スケジュール管理は、ビジネスでもプライベートでも欠かせないスキルです。Microsoft Outlookのカレンダー機能(予定表)を使えば、予定の管理から他の人との共有、会議の設定まで、すべてを一元管理できます。
「Outlookカレンダーを使ってみたいけど、使い方が分からない…」
「会議の設定や予定の共有ってどうやるの?」
「もっと効率的に使いこなしたい!」
この記事では、そんな悩みを持つ方のために、Outlookカレンダーの基本的な使い方から便利な応用テクニックまで、初心者にも分かりやすく解説します。
重要なお知らせ
2024年12月31日をもって、Windows 11に標準搭載されていた「カレンダー」アプリのサポートが終了しました。Microsoftは代替として「新Outlook」の利用を推奨しています。
Outlookカレンダーとは

Outlookカレンダー(予定表)は、Microsoftが提供するスケジュール管理ツールです。
主な機能
予定の管理
日々の予定やタスクを登録して、視覚的に管理できます。
会議の設定
参加者を招待して、会議の日程を調整できます。Microsoft Teamsとも連携可能です。
カレンダー共有
チームメンバーや家族と予定を共有して、お互いのスケジュールを確認できます。
リマインダー機能
予定の前に通知を受け取れるので、うっかり忘れを防げます。
複数カレンダーの管理
仕事用とプライベート用など、複数のカレンダーを作成して使い分けられます。
利用できる環境
Outlookカレンダーは、以下の環境で利用できます:
- デスクトップ版Outlook(Windows/Mac)
- Web版Outlook(ブラウザからアクセス)
- モバイルアプリ版Outlook(iOS/Android)
どの環境でも、Microsoftアカウントでサインインすれば自動的に同期されます。
Outlookカレンダーの基本的な使い方
まずは、Outlookカレンダーの基本操作を覚えましょう。
カレンダー画面を開く方法
デスクトップ版Outlook
Outlookを起動したら、画面左下にある「予定表」アイコンをクリックします。
または、キーボードショートカット「Ctrl + 2」を押しても切り替えられます。
Web版Outlook
ブラウザでOutlook.comにアクセスして、画面左側のメニューから「予定表」をクリックします。
モバイルアプリ版
アプリを開いて、画面下部の「予定表」タブをタップします。
表示形式の切り替え
Outlookカレンダーには、複数の表示形式があります。目的に合わせて切り替えましょう。
日表示
1日の詳細なスケジュールを確認したい時に便利です。時間ごとに予定が表示されます。
稼働日表示
設定した勤務時間帯のみを表示します。仕事の予定を管理するのに最適です。
週表示
1週間の予定を俯瞰できます。週単位で計画を立てる時に役立ちます。
月表示
1ヶ月全体の予定を一目で確認できます。長期的なスケジュール管理に向いています。
表示形式の切り替えは、画面上部の「ホーム」タブにある「日」「稼働日」「週」「月」ボタンから行えます。
予定を作成する方法
カレンダーに予定を追加する方法を説明します。
基本的な予定の作成手順
手順1: 新しい予定を開始
カレンダー画面で、予定を入れたい日時をダブルクリックします。
または、画面上部の「新しい予定」ボタンをクリックします。
キーボードショートカット「Ctrl + N」でも新規予定を作成できます。
手順2: 予定の詳細を入力
予定の作成画面が開いたら、以下の情報を入力しましょう:
- 件名: 予定のタイトル(例:「営業会議」「歯医者」)
- 場所: 会議室名や住所(オプション)
- 開始時刻: 予定の開始日時
- 終了時刻: 予定の終了日時
- 詳細: メモや補足情報(オプション)
手順3: 保存
すべての情報を入力したら、「保存して閉じる」ボタンをクリックします。
カレンダーに予定が追加されます。
終日の予定を作成する方法
休暇や誕生日など、終日の予定を作る場合は「終日」チェックボックスをオンにします。
終日予定にすると、時間指定がなくなり、カレンダーの上部に表示されます。
予定を素早く作成する方法
カレンダー上で予定を入れたい時間帯をクリックして、そのまま文字を入力すると、簡易的に予定を作成できます。
例えば、月曜日の14:00の枠をクリックして「顧客訪問」と入力してEnterキーを押すだけで、予定が登録されます。
詳細を後から追加したい場合は、作成した予定をダブルクリックして編集画面を開きましょう。
予定を編集・削除する方法
作成した予定は、いつでも変更や削除ができます。
予定の編集方法
手順1: 予定を開く
編集したい予定をダブルクリックします。
