Outlookでメールを確認する時、毎回ダブルクリックして一つずつ開いていませんか?
実は、メールを開かなくても内容を確認できる「プレビュー機能」があるんです。
この機能を使えば、メール一覧を見ながら、選択したメールの内容をすぐに確認できます。
この記事では、Outlookのプレビュー機能(閲覧ウィンドウ)について、その使い方や設定方法を初心者の方にも分かりやすくご紹介します。
概要

Outlookの「プレビュー機能」とは、正式には「閲覧ウィンドウ」または「読み取りウィンドウ」と呼ばれる機能のことです。
メール一覧で選択したメールの内容を、別ウィンドウを開かずに画面の一部に表示してくれる便利な機能なんです。
プレビュー機能でできること
プレビュー機能を使うと、こんなことができます。
プレビュー機能の特徴
- メールをダブルクリックせずに内容を確認できる
- 複数のメールを素早く確認できる
- 添付ファイルもプレビューできる
- 返信や転送もプレビュー画面から可能
- 画面レイアウトを自分好みにカスタマイズできる
要するに、「メール一覧を見ながら、選んだメールの中身も同時に見られる」機能なんです。
プレビュー画面の表示位置
プレビュー画面(閲覧ウィンドウ)は、3つの位置から選べます。
表示位置の種類
- 右側:メール一覧の右に表示(最も一般的)
- 下側:メール一覧の下に表示
- オフ:プレビューを表示しない
画面の広さや個人の好みに合わせて、使いやすい位置を選べるんです。
プレビューとメールを開くことの違い
プレビューで見るのと、メールをダブルクリックで開くのは、何が違うのでしょうか?
プレビューの場合
- 同じ画面内でメール内容が表示される
- メール一覧がそのまま見える
- 複数のメールを素早く確認できる
- 既読/未読の設定が変更できる
メールを開く場合
- 別ウィンドウでメールが開く
- メール一覧が見えなくなる
- 一つのメールをじっくり読むのに向いている
- より詳細な操作ができる
簡単に言うと、プレビューは「チラ見」、メールを開くのは「じっくり読む」という違いですね。
プレビューのメリット
プレビュー機能を使うメリットはたくさんあります。
主なメリット
- メールチェックの時間短縮
- 必要なメールだけ詳しく読める
- 画面の切り替えが少なくて済む
- 作業効率が上がる
- 複数のメールを比較しやすい
特に、毎日たくさんのメールを受信する人にとっては、とても便利な機能です。
プレビューのデメリット
便利なプレビューですが、デメリットもあります。
注意すべき点
- 画面が分割されるので、一つ一つの表示が小さくなる
- 長いメールは全体が見えない
- 添付ファイルが多いと表示が遅くなることがある
- 意図せず既読になってしまうことがある
特に小さいモニターを使っている場合は、画面が狭く感じるかもしれません。
設定方法
それでは、プレビュー機能の具体的な設定方法を見ていきましょう。
【基本】プレビューウィンドウを表示する
プレビューウィンドウのオン/オフと表示位置の変更方法です。
表示設定の手順(Outlook for Microsoft 365 / 2021 / 2019)
- Outlookを起動
- 「表示」タブをクリック
- 「レイアウト」グループを確認
- 「閲覧ウィンドウ」をクリック
- 表示位置を選択:
- 右側
- 下側
- オフ
これだけで、すぐに表示位置を変更できます。
旧バージョン(Outlook 2016以前)の場合
- 「表示」タブをクリック
- 「閲覧ウィンドウ」ボタンを探す
- 表示位置を選択
ボタンの位置は少し違いますが、基本的な操作は同じです。
右側表示と下側表示の使い分け
それぞれの表示位置に向いている場面があります。
右側表示が向いている場合
- ワイドモニター(横長の画面)を使っている
- メールの件名をたくさん見たい
- 縦書きの文章が多い
下側表示が向いている場合
- 縦長のモニターを使っている
- メール本文を広く表示したい
- 添付ファイルのプレビューを大きく見たい
