「チームメンバーの予定を確認したい」「上司のスケジュールをチェックしたい」
Outlookでは、他の人の予定表を自分の画面に追加することで、複数人のスケジュールを一度に確認できます。会議の日程調整や、チームの動きを把握するのにとても便利です。
この記事では、Outlookで他の人の予定表を追加する具体的な手順を、バージョン別に詳しく解説します。初めての方でも迷わず設定できるよう、ステップごとに説明していきますね!
他の人の予定表を追加する前に知っておくこと

追加できる予定表の条件
他の人の予定表を追加するには、いくつかの条件があります。
条件1:同じ組織内のユーザー
基本的に、同じ会社や学校など、同じMicrosoft 365組織内のユーザーの予定表のみ追加できます。組織外の人(他社の人など)の予定表は追加できません。
条件2:Exchange Serverアカウント
予定表共有機能を使うには、Microsoft 365またはExchange Serverのアカウントが必要です。個人用のPOPやIMAPアカウントでは利用できません。
条件3:相手が共有を許可している
相手が予定表を共有していない場合、または組織の設定で共有が制限されている場合は追加できません。
追加方法は2パターン
予定表を追加する方法には、大きく分けて2つのパターンがあります。
パターン1:アドレス帳から自分で追加
組織内のメンバーの予定表を、アドレス帳から検索して追加します。相手に通知は届きませんが、相手が設定している公開範囲の情報のみ見られます。
パターン2:共有招待を受け取って追加
相手が「この予定表を共有します」という招待メールを送ってくれた場合、そのメールから承諾するだけで追加できます。
この記事では、主にパターン1の「アドレス帳から追加」する方法を詳しく説明します。
見える情報の範囲
予定表を追加しても、相手のスケジュールがどこまで見えるかは相手の共有設定によって決まります。
- 空き時間のみ:予定がある時間帯だけ分かる
- 限定的な詳細:件名も見える
- 全詳細:場所や参加者など全ての情報が見える
追加しただけでは「予定あり」しか見えないこともあります。詳細を見たい場合は、相手にアクセス許可の変更をお願いしましょう。
【従来版Outlook】アドレス帳から予定表を追加する
従来のOutlook(デスクトップ版)で予定表を追加する方法です。
手順1:予定表ビューを開く
- Outlookを起動します
- 画面の左下にある4つのアイコンの中から、「予定表」アイコン(カレンダーの形)をクリック
- 予定表ビューに切り替わります
手順2:予定表の追加を開始
- 画面上部の「ホーム」タブをクリック
- リボンメニューの中央あたりにある「予定表の追加」ボタンを探します
- 「予定表の追加」をクリックすると、ドロップダウンメニューが表示されます
シンプルリボンの場合:
- 「…」(その他のコマンド)をクリック
- 「+追加」を選択
- メニューが展開します
手順3:アドレス帳から選択
- ドロップダウンメニューから「アドレス帳から」をクリック
- 「名前の選択」ダイアログボックスが開きます
手順4:追加したい人を選ぶ
- アドレス帳に組織内のメンバーが一覧表示されます
- 追加したい人の名前をクリックして選択します
- 選択したら、下にある「予定表」ボタンをクリック
- 画面下部の一覧に、選択した人が追加されます
複数人を一度に追加したい場合:
- 続けて他の人の名前をクリック
- 「予定表」ボタンをクリック
- これを繰り返して、必要な人を全員追加します
手順5:追加を確定
- 全員の選択が終わったら「OK」をクリック
- ダイアログボックスが閉じます
手順6:表示を確認
- 画面左側のナビゲーションウィンドウを見ます
- 「他の予定表」または「共有の予定表」という項目に、追加した人の名前が表示されます
- 名前の左にあるチェックボックスにチェックが入っていることを確認します
- メインの予定表エリアに、追加した人の予定表が表示されます
表示を切り替える
追加した予定表は、チェックボックスで簡単に表示・非表示を切り替えられます。
- 左側のナビゲーションウィンドウで、予定表の左にあるチェックボックスをクリック
- チェックを外すと非表示、チェックを入れると表示されます
【Web版Outlook】予定表を追加する
ブラウザで使うOutlook(Outlook on the web)での追加方法です。
手順1:Outlook on the webにアクセス
- ブラウザでhttps://outlook.office.comにアクセス
- Microsoft 365アカウントでサインインします
手順2:予定表を開く
- 画面左側のメニューから「予定表」アイコンをクリック
- 予定表ビューに切り替わります
画面サイズによって表示が異なることがあるので注意してください。
手順3:予定表を追加
- 画面左側に「予定表を追加」というボタンがあります
- 「予定表を追加」をクリック
- メニューが開きます
手順4:ディレクトリから追加