手順2: 内容を変更
件名、時間、場所など、変更したい項目を修正します。
手順3: 保存
「保存して閉じる」をクリックして変更を確定します。
予定の時間を変更する(ドラッグ操作)
カレンダー上で予定をドラッグ&ドロップすることで、簡単に日時を変更できます。
- 上下にドラッグ: 時間を変更
- 左右にドラッグ: 日付を変更
- 枠の端をドラッグ: 予定の長さを調整
予定の削除方法
方法1: 選択して削除
削除したい予定を選択して、キーボードの「Delete」キーを押します。
方法2: 右クリックメニューから削除
予定を右クリックして、「削除」を選択します。
確認画面が表示された場合は「削除」をクリックして確定してください。
定期的な予定を作成する方法

毎週の会議や月次の報告会など、繰り返し発生する予定は「定期的な予定」として設定できます。
定期的な予定の設定手順
手順1: 新しい予定を作成
通常通り新しい予定を作成します。
手順2: 定期的な予定を設定
予定の作成画面で、「定期的な予定」または「繰り返し」ボタンをクリックします。
手順3: 繰り返しパターンを選択
以下のようなパターンから選択できます:
- 毎日: 毎日同じ時間に発生
- 毎週: 特定の曜日に発生(例:毎週月曜日)
- 毎月: 特定の日に発生(例:毎月1日、毎月第2金曜日)
- 毎年: 毎年同じ日に発生(例:誕生日、記念日)
手順4: 範囲を設定
繰り返しの終了条件を設定します:
- 終了日を指定
- 回数を指定(例:10回で終了)
- 終了日なし(無期限)
手順5: 保存
設定を確認して「OK」をクリックし、「保存して閉じる」で完了です。
定期的な予定の一部だけを変更・削除する方法
定期的な予定の特定の日だけを変更したい場合:
- 変更したい日の予定をダブルクリック
- 「この予定のみ」を選択
- 内容を編集して保存
すべての繰り返しを変更したい場合は「系列全体」を選択します。
会議を設定して参加者を招待する方法
Outlookカレンダーから直接会議の招待を送ることができます。
会議招待の作成手順
手順1: 新しい会議を作成
「新しい会議」ボタンをクリックします。
または、予定作成画面で「参加者を招待」ボタンをクリックすると、予定が会議に変わります。
手順2: 参加者を追加
「必須」または「任意」の欄に、参加者のメールアドレスを入力します。
- 必須: 必ず参加が必要な人
- 任意: 参加は任意の人
複数の参加者を追加する場合は、セミコロン(;)で区切って入力します。
手順3: 会議の詳細を入力
- 件名: 会議のタイトル
- 場所: 会議室名またはオンライン会議のURL
- 開始/終了時刻: 会議の時間
- 本文: 議題やメモ
手順4: スケジュール アシスタントで日程調整
「スケジュール アシスタント」タブをクリックすると、参加者全員の空き時間を確認できます。
全員が空いている時間帯が青色で表示されるので、適切な時間を選びましょう。
手順5: 会議招待を送信
「送信」ボタンをクリックすると、参加者全員に会議招待メールが送られます。
参加者は「承諾」「仮承諾」「辞退」のいずれかを選択して返答します。
Microsoft Teams会議として設定する方法
オンライン会議を設定したい場合:
- 会議作成画面で「Teams会議」ボタンをクリック
- 自動的にTeams会議のリンクが生成される
- 参加者は招待メールのリンクからオンラインで参加できる
カレンダーを他の人と共有する方法
チームメンバーや家族とカレンダーを共有すれば、お互いのスケジュールを簡単に確認できます。
カレンダー共有の基本手順
手順1: 共有メニューを開く
画面上部の「共有」ボタンをクリックします。
または、カレンダー一覧で共有したいカレンダーを右クリックして「共有とアクセス許可」を選択します。
手順2: 共有相手を追加
共有したい人のメールアドレスまたは名前を入力します。
組織内のメンバーであれば、名前で検索できます。
手順3: アクセス権限を設定
共有相手に与える権限レベルを選択します:
- 空き時間情報の表示が可能: 予定の有無のみ表示(詳細は非表示)
- タイトルと場所の表示が可能: 予定のタイトルと場所を表示
- すべての詳細を閲覧可能: 予定のすべての情報を表示
- 編集が可能: 予定の閲覧だけでなく編集もできる
セキュリティを考慮して、必要最小限の権限を与えることをおすすめします。
手順4: 共有を実行
「共有」ボタンをクリックすると、相手に招待メールが送られます。
相手が「承諾」をクリックすれば、カレンダー共有が完了します。
共有されたカレンダーを表示する方法
他の人から共有されたカレンダーを表示するには:
- 共有招待メールの「承諾」をクリック
