話題のAIアシスタント「Copilot」を使ってみたいと思ったのに、インストールできない、見つからない、使えない…
Windows 11にアップデートしたのにCopilotのアイコンが表示されない、GitHubでCopilotを契約したのにエディタで動かない、Microsoft 365でCopilotが見当たらない…
Copilotには複数の種類があり、それぞれインストール方法や利用条件が異なります。だから、「Copilotがない」と言っても、原因は人によって全く違うんです。
この記事では、各種Copilotがインストールされない原因から、それぞれの解決方法、システム要件まで、わかりやすく解説していきます。
Copilotの種類を理解する

主要な4種類のCopilot
「Copilot」と呼ばれるものは複数あります。
1. Windows Copilot
- Windows 11に統合されたAIアシスタント
- 追加インストール不要(条件を満たせば自動で利用可能)
- タスクバーから起動
2. Microsoft Edge Copilot
- Edgeブラウザ内のAI機能
- 基本的に追加インストール不要
- サイドバーやツールバーから利用
3. GitHub Copilot
- プログラミング支援AI
- 有料サブスクリプション(学生・教員は無料)
- エディタに拡張機能としてインストール
4. Microsoft 365 Copilot
- Word、Excel、PowerPointなどで使えるAI
- 有料サブスクリプション(高額)
- 企業向けライセンスが必要
それぞれ全く別の製品です。
どのCopilotを使いたいのか明確にする
まず、自分がどのCopilotを使いたいのか確認しましょう。
確認ポイント:
- Windows全体で使いたい → Windows Copilot
- ブラウザで使いたい → Edge Copilot
- プログラミングで使いたい → GitHub Copilot
- Office製品で使いたい → Microsoft 365 Copilot
以降は、それぞれのCopilotごとに解説します。
Windows Copilotが表示されない場合
システム要件を確認
Windows Copilotには厳しい要件があります。
必須条件:
- Windows 11 バージョン22H2以降
- 最新のWindows Update適用済み
- 対応地域(日本は対応済み)
- 十分なシステムリソース
確認方法:
- 「設定」→「システム」→「バージョン情報」
- Windowsのバージョンを確認
- 22H2より古い場合はアップデートが必要
Windows Updateを実行
Copilotは段階的に展開されています。
手順:
- 「設定」→「Windows Update」
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- すべての更新をインストール
- 再起動
数回の更新とリブートが必要な場合があります。
タスクバーで有効化
デフォルトでオフになっている可能性があります。
手順:
- タスクバーの空いている場所を右クリック
- 「タスクバーの設定」を選択
- 「Copilot」の項目を探す
- トグルスイッチを「オン」にする
アイコンがタスクバーに表示されます。
地域と言語の設定を確認
一部の地域では利用できません。
確認手順:
- 「設定」→「時刻と言語」→「言語と地域」
- 「国または地域」が日本になっているか確認
- 「Windows の表示言語」を確認
対応言語・地域でない場合は利用できません。
Windows 11のエディションを確認
Home、Pro、Enterpriseすべてで利用できますが、一部制限があります。
確認方法:
- 「設定」→「システム」→「バージョン情報」
- 「エディション」を確認
Enterprise版では、組織のポリシーで無効化されている場合があります。
VPN接続を確認
VPN使用時に利用できないことがあります。
対処法:
- 一時的にVPNを切断
- Copilotが表示されるか確認
- VPNが原因なら、VPNの設定を見直す
企業のVPNでは、ポリシーで制限されている可能性もあります。
グループポリシーで有効化されているか確認
企業や学校のPCでは、管理者が無効化している可能性があります。
確認方法(Windows Pro以上):
- gpedit.msc を実行
- 以下に移動:
ユーザーの構成 → 管理用テンプレート → Windows コンポーネント → Windows Copilot
- 「Windows Copilot をオフにする」が有効になっていないか確認
有効になっている場合は、IT部門に相談が必要です。
Microsoft Edge Copilotが使えない場合
Edgeのバージョンを確認
古いバージョンでは利用できません。
確認手順:
- Edgeで「…」→「ヘルプとフィードバック」→「Microsoft Edgeについて」
- バージョン番号を確認
- 自動的に更新が始まる
- 最新版にアップデート
バージョン114以降が推奨されます。
サイドバーの設定を確認
Copilotが非表示になっている可能性があります。
手順:
- 「…」→「設定」→「サイドバー」
- 「常にサイドバーを表示する」をオンにする
- 「サイドバーのカスタマイズ」を確認
- Copilotが有効になっているか確認
オフになっている場合はオンにします。
Copilotアイコンをツールバーに追加
ツールバーから直接アクセスできます。
手順:
- Edgeのツールバーを右クリック
- 「Copilot」にチェックを入れる
- アイコンが表示される
これで、いつでもワンクリックで起動できます。
Microsoftアカウントでサインイン
一部の機能は、サインインが必要です。
手順:
