「Copilotに質問したのに、回答の途中で急に止まってしまった」「長い回答をもらっている最中に、いきなりフリーズした」そんな経験はありませんか?
せっかくAIの力を借りようと思ったのに、途中で止まってしまうと作業が進まず、ストレスが溜まりますよね。特に仕事で使っている場合、生産性に大きく影響してしまいます。
実は、Copilotが途中で止まる原因はいくつかあり、多くの場合は簡単な対処で解決できます。この記事では、Microsoft CopilotとGitHub Copilotの両方で起きる「途中で止まる問題」について、原因と具体的な解決策を分かりやすく解説していきます。
- Copilotとは?どんなツールなの?
- Copilotが途中で止まる主な原因
- 【対処法1】質問を短く分割する
- 【対処法2】新しいチャットを開始する
- 【対処法3】ブラウザのキャッシュとクッキーをクリアする
- 【対処法4】ネットワーク接続を確認する
- 【対処法5】アプリやブラウザを最新版に更新する
- 【対処法6】Copilotアプリを再起動・修復する
- 【対処法7】別のブラウザやアプリで試す
- 【対処法8】PCのストレージ容量を確認する
- 【対処法9】PCを再起動する
- 【対処法10】Microsoftのサーバー状態を確認する
- 【GitHub Copilot特有の問題】長い会話履歴によるフリーズ
- 【有料版ユーザー向け】Think Deeper機能が使えなくなった?
- それでもダメなら、フィードバックを送ろう
- まとめ:Copilotが止まった時は、まず簡単な対処から試そう
Copilotとは?どんなツールなの?

対処法を説明する前に、まず「Copilot」とは何かを簡単に整理しておきましょう。
Microsoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)
MicrosoftがOpenAIの技術を使って開発したAIアシスタントです。以下のような使い方ができます。
- チャット形式で質問に答えてもらう(ChatGPTのようなイメージ)
- Wordで文章を作成してもらう
- Excelでデータを分析してもらう
- PowerPointでスライドを作成してもらう
- Windows 11のタスクバーから直接呼び出す
無料版と有料版(Copilot ProやMicrosoft 365 Copilot)があり、使える機能が異なります。
GitHub Copilot(ギットハブ コパイロット)
プログラミングをサポートしてくれるAIツールです。Visual Studio Codeなどのエディターと連携して使います。
- コードを自動補完してくれる
- コメントを書くと、それに合ったコードを生成してくれる
- 既存のコードを見て、次に書くべきコードを提案してくれる
プログラマーやエンジニアにとって、強力な助っ人となるツールです。
Copilotが途中で止まる主な原因
Copilotが途中で止まってしまう原因は、大きく分けて以下のようなパターンがあります。
1. 質問や回答が長すぎる
長文の質問や複雑なリクエストは、処理に時間がかかったり、途中で止まったりすることがあります。
2. 会話の履歴が長すぎる
同じチャット画面で何度もやり取りを続けていると、過去の会話データが膨大になり、処理が重くなります。
3. ネットワーク接続の問題
Copilotはインターネット経由でサーバーと通信しています。接続が不安定だと、途中で通信が切れてしまいます。
4. ブラウザのキャッシュやクッキーの問題
ブラウザに溜まった古いデータが、正常な動作を妨げることがあります。
5. サーバー側の負荷や不具合
Microsoft側のサーバーに一時的な問題が起きている場合、ユーザー側では対処できません。
6. ソフトウェアの更新が必要
古いバージョンのアプリやブラウザを使っていると、不具合が起きやすくなります。
7. PCのリソース不足
メモリ(RAM)やストレージの空き容量が少ないと、アプリが正常に動作しません。
【対処法1】質問を短く分割する
なぜ効果があるの?
Copilotには、一度に処理できる文字数や質問の複雑さに制限があります。長すぎる質問や複雑なリクエストは、途中で処理が止まってしまう原因になります。
具体的な方法
悪い例(長すぎる質問):
「日本の歴史について教えてください。縄文時代から現代まで、各時代の特徴、主要な出来事、文化、経済、政治、社会構造、国際関係、技術の発展などを含めて、できるだけ詳しく説明してください」
良い例(短く分割した質問):
- 「日本の縄文時代の特徴を教えてください」
- 「次に、弥生時代について教えてください」
- 「古墳時代の主な出来事を説明してください」
このように、質問を小さく分けて、順番に聞いていくことで、途中で止まるリスクを減らせます。
【対処法2】新しいチャットを開始する
なぜ効果があるの?
Copilotは、過去の会話の内容を記憶しながら回答を生成します。しかし、会話が長くなればなるほど、処理するデータ量が増えて動作が重くなります。
特にGitHub Copilotでは、同じチャット画面で何日も使い続けると、過去の会話履歴すべてを毎回読み込むため、フリーズの原因になります。
具体的な方法
Microsoft Copilotの場合:
- チャット画面の右上または左上にある「新しいチャット」ボタン(+マーク)をクリック
- 新しい会話が始まる
GitHub Copilotの場合(Visual Studio Code):
- Copilot Chatのパネル上部にある「+」アイコンをクリック
- 新しい会話コンテキストが開く
どのくらいの頻度で新しいチャットを始めるべき?
