Edgeを開いたら、タブの読み込みアイコンが「ぐるぐる」回り続けて、ページが全然表示されない…
5分待っても10分待っても、読み込み中のままで一向にページが開かない。そんな経験はありませんか？
この「ぐるぐる問題」は、実は珍しくありません。キャッシュの蓄積、拡張機能の不具合、設定の問題など、様々な原因が考えられます。でも安心してください、ほとんどの場合は簡単な対処法で解決できます。
この記事では、Microsoft Edgeの読み込みが遅い・ぐるぐる回って止まらない問題を解決する方法を、初心者の方にもわかりやすく段階的に解説していきます。
「ぐるぐる」問題とは？
まず、この問題の症状を確認しましょう。
よくある症状
- タブの読み込みアイコンが延々と回転し続ける
- ページが真っ白のまま何も表示されない
- 一部のサイトだけ読み込めない
- Edgeの起動自体は速いが、ページ表示が遅い
- 「接続しています…」のまま進まない
- 他のブラウザ（Chrome、Firefoxなど）では問題なく開ける
これらの症状がある場合、Edgeに何らかの問題が発生しています。
ぐるぐる問題の主な原因
- キャッシュやCookieの蓄積
- 拡張機能の不具合
- GPUレンダリングの設定
- 効率モードやトラッキング防止の設定
- Edgeのバージョンが古い
- ネットワークの問題
- ウイルス感染
- パソコンのメモリ不足
【最初に試す】簡単な対処法
難しい操作の前に、まずは基本的な対処法を試してみましょう。
対処法1：Edgeを完全に再起動
最もシンプルで効果的な方法です。
- すべてのEdgeウィンドウを閉じる
- タスクマネージャーを開く（Ctrl+Shift+Esc）
- 「プロセス」タブで「Microsoft Edge」を探す
- すべてのEdgeプロセスを右クリック→「タスクの終了」
- もう一度Edgeを起動
これだけで解決することも多いです。
対処法2：パソコンを再起動
シンプルですが、これが一番効果的なこともあります。
- すべてのアプリを閉じる
- スタートメニュー→「電源」→「再起動」
再起動後、Edgeが正常に動作するか確認してください。
対処法3：他のブラウザで確認
ネットワークの問題かEdgeの問題かを切り分けましょう。
- ChromeやFirefoxなど別のブラウザを開く
- 同じサイトにアクセスしてみる
他のブラウザでも遅い場合：
- インターネット接続の問題
- ルーターやモデムを再起動
- プロバイダーに問い合わせ
Edgeだけ遅い場合：
- Edgeに問題がある
- 以下の対処法を試す
キャッシュとCookieを削除する【最も効果的】
長期間Edgeを使っていると、キャッシュやCookieが大量に溜まり、動作が遅くなります。
キャッシュとは？
一度表示したページのデータを保存して、次回の読み込みを速くする機能です。ただし、これが溜まりすぎると逆に動作が遅くなります。
削除手順
方法1：設定から削除
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 「プライバシー、検索、サービス」を選択
- 「閲覧データをクリア」の「クリアするデータの選択」をクリック
- 「時間の範囲」を「すべての期間」に設定
- 以下にチェックを入れる：
- 閲覧履歴
- Cookieとその他のサイトデータ
- キャッシュされた画像とファイル
- 「今すぐクリア」をクリック
方法2：ショートカットキーで素早く開く
- 「Ctrl」+「Shift」+「Delete」キーを同時に押す
- 削除画面が開く
- 上記と同じように設定して「今すぐクリア」
削除後、Edgeを再起動して動作を確認してください。
拡張機能を無効化する
拡張機能が原因で読み込みが遅くなることがよくあります。
拡張機能が原因か確認する方法
InPrivateウィンドウで確認：
- Edgeの右上「…」→「新しいInPrivateウィンドウ」
- InPrivateウィンドウでページが開くか確認
InPrivateウィンドウでは拡張機能が無効化されています。ここで正常に表示される場合、拡張機能が原因です。
拡張機能を一時的に無効化
- Edgeの右上「…」→「拡張機能」→「拡張機能の管理」
- または、アドレスバーに「edge://extensions/」と入力
- すべての拡張機能のスイッチをオフにする
- Edgeを再起動して確認
原因の拡張機能を特定
- ひとつずつ拡張機能をオンにする
- 問題が再発した時点で、原因の拡張機能を特定
- その拡張機能を削除する
よく問題を起こす拡張機能：
- 広告ブロッカー
- VPN拡張機能
- 古い拡張機能
- 評価の低い拡張機能
GPUレンダリングを無効化する
GPUレンダリングは、グラフィック処理を高速化する機能ですが、パソコンの環境によっては逆に動作が遅くなることがあります。
GPUレンダリングとは？
