iPadを使っていると「パスワードを変えたいな」と思う瞬間がありますよね。セキュリティを強化したい、家族に知られてしまった、あるいは単純に覚えやすいものに変更したい…理由は人それぞれです。
でも、ちょっと待ってください。実はiPadには複数の種類のパスワードがあることをご存知でしょうか?
この記事では、iPadのパスワード変更方法を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。パスワードを忘れてしまった場合の対処法も詳しく紹介しますので、安心してくださいね。
iPadの「パスワード」って実は3種類あるんです
まず最初に知っておいてほしいのが、iPadで使う「パスワード」には大きく分けて3つの種類があるということです。
1. パスコード(画面ロック用)
これはiPadの画面をロック解除するときに入力する数字や英数字のことです。電源を入れたりスリープから復帰したりするときに毎回入力するものですね。
Touch ID(指紋認証)やFace ID(顔認証)を設定していても、状況によってはこのパスコードが必要になります。
2. Apple IDのパスワード
Appleのサービス全体で使用するパスワードです。App Storeでアプリをダウンロードしたり、iCloudにサインインしたりするときに使います。
このパスワードは複数のApple製品で共通して使用されるので、変更する際は注意が必要です。
3. ウェブサイトやアプリのパスワード
Safariやアプリでログインするときのパスワードのことです。これらは「パスワード」アプリで管理されていて、個別に変更できます。
今回の記事では、主にパスコードとApple IDのパスワードの変更方法について詳しく解説していきますね。
パスコードを変更する方法【現在のパスコードを覚えている場合】
現在のパスコードを覚えている場合は、とても簡単に変更できます。所要時間はたったの2〜3分です。
基本的な変更手順
ステップ1:設定アプリを開く
iPadのホーム画面から「設定」アプリをタップします。歯車のマークが目印です。
ステップ2:パスコード設定に進む
お使いのiPadのモデルによって表示が異なります:
- Face ID搭載モデル:「Face IDとパスコード」をタップ
- Touch ID搭載モデル:「Touch IDとパスコード」をタップ
- それ以外のモデル:「パスコード」をタップ
ステップ3:現在のパスコードを入力
セキュリティ確認のため、まず現在使っているパスコードの入力を求められます。
ステップ4:「パスコードを変更」を選択
画面に表示される「パスコードを変更」のオプションをタップします。
ステップ5:新しいパスコードを設定
もう一度現在のパスコードを入力した後、新しいパスコードを2回入力します。これで変更完了です!
パスコードの種類を変更することもできます
iPadのパスコードは標準で6桁の数字ですが、実はもっと強力なパスコードに変更することも可能です。
新しいパスコードを入力する画面で「パスコードオプション」をタップすると、以下の選択肢が表示されます:
- カスタムの英数字コード:数字とアルファベットを組み合わせたパスワード(最も安全)
- カスタムの数字コード:3桁以上の好きな桁数の数字
- 4桁の数字コード:昔のiPhoneと同じ4桁タイプ(簡単だけどセキュリティは低め)
セキュリティを重視するなら英数字コード、覚えやすさを優先するなら数字コードがおすすめです。
Apple IDのパスワードを変更する方法
次にApple IDのパスワード変更方法を見ていきましょう。こちらも手順は簡単です。
iPad本体から変更する手順
ステップ1:設定アプリを開く
ホーム画面から「設定」アプリをタップします。
ステップ2:自分の名前をタップ
設定画面の一番上に表示されているあなたの名前(Apple IDのアカウント名)をタップします。
ステップ3:「パスワードとセキュリティ」を選択
次の画面で「パスワードとセキュリティ」という項目を見つけてタップします。
ステップ4:「パスワードを変更」をタップ
セキュリティ確認のため、iPadのパスコードまたは現在のApple IDパスワードの入力を求められます。
ステップ5:新しいパスワードを設定
新しいパスワードを入力し、確認のためもう一度入力したら完了です。
Apple IDのパスワードは強力なものにしましょう
Apple IDのパスワードは、あなたの個人情報や決済情報を守る重要なカギです。以下のポイントを押さえて設定しましょう:
- 最低8文字以上にする
- 大文字と小文字を混ぜる
- 数字を含める
- 誕生日や名前など推測されやすいものは避ける
パスワードを忘れてしまった!どうすればいい?