- 画面左側の「他の予定表」に共有カレンダーが追加される
- カレンダー名の横のチェックボックスで表示/非表示を切り替えられる
複数のカレンダーを同時に表示すれば、みんなの予定を一目で確認できます。
カレンダー共有を解除する方法
共有を停止したい場合:
- 「共有とアクセス許可」画面を開く
- 「現在の共有相手」から削除したい人を選択
- 「削除」ボタンをクリック
相手のカレンダーリストから、あなたのカレンダーが削除されます。
リマインダー(通知)を設定する方法
予定を忘れないように、事前に通知を受け取る設定ができます。
リマインダーの設定手順
予定作成時に設定
予定の作成・編集画面で「アラーム」または「リマインダー」の項目を見つけます。
プルダウンメニューから通知のタイミングを選択:
- なし(通知しない)
- 0分前(開始時刻ちょうど)
- 5分前
- 15分前
- 30分前
- 1時間前
- 1日前
- 1週間前
複数の通知を設定したい場合は、「ユーザー設定」を選択して追加できます。
通知の表示
設定した時刻になると、画面に通知が表示されます。
通知ウィンドウでは以下の操作ができます:
- 再通知: 後でもう一度通知(5分後、10分後など選択可能)
- 閉じる: 予定を確認して通知を消す
予定を非公開にする方法
プライベートな予定や、社内でも秘密にしたい会議は、非公開設定にできます。
非公開設定の手順
手順1: 予定を開く
非公開にしたい予定をダブルクリックして開きます。
手順2: プライベート設定をオン
予定の作成・編集画面で「プライベート」または「非公開」ボタンをクリックします。
鍵マークのアイコンがボタンとして表示されている場合もあります。
手順3: 保存
「保存して閉じる」で設定を保存します。
非公開予定の見え方
カレンダーを共有している相手からは、以下のように表示されます:
- 予定の時間帯は「予定あり」として表示される
- 件名、場所、詳細などは表示されない
- 鍵マークが表示される(デスクトップ版)
自分自身には通常通りすべての情報が表示されます。
稼働時間を設定する方法

勤務時間や活動時間を設定しておくと、カレンダーが見やすくなります。
稼働時間設定の手順
手順1: オプションを開く
「ファイル」→「オプション」→「予定表」の順にクリックします。
手順2: 稼働時間を設定
「稼働時間」の項目で以下を設定します:
- 稼働日: 平日のみ、または特定の曜日を選択
- 開始時刻: 勤務開始時間(例:9:00)
- 終了時刻: 勤務終了時間(例:18:00)
手順3: 保存
「OK」をクリックして設定を保存します。
稼働時間設定のメリット
稼働時間を設定すると:
- カレンダーの表示が稼働時間帯に絞られて見やすくなる
- 他の人があなたとの会議を設定する際、稼働時間外が自動的に除外される
- 「稼働日」表示を選択すると、稼働時間帯のみが表示される
便利なショートカットキー
Outlookカレンダーを素早く操作できるショートカットキーを覚えましょう。
よく使うショートカット
画面切り替え
- Ctrl + 1: メール画面に切り替え
- Ctrl + 2: カレンダー画面に切り替え
- Ctrl + 3: 連絡先画面に切り替え
- Ctrl + 4: タスク画面に切り替え
予定の操作
- Ctrl + N: 新しい予定を作成
- Ctrl + Shift + A: カレンダー以外の画面から新しい予定を作成
- Ctrl + Shift + Q: 新しい会議出席依頼を作成
- Delete: 選択した予定を削除
- Ctrl + O: 選択した予定を開く
表示の切り替え
- Alt + 1: 日表示
- Alt + 2: 稼働日表示
- Alt + 3: 週表示
- Alt + 4: 月表示
その他
- Ctrl + T: 今日の日付に移動
- Ctrl + G: 特定の日付に移動
- Alt + PageUp: 前の日/週/月に移動
- Alt + PageDown: 次の日/週/月に移動
モバイルアプリ(スマホ)での使い方
外出先でもスケジュールを確認・編集できるよう、スマートフォンアプリの使い方も覚えましょう。
モバイルアプリのインストール
App Store(iPhone)またはGoogle Play(Android)から「Microsoft Outlook」アプリをダウンロードします。
無料でインストールできます。
基本的な操作方法
カレンダー画面を開く
アプリを起動して、画面下部の「予定表」タブをタップします。
予定を作成
画面右下の「+」ボタンをタップして、予定の詳細を入力します。
予定を確認・編集
カレンダー上の予定をタップすると、詳細が表示されます。
