【完全ガイド】DBeaverとは?無料で使える最強データベース管理ツールを徹底解説

データベース・SQL

「データベースの中身を確認したいけど、コマンドは苦手…」
「MySQL、PostgreSQL、Oracleと複数のデータベースを使い分けているけど、ツールがバラバラで面倒」

データベースを扱う仕事をしていて、こんな悩みを感じたことはありませんか?

実は、DBeaver(ディービーバー)という無料ツールを使えば、ほぼすべてのデータベースを一つのソフトで管理できます。しかも、マウス操作だけでデータの確認や編集ができるので、SQLコマンドを覚えていなくても大丈夫。

この記事では、DBeaverとは何か、どんな便利機能があるのか、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。


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DBeaverとは?一言で説明すると

基本的な定義

DBeaverは、データベースを視覚的に管理できる無料のソフトウェアです。

正式には「SQLクライアントソフトウェア」や「データベース管理ツール」と呼ばれます。

簡単に言うと

  • データベースの中身を見るためのソフト
  • まるでExcelのようにデータを表示・編集できる
  • 複数の種類のデータベースに対応
  • Windows、Mac、Linuxすべてで使える

どんな人が使うの?

こんな人におすすめ

  • プログラマー・エンジニア
  • データベース管理者
  • データアナリスト
  • Webディレクター
  • マーケティング担当者(データ分析が必要な方)

プログラミング初心者でも、視覚的な操作ができるので安心です。


DBeaverの最大の特徴5つ

特徴1:ほぼすべてのデータベースに対応

DBeaverの最大の魅力は、一つのツールで様々なデータベースを扱えることです。

対応しているデータベース(一部)

主要なリレーショナルデータベース

  • MySQL / MariaDB
  • PostgreSQL
  • Oracle Database
  • Microsoft SQL Server
  • SQLite
  • IBM DB2
  • Firebird
  • Apache Hive
  • Teradata

有料版ならNoSQLデータベースにも対応

  • MongoDB
  • Redis
  • Cassandra
  • DynamoDB
  • Elasticsearch

つまり、プロジェクトごとにデータベースが変わっても、DBeaverさえあれば対応できるのです。

特徴2:完全無料(Community Edition)

DBeaver Community Edition(CE)は、完全無料で使えます。

無料なのに、以下のような高機能が使い放題です。

  • データの閲覧・編集
  • SQLエディタ
  • ER図(データベース構造図)の作成
  • データのインポート・エクスポート
  • 複数データベースへの同時接続

有料ツールに負けない機能が揃っています。

特徴3:マルチプラットフォーム対応

すべての主要OSで動作します

  • Windows(64bit/32bit)
  • macOS
  • Linux(各種ディストリビューション)

チームメンバーがWindowsとMacを使っていても、全員が同じツールを使えます。

特徴4:直感的なGUI操作

SQLコマンドを知らなくても、マウス操作だけでデータベースを扱えます。

できること(GUIだけで)

  • テーブルの中身を表示(Excelのような見た目)
  • データの追加・編集・削除
  • テーブルの作成
  • データベースの作成
  • データのフィルタリング・ソート

もちろん、SQLを直接書くこともできます。

特徴5:活発な開発とアップデート

DBeaverはオープンソースソフトウェア(OSS)として開発されています。

開発の活発さ

  • 定期的なアップデート
  • バグ修正が早い
  • 新機能の追加
  • コミュニティが活発

古くなって使えなくなる心配がありません。


無料版と有料版の違い

DBeaverには、無料の「Community Edition(CE)」と有料の「Enterprise Edition(EE)」があります。

Community Edition(CE)- 無料版

料金
完全無料

主な機能

  • 主要なリレーショナルデータベースに対応
  • SQLエディタ
  • データ編集
  • ER図作成
  • データインポート・エクスポート
  • 複数接続

向いている人

  • 個人開発者
  • 学習目的
  • 中小規模のプロジェクト
  • MySQLやPostgreSQLなど主要DBのみ使う方

Enterprise Edition(EE)- 有料版

料金

  • シングルライセンス:年間約$99〜(価格は変動する可能性あり)
  • チームライセンス:要問い合わせ

無料版に加えた追加機能

  • NoSQLデータベース対応(MongoDB、Redisなど)
  • クラウドデータベース対応
  • 高度なデータ可視化
  • チーム向け機能
  • 優先サポート

向いている人

  • 企業の開発チーム
  • NoSQLデータベースを使う方
  • プレミアムサポートが必要な方

結論:ほとんどの人は無料版で十分

個人開発者や中小企業なら、無料のCommunity Editionで十分すぎる機能があります。

NoSQLデータベースを使わない限り、有料版の必要性はほとんどありません。


DBeaverのインストール方法(Windows)

