出張先や自宅のパソコン、友人のパソコンから、急にメールを確認したくなったことはありませんか?
実は、Outlookは別のパソコンからでも簡単にログインして、自分のメールにアクセスできるんです。
ただし、セキュリティ上の注意点や、一時的に使う場合と自分のパソコンとして使う場合では、やり方が違います。
この記事では、Outlookを別のパソコンでログインする方法と、その注意点を初心者の方にも分かりやすくご紹介します。
概要

Outlookを「別のパソコンでログイン」とは、普段使っているパソコン以外のパソコンから、自分のOutlookアカウントにアクセスすることです。
クラウドベースのメールサービスなので、インターネットがあればどこからでもアクセスできます。
どんな場面で必要になるの?
別のパソコンからログインが必要になる場面はたくさんあります。
よくある場面
- 出張先のホテルのビジネスセンター
- 自宅と会社の両方でメールを使いたい
- パソコンが壊れて、急遽別のパソコンを使う
- 新しいパソコンを買った
- インターネットカフェや図書館のパソコン
- 友人や家族のパソコンを一時的に借りる
いつでもどこでもメールにアクセスできるのは便利ですよね。
ログイン方法は2種類ある
別のパソコンでOutlookにアクセスする方法は、大きく2つあります。
方法1:Webブラウザでアクセス(Outlook Web App)
- パソコンに何もインストールせずに使える
- インターネットブラウザだけでOK
- 一時的な利用に最適
- セキュリティ面でも安全
方法2:Outlookアプリをインストールしてログイン
- 本格的に使う場合に適している
- 自分の新しいパソコンの場合
- オフラインでも一部機能が使える
- より多くの機能が使える
一時的に使うならブラウザ版、長期的に使うならアプリ版がおすすめです。
メールはどこに保存されているの?
「別のパソコンでもメールが見られる」のは、メールがクラウド(サーバー)に保存されているからです。
クラウドベースのメール
- Microsoft 365(Office 365)
- Outlook.com、Hotmail
- Exchangeサーバー(会社のメール)
- Gmail(Outlookアプリで使用)
ローカルベースのメール
- POPで設定されたメール
- パソコン内のPSTファイルに保存
クラウドベースなら、どこからでもアクセスできますが、ローカルベースの場合は元のパソコンでしか見られません。
何ができる?何ができない?
別のパソコンからでも、ほとんどのことができます。
できること
- メールの送受信
- 過去のメールの閲覧
- カレンダーの確認と予定の追加
- 連絡先の確認
- タスクの管理
- メールの検索
- フォルダーの整理
できないこと(または制限されること)
- ローカルに保存されたデータへのアクセス
- 一部のアドインの使用
- カスタマイズした設定の一部
- オフラインでの作業(ブラウザ版の場合)
基本的な機能はすべて使えるので、通常の業務には問題ありません。
セキュリティ上の注意点
別のパソコンを使う時は、セキュリティに注意が必要です。
重要な注意事項
- 公共のパソコンでは必ずログアウトする
- パスワードを保存しない
- 他人のパソコンでは慎重に使う
- 2段階認証を設定しておく
- 信頼できないパソコンでは使わない
特に、インターネットカフェなどの公共のパソコンでは要注意です。
ログイン方法
それでは、実際に別のパソコンからOutlookにログインする方法を見ていきましょう。
【推奨】Webブラウザでログインする方法
一時的に使う場合に最適な方法です。
ログイン手順(Outlook Web App / OWA)
- Webブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)を開く
- アドレスバーに以下のURLを入力:
- Microsoft 365の場合:https://outlook.office.com
- Outlook.comの場合:https://outlook.live.com
- 会社のメールの場合:会社指定のURL
- Enterキーを押す
- ログイン画面が表示される
- メールアドレスを入力
- 「次へ」をクリック
- パスワードを入力
- 「サインイン」をクリック
これで、ブラウザ版のOutlookが開きます。
2段階認証の完了
セキュリティ設定によっては、追加の認証が必要です。
2段階認証の手順
- スマホのアプリに通知が届く
- 「承認」をタップ
- または、SMSで送られてきたコードを入力
- セキュリティコードを入力
2段階認証は少し手間ですが、セキュリティのために重要です。
「サインインの状態を維持しますか?」の選択
ログイン時に、この質問が表示されることがあります。