- 一つのトピックについて10回以上やり取りしたら、新しいチャットを開始する
- 全く別の話題に移る時は、必ず新しいチャットを始める
【対処法3】ブラウザのキャッシュとクッキーをクリアする
なぜ効果があるの?
ブラウザは、ウェブサイトの読み込みを速くするために、一時的なデータ(キャッシュ)を保存しています。しかし、この古いデータが溜まりすぎると、逆に動作が不安定になることがあります。
具体的な方法
Microsoft EdgeやGoogle Chromeの場合:
- キーボードで「Ctrl + Shift + Delete」を同時に押す
- 「閲覧履歴データの削除」画面が開く
- 「キャッシュされた画像とファイル」と「Cookieおよびその他のサイトデータ」にチェックを入れる
- 期間は「すべて」を選ぶ
- 「データを削除」をクリック
注意点:
クッキーを削除すると、ログイン状態が解除されます。削除後は、もう一度Copilotにログインし直す必要があります。
【対処法4】ネットワーク接続を確認する
なぜ効果があるの?
Copilotはクラウドベースのサービスで、常にインターネット経由でサーバーと通信しています。接続が不安定だと、回答の途中で通信が切れてしまいます。
確認方法
1. 他のウェブサイトが開けるか試す
ブラウザで適当なウェブサイト(例:yahoo.co.jp)を開いてみてください。開けない場合は、インターネット接続に問題があります。
2. Wi-Fiの電波強度を確認
タスクバー(画面右下)のWi-Fiアイコンを見て、電波が弱くなっていないか確認しましょう。
3. 別のネットワークで試す
可能であれば、スマホのテザリングや別のWi-Fiに接続して、問題が解決するか確認します。
対処方法
- ルーターを再起動する(電源を切って、30秒待ってから再び入れる)
- 有線接続(LANケーブル)に切り替える(Wi-Fiよりも安定します)
- 他のデバイスで大量のデータをダウンロードしていないか確認
【対処法5】アプリやブラウザを最新版に更新する
なぜ効果があるの?
古いバージョンのソフトウェアには、バグ(不具合)が残っていることがあります。最新版にアップデートすることで、これらの問題が修正されます。
Microsoft Copilotアプリの更新方法
Windows 11の場合:
- 「Microsoft Store」を開く
- 左下の「ライブラリ」をクリック
- 「最新情報を取得する」をクリック
- Copilotアプリに更新がある場合、自動的にダウンロードされる
Microsoft Edgeブラウザの更新方法
- Edgeを開く
- 右上の「…」(三点リーダー)をクリック
- 「ヘルプとフィードバック」→「Microsoft Edgeについて」をクリック
- 自動的に更新がチェックされ、必要に応じてインストールされる
GitHub Copilot拡張機能の更新方法(Visual Studio Code)
- Visual Studio Codeを開く
- 左側のサイドバーにある「拡張機能」アイコン(四角が4つ並んだマーク)をクリック
- 「GitHub Copilot」を検索
- 更新がある場合、「更新」ボタンが表示されるのでクリック
【対処法6】Copilotアプリを再起動・修復する

アプリの再起動方法
Windows 11でCopilotアプリを完全に終了する:
- タスクバーを右クリック
- 「タスクマネージャー」をクリック
- 「Microsoft Copilot」を探す
- 右クリックして「タスクの終了」を選択
- その後、もう一度Copilotアプリを起動
アプリの修復方法(Windows 11)
Copilotアプリが頻繁にフリーズする場合は、修復機能を使ってみましょう。
- 「スタート」ボタンをクリック
- 「設定」(歯車マーク)を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」をクリック
- 「Microsoft Copilot」を探す
- 右側の「…」(三点リーダー)をクリック
- 「詳細オプション」を選択
- 「修復」ボタンをクリック
修復しても直らない場合は、さらに下にある「リセット」ボタンを試してみてください。ただし、リセットするとアプリの設定が初期状態に戻ります。
【対処法7】別のブラウザやアプリで試す
なぜ効果があるの?
特定のブラウザや環境だけで問題が起きている可能性があります。別の方法でアクセスすることで、原因を切り分けられます。
試す方法
Microsoft Copilotの場合:
- デスクトップアプリを使っている場合→ブラウザ版(https://copilot.microsoft.com)を試す
- Edgeブラウザを使っている場合→ChromeやFirefoxで試す
- ブラウザ版を使っている場合→デスクトップアプリをインストールして試す
GitHub Copilotの場合:
- Visual Studio Codeで問題が起きる場合→JetBrains IDEs(IntelliJ IDEAなど)で試す
- 拡張機能を一時的に無効化してから、再度有効化してみる
【対処法8】PCのストレージ容量を確認する
なぜ効果があるの?