- メニューから「ディレクトリから追加」をクリック
- 検索ボックスが表示されます
手順5:相手を検索
- 「名前またはメールアドレスを入力します」という欄に、追加したい人の名前またはメールアドレスを入力します
- 入力すると、候補が表示されます
- 正しい人が表示されたら、その名前をクリック
手順6:表示グループを選択
- 「追加先」というメニューが表示されます
- どのグループに追加するか選択します
- 「他の予定表」:一般的な追加先
- 既存のグループ名:特定のグループに追加する場合
- 選択したら「追加」ボタンをクリック
手順7:複数人を追加する場合
- 手順5〜6を繰り返します
- 必要な人を全員追加し終わったら、右上の「×」で画面を閉じます
表示を確認
- 左側のナビゲーションウィンドウに、追加した人の予定表が表示されます
- チェックボックスで表示・非表示を切り替えられます
【新しいOutlook】予定表を追加する

Windows 11などで使える「新しいOutlook」での追加方法です。
手順1:予定表ビューを開く
- 新しいOutlookを起動します
- 画面左上の「予定表」アイコンをクリック
手順2:予定表の追加を開始
- 画面左側に「予定表の追加」というボタンがあります
- 「予定表の追加」をクリック
- オプションメニューが開きます
手順3:追加方法を選択
メニューから選択肢が表示されます。
- 「組織内から予定表を追加」:同じ組織のメンバーを追加
- 「インターネットから予定表を追加」:外部のカレンダーを追加
- 「他の人の予定表を追加」:特定の人を検索して追加
一般的には「組織内から予定表を追加」または「他の人の予定表を追加」を選びます。
手順4:相手を検索して追加
- 検索ボックスに相手の名前またはメールアドレスを入力
- 候補が表示されたら、該当する人をクリック
- 自動的に予定表が追加されます
確認と調整
- 左側のナビゲーションウィンドウに追加した予定表が表示されます
- 予定表の名前の横にある色付きのマークで、カレンダー上での表示色を確認できます
【応用編】予定表グループを作成する
複数人の予定表をまとめて管理したい場合は、予定表グループが便利です。
予定表グループとは?
予定表グループは、複数の予定表をひとまとめにした機能です。
こんな時に便利:
- プロジェクトチームの予定表をまとめる
- 部署のメンバーの予定表をセットにする
- 家族の予定表をグループ化する
グループを作れば、ワンクリックで複数の予定表を一度に表示・非表示できます。
従来版Outlookで予定表グループを作成
方法1:新規グループを作成してからメンバーを追加
- 予定表ビューで「ホーム」タブをクリック
- 「予定表の管理」グループにある「予定表グループ」をクリック
- 「新しい予定表グループ」を選択
- グループ名を入力(例:「営業チーム」「プロジェクトA」など)
- 「OK」をクリック
- アドレス帳が開くので、グループに含めたいメンバーを選択
- 「グループメンバー」ボタンをクリック
- 必要なメンバーを全員追加したら「OK」をクリック
方法2:現在表示中の予定表からグループを作成
- グループ化したい予定表を全て表示させます
- 「ホーム」タブの「予定表グループ」をクリック
- 「新しい予定表グループとして保存」を選択
- グループ名を入力して「OK」をクリック
この方法なら、既に表示している予定表をそのままグループにできます。
予定表グループに後からメンバーを追加
- 左側のナビゲーションウィンドウで、追加したい予定表をグループにドラッグ&ドロップ
- グループ内に予定表が移動します
予定表グループを表示・非表示
- グループ名の左にあるチェックボックスをクリック
- チェックを入れると、グループ内の全ての予定表が一度に表示されます
- チェックを外すと、全て非表示になります
個別の予定表だけを表示・非表示にしたい場合は、各予定表のチェックボックスを操作します。
追加した予定表を削除・整理する方法
不要になった予定表を削除したり、表示順序を変更したりする方法です。
予定表を削除する
追加した予定表を自分の画面から削除する方法です(相手の予定表自体は削除されません)。
従来版Outlookの場合
- 左側のナビゲーションウィンドウで、削除したい予定表の名前を右クリック
- 「予定表の削除」または「グループから削除」を選択
- 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリック
Web版・新しいOutlookの場合
- 削除したい予定表の名前の横にある「…」(その他のオプション)をクリック
- 「予定表を削除」を選択
- 確認画面で「削除」をクリック
予定表の表示順序を変更
従来版Outlookでは、予定表をドラッグ&ドロップで並べ替えられます。
- 左側のナビゲーションウィンドウで、移動したい予定表の名前をクリック
- そのままドラッグして、好きな位置にドロップ
- 順序が変わります
予定表の色を変更
複数の予定表を見やすくするには、色分けが重要です。
