そこから切り替えられますよ。
どのワークスペースが必要か分からない場合は、同僚に聞いてみましょう。
Q3:QRコードでサインインしようとしていますが、カメラが反応しません。
A: 以下を確認してください:
- カメラのアクセス許可
- 「設定」→「Slack」→「カメラ」がオンか確認
- 明るさ
- 暗い場所ではQRコードを読み取りにくい
- カメラレンズ
- 汚れていないか確認
それでもダメなら、QRコードではなくメールアドレスとパスワードでサインインしましょう。
Q4:「このデバイスは認識されていません」と表示されます。
A: 新しいスマホや初めて使う端末でサインインする場合、Slackが本人確認を求めることがあります。
登録メールアドレスに確認コードが送られるので、それを入力すれば大丈夫です。セキュリティのための仕組みなので、心配ありません。
Q5:パスワードは合っているはずなのに「パスワードが違います」と表示されます。
A: 以下を確認してください:
- 大文字・小文字を正確に入力しているか
- 全角・半角が混ざっていないか
- Caps Lockがオンになっていないか
- コピー&ペーストで余分なスペースが入っていないか
それでもダメなら、一度パスワードをリセットしてみましょう。
Q6:AndroidとiPhoneで手順は違いますか?
A: 基本的な流れは同じですが、細かい操作方法が少し異なります。
- アプリの見た目:ほぼ同じ
- サインイン手順:同じ
- 設定メニューの場所:若干違う
この記事では、どちらのOSでも使える方法を紹介しています。
Q7:サインインできたけど、通知が来ません。
A: サインイン問題とは別ですが、以下を確認してください:
- Slackアプリの通知設定
- Slackアプリ内の「設定」→「通知」を確認
- スマホ本体の通知設定
- 「設定」→「通知」→「Slack」がオンか確認
- おやすみモード
- オフになっているか確認
まとめ:焦らず一つずつ試してみよう
スマホでSlackにサインインできない問題は、多くの場合、基本的な対処法で解決できます。
この記事のポイント:
- 最も多い原因は入力ミスとネットワーク接続
- まずは基本編の対処法から順番に試す
- パスワードが分からなければリセット
- アプリの再起動や再インストールが効果的
- それでもダメなら管理者に連絡
- Slack側の障害の可能性もあるのでステータスページを確認
焦らず、一つずつ試していけば、ほとんどの場合は解決できます。
どうしても解決しない場合は、Slack公式サポート(https://slack.com/help)に問い合わせることもできますよ。
大切な連絡を見逃さないためにも、早めに対処して、快適にSlackを使いこなしましょう!

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