GPU（グラフィックス処理装置）を使ってウェブページを表示する機能です。通常は高速化しますが、古いグラフィックドライバーや相性問題で不具合が起きることがあります。
無効化の手順
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 左側のメニューから「システムとパフォーマンス」を選択
- 「使用可能な場合はハードウェア アクセラレータを使用する」をオフにする
- Edgeを再起動
これで改善しない場合は、元に戻して次の対処法を試してください。
トラッキング防止の設定を変更する
Edgeのトラッキング防止機能が「厳重」に設定されていると、ページの読み込みが遅くなることがあります。
トラッキング防止とは？
企業があなたの閲覧情報を収集するのを防ぐ、プライバシー保護機能です。
設定変更の手順
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 「プライバシー、検索、サービス」を選択
- 「トラッキング防止」の項目を確認
- 現在「厳重」になっている場合は「バランス」に変更
設定レベルの違い：
- 基本：最小限のトラッキングのみブロック
- バランス（推奨）：ほとんどのトラッキングをブロック
- 厳重：すべてのトラッキングをブロック（サイトの動作に影響）
「バランス」で十分なプライバシー保護が得られます。
効率モードの設定を確認する
効率モードは、バッテリーやメモリを節約する機能ですが、これが原因で動作が遅くなることがあります。
効率モードを無効化
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 「システムとパフォーマンス」を選択
- 「パフォーマンスの最適化」の項目を探す
- 「効率モードを有効にする」をオフにする
注意点：
- 効率モードをオフにすると、バッテリー消費が増える可能性があります
- デスクトップPCなら問題ありませんが、ノートPCの場合は要注意
Edgeを最新バージョンに更新する
古いバージョンのEdgeにはバグがあり、読み込みが遅くなることがあります。
アップデート手順
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 左側のメニューから「Microsoft Edgeについて」を選択
- 自動的に更新プログラムがチェックされる
- 更新がある場合は自動的にダウンロード・インストールされる
- 「再起動」ボタンが表示されたらクリック
最新バージョンになると、多くのバグが修正されます。
Edgeを修復する
Edgeのプログラムファイルが壊れている可能性があります。修復機能で直しましょう。
修復手順（Windows 11/10）
Windows 11の場合：
- スタートボタンを右クリック
- 「インストールされているアプリ」を選択
- 「Microsoft Edge」を探す
- 右側の「…」をクリック→「変更」
- ユーザーアカウント制御で「はい」をクリック
- 「修復」ボタンをクリック
Windows 10の場合：
- スタートボタン→「設定」を開く
- 「アプリ」→「アプリと機能」を選択
- 「Microsoft Edge」をクリック
- 「変更」ボタンをクリック
- 以降はWindows 11と同じ
修復の特徴：
- お気に入りや履歴は消えません
- 設定も基本的に保持されます
- 所要時間は数分程度
修復後、Edgeが自動的に起動します。動作を確認してください。
Edgeの設定をリセットする
修復でもダメな場合は、設定を初期状態に戻しましょう。
リセット手順
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 左側のメニューから「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリック
- 確認画面で「リセット」をクリック
リセットされるもの：
- スタートページ
- 新しいタブページ
- 検索エンジン
- ピン留めされたタブ
- すべての拡張機能（無効化される）
- Cookieと一時データ
リセットされないもの：
- お気に入り
- 履歴
- 保存されたパスワード
ネットワークをリセットする
ネットワークの設定に問題がある可能性もあります。
ネットワークリセット手順（Windows 11）
- スタートボタン→「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「ネットワークの詳細設定」をクリック
- 「ネットワークのリセット」をクリック
- 「今すぐリセット」→「はい」をクリック
- パソコンが再起動される
ネットワークリセット手順（Windows 10）
- スタートボタン→「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 左側から「状態」を選択