- Edge右上のプロファイルアイコンをクリック
- 「サインイン」を選択
- Microsoftアカウントでログイン
サインインすると、すべての機能が使えます。
edge://flagsの設定を確認
実験的な機能として無効化されている可能性があります。
確認手順:
- edge://flags をアドレスバーに入力
- 「copilot」で検索
- Copilot関連の項目を確認
- 「Disabled」になっている場合は「Default」または「Enabled」に変更
- Edgeを再起動
ただし、フラグの変更は慎重に行ってください。
GitHub Copilotがインストールできない場合
サブスクリプションを確認
GitHub Copilotは有料サービスです。
確認手順:
- GitHub.comにログイン
- 右上のプロフィールアイコン→「Settings」
- 「Billing and plans」を確認
- GitHub Copilotのサブスクリプションが有効か確認
料金:
- 個人向け:月額$10または年額$100
- 学生・教員:無料(GitHub Education認証が必要)
- 企業向け:月額$19/ユーザー
契約していない場合は、まず契約が必要です。
GitHubアカウントとの連携
エディタとGitHubアカウントを連携させる必要があります。
Visual Studio Codeの場合:
- 拡張機能「GitHub Copilot」をインストール
- インストール後、サインインを求められる
- GitHubアカウントでサインイン
- 認証を許可
認証に失敗する場合は、GitHubのアクセストークンを確認します。
エディタの拡張機能をインストール
エディタに専用の拡張機能が必要です。
Visual Studio Code:
- 拡張機能パネルを開く(Ctrl + Shift + X)
- 「GitHub Copilot」で検索
- 「インストール」をクリック
- VS Codeを再起動
JetBrains IDEs(IntelliJ、PyCharmなど):
- Settings → Plugins
- 「GitHub Copilot」で検索
- 「Install」をクリック
- IDEを再起動
Visual Studio:
- Extensions → Manage Extensions
- 「GitHub Copilot」で検索
- 「Download」をクリック
- Visual Studioを再起動
ネットワーク接続を確認
Copilotはクラウドベースのサービスです。
確認ポイント:
- インターネットに接続されているか
- ファイアウォールがブロックしていないか
- プロキシ設定が正しいか
- 企業ネットワークの制限はないか
オフラインでは動作しません。
エディタのバージョンを確認
古いバージョンでは動作しない可能性があります。
推奨バージョン:
- VS Code:1.70以降
- Visual Studio:2022以降
- JetBrains IDEs:2023.1以降
古い場合は、最新版にアップデートしてください。
拡張機能のアクティベーション
インストール後、有効化されているか確認します。
VS Codeの場合:
- ステータスバー右下のCopilotアイコンを確認
- 赤いバツマークがついていないか確認
- ついている場合は、クリックして有効化
他のエディタでも、同様にステータスを確認します。
Microsoft 365 Copilotが使えない場合

ライセンスとサブスクリプション
Microsoft 365 Copilotは高額な企業向けサービスです。
必要条件:
- Microsoft 365 E3またはE5ライセンス
- Copilot for Microsoft 365ライセンス(追加料金:月額$30/ユーザー)
- 企業アカウント(個人アカウントでは利用不可)
個人のMicrosoft 365 PersonalやFamilyでは利用できません。
管理者による有効化
組織の管理者が有効にする必要があります。
確認方法:
- 会社のIT部門に問い合わせ
- Copilotライセンスが割り当てられているか確認
- 組織全体でのロールアウト計画を確認
段階的に展開されるため、すぐには使えない場合があります。
Officeアプリのバージョン
最新版のOfficeが必要です。
確認手順:
- Officeアプリ(Word、Excelなど)を開く
- 「ファイル」→「アカウント」
- 「更新オプション」→「今すぐ更新」
- 最新版にアップデート
Microsoft 365 Apps for Enterpriseが必要です。
Copilotアイコンの確認
有効になっていれば、アイコンが表示されます。
確認場所:
- Word:リボンの「ホーム」タブに「Copilot」ボタン
- Excel:右上に「Copilot」アイコン
- PowerPoint:リボンに「Copilot」セクション
表示されない場合は、ライセンスが有効でない可能性があります。
一般的なトラブルシューティング
システムの再起動
シンプルですが効果的です。
手順:
- 開いているアプリをすべて閉じる
- パソコンを再起動
- 再度Copilotを確認
一時的な不具合が解消されることが多いです。
Windowsの修復
システムファイルが破損している可能性があります。
手順:
- コマンドプロンプトを管理者として実行
- 以下のコマンドを実行:
sfc /scannow
- スキャンが完了するまで待つ(20〜30分)
- 問題が見つかれば自動的に修復
再起動後、改めて確認します。
ウイルス対策ソフトの確認
セキュリティソフトがブロックしている可能性があります。
対処法:
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効化
- Copilotが使えるか確認
