「Copilotが急に動かなくなった…」「アイコンをクリックしても何も起こらない…」
Windows 11のCopilotやMicrosoft 365 Copilotを使おうとしたら、突然使えなくなって困っていませんか?昨日まで普通に使えていたのに、今日になったら全く反応しないというケースは意外と多いんです。
この記事では、Copilotが動かない・起動しない・使えない時の主な原因10個と、それぞれの具体的な解決方法を分かりやすく解説します。初心者でも試せる簡単な方法から、少し上級者向けの対処法まで網羅しています。
まずは基本的なチェックポイント

詳しい解決方法に進む前に、すぐに確認できる基本事項をチェックしましょう。
Copilotの種類を確認
実は「Copilot」にはいくつかの種類があります:
Windows 11 Copilot(無料)
- Windowsに標準搭載
- タスクバーから起動
- 基本的なAI機能が使える
Microsoft 365 Copilot(有料)
- Word、Excel、PowerPointなどで使える
- 企業向けライセンスが必要
- 月額料金がかかる
GitHub Copilot(有料)
- プログラミング用のAI支援
- Visual Studio Codeなどで使用
- 開発者向け
この記事では主にWindows 11 CopilotとMicrosoft 365 Copilotについて解説します。
症状を確認しよう
どんな状況で動かないのか確認してください:
- [ ] アイコンが表示されない
- [ ] アイコンはあるがクリックしても反応しない
- [ ] 起動するが白い画面のまま
- [ ] 「接続できません」とエラーが出る
- [ ] ショートカットキーが効かない
- [ ] 途中でフリーズする
【原因1】Windowsのバージョンが古い
最も多い原因の一つが、Windowsのバージョンの問題です。
なぜ動かないのか
Copilotは以下のバージョン以降でのみ動作します:
Windows 11の場合:
- バージョン22H2(KB5031455以降)
- バージョン23H2以降
Windows 10の場合:
- 一部のバージョンでプレビュー版として利用可能
- 基本的にはWindows 11推奨
解決方法
1. 現在のバージョンを確認
- Windowsキー + Iで設定を開く
- 「システム」→「バージョン情報」をクリック
- 「Windowsの仕様」でバージョンを確認
2. Windows Updateを実行
- 設定から「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新があればすべてインストール
- パソコンを再起動
これで最新バージョンになり、Copilotが使えるようになることが多いです。
【原因2】タスクバーの設定でオフになっている
アイコンが見当たらない場合、単純に表示設定がオフになっているだけかもしれません。
確認と解決方法
手順:
- タスクバーの空いている部分を右クリック
- 「タスクバーの設定」を選択
- 「タスクバー項目」の中の「Copilot」を探す
- スイッチが「オフ」になっていたら「オン」に切り替える
すぐにタスクバーにアイコンが表示されるはずです。
注意点
2024年以降のバージョンでは、Copilotがアプリとして独立したため、この設定項目がない場合があります。その場合は【原因8】を参照してください。
【原因3】ローカルアカウントを使用している
Copilotを使うには、Microsoftアカウントでのサインインが必須です。
なぜMicrosoftアカウントが必要?
Copilotはクラウド上のAIサービスと通信するため、Microsoftアカウントが認証に使われます。ローカルアカウント(パソコン内だけのアカウント)では動作しません。
解決方法
Microsoftアカウントを追加する:
- 設定を開く(Windowsキー + I)
- 「アカウント」→「メールとアカウント」を選択
- 「Microsoftアカウントを追加」をクリック
- メールアドレスとパスワードを入力してサインイン
ローカルアカウントからMicrosoftアカウントに切り替える:
- 設定を開く
- 「アカウント」→「ユーザーの情報」
- 「Microsoftアカウントでのサインインに切り替える」をクリック
- 手順に従って切り替えを完了
切り替え後、パソコンを再起動してCopilotを試してみてください。
【原因4】インターネット接続の問題

Copilotはオンラインサービスなので、ネットに繋がっていないと動きません。
確認すべきこと
1. インターネットに接続されているか
- ブラウザで他のウェブサイトが開けるか確認
- Wi-Fiアイコンに×マークがついていないか確認
2. 通信速度が十分か
- 速度測定サイトで確認
- 極端に遅い場合はルーターを再起動
解決方法
基本的な対処:
- ルーターを再起動
- ルーターの電源を切る
- 30秒待つ
- 電源を入れ直す
- Wi-Fiの再接続
- Wi-Fiアイコンをクリック
- 現在の接続を切断
- 再度接続する
- 有線接続を試す
- 可能ならLANケーブルで接続
- より安定した通信が期待できる
【原因5】VPNやファイアウォールの干渉
セキュリティソフトやVPNがCopilotの通信をブロックしていることがあります。
よくあるケース
特にNortonなどのセキュリティソフトのVPN機能をオンにしていると、Copilotが動作しないという報告が多数あります。
症状の例:
- VPNをオンにすると「接続できません」エラー
