パソコンを新しく買い替えた時や、ChromeやFirefoxから乗り換える時、「お気に入りはどうやって移せばいいの?」と悩んでいませんか?
実は、Microsoft Edgeのお気に入り移行はとても簡単です。専門的な知識がなくても、数分の作業で今まで使っていたお気に入りをそのまま新しい環境に引き継げます。
この記事では、以下のような様々な移行シナリオに対応した方法をご紹介します。
- 古いパソコンから新しいパソコンへの移行
- Google ChromeからEdgeへの乗り換え
- Firefox/Internet ExplorerからEdgeへの乗り換え
- 複数のパソコンでお気に入りを共有する方法
どのパターンでも分かりやすく解説しますので、安心して読み進めてください。
お気に入り移行が必要になる主なシーン

お気に入りの移行が必要になるのは、主に以下のような場面です。
パソコンの買い替え
Windows 10から Windows 11への買い替えや、古くなったパソコンを新調する時。今まで集めてきたお気に入りサイトを失いたくないですよね。
ブラウザの乗り換え
ChromeやFirefoxを使っていたけれど、Edgeに変更したい場合。積み重ねてきたブックマークを一から登録し直すのは大変です。
会社と自宅で同じ環境を使いたい
職場のパソコンと自宅のパソコンで、同じお気に入りを使えると便利です。
データのバックアップ
万が一のパソコントラブルに備えて、定期的にお気に入りをバックアップしておきたい場合。
パターン1: USBメモリを使った移行方法(パソコン買い替え時)
パソコンを買い替えた時に最も確実な方法が、USBメモリを使った移行です。古いパソコンでデータを取り出して、新しいパソコンに取り込みます。
古いパソコンでの作業(エクスポート)
まずは、今使っているパソコンからお気に入りデータを取り出しましょう。
手順1: USBメモリを接続
USBメモリをパソコンに挿し込みます。容量は1GB程度あれば十分です。
手順2: Edgeを起動してお気に入りメニューを開く
Microsoft Edgeを起動したら、画面右上の「☆(星マーク)」をクリックしてください。
手順3: その他のオプションを選択
お気に入り一覧が表示されたら、「…(三点リーダー)」をクリックします。
手順4: お気に入りのエクスポートを選択
メニューから「お気に入りのエクスポート」をクリックしましょう。
手順5: USBメモリに保存
「名前を付けて保存」ウィンドウが開いたら、保存場所を「USBメモリ」に変更します。
左側の一覧から、接続したUSBメモリのドライブ(通常は「リムーバブルディスク」や「USB Drive」と表示されます)を選択してください。
ファイル名は自動で「お気に入り2024_11_21」のように付けられますが、「お気に入り古いPC」など分かりやすい名前に変更してもOKです。
手順6: 保存を実行
「保存」ボタンをクリックすれば、USBメモリへの保存が完了します。
手順7: 保存を確認
エクスプローラーでUSBメモリを開いて、HTMLファイルが保存されているか確認しましょう。
新しいパソコンでの作業(インポート)
次に、新しいパソコンでUSBメモリからお気に入りを取り込みます。
手順1: USBメモリを接続
先ほどデータを保存したUSBメモリを、新しいパソコンに挿し込みます。
手順2: Edgeを起動
新しいパソコンでMicrosoft Edgeを起動しましょう。
手順3: お気に入りメニューを開く
画面右上の「☆(星マーク)」をクリックしてください。
手順4: その他のオプションからインポートを選択
「…(三点リーダー)」をクリックして、「お気に入りをインポートする」を選択します。
手順5: 設定画面で項目を選択
「インポートする項目を選択してください」ボタンをクリックしましょう。
手順6: HTMLファイルを指定
「インポート元」のプルダウンメニュー(▼)をクリックして、「お気に入りまたはブックマークのHTMLファイル」を選択します。
「お気に入りまたはブックマーク」にチェックが入っていることを確認して、「ファイルの選択」をクリックしてください。
手順7: USBメモリからファイルを選択
ファイル選択画面で、左側からUSBメモリを選び、先ほど保存したHTMLファイルを選択します。
「開く」をクリックしましょう。
手順8: インポート完了
「すべて完了しました!」と表示されたら、「完了」ボタンをクリックします。
手順9: 確認
「☆」アイコンをクリックして、お気に入りが正しく移行されているか確認してください。
パターン2: Google ChromeからEdgeへの移行
Google Chromeを使っていた方が、Edgeに乗り換える場合の移行方法です。HTMLファイルを経由せず、直接データを移すことができます。
Chromeから直接移行する方法
手順1: Edgeでお気に入りメニューを開く
Microsoft Edgeを起動して、画面右上の「☆(星マーク)」をクリックします。
手順2: インポートを選択
「…(三点リーダー)」をクリックして、「お気に入りをインポートする」を選択しましょう。
手順3: インポート元でChromeを選択
設定画面が開いたら、「Google Chromeからデータをインポートする」という項目が表示される場合があります。
ここで「インポート」をクリックすれば、お気に入り、パスワード、閲覧履歴などがまとめて移行されます。
手順4: 個別に選択する場合