それでは、実際にDBeaverをインストールしてみましょう。

手順1:公式サイトからダウンロード

  1. ブラウザで公式サイトを開く
  • https://dbeaver.io/
  1. 画面上部の「Download」をクリック
  2. 「Community Edition」を選択
  3. 自分のOSを選択(例:Windows 64bit)
  4. インストーラーをダウンロード

手順2:インストーラーを実行

  1. ダウンロードした.exeファイルをダブルクリック
  2. 言語を選択(English または Japanese)
  3. 「Next」をクリック
  4. ライセンス条項に同意して「Next」
  5. インストール先を選択(通常はデフォルトのまま)
  6. インストールするコンポーネントを選択(デフォルトでOK)
  7. 「Install」をクリック
  8. インストール完了まで待つ
  9. 「Finish」をクリック

手順3:初回起動

  1. デスクトップまたはスタートメニューから「DBeaver」を起動
  2. 初回起動時、サンプルデータベースの作成を聞かれることがある
  • 練習用に作成するなら「はい」
  • 不要なら「いいえ」

これでインストール完了です!


DBeaverの基本的な使い方

データベースに接続する

データベースを使うには、まず接続設定が必要です。

MySQLに接続する例

  1. DBeaverを起動
  2. 画面左上の「新しい接続」ボタン(コンセントのアイコン)をクリック
  3. データベース一覧から「MySQL」を選択
  4. 「次へ」をクリック
  5. 接続情報を入力
  • Host:データベースサーバーのアドレス(例:localhost)
  • Port:ポート番号(MySQLの場合は通常3306)
  • Database:接続したいデータベース名
  • Username:ユーザー名
  • Password:パスワード
  1. 「Test Connection」をクリックして接続テスト
  2. 初回接続時、JDBCドライバのダウンロードを求められる
  • 「Download」をクリック
  1. 接続成功を確認したら「完了」をクリック

テーブルのデータを見る

接続が完了したら、データを見てみましょう。

手順

  1. 左側の「データベースナビゲータ」でデータベースを展開
  2. 「テーブル」フォルダを展開
  3. 見たいテーブルをダブルクリック
  4. 右側にデータが表形式で表示される

まるでExcelのような見た目で、データが確認できます。

データを編集する

レコード(データ行)の追加

  1. テーブルを開く
  2. 下部の「+」ボタンをクリック
  3. 新しい行が追加される
  4. 各セルをクリックして値を入力
  5. 画面左下の「Save」ボタンをクリック

レコードの編集

  1. テーブルを開く
  2. 編集したいセルをダブルクリック
  3. 値を変更
  4. 「Save」ボタンをクリック

レコードの削除

  1. 削除したい行を選択
  2. 「-」ボタンをクリック
  3. 確認画面で「OK」
  4. 「Save」ボタンをクリック

重要:「Save」を押すまで変更は確定しません!

SQLを実行する

GUIだけでなく、SQL文を直接実行することもできます。

手順

  1. データベースを右クリック
  2. 「SQLエディタ」→「新しいSQLスクリプト」を選択
  3. SQLエディタが開く
  4. SQL文を入力(例:SELECT * FROM users;
  5. 実行ボタン(▶マーク)をクリック
  6. 結果が下部に表示される

DBeaverの便利な機能

機能1:ER図(データベース構造図)の自動生成

データベースの構造を視覚的に確認できます。

使い方

  1. データベースを右クリック
  2. 「ER図を表示」を選択
  3. テーブル間の関連が図で表示される

テーブルの関係性が一目でわかるので、データベース設計の理解に役立ちます。

機能2:データのインポート・エクスポート

CSVやExcelとデータをやり取りできます。

エクスポート(データを外に出す)

  1. テーブルを右クリック
  2. 「データのエクスポート」を選択
  3. 形式を選択(CSV、Excel、JSON、XMLなど)
  4. 保存先を指定
  5. 「実行」

インポート(データを取り込む)