ここからは「パスコードやApple IDのパスワードを忘れてしまった」という困った状況の対処法を解説します。
パスコードを忘れた場合の対処法
パスコードを忘れてしまうと、iPadにアクセスできなくなってしまいます。この場合、iPadを初期化してリセットする必要があります。
残念ながら、データは消えてしまいますが、事前にiCloudやパソコンにバックアップを取っていれば復元可能です。
iOS 17以降の新機能:以前のパスコードで解除
iOS 17以降を使っている場合、パスコード変更から72時間以内であれば、古いパスコードで一時的にアクセスできる機能があります。
「iPad使用不可」の画面が表示されたら、「パスコードをお忘れですか?」をタップし、「以前のパスコードを入力」を選択してみてください。
コンピュータを使った初期化方法
必要なもの:
- WindowsパソコンまたはMac
- Lightning/USB-Cケーブル
- Windows:iTunesまたはApple Devicesアプリ
- Mac:Finder(macOS Catalina以降)
手順:
- iPadの電源を完全にオフにする
- iPadをリカバリーモードにする:
- ホームボタンがないiPad:音量ボタン(どちらか)と電源ボタンを同時に長押し
- ホームボタンがあるiPad:電源ボタンを長押し
- スライダーで電源を切った後、iPadをパソコンに接続
- リカバリーモードに入るまで特定のボタン操作を行う
- パソコンに「復元」のオプションが表示されたら選択
- 初期化が完了したら、新しいiPadとして設定するか、バックアップから復元
Apple IDのパスワードを忘れた場合
Apple IDのパスワードを忘れた場合は、Appleの公式サイトからリセットできます。
手順:
- account.apple.comにアクセス
- 「Apple IDまたはパスワードをお忘れですか?」をクリック
- Apple IDを入力
- 本人確認を行う(電話番号やメールアドレスに送られるコードを入力)
- 新しいパスワードを設定
信頼できるデバイス(既にサインインしているiPhoneやiPadなど)があれば、そちらでもリセット可能です。
パスワード管理で気をつけたいポイント
定期的な変更は必要?
実は、むやみにパスワードを頻繁に変更する必要はありません。むしろ、複雑で強力なパスワードを一度設定して、それを安全に管理する方が重要です。
ただし、以下の場合は速やかに変更しましょう:
- 他人にパスワードを知られた可能性がある
- セキュリティ侵害のニュースを聞いた
- 公共のWi-Fiなどでログインしてしまった
データの定期的なバックアップは必須
パスコードを忘れてしまうと初期化が必要になるため、定期的なバックアップは本当に大切です。
iPadのバックアップ方法は2つあります:
iCloudバックアップ(自動)
- 設定→自分の名前→iCloud→iCloudバックアップをオン
- Wi-Fiに接続していて、電源に接続され、画面がロックされているときに自動実行
パソコンへのバックアップ(手動)
- iPadをパソコンに接続
- FinderまたはiTunesで「今すぐバックアップ」を選択
パスワード管理アプリの活用もおすすめ
複数のパスワードを管理するのが大変な場合は、iPadの「パスワード」アプリを活用しましょう。
このアプリでは:
- ウェブサイトやアプリのパスワードを自動保存
- 強力なパスワードを自動生成
- パスワードの安全性をチェック
- 複数のデバイス間で同期
といった便利な機能が使えます。
よくある質問(FAQ)
Q1:パスコードとApple IDのパスワードは同じでもいいですか?
A: 技術的には可能ですが、セキュリティの観点からおすすめしません。万が一どちらか一方が漏れた場合、両方にアクセスされてしまうリスクがあります。
Q2:Touch IDやFace IDを設定していても、パスコードは必要ですか?
A: はい、必ず必要です。以下の状況ではパスコードの入力が求められます:
- iPadを再起動したとき
- 48時間以上ロック解除していないとき
- Face IDやTouch IDが5回連続で失敗したとき
- セキュリティ設定を変更するとき
Q3:パスコードを10回間違えるとどうなりますか?
A: 「データを消去」機能をオンにしている場合、iPadのすべてのデータが自動的に削除されます。この設定は、設定→Face ID/Touch IDとパスコード→データを消去で確認できます。
Q4:パスワードを変更すると、他のAppleデバイスにも影響しますか?
A: Apple IDのパスワードを変更した場合は、iPhone、Mac、Apple WatchなどすべてのAppleデバイスで新しいパスワードでのサインインが必要になります。
パスコードの変更は、そのiPadだけに影響します。
Q5:子どものiPadのパスワードを親が変更することはできますか?
A: はい、できます。ファミリー共有を設定していて、お子様が13歳未満(地域により異なる)の場合、親のiPadから以下の手順で変更可能です:
設定→ファミリー→お子様のアカウント→Apple IDとパスワード→パスワードを変更
まとめ:iPadのパスワード管理はこれで安心
iPadのパスワード変更は、手順さえ覚えてしまえばとても簡単です。
この記事のポイント:
- iPadには「パスコード」「Apple IDパスワード」「各サイトのパスワード」の3種類がある
- パスコードは設定→Face ID/Touch IDとパスコードから変更できる
- Apple IDパスワードは設定→自分の名前→パスワードとセキュリティから変更
- パスワードを忘れた場合は初期化が必要(バックアップがあれば復元可能)
- 定期的なバックアップがとても重要
セキュリティは面倒に感じることもありますが、大切なデータを守るためには欠かせません。この記事を参考に、安全で使いやすいパスワード管理を心がけてくださいね。
何か困ったことがあれば、Appleの公式サポートに問い合わせることもできます。遠慮せずに専門家の力を借りることも大切ですよ。


コメント