- VPNをオフにすると正常に動作
- 特定の国(日本など)を選択すると動かない
解決方法
1. VPNを一時的にオフにする
- VPNアプリを開く
- 接続を切断
- Copilotが動くか確認
2. ファイアウォール設定を確認
- 設定から「Windows セキュリティ」を開く
- 「ファイアウォールとネットワーク保護」をクリック
- 「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」を選択
- Copilotが許可されているか確認
3. セキュリティソフトを一時的に無効化
- Norton、McAfeeなどのセキュリティソフトを一時停止
- Copilotが動作するか確認
- 動作したら、Copilotを例外リストに追加
注意: セキュリティソフトを無効化する場合は、必要な作業が終わったら再度有効にしてください。
【原因6】ライセンスやサブスクリプションの問題
Microsoft 365 Copilotを使っている場合、ライセンスの問題かもしれません。
確認すべきこと
個人向けMicrosoft 365 Copilot:
- Copilot Proの契約があるか
- 月額料金(3,200円)が支払われているか
企業向けMicrosoft 365 Copilot:
- 会社が適切なライセンスを購入しているか
- 自分のアカウントにライセンスが割り当てられているか
解決方法
1. サブスクリプション状態を確認
- account.microsoft.comにアクセス
- サインイン
- 「サービスとサブスクリプション」で契約状況を確認
2. 支払い情報を確認
- 支払いが滞っていないか確認
- クレジットカードの有効期限を確認
- 必要なら支払い方法を更新
3. 企業版の場合
- IT部門に連絡
- ライセンスが正しく割り当てられているか確認してもらう
【原因7】地域制限
Copilotはすべての国・地域で利用できるわけではありません。
利用できない地域
以下の国や地域では制限されています:
- 中国
- ロシア
- キューバ
- シリア
- その他一部の地域
確認方法
現在の地域設定をチェック:
- 設定を開く
- 「時刻と言語」→「地域」
- 「国または地域」を確認
解決方法(海外在住者向け)
制限地域にいる場合:
- VPNを使用
- 利用可能な国(アメリカ、日本など)のサーバーに接続
- Copilotアプリを起動
- 地域設定を変更(非推奨)
- 設定から地域を変更
- ただし他のアプリに影響が出る可能性あり
注意: 企業ネットワークでVPNを使う場合は、IT部門の許可を得てください。
【原因8】Copilotアプリの問題
アプリ自体が破損している、または正しくインストールされていない場合があります。
症状
- アイコンをクリックしても何も起こらない
- 起動途中でクラッシュする
- 白い画面のまま動かない
解決方法
方法1:アプリを修復
- 設定を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」
- 「Copilot」を探す
- 右側の「…」をクリック→「詳細オプション」
- 「修復」ボタンをクリック
方法2:アプリをリセット
修復で解決しない場合:
- 同じ画面で「リセット」ボタンをクリック
- 確認メッセージで「リセット」を選択
注意: リセットするとアプリの設定が初期化されます。
方法3:再インストール
- アプリをアンインストール
- 設定→アプリ→インストールされているアプリ
- Copilotを選択→「アンインストール」
- Microsoft Storeから再インストール
- Microsoft Storeを開く
- 「Copilot」で検索
- 「インストール」をクリック
- パソコンを再起動
【原因9】キャッシュやブラウザデータの問題

EdgeブラウザのキャッシュやCookieが原因の場合もあります。
Copilotの仕組み
Windows 11のCopilotは、実際にはMicrosoft Edgeブラウザの技術を使っています。そのため、Edgeの問題が影響することがあります。
解決方法
Edgeのキャッシュをクリア:
- Microsoft Edgeを開く
- Ctrl + Shift + Deleteキーを押す
- 「閲覧データをクリアする」画面が開く
- 時間の範囲:「すべての期間」を選択
- 以下の項目にチェック:
- 閲覧の履歴
- Cookieおよびその他のサイトデータ
- キャッシュされた画像とファイル
- 「今すぐクリア」をクリック
Edgeをリセット:
- Edgeの設定を開く
- 「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻す」をクリック
- 確認して実行
その後、パソコンを再起動してCopilotを試してください。
【原因10】ショートカットキーの競合
ショートカットキーで起動しようとしても反応しない場合、他のアプリと競合している可能性があります。
Copilotのショートカットキーの変遷
- 以前: Windowsキー + C
- 現在: Alt + スペースキー(2024年6月以降)
競合しやすいアプリ
ChatGPTアプリ
- 同じく Alt + スペースキー を使用
- どちらかが動作しなくなる
Adobeソフト
- IllustratorやPhotoshopでAlt + スペースキーを使う操作がある
- 意図せずCopilotが起動してしまう
解決方法
1. Copilotの設定を確認