自分の作業スタイルに合わせて選んでみてください。
プレビューウィンドウのサイズを調整する
プレビューウィンドウの大きさは、自由に変更できます。
サイズ調整の方法
- メール一覧とプレビューウィンドウの境界線にマウスを移動
- カーソルが両矢印(↔または↕)に変わる
- ドラッグして好きなサイズに調整
プレビューを大きくすれば内容が見やすくなりますが、メール一覧は小さくなります。バランスを調整してみましょう。
既読マークの設定を変更する
プレビューで見ただけで既読になるのが困る場合は、設定を変更できます。
既読マークの設定手順
- 「ファイル」→「オプション」を開く
- 「詳細設定」をクリック
- 「Outlook ウィンドウ」セクションを探す
- 「閲覧ウィンドウ」ボタンをクリック
- 以下の設定を調整:
- 「閲覧ウィンドウでアイテムを表示したときに開封済みにする」のチェック
- 開封済みにするまでの待機時間(秒数)
- 「OK」をクリック
おすすめの設定
- チェックを入れて、待機時間を5秒程度に設定
- これで、すぐにスクロールしても既読にならない
または、完全に既読にしたくない場合は、チェックを外しましょう。
単一行表示と複数行表示の切り替え
メール一覧の表示方法も変更できます。
表示形式の変更手順
- 「表示」タブをクリック
- 「ビュー設定」をクリック
- 「その他の設定」ボタンをクリック
- 「1行表示」または「2行表示」を選択
- 「OK」をクリック
それぞれの特徴
- 1行表示:多くのメールを一覧できる
- 複数行表示:件名が長くても読みやすい、プレビュー行も表示
プレビュー機能と組み合わせて、最適な表示を見つけましょう。
添付ファイルのプレビュー設定
添付ファイルもプレビューウィンドウで確認できます。
添付ファイルプレビューの使い方
- 添付ファイル付きのメールを選択
- プレビューウィンドウに添付ファイル名が表示される
- ファイル名をクリック
- プレビューウィンドウ内でファイルの内容が表示される
プレビューできる主なファイル形式
- Word文書(.docx)
- Excel文書(.xlsx)
- PowerPoint(.pptx)
- 画像ファイル(.jpg、.pngなど)
セキュリティ上の理由で、プレビューが無効になっている場合もあります。
ヘッダー情報の表示/非表示
メールのヘッダー情報(差出人、宛先など)の表示を調整できます。
ヘッダー表示の設定
- プレビューウィンドウでメールを表示
- メールヘッダー部分を確認
- 右上の「…」(その他のオプション)をクリック
- 「ヘッダーの表示/非表示」を選択
簡易表示にすれば、本文を広く表示できます。
フォントサイズの変更
プレビューウィンドウのフォントサイズも変更できます。
フォントサイズ変更方法
- プレビューウィンドウでメールを表示
- Ctrlキーを押しながらマウスホイールを回す
- 上に回す:拡大
- 下に回す:縮小
- または、画面右下のズームスライダーで調整
ただし、この設定は一時的なもので、次のメールでは元に戻ります。
便利な使い方

プレビュー機能をもっと便利に使うテクニックをご紹介します。
キーボードショートカットとの組み合わせ
プレビューとキーボードを組み合わせると、さらに効率的です。
便利なショートカット
- ↓(下矢印):次のメールを表示
- ↑(上矢印):前のメールを表示
- Delete:メールを削除
- Ctrl + R:返信
- Ctrl + F:転送
- Space:プレビュー内で下にスクロール
- Shift + Space:プレビュー内で上にスクロール
マウスを使わずに、どんどんメールを確認していけます。
クイック操作との連携
プレビューを見ながら、ワンクリックで定型作業ができます。
クイック操作の活用例
- 特定のフォルダーに移動
- カテゴリを設定
- フラグを立てる
- 削除して次へ進む
クイック操作は「ホーム」タブの「クイック操作」から設定できます。
複数メールの一括処理