「編集」をタップすれば内容を変更できます。
表示形式の切り替え
画面上部の「日」「3日」「週」「月」ボタンで表示を切り替えられます。
スマホ版でのカレンダー共有
共有する手順
- 画面左上のメニューアイコン(三本線)をタップ
- 共有したいカレンダーの設定アイコン(歯車)をタップ
- 「+ユーザーの追加」をタップ
- 共有相手を選択してアクセス権を設定
共有カレンダーを表示
画面左上のメニューから「他の予定表」に共有されたカレンダーが表示されます。
チェックボックスで表示/非表示を切り替えられます。
トラブルシューティング
Outlookカレンダーでよくあるトラブルと解決方法をご紹介します。
Q1: カレンダーが表示されない・同期しない
原因
インターネット接続の問題、またはOutlookの同期設定がオフになっている可能性があります。
解決方法
- インターネット接続を確認する
- Outlookを再起動する
- 「送受信」→「すべてのフォルダーを送受信」をクリック
- Microsoftアカウントでサインインし直す
Q2: スマホとパソコンでカレンダーが同期しない
原因
異なるアカウントでサインインしているか、同期設定がオフになっています。
解決方法
- すべてのデバイスで同じMicrosoftアカウントを使っているか確認
- モバイルアプリの設定で同期がオンになっているか確認
- 一度サインアウトして再度サインインする
Q3: 予定が消えてしまった
原因
誤って削除した、または定期的な予定の系列を削除した可能性があります。
解決方法
- 「削除済みアイテム」フォルダを確認
- あれば右クリックして「復元」を選択
- Web版Outlookから「予定表の復元」機能を試す
Q4: 会議招待が送信できない
原因
参加者のメールアドレスが間違っている、またはネットワークの問題があります。
解決方法
- メールアドレスを再確認
- インターネット接続を確認
- 送信トレイを確認して、再送信を試みる
Q5: 共有カレンダーが表示されない
原因
共有の招待を承諾していない、またはアクセス権限がない可能性があります。
解決方法
- メールで届いた共有招待を確認し「承諾」をクリック
- カレンダー一覧で該当カレンダーのチェックボックスがオンになっているか確認
- 共有相手に権限設定を確認してもらう
Googleカレンダーとの連携
Googleカレンダーを使っている方も、Outlookと連携できます。
GoogleカレンダーをOutlookにインポートする方法
手順1: Googleカレンダーからエクスポート
- Googleカレンダーにアクセス
- 設定→「インポートとエクスポート」
- カレンダーをエクスポート(ZIPファイルとしてダウンロード)
手順2: ZIPファイルを解凍
ダウンロードしたZIPファイルを解凍して、ICS形式のファイルを取り出します。
手順3: Outlookにインポート
- Outlook画面上部の「ファイル」→「開く/エクスポート」→「インポート/エクスポート」
- 「他のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択
- 「iCalendar(.ics)またはvCalendarファイル(.vcs)」を選択
- 先ほど解凍したICSファイルを選択
これで、Googleカレンダーの予定がOutlookに取り込まれます。
まとめ
Outlookカレンダーを使いこなせば、スケジュール管理が格段に楽になります。
この記事のポイント:
- Outlookカレンダーはデスクトップ、Web、モバイルすべてで使える
- 予定の作成は時間帯をクリックして入力するだけで簡単
- 定期的な予定を設定すれば、繰り返しの入力が不要
- 会議招待機能で参加者の日程調整が効率化できる
- カレンダー共有でチームの予定を可視化できる
- リマインダー設定で予定の忘れを防げる
- 非公開設定でプライベートな予定も安心して管理できる
- ショートカットキーで操作がさらに高速化
- モバイルアプリで外出先でもスケジュール確認が可能
最初は基本的な予定の作成から始めて、徐々に会議設定やカレンダー共有などの便利な機能を使ってみてください。
特にビジネスシーンでは、チームでカレンダーを共有することで、会議の日程調整がスムーズになり、業務効率が大きく向上します。
Outlookカレンダーは無料でも十分な機能が使えるので、まだ使っていない方はぜひ試してみてください。慣れてくれば、手放せないツールになるはずです。
この記事を参考に、効率的なスケジュール管理を実現しましょう!

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