- 下にスクロールして「ネットワークのリセット」をクリック
- 以降はWindows 11と同じ
注意点：
- Wi-Fiのパスワードを再入力する必要があります
- ネットワーク設定がすべて初期化されます
その他の対処法
それでも解決しない場合は、以下も試してみてください。
対処法1：SmartScreenを無効化（特定のサイトのみ遅い場合）
SmartScreen（セキュリティ機能）が原因の場合があります。
- Edgeの右上「…」→「設定」を開く
- 「プライバシー、検索、サービス」を選択
- 「Microsoft Defender SmartScreen」をオフにする
注意：セキュリティが低下するため、問題解決後はオンに戻しましょう。
対処法2：ウイルススキャンを実行
ウイルス感染が原因でEdgeが遅くなることがあります。
- スタートボタン→「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」
- 「ウイルスと脅威の防止」を開く
- 「スキャンのオプション」→「フルスキャン」を実行
対処法3：新しいプロファイルを作成
現在のプロファイルが壊れている可能性があります。
- Edgeの右上のプロファイルアイコンをクリック
- 「プロファイルの追加」を選択
- 新しいプロファイルを作成
- 新しいプロファイルでEdgeを使ってみる
問題が解決した場合、古いプロファイルに問題がありました。
パソコン全体の動作を改善する
Edgeだけでなく、パソコン全体が遅い場合の対処法です。
メモリ不足を確認
- タスクマネージャーを開く（Ctrl+Shift+Esc）
- 「パフォーマンス」タブを確認
- メモリ使用率が80%以上の場合は不足
対処法：
- 不要なアプリを閉じる
- スタートアップアプリを減らす
- メモリを増設する（可能であれば）
ディスク容量を確保
Cドライブの空き容量が少ないと、パソコン全体が遅くなります。
- エクスプローラーを開く
- 「PC」を開いてCドライブの空き容量を確認
- 10GB以下の場合は不要なファイルを削除
トラブルシューティング：よくある質問
Q1. 特定のサイトだけ開けない
原因：
- サイト側の問題
- セキュリティ設定
- Cookie の問題
対処法：
- InPrivateウィンドウで開いてみる
- SmartScreenを一時的にオフにする
- そのサイトのCookieを削除する
Q2. YouTubeや動画サイトが遅い
原因：
- GPUレンダリングの問題
- 拡張機能の干渉
対処法：
- GPUレンダリングをオフにする
- 広告ブロック拡張機能を無効化
- 動画の画質を下げる（一時的）
Q3. 朝イチだけ遅い
原因：
- スタートアップブースト
- Windows Updateのダウンロード
対処法：
- 「設定」→「システムとパフォーマンス」
- 「スタートアップブースト」をオフにする
- Windows Updateを手動で実行して完了させる
予防策：今後ぐるぐる問題を起こさないために
問題が解決したら、今後同じトラブルを避けるための予防策を実践しましょう。
1. 定期的にキャッシュを削除
推奨頻度：月に1回
キャッシュとCookieを削除する習慣をつけましょう。
2. 拡張機能は必要最小限に
ポイント：
- 本当に使う拡張機能だけを残す
- 使っていない拡張機能は削除
- 評価の高い拡張機能を選ぶ
3. Edgeを常に最新に保つ
自動更新は有効にしたまま、定期的にバージョンを確認しましょう。
4. タブを開きすぎない
推奨：
- 同時に開くタブは10個以内
- 使わないタブは閉じる
- タブグループ機能を活用
5. パソコンを定期的に再起動
週に1回は再起動して、メモリをリフレッシュしましょう。
まとめ
Microsoft Edgeの「ぐるぐる問題」は、適切な対処法を試せば必ず解決できます。
重要なポイントをおさらい：
- まず試す：Edgeの再起動、パソコンの再起動
- 最も効果的：キャッシュとCookieを削除
- 拡張機能：InPrivateウィンドウで確認して無効化
- 設定変更：GPUレンダリング、トラッキング防止、効率モード
- 修復とリセット：Edgeの修復→設定のリセット
- ネットワーク：ネットワークのリセット
おすすめの対処順序：
- Edgeを完全に再起動
- キャッシュとCookieを削除
- 拡張機能を無効化
- GPUレンダリングをオフ
- Edgeを修復
- 設定をリセット
ほとんどの場合、1〜3の対処法で解決します。時間をかけて順番に試していけば、必ずEdgeは元通り快適に動くようになります。
「ぐるぐる」のストレスから解放されて、快適なブラウジングを楽しんでくださいね！
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