- Copilotアプリを開く
- 右上のアカウントアイコンをクリック
- 「設定」を開く
- 「クイック起動」のトグルがオンになっているか確認
2. 競合アプリのショートカットを変更
ChatGPTの場合:
- ChatGPTを起動
- 右下のアカウント名をクリック→「設定」
- 「アプリ」を選択
- 「コンパニオンウィンドウのホットキー」を別のキーに変更
(例: Ctrl + Shift + C など)
3. タスクバーから起動する方法に切り替える
ショートカットキーにこだわらず:
- タスクバーにピン留め
- Windowsキー + 数字キー で起動
(左から何番目かによって数字が変わる)
トラブルシューティングツールを使う方法
Microsoftが公式に提供しているトラブルシューティングツールも便利です。
Copilot接続のトラブルシューティングツール
使い方:
- 設定を開く
- 「システム」→「トラブルシューティング」
- 「その他のトラブルシューティングツール」をクリック
- 「Copilot接続のトラブルシューティングツール」を探す
- 「実行」ボタンをクリック
ツールが自動的に問題を診断し、可能な場合は修正してくれます。
Windows Updateのトラブルシューティング
Copilotが見つからない場合:
- 同じ画面で「Windows Update」のトラブルシューティングツールを実行
- 問題があれば自動修復
- 完了したら再度アップデートを確認
最終手段:システムの復元とリセット
上記の方法で解決しない場合の最終手段です。
システムの復元
以前の時点に戻す方法:
手順:
- スタートメニューで「復元」と検索
- 「復元ポイントの作成」をクリック
- 「システムの復元」ボタンをクリック
- Copilotが動作していた日付の復元ポイントを選択
- 指示に従って復元を実行
注意: 復元後、その日以降にインストールしたアプリは削除される可能性があります。
Windows 11のリセット
警告: この方法は最後の手段です。重要なファイルは必ずバックアップしてください。
手順:
- 設定を開く
- 「システム」→「回復」
- 「このPCをリセットする」の「PCをリセットする」をクリック
- オプションを選択:
- 「個人用ファイルを保持する」(推奨)
- 「すべて削除する」(クリーンインストール)
- 指示に従って進める
リセット後は、最新のWindows Updateを実行してからCopilotを試してください。
よくある質問(FAQ)
Q1: Copilotは無料で使えますか?
A: Windows 11に標準搭載されているCopilotは無料で使えます。ただし、Microsoft 365アプリ内で使えるCopilot(Word、Excelなど)は有料(Copilot Pro:月額3,200円)です。
Q2: 「サービスに接続できません」と表示されます
A: インターネット接続を確認してください。また、VPNやファイアウォールが原因の可能性もあるので、一時的にオフにして試してみてください。
Q3: Windows 10でCopilotは使えますか?
A: 一部のバージョンでプレビュー版として利用できますが、完全な機能を使うにはWindows 11へのアップグレードをおすすめします。
Q4: アイコンはあるのにクリックしても何も起こりません
A: アプリの修復または再インストールを試してください。それでもダメな場合は、Windowsを最新版にアップデートしてください。
Q5: エラーコードが表示されました
A: エラーコードをメモして、Microsoft公式サポートページで検索してください。特定のエラーに対する専用の解決策が見つかることがあります。
Q6: 企業のパソコンでCopilotが使えません
A: 会社のIT部門がCopilotを無効化している可能性があります。使用したい場合は、IT部門に相談してください。
Q7: Copilotが途中でフリーズします
A: メモリ不足の可能性があります。他のアプリを閉じてから試すか、パソコンを再起動してください。
Q8: 「ライセンスがありません」と表示されます
A: Microsoft 365 Copilotを使おうとしている場合、適切なサブスクリプション契約が必要です。個人の場合はCopilot Pro、企業の場合はMicrosoft 365 Copilotライセンスを購入してください。
まとめ:段階的に試して確実に解決
Copilotが動かない問題は、必ず原因があります。この記事で紹介した方法を順番に試していけば、ほとんどの場合は解決できます。
おすすめの対処順序:
- 基本チェック(5分)
- インターネット接続確認
- Windowsバージョン確認
- タスクバー設定確認
- 簡単な対処法(10分)
- パソコンの再起動
- Windows Updateの実行
- VPNをオフにする
- 中級の対処法(20分)
- キャッシュのクリア
- アプリの修復/リセット
- トラブルシューティングツールの実行
- 上級の対処法(30分以上)
- アプリの再インストール
- ファイアウォール設定の変更
- システムの復元
- 最終手段(要バックアップ)
- Windows 11のリセット
困ったときは:
- Microsoft公式サポートに問い合わせ
- フィードバックHubで報告
- コミュニティフォーラムで質問
Copilotは非常に便利なツールです。この記事を参考に、ぜひ快適に使えるようにしてください!

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