選択のポイント
- 自分のパソコンの場合:「はい」を選択してOK
- 公共のパソコンの場合:必ず「いいえ」を選択
- 他人のパソコンの場合:「いいえ」を選択
「はい」を選ぶと、次回から自動的にログインできますが、他人も使えてしまいます。
Webブラウザ版の基本的な使い方
ブラウザ版Outlookは、アプリ版とほぼ同じように使えます。
主な機能
- 左側:フォルダー一覧
- 中央:メール一覧
- 右側:メールの内容(3列表示の場合)
- 上部:新規メール、返信などのボタン
操作方法はアプリ版とほとんど同じなので、すぐに使えます。
Outlookアプリをインストールしてログインする方法
自分の新しいパソコンなど、本格的に使う場合の方法です。
インストール手順
- Microsoft 365のサブスクリプションがある場合
- https://office.com にアクセス
- サインイン
- 「Officeのインストール」をクリック
- Outlookを含むOfficeアプリがインストールされる
- Outlookが既にインストールされている場合
- Outlookアプリを起動
- 「アカウントの追加」を選択
- メールアドレスとパスワードを入力
- 設定が完了するまで待つ
インストールには時間がかかることがあります。
Gmailアカウントでログインする場合
OutlookアプリやWeb版で、Gmailも使えます。
Gmailアクセスの手順
- Outlook Web Appにサインイン
- 設定(歯車アイコン)→「メール」→「アカウント」
- 「接続済みアカウント」→「Gmail」を追加
- Googleアカウントでログイン
- Outlookへのアクセスを許可
これで、OutlookからGmailも確認できます。
会社のメールの場合
会社のExchangeサーバーを使っている場合です。
ログイン手順
- 会社から指定されたURLにアクセス
- 例:https://mail.company.com
- または、https://outlook.office365.com/owa
- 会社のメールアドレスとパスワードを入力
- 必要に応じて、会社の認証方法に従う
会社のポリシーによっては、個人のパソコンからのアクセスが制限されている場合もあります。
オフラインでの使用
ブラウザ版は基本的にオンライン専用ですが、Outlookアプリなら一部オフラインでも使えます。
オフライン機能(アプリ版)
- 過去にダウンロードしたメールの閲覧
- メールの下書き作成
- オフライン中の作成内容は、オンラインになったら自動送信
ただし、完全なオフライン機能を使うには、事前の設定が必要です。
ログアウト方法

使用後は、必ずログアウトしましょう。
ブラウザ版でのログアウト
ログアウト手順
- 右上のプロフィールアイコン(自分の名前やアイコン)をクリック
- 「サインアウト」をクリック
- 「サインアウトしました」の画面が表示されたら完了
公共のパソコンでは追加で以下も行う
- ブラウザを完全に閉じる
- ブラウザの履歴とキャッシュをクリア
- できれば、ブラウザのシークレットモードを使う
これで、次に使う人があなたのメールにアクセスできなくなります。
Outlookアプリからのサインアウト
デスクトップアプリの場合です。
サインアウト手順
- 「ファイル」タブをクリック
- 「アカウント設定」→「アカウント設定」
- 削除したいアカウントを選択
- 「削除」をクリック
- 確認メッセージで「はい」をクリック
ただし、自分のパソコンの場合は、サインアウトする必要はありません。
データと設定の移行
新しいパソコンに完全に移行する場合の方法です。
メールは自動的に同期される
クラウドベースのアカウントなら、ログインするだけでメールが表示されます。
自動同期されるもの
- すべての受信メール
- 送信済みメール
- 下書き
- カレンダー
- 連絡先
- タスク
特別な操作は不要です。
設定やルールは移行されない場合がある
ただし、以下は自動的には移行されません。
移行されない可能性があるもの
- 署名
- 仕分けルール
- クイック操作
- カスタマイズした設定
- ローカルに保存されたデータ
これらは、新しいパソコンで再設定する必要があります。
PSTファイルを移行する
ローカルに保存されたメールを移行したい場合です。
移行手順
- 古いパソコンでPSTファイルの場所を確認
- 通常:
C:\Users\[ユーザー名]\Documents\Outlookファイル
- PSTファイルをUSBメモリやクラウドにコピー
- 新しいパソコンにコピー
- Outlookで「ファイル」→「開く/エクスポート」→「Outlookデータファイルを開く」
- コピーしたPSTファイルを選択
これで、過去のメールも新しいパソコンで見られます。