お気に入りだけを移行したい場合は、「インポートする項目を選択してください」をクリックします。
「インポート元」で「Google Chrome」を選択してください。
手順5: インポート項目を選ぶ
インポートする項目から「お気に入りまたはブックマーク」にチェックを入れます。
必要に応じて以下の項目も選択できます:
- 保存済みパスワード
- 閲覧の履歴
- 住所などのオートフィル データ
- 開いているタブ
手順6: インポート実行
「インポート」ボタンをクリックすれば、数秒でChromeのデータがEdgeに移行されます。
手順7: 完了確認
「すべて完了しました!」と表示されたら移行完了です。お気に入りメニューを開いて確認しましょう。
Chromeのユーザープロフィールが複数ある場合
Chromeで複数のユーザープロフィールを使っている場合、インポート時にどのプロフィールからデータを取り込むか選択できます。
「インポート元」の横に表示されるプロフィール選択で、移行したいプロフィールを選んでください。
パターン3: FirefoxからEdgeへの移行

Mozilla Firefoxから乗り換える場合も、直接移行が可能です。
Firefoxから直接移行する方法
手順1: Edgeを起動
Microsoft Edgeを開いて、画面右上の「☆(星マーク)」をクリックします。
手順2: インポートメニューを開く
「…(三点リーダー)」→「お気に入りをインポートする」の順にクリックしてください。
手順3: Firefoxを選択
「インポートする項目を選択してください」をクリックして、「インポート元」のプルダウンメニューから「Mozilla Firefox」を選択します。
手順4: インポート項目を選ぶ
以下の項目から必要なものにチェックを入れましょう:
- お気に入りまたはブックマーク
- 保存済みパスワード
- 住所などのオートフィル データ
- 閲覧の履歴
手順5: インポート実行
「インポート」をクリックすれば、Firefoxのデータが移行されます。
手順6: 確認
移行完了後、お気に入り一覧を開いて正しくインポートされているか確認してください。
パターン4: Internet ExplorerからEdgeへの移行
古いInternet Explorer(IE)を使っていた方も、簡単にEdgeへ移行できます。
IEから直接移行する方法
手順1: Edgeのお気に入りメニューを開く
画面右上の「☆(星マーク)」→「…(三点リーダー)」→「お気に入りをインポートする」の順にクリックします。
手順2: IEを選択
「インポート元」のプルダウンメニューから「Microsoft Internet Explorer」を選択してください。
手順3: インポート項目を選択
IEからは以下のデータを移行できます:
- お気に入りまたはブックマーク
- 保存済みパスワード
- 住所などのオートフィル データ
- 閲覧の履歴
- Cookieおよびその他のサイトデータ
必要な項目にチェックを入れましょう。
手順4: インポート実行
「インポート」をクリックすれば、IEのデータがEdgeに移行されます。
注意点
Internet Explorerはすでにサポートが終了しているブラウザです。早めにEdgeへの移行を完了させることをおすすめします。
パターン5: Microsoftアカウント同期による移行
複数のパソコンでEdgeを使っている場合、Microsoftアカウントにサインインして同期機能を有効にすれば、自動的にお気に入りが共有されます。
同期機能のメリット
- 一度設定すれば、自動的にすべてのデバイスで同期される
- パソコンの買い替え時も、サインインするだけでお気に入りが復元される
- スマートフォン版Edgeとも同期可能
- USBメモリやファイル操作が不要
同期機能を有効にする手順
手順1: Edgeの設定を開く
画面右上の「…(三点リーダー)」をクリックして、「設定」を選択します。
手順2: プロファイル画面を開く
左側のメニューから「プロファイル」をクリックしてください。
手順3: サインインする
Microsoftアカウントでサインインしていない場合は、「サインイン」ボタンをクリックします。
Microsoftアカウント(@outlook.com、@hotmail.com、@live.comなど)のメールアドレスとパスワードを入力してサインインしましょう。
手順4: 同期を有効にする
サインイン後、「同期」という項目をクリックします。
手順5: お気に入りの同期をオンにする
「お気に入り」のトグルスイッチをオンにしてください。
他にも以下の項目を同期できます:
- パスワード
- 履歴
- 開いているタブ
- 拡張機能
- コレクション
- 設定
手順6: 他のデバイスでも同じ操作
移行先のパソコンやスマートフォンでも、同じMicrosoftアカウントでサインインして同期をオンにすれば、自動的にお気に入りが共有されます。
同期の注意点
同期には少し時間がかかる場合があります。サインイン直後は、お気に入りが表示されるまで数分待ちましょう。
インターネット接続が必要なので、オフライン環境では同期できません。
移行後の確認と整理のポイント
お気に入りの移行が完了したら、以下の点を確認しましょう。
移行されたお気に入りの場所
移行されたお気に入りは、「インポート」という名前のフォルダにまとめられている場合があります。