PCのストレージ(保存容量)がいっぱいになると、アプリが正常に動作しなくなります。特にCopilotは、一時的なデータを保存するため、ある程度の空き容量が必要です。
確認方法(Windows 11)
- 「設定」を開く
- 「システム」→「記憶域」をクリック
- 各ドライブの使用状況が表示される
目安:少なくとも10GB以上の空き容量を確保しておきましょう。
容量を増やす方法
不要なファイルを削除する:
- 「ダウンロード」フォルダの中身を整理
- ごみ箱を空にする
- 使っていないアプリをアンインストール
ディスククリーンアップを実行:
- 「設定」→「システム」→「記憶域」
- 「一時ファイル」をクリック
- 削除したい項目にチェックを入れる
- 「ファイルの削除」をクリック
【対処法9】PCを再起動する
なぜ効果があるの?
PCを長時間使い続けていると、メモリ上に不要なデータが溜まり、動作が遅くなることがあります。再起動することで、これらの一時データがクリアされ、快適な状態に戻ります。
再起動方法
- 「スタート」ボタンをクリック
- 「電源」マークをクリック
- 「再起動」を選択
注意:保存していないデータは失われるので、必ず作業中のファイルを保存してから再起動してください。
【対処法10】Microsoftのサーバー状態を確認する
なぜ必要?
時々、Microsoft側のサーバーに一時的な問題が起きることがあります。この場合、ユーザー側では何もできないため、復旧を待つしかありません。
確認方法
Microsoftのサービス状態ページにアクセス:
https://status.azure.microsoft.com/ja-jp/status
ここで、Copilotに関連するサービスに障害が起きていないか確認できます。
Twitterで確認:
「Copilot 不具合」「Copilot down」などで検索すると、同じ問題を抱えている人の投稿が見つかることがあります。
【GitHub Copilot特有の問題】長い会話履歴によるフリーズ
どういう問題?
GitHub Copilotでは、同じチャット画面を使い続けると、過去の会話履歴すべてを毎回読み込む仕様になっています。
そのため、何日も同じチャットを使い続けると、起動時にフリーズしたり、動作が極端に遅くなったりします。
解決方法
1. 新しいチャットを開く
Copilot Chatパネルの上部にある「+」アイコンをクリックして、新しい会話を始めましょう。
2. プロジェクトの.ideaフォルダをクリアする(JetBrains IDE使用時)
以下のファイルを削除すると、問題が解決することがあります。
- copilotDiffState.xml
ただし、この方法は上級者向けです。削除する前に、必ずバックアップを取っておきましょう。
3. GPU加速を無効にする(Visual Studio Code)
一部の環境では、GPU加速が原因でフリーズすることがあります。
- Visual Studio Codeの設定を開く
- 「GPU acceleration」で検索
- 関連する項目を無効化
【有料版ユーザー向け】Think Deeper機能が使えなくなった?
何が起きたの?
以前のCopilotには、「すぐに考える」「もっと深く考える」といった応答速度を選ぶ機能がありました。しかし、最近のアップデートでこれらの機能が廃止され、代わりに「スマートリサーチ」「ディープリサーチ」という新機能が追加されました。
対処法
残念ながら、以前の機能は復活しません。新しいインターフェースに慣れる必要があります。
もし新しいUIが使いにくいと感じる場合は、Microsoftフィードバックハブからフィードバックを送ることができます。
- Windowsキー+Fキーを押す
- 「Feedback Hub」アプリが開く
- 意見や要望を送信
それでもダメなら、フィードバックを送ろう

すべての対処法を試しても問題が解決しない場合は、Microsoftに報告することをおすすめします。
フィードバックの送り方
Copilotアプリ内から:
- アプリ内の設定やヘルプメニューから「フィードバックを送信」を探す
Feedback Hubアプリから:
- Windowsキー+Fキーを押す
- 問題の詳細を説明する
- スクリーンショットやログを添付すると、より詳しく調査してもらえる
まとめ:Copilotが止まった時は、まず簡単な対処から試そう
Copilotが途中で止まる問題、いかがでしたか?
多くの場合、質問を短く分割する、新しいチャットを開始する、ブラウザのキャッシュをクリアするといった簡単な方法で解決できます。
特に重要なポイント:
- 質問を短く、シンプルにする
- 長い会話は新しいチャットで仕切り直す
- ブラウザのキャッシュとクッキーを定期的に削除
- ネットワーク接続が安定しているか確認
- アプリやブラウザを最新版に保つ
- 困った時はPCを再起動してみる
これらの方法を順番に試してみて、それでも解決しない場合は、Microsoft側のサーバーに問題がある可能性が高いです。その場合は、時間をおいて再度試してみましょう。
Copilotを快適に使って、作業効率をどんどん上げていきましょう!


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