- 使える場合は、除外リストに追加
- セキュリティソフトを再度有効化
常に無効化したままにしないでください。
アカウントの権限を確認
標準ユーザーアカウントでは制限がある場合があります。
確認方法:
- 「設定」→「アカウント」→「ユーザーの情報」
- 管理者権限があるか確認
- ない場合は、管理者アカウントで試す
企業のPCでは、IT部門に権限付与を依頼します。
キャッシュとクッキーのクリア
ブラウザ関連の問題の場合です。
手順(Edge Copilotの場合):
- 「…」→「設定」→「プライバシー、検索、サービス」
- 「閲覧データをクリア」
- 「すべての期間」を選択
- すべての項目にチェック
- 「今すぐクリア」をクリック
Edgeを再起動して確認します。
インストール不要のCopilot代替手段
BingチャットでCopilotを体験
Microsoft EdgeのBingチャットは、Copilot技術を使っています。
使い方:
- Microsoft Edgeを開く
- Bing.comにアクセス
- 「チャット」をクリック
- AI会話を開始
インストール不要で、すぐに試せます。
ChatGPTやClaude
他のAIアシスタントも選択肢です。
代替サービス:
- ChatGPT(OpenAI):無料版あり
- Claude(Anthropic):無料版あり
- Google Gemini:無料
Copilotと同等の機能が使えます。
Windowsのクイックアシスト
Copilotほど高度ではありませんが、標準機能として利用できます。
アクセス方法:
- スタートメニューで「クイックアシスト」と検索
基本的なヘルプ機能として使えます。
よくある質問

Q:Windows 10でもWindows Copilotは使えますか?
いいえ、使えません。Windows CopilotはWindows 11専用の機能です。Windows 10ユーザーは、Microsoft Edge CopilotやBingチャットを利用できます。Windows 11へのアップグレードを検討するか、ブラウザベースのAIサービスを使いましょう。
Q:GitHub Copilotの無料トライアルはありますか?
はい、あります。新規ユーザーは30日間の無料トライアルが利用できます。GitHubアカウントにサインインして、Copilotのページから「Start free trial」をクリックしてください。学生や教員は、GitHub Educationを通じて無料で利用できます。
Q:Microsoft 365 PersonalでCopilotは使えますか?
いいえ、個人向けのMicrosoft 365プランでは、現在Copilot for Microsoft 365は利用できません。このサービスは企業向けのE3/E5ライセンスが必要で、追加料金も高額です。個人ユーザーは、Edge CopilotやBingチャットを利用しましょう。
Q:Copilotがインストールできないのは、パソコンのスペックが足りないからですか?
一部のケースではそうです。Windows Copilotは比較的新しい機能なので、古いパソコンでは動作が不安定になることがあります。推奨スペックは、8GB以上のRAM、SSD、比較的新しいCPUです。ただし、多くの場合はソフトウェアの設定や更新の問題です。
Q:段階的展開とは何ですか?いつになったら使えますか?
Microsoftは新機能を段階的に世界中のユーザーに提供します。すべてのユーザーが同時に機能を受け取るわけではなく、数週間から数ヶ月かけて徐々に展開されます。Windows Updateを定期的に実行し、最新の状態を保つことで、早めに機能を受け取れる可能性が高まります。
Q:Copilotを使うのにお金はかかりますか?
種類によります。
- Windows Copilot:無料
- Edge Copilot/Bingチャット:無料
- GitHub Copilot:有料(月額$10、学生は無料)
- Microsoft 365 Copilot:高額(月額$30/ユーザー、企業向けライセンス必須)
個人ユーザーが無料で使えるのは、Windows CopilotとEdge Copilotです。
まとめ:Copilotの種類を理解して正しくインストールしよう
Copilotがインストールされない問題は、多くの場合、種類の混同や要件の不足が原因です。
この記事のポイント:
- Copilotには複数の種類がある(Windows、Edge、GitHub、Microsoft 365)
- それぞれ要件と料金が異なる
- Windows CopilotはWindows 11が必須
- GitHub Copilotは有料サブスクリプション
- Microsoft 365 Copilotは企業向けの高額ライセンス
- Edge Copilotは無料で誰でも使える
トラブル解決の流れ:
- どのCopilotを使いたいのか明確にする
- システム要件を満たしているか確認
- 最新の更新プログラムを適用
- 設定やライセンスを確認
- それでもダメならトラブルシューティング
一番大切なのは、「自分が使いたいCopilotはどれか」を明確にすることです。
Windows全体で使いたいならWindows Copilot、プログラミングで使いたいならGitHub Copilot、とまず決めましょう。そして、そのCopilotの要件を確認してから、適切な手順でインストールまたは有効化してください。
無料で使えるWindows CopilotとEdge Copilotなら、Windows 11と最新のEdgeがあれば誰でも利用できます。まずはここから始めて、AIアシスタントの便利さを体験してみてくださいね!

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