【ビルマの奥地に眠る恐怖の都市】クトゥルフ神話「アラオザル」とは?封印された双子の邪神と小人種族の物語

神話・歴史・伝承

深い山奥の湖に、緑色の石で作られた古代都市があるとしたら、あなたは興味を持ちますか?

しかしその都市は、人類が生まれるよりもずっと昔から存在し、地下には恐ろしい邪神が封印されているとしたら……。

ビルマ(現在のミャンマー)の奥地に伝わる失われた都市「アラオザル」は、まさにそんな場所なんです。

この記事では、クトゥルフ神話に登場する古代都市アラオザルと、そこに住む小人族の伝承について詳しくご紹介します。

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アラオザルってどんな場所?

アラオザルは、クトゥルフ神話に登場する古代の石造都市です。

ビルマ(現ミャンマー)の奥深い山岳地帯にある、スン高原という忘れられた場所に位置しています。

そこには「恐怖の湖」と呼ばれる不気味な湖があり、その湖の中央に浮かぶ星の島という場所に、アラオザルの廃墟が広がっているんです。

古代中国の伝説でも忌み嫌われてきたこの都市は、人類が誕生するよりもはるか昔、オリオン座から地球にやってきた「旧き神」たちの住処だったとされています。

都市の姿・外観

アラオザルの外観は、普通の街とはまったく違う不思議な特徴を持っています。

都市の構造

  • 建材:緑がかった石で作られている
  • 建物の高さ:ほとんどが低く、地面にへばりつくような形
  • 城壁:都市全体を囲む防壁がある
  • 規模:星の島の大部分を占めている

建物のほとんどが低いのには理由があります。それは、ここに住んでいた住民の身長に合わせて作られたためなんですね。

周囲の環境

城壁の外側には、奇妙な樹木がわずかに生えています。

その木々の特徴がまた不気味なんです。

  • 幹の色:暗い緑色
  • 葉の色:赤みがかった緑色
  • 特異な現象:風が吹いていなくてもざわざわと音を立て続ける

こんな不自然な光景が、この場所の異質さを物語っているんですね。

特徴

アラオザルには、他の古代遺跡とは一線を画す特殊な特徴があります。

地下に封印された邪神

この都市の最大の秘密は、地下に封印された双子の旧支配者の存在です。

ロイガーツァールという名の邪神が、スン高原の地下洞窟に幽閉されているんです。

ロイガーの特徴

  • 長い触手を持つ
  • 風を自在に操る力がある
  • 姿は巨大な肉の塊のよう

一方、ツァールについては詳しいことが分かっていません。謎に包まれた存在なんですね。

住民:チョー=チョー人

アラオザルには、チョー=チョー人という小人種族が住んでいました。

チョー=チョー人の身体的特徴

  • 身長:約1メートル前後
  • 寿命:少なくとも700歳以上(長老エーリボオの例)
  • 起源:一説では旧支配者チャウグナー・フォーンに仕える亜人類ミ=ゴと現地人の混血

彼らの背が低いことから、都市の建物もすべて小さく作られているわけです。

チョー=チョー人は大昔、アジア全域に住んでいたこともあったそうです。しかし歴史の中で徐々に数を減らし、最終的にこの失われた都市に集まるようになりました。

伝承

アラオザルをめぐる物語は、恐怖と戦いに満ちています。

邪神復活の企て

旧支配者を崇拝していたチョー=チョー人たちは、地下に封印されたツァールとロイガーを復活させようと計画を立てました。

彼らは「恐怖の湖」の周辺に深い穴を掘り始めたんです。

その計画を実行するため、チョー=チョー人は中国の高名な学者フォーラット博士を誘拐してしまいます。博士の知識を利用しようとしたんですね。

旧き神の攻撃

しかし、フォーラット博士は700歳の長老エーリボオを巧みに欺くことに成功しました。

博士の訴えによって、なんとオリオン座から旧き神の戦士たちがスン高原に降臨したんです。

旧き神たちによる攻撃は凄まじいものでした。

  • 光の形で攻撃が行われた
  • 恐怖の湖全体に及ぶ規模
  • アラオザルとチョー=チョー人に壊滅的な打撃
  • 封印された旧支配者たちにもダメージ

この攻撃によって、アラオザルは完全に廃墟と化したとされています。

チョー=チョー人のその後

生き延びたチョー=チョー人たちの運命も、決して幸せなものではありませんでした。

歴史の中での迫害

  1. 太平洋戦争時:日本軍によって壊滅状態に追い込まれる
  2. ベトナム戦争時:共産主義勢力から弾圧を受ける
  3. 現代:生き残った者たちは難民としてアメリカに渡った

命からがら逃げ出した人々は、自由の国アメリカを目指し、そこに新たな居住地を見つけたそうです。

まとめ

アラオザルは、人類の歴史よりも古い恐怖と神秘に満ちた古代都市です。

重要なポイント

  • ビルマ奥地の失われたスン高原、恐怖の湖に浮かぶ星の島にある
  • 緑石で作られた低い建物が特徴の石造都市
  • 人類誕生前にオリオン座からやってきた「旧き神」の住処だった
  • 地下には双子の旧支配者ロイガーとツァールが封印されている
  • 小人種族チョー=チョー人が住み、邪神の復活を企てた
  • 旧き神の光の攻撃によって壊滅した
  • 生き残ったチョー=チョー人は近代の戦争で迫害を受け、アメリカに逃れた

もし山奥で不思議な緑色の石で作られた廃墟を見つけても、決して近づかないほうがいいかもしれません。そこには、まだ地下に封印された邪神が眠っているかもしれないのですから。

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