お気に入り一覧を開いて、このフォルダを確認してください。
フォルダの整理
「インポート」フォルダ内のお気に入りは、そのまま使うこともできますし、自分の好きなフォルダに移動させることもできます。
お気に入りを右クリックして「切り取り」を選び、移動先のフォルダで「貼り付け」すれば、整理できます。
重複の確認
以前から使っていたEdgeに、新たにお気に入りをインポートした場合、同じサイトが重複して登録されることがあります。
重複したお気に入りは、右クリックして「削除」を選べば消せます。
お気に入りバーへの追加
よく使うサイトは「お気に入りバー」に追加すると便利です。
お気に入りを右クリックして「お気に入りバーに追加」を選ぶか、ドラッグ&ドロップでお気に入りバーに移動できます。
移行時のトラブルシューティング
お気に入りの移行がうまくいかない場合の対処法をご紹介します。
Q1: インポートしたお気に入りが見つからない
解決方法
お気に入り一覧の中に「インポート」という名前のフォルダがないか探してみてください。そこにまとめられている可能性があります。
また、お気に入りバーのフォルダも確認しましょう。
Q2: エクスポートしたファイルが見つからない
解決方法
初期設定では「ドキュメント」フォルダに保存されます。エクスプローラーで「ドキュメント」を開いて、「お気に入り_日付」という名前のHTMLファイルを探してください。
それでも見つからない場合は、検索機能を使って「お気に入り」「.html」で検索してみましょう。
Q3: Chromeから移行できない
解決方法
Chromeを起動したまま移行しようとすると、失敗することがあります。一度Chromeを完全に終了させてから、再度Edgeで移行を試してください。
タスクマネージャーでChromeのプロセスが残っていないか確認するのも有効です。
Q4: インポート後にお気に入りが重複した
解決方法
同じお気に入りを複数回インポートすると重複します。重複したものは手動で削除する必要があります。
お気に入り一覧で右クリック→「削除」で消せます。大量にある場合は、フォルダごと削除してから再度インポートするのも一つの方法です。
Q5: 同期がうまくいかない
解決方法
以下の点を確認してください:
- インターネットに接続しているか
- 同じMicrosoftアカウントでサインインしているか
- 同期設定で「お気に入り」がオンになっているか
- しばらく時間を置いてから再度確認する(同期には数分かかる場合があります)
それでもダメな場合は、一度サインアウトして、再度サインインしてみましょう。
移行時のおすすめツールと保存先

お気に入りの移行やバックアップに便利なツールをご紹介します。
USBメモリ
パソコン間でデータを移動するのに最適です。容量は1〜8GB程度で十分。価格も手頃で、持ち運びも簡単です。
外付けハードディスク・SSD
大量のデータを保存したい場合や、パソコン全体のバックアップを取りたい場合に便利です。
クラウドストレージ
OneDrive
Microsoftの提供するクラウドサービス。Windowsパソコンなら最初から使えます。エクスポートしたHTMLファイルをOneDriveに保存すれば、どこからでもアクセスできます。
Google Drive
Googleのクラウドサービス。ChromeからEdgeに移行する際に、一時的な保存場所として使うのも便利です。
Dropbox
複数のデバイス間でファイルを共有したい場合に使いやすいサービスです。
定期的なバックアップの重要性
お気に入りは、長年かけて蓄積してきた大切な情報です。定期的にバックアップを取る習慣をつけましょう。
推奨バックアップ頻度
月1回程度
新しいお気に入りをよく追加する方は、月に1回程度エクスポートしておくと安心です。
パソコンのメンテナンス時
OSのアップデートやクリーンアップを行う前には、必ずバックアップを取りましょう。
重要な作業の前
パソコンの設定を大きく変更する前や、ソフトウェアをインストールする前にもバックアップをおすすめします。
バックアップの保存先
複数の場所に保存しておくと、より安全性が高まります。
- USBメモリに1つ
- クラウドストレージに1つ
- 別のパソコンに1つ
このように分散させておけば、万が一の事態にも対応できます。
まとめ
Microsoft Edgeのお気に入り移行は、思っているよりずっと簡単です。
この記事のポイント:
- パソコン買い替え時は、USBメモリを使った移行が確実
- Chrome/Firefox/IEから直接移行できるので、ファイル操作が不要
- Microsoftアカウントの同期機能を使えば、自動的にすべてのデバイスで共有される
- 移行後は「インポート」フォルダを確認して整理する
- 定期的にバックアップを取る習慣をつけると安心
どの方法を選んでも、数分の作業で今まで使っていたお気に入りを新しい環境に引き継げます。
パソコンの買い替えやブラウザの乗り換えは、これを機会にお気に入りを整理する良いタイミングでもあります。不要になったサイトを削除したり、フォルダ分けを見直したりして、より使いやすいお気に入りリストを作ってみてください。
Microsoftアカウントの同期機能を使えば、職場と自宅、パソコンとスマートフォンなど、複数のデバイスで同じお気に入りを使えてとても便利です。ぜひ活用してみてください。

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