署名を移行する
署名は手動で再作成が必要です。
移行方法
- 古いパソコンで署名の内容をコピー
- 新しいパソコンのOutlookで「ファイル」→「オプション」→「メール」
- 「署名」をクリック
- 新規作成して、コピーした内容を貼り付け
画像入りの署名の場合は、画像ファイルも移行が必要です。
仕分けルールをエクスポート・インポート
仕分けルールは、エクスポート・インポートで移行できます。
エクスポート手順(古いパソコン)
- 「ファイル」→「仕訳ルールと通知の管理」
- 「オプション」→「仕訳ルールのエクスポート」
- ファイルを保存
インポート手順(新しいパソコン)
- 「ファイル」→「仕訳ルールと通知の管理」
- 「オプション」→「仕訳ルールのインポート」
- エクスポートしたファイルを選択
これで、ルールがそのまま移行されます。
よくある問題と解決方法
別のパソコンでログインする時によくある問題です。
パスワードを忘れた
ログインできない場合の対処法です。
解決方法
- ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」をクリック
- メールアドレスを入力
- 確認コードを受け取る方法を選択(メールまたはSMS)
- 受け取ったコードを入力
- 新しいパスワードを設定
パスワードリセットには、登録済みの連絡先が必要です。
2段階認証ができない
スマホを持っていない、または使えない場合です。
対処方法
- バックアップコードを使う(事前に保存している場合)
- 別の認証方法を選択(SMSなど)
- アカウント回復プロセスを使う
2段階認証の設定時に、バックアップコードを保存しておくことが重要です。
メールが表示されない
ログインできたのに、メールが表示されない場合です。
確認事項
- インターネット接続を確認
- 正しいアカウントでログインしているか確認
- フォルダーを確認(受信トレイ以外に振り分けられていないか)
- 同期が完了するまで待つ(初回は時間がかかることも)
動作が遅い
ブラウザ版が遅い場合の対処法です。
改善方法
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 別のブラウザを試す
- 不要なブラウザ拡張機能を無効にする
- パソコンのメモリが不足していないか確認
公共のパソコンの場合、スペックが低いことも原因の一つです。
公共のパソコンでログアウトを忘れた
サインアウトせずに帰ってきてしまった場合です。
対処方法
- 自分のパソコンやスマホから、Microsoftアカウントページにアクセス
- セキュリティ設定を開く
- 「最近のアクティビティ」を確認
- 「すべてのセッションからサインアウト」を実行
これで、他のパソコンでのセッションも強制終了されます。
会社のポリシーで使えない
会社のメールが別のパソコンから使えない場合です。
原因
- 会社のセキュリティポリシーで制限されている
- 登録されたデバイスからしかアクセスできない設定
- IPアドレス制限がかかっている
この場合は、IT部門に相談する必要があります。
まとめ
Outlookを別のパソコンでログインすることで、どこからでもメールにアクセスできます。
重要なポイント
- 別のパソコンからでもOutlookにアクセス可能
- ブラウザ版(OWA)とアプリ版の2つの方法がある
- 一時的な利用ならブラウザ版が便利で安全
- クラウドベースのメールなら、メールは自動同期される
- 公共のパソコンでは必ずログアウトする
- セキュリティのため、2段階認証の設定を推奨
- 新しいパソコンへの移行も簡単
ログインの基本手順
- Webブラウザで https://outlook.office.com にアクセス
- メールアドレスとパスワードを入力
- 2段階認証を完了(設定している場合)
- 使用後は必ずサインアウト
セキュリティのベストプラクティス
- 公共のパソコンでは「サインインの状態を維持」を選ばない
- 必ずログアウトする
- シークレットモードを使う
- パスワードを保存しない
- 2段階認証を有効にする
新しいパソコンへの移行
- クラウドベースなら、ログインするだけでOK
- 署名や仕分けルールは再設定が必要
- PSTファイルは手動で移行
- 設定は徐々に再設定していく
出張先や自宅など、様々な場所からメールにアクセスできるのは、現代の働き方にとって必須の機能です。
ただし、セキュリティには十分注意して、特に公共のパソコンを使う場合は、必ずログアウトすることを忘れないでください。
この記事を参考に、安全に、そして便利に別のパソコンからOutlookを使いこなしましょう!

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