プレビューで内容を確認しながら、複数のメールを選択して処理できます。
複数選択の方法
- Ctrlキーを押しながらクリック:個別に選択
- Shiftキーを押しながらクリック:範囲選択
選択したメールをまとめて削除、移動、カテゴリ設定などができます。
会話ビューとの組み合わせ
会話ビュー(スレッド表示)と組み合わせると、さらに便利です。
会話ビューの設定
- 「表示」タブをクリック
- 「会話別に表示」にチェックを入れる
- 関連するメールがグループ化される
プレビューで内容を確認しながら、会話の流れを追えます。
検索機能との連携
検索結果をプレビューで素早く確認できます。
検索の手順
- 画面上部の検索ボックスに検索語を入力
- 検索結果がメール一覧に表示される
- プレビューで内容を確認
- 目的のメールを見つける
検索とプレビューの組み合わせで、メール探しが格段に速くなります。
よくある問題と解決方法
プレビュー機能を使う時によくある問題と、その解決方法をご紹介します。
プレビューが表示されない
プレビューウィンドウが表示されない時の対処法です。
確認事項
- 「表示」タブ→「閲覧ウィンドウ」が「オフ」になっていないか
- アドインが干渉していないか
- Outlookを再起動してみる
オフになっている場合は、「右側」または「下側」を選択してください。
プレビューが遅い、重い
プレビューの表示が遅い場合の対処法です。
改善方法
- 添付ファイルのプレビューを無効にする
- メールボックスの容量を減らす
- 古いメールをアーカイブする
- Outlookのキャッシュをクリアする
- インデックスを再構築する
特に大きな添付ファイルがあると、表示が遅くなります。
画像が表示されない
メール内の画像がプレビューで表示されない場合です。
解決方法
- プレビューウィンドウ上部の「画像を表示」をクリック
- または、「ファイル」→「オプション」→「セキュリティセンター」
- 「自動ダウンロード設定」で画像表示を許可
セキュリティのため、デフォルトでは画像がブロックされています。
プレビューで文字が小さすぎる
文字が小さくて読みにくい場合の対処法です。
対処方法
- Ctrl + マウスホイールで拡大
- プレビューウィンドウのサイズを大きくする
- メールをダブルクリックして別ウィンドウで開く
- Windowsの表示設定でスケーリングを変更
根本的に解決したい場合は、ディスプレイ設定を見直しましょう。
意図せず既読になってしまう
メールを見ただけで既読になってしまう問題です。
解決方法
- 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」
- 「閲覧ウィンドウ」ボタンをクリック
- 「閲覧ウィンドウでアイテムを表示したときに開封済みにする」のチェックを外す
- または、待機時間を長くする
これで、すぐに既読マークがつかなくなります。
まとめ
Outlookのプレビュー機能(閲覧ウィンドウ)は、メール確認を効率化する便利な機能です。
重要なポイント
- プレビュー機能はメールを開かずに内容を確認できる
- 表示位置は「右側」「下側」「オフ」から選べる
- 「表示」タブから簡単に設定変更できる
- プレビューウィンドウのサイズは自由に調整可能
- 既読マークの設定も変更できる
- キーボードショートカットとの組み合わせで効率アップ
- 添付ファイルもプレビューで確認できる
おすすめの設定
- 表示位置:モニターの形状に合わせて「右側」または「下側」
- 既読設定:5秒程度の待機時間を設定
- サイズ:メール一覧とプレビューが6:4くらいのバランス
プレビュー機能を上手に使えば、大量のメールを素早くチェックできます。
最初は慣れないかもしれませんが、使い続けるうちにその便利さが分かってくるはずです。
自分に合った表示設定を見つけて、快適なメール環境を作りましょう!

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