  1. テーブルを右クリック
  2. 「データのインポート」を選択
  3. ファイルを選択
  4. 列のマッピングを確認
  5. 「実行」

機能3:ExcelやGoogleスプレッドシートとの連携

データをコピー&ペーストだけで移動できます。

DBeaverからExcelへ

  1. テーブルのデータを選択
  2. Ctrl+C(Macは Command+C)
  3. Excelに貼り付け

ExcelからDBeaverへ

  1. Excelでデータを選択してコピー
  2. DBeaverで新規レコードを作成
  3. Ctrl+Shift+V(または右クリック→「高度な貼付け」)

テストデータ作成などに非常に便利です。

機能4:複数データベースへの同時接続

一つのDBeaverで、複数のデータベースに同時接続できます。

  • 本番環境のMySQL
  • 開発環境のPostgreSQL
  • ローカルのSQLite

すべて同時に開いて、データを比較したりコピーしたりできます。

機能5:SSHトンネル接続

セキュアな環境でも安全に接続できます。

リモートサーバーにあるデータベースへ、SSH経由で安全にアクセスする機能です。

本番環境のデータベースに接続する際などに活用します。

機能6:フィルタリング・ソート

大量のデータから必要なものだけを表示できます。

フィルター機能

  • 特定の条件に合うデータだけ表示
  • 例:「年齢が30歳以上」「名前に田中を含む」

ソート機能

  • 列のヘッダーをクリックするだけで並び替え

DBeaverのメリット・デメリット

メリット

1. 完全無料で高機能
有料ツールと遜色ない機能が無料で使えます。

2. 複数データベース対応
ツールを使い分ける必要がありません。

3. マルチプラットフォーム
OSが違っても同じツールを使えます。

4. 直感的な操作
SQLを知らなくても使えます。

5. 活発な開発
定期的なアップデートで安心です。

6. ER図の自動生成
データベース構造を視覚的に理解できます。

7. データのインポート・エクスポートが簡単
様々な形式に対応しています。

デメリット

1. 初回起動がやや重い
Javaベースなので、起動に少し時間がかかります。

2. 日本語のドキュメントが少ない
公式ドキュメントは英語が中心です。

3. 機能が多すぎて最初は戸惑う
豊富な機能がある分、初心者には複雑に見えることも。

4. メモリを使う
複雑なクエリや大量データを扱うとメモリを消費します。


類似ツールとの比較

A5:SQL Mk-2(エーファイブ)

特徴

  • 日本製で日本語完全対応
  • Windows専用
  • 軽量で高速

DBeaverとの違い

  • A5はWindows専用、DBeaverはマルチプラットフォーム
  • A5は見た目がやや古い
  • DBeaverの方が対応データベースが多い

TablePlus(テーブルプラス)

特徴

  • モダンな見た目
  • Mac/Windows/Linux対応
  • 有料(無料版は機能制限あり)

DBeaverとの違い

  • TablePlusは見た目が洗練されている
  • DBeaverは無料版の制限がほぼない
  • 機能的にはほぼ同等

phpMyAdmin(ピーエイチピーマイアドミン)

特徴

  • MySQL専用
  • Webブラウザで動作
  • サーバーにインストールが必要

DBeaverとの違い

  • phpMyAdminはMySQL専用
  • DBeaverはインストール型で高速
  • phpMyAdminはWebベースで便利

こんな人にDBeaverがおすすめ

おすすめする人

1. 複数のデータベースを扱う人
一つのツールですべて管理したい方に最適です。

2. SQLに慣れていない人
GUI操作だけでデータベースを扱いたい方。

3. 無料で高機能なツールを探している人
コストをかけずに本格的なツールが欲しい方。

4. Mac、Windows両方で使いたい人
複数のOSで同じツールを使いたい方。

5. データ分析担当者
データベースから直接データを取り出したい方。

あまりおすすめしない人

1. 超軽量なツールが欲しい人
Javaベースなので、やや重めです。

2. MySQL専用で十分な人
MySQLだけならphpMyAdminやMySQL Workbenchの方がシンプルかも。

3. 非常に高度な機能が必要な人
特殊な要件がある場合、専用ツールの方が良いかもしれません。


まとめ

DBeaverについて、基本から応用まで解説してきました。

この記事のポイント

  • DBeaverは無料で使える高機能なデータベース管理ツール
  • ほぼすべてのデータベースに対応
  • Windows、Mac、Linuxで使える
  • GUI操作でSQL不要
  • ER図の自動生成、データのインポート・エクスポートが簡単
  • 無料版(Community Edition)で十分な機能
  • 有料版はNoSQLデータベース対応などの追加機能

どんな場面で使う?

  • データベースの中身を確認したい
  • データの簡単な編集をしたい
  • データベース構造を理解したい
  • データをCSVやExcelに出力したい
  • 複数のデータベースを一元管理したい

まずは使ってみよう

DBeaverは完全無料なので、気軽に試せます。

  1. 公式サイトからダウンロード
  2. インストール(数分で完了)
  3. サンプルデータベースで練習
  4. 実際のデータベースに接続

データベースを扱う仕事をしているなら、DBeaverは間違いなく役立つツールです。

特に、複数のデータベースを使うプロジェクトでは、ツールを統一できる大きなメリットがあります。

無料で高機能、しかも使いやすい。まさに「最強のデータベース管理ツール」と言えるでしょう。

ぜひ一度、試してみてください!

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