従来版Outlookの場合
- 予定表の名前を右クリック
- 「色」を選択
- 好きな色をクリック
Web版・新しいOutlookの場合
- 予定表の名前の横にある「…」をクリック
- 「色」を選択
- カラーパレットから色を選びます
よくあるトラブルと解決方法
予定表の追加でつまずきやすいポイントと、その解決方法を紹介します。
トラブル1:アドレス帳に相手が表示されない
原因:
- 相手が同じ組織に所属していない
- 組織のディレクトリに登録されていない
- 検索語句が間違っている
解決方法:
- 正しい名前やメールアドレスで検索し直します
- 「姓 名」だけでなく「名 姓」の順でも試してみましょう
- IT管理者に、相手がディレクトリに登録されているか確認します
トラブル2:予定表を追加しても「予定あり」しか見えない
原因:
相手の共有設定が「空き時間情報のみ」になっています。
解決方法:
相手にアクセス許可の変更をお願いします。
相手が行う操作:
- 予定表ビューで「ホーム」タブを開く
- 「予定表の共有」をクリック
- 自分の予定表を選択
- 「予定表のプロパティ」で「追加」をクリック
- あなたの名前を検索して追加
- アクセス許可を「全詳細を表示できます」などに変更
- 「OK」→「共有」をクリック
トラブル3:会議室の予定表が追加できない
原因:
これは仕様です。Outlookでは個人の予定表のみ追加できます。
解決方法:
会議室の空き状況を確認したい場合は、会議出席依頼を作成する時の「スケジュールアシスタント」機能を使いましょう。
- 新しい会議出席依頼を作成
- 「スケジュールアシスタント」タブをクリック
- 会議室を追加すると、空き状況が表示されます
トラブル4:「このユーザーの予定表を追加できません」というエラー
原因:
- 相手が予定表の共有を許可していない
- 組織の設定で共有が制限されている
- ネットワーク接続に問題がある
解決方法:
- 相手に予定表の共有設定を確認してもらいます
- IT管理者に組織の共有ポリシーを確認します
- インターネット接続を確認して、Outlookを再起動します
トラブル5:グループやメーリングリストが追加できない
原因:
「メールが有効なセキュリティグループ」などは、特定の設定が原因で追加できないことがあります。
解決方法:
方法1:共有予定表の強化機能を無効にする
従来版Outlookで以下の設定を変更します。
- 「ファイル」→「オプション」を開く
- 「詳細設定」をクリック
- 「その他」セクションまでスクロール
- 「共有予定表の強化を有効にする」のチェックを外す
- 「OK」をクリック
- Outlookを再起動
方法2:個別に追加
グループ内のメンバーを一人ずつ追加します。手間はかかりますが、確実に追加できます。
トラブル6:最大30件の上限に達した
原因:
Outlookで一度に表示できる予定表は最大30件までです。
解決方法:
- 不要な予定表を削除します
- 頻繁に見る予定表だけを残し、他はその都度追加するようにします
- 予定表グループを活用して、必要な時だけグループ全体を表示します
まとめ
Outlookで他の人の予定表を追加する方法について解説しました。
この記事のポイントをおさらいしましょう。
予定表を追加する基本手順
従来版Outlook
- 予定表ビューを開く
- 「ホーム」タブ→「予定表の追加」→「アドレス帳から」
- 追加したい人を選んで「OK」
Web版Outlook
- 予定表ビューを開く
- 「予定表を追加」→「ディレクトリから追加」
- 名前を検索して「追加」
新しいOutlook
- 予定表ビューを開く
- 「予定表の追加」をクリック
- 相手を検索して追加
便利な応用機能
予定表グループ
- 複数の予定表をまとめて管理
- ワンクリックで一括表示・非表示
- チームやプロジェクト単位で整理できる
表示の調整
- チェックボックスで表示・非表示を切り替え
- 色分けで見やすく整理
- ドラッグ&ドロップで順序変更
追加できない時の対処法
- 相手が同じ組織内か確認
- アクセス許可の設定を確認
- 会議室はスケジュールアシスタントで確認
- グループは個別に追加するか設定を変更
予定表追加の活用シーン
チームで予定表を共有すると、こんなメリットがあります。
- 会議調整がスムーズ:全員の空き時間が一目で分かる
- 作業の重複を防げる:誰が何をしているか把握できる
- 連絡のタイミングが分かる:相手が忙しい時間を避けられる
- チームワーク向上:透明性のある協働ができる
使いこなすコツ
最初は必要最小限のメンバーの予定表だけを追加して、徐々に増やしていくのがおすすめです。一度に多くの予定表を追加すると、画面が見づらくなってしまいます。
予定表グループを活用すれば、プロジェクトごと、部署ごとなど、目的に応じて使い分けられます。
Outlookの予定表追加機能を活用して、効率的なスケジュール管理を実現しましょう!

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