「返信メールに、元の添付ファイルは付けるべき?」
Outlookでメールに返信する時、相手が送ってきた添付ファイルをどう扱えばいいか迷ったことはありませんか?
実は、Outlookでは返信時に添付ファイルは自動的には含まれません。これは意図的な設計で、不要なファイルの重複送信を防ぐためなんです。
この記事では、Outlookで返信する時の添付ファイルの扱い方と、必要に応じて添付する方法を分かりやすく解説します。
返信、転送、全員に返信の違いから、添付ファイルのマナーまで、すぐに役立つ情報をお届けします!
返信時の添付ファイルの基本動作

まずは、Outlookの標準的な動作を理解しましょう。
返信では添付ファイルは含まれない
Outlookで「返信」ボタンをクリックした場合、元のメールに添付されていたファイルは含まれません。
理由:
- 相手は既にファイルを持っている
- 同じファイルを何度も送る必要がない
- メールサイズを抑えられる
- 送信時間を短縮できる
これは、多くのメールソフトで共通の動作です。
転送では添付ファイルが含まれる
一方、「転送」ボタンをクリックした場合は、添付ファイルも一緒に転送されます。
理由:
- 転送先の人はファイルを持っていない
- メール全体を共有する目的
- 第三者に情報を伝えるため
転送は、メールの内容を他の人に知らせる機能なので、添付ファイルも含まれます。
元のメッセージには影響しない
返信メールに添付ファイルを追加しても、元のメール(受信トレイにあるメール)には影響しません。
安心してください:
- 返信メールの添付ファイルを削除しても、元のメールのファイルは残る
- 新しくファイルを追加しても、元のメールには追加されない
- 返信メールと受信メールは別物
編集は返信メールにのみ反映されます。
返信時に添付ファイルを含める方法
必要な場合に、元の添付ファイルを返信メールに含める方法です。
方法1:手動で添付し直す
最も確実な方法は、受信メールからファイルを保存して、再度添付することです。
手順:
- 受信メールを開く
- 添付ファイルを右クリック
- 「名前を付けて保存」を選択
- デスクトップや適当なフォルダに保存
- 返信メール作成画面を開く
- 「メッセージ」タブまたは「挿入」タブをクリック
- 「ファイルの添付」ボタンをクリック
- 先ほど保存したファイルを選択
- 「挿入」をクリック
これで、返信メールにファイルが添付されます。
方法2:転送を利用する
転送機能を使って、添付ファイル付きで返信する方法です。
手順:
- 元のメールで「転送」ボタンをクリック
- 宛先に元の送信者のアドレスを入力
- 件名を「Re:」に変更(返信であることを示す)
- 本文に返信内容を記入
- 送信
この方法なら、添付ファイルが自動的に含まれます。
注意点:
- 件名が「Fw:」(転送)になるので、手動で「Re:」に変更した方が良い
- 転送の場合、メールヘッダーの形式が少し変わる
方法3:ドラッグ&ドロップ
Outlookの画面内で、ファイルをドラッグして添付する方法です。
手順:
- 元のメールと返信メール作成画面を両方表示(ウィンドウを並べる)
- 元のメールの添付ファイルをクリック
- そのまま返信メールの本文エリアにドラッグ
- ドロップする
注意:
- 画面サイズによっては操作しにくい
- ファイルが大きいと時間がかかる
- 複数ファイルの場合は一つずつドラッグが必要
方法4:一時的に保存せず添付
Outlookの機能を使って、直接添付する方法もあります。
手順:
- 元のメールを開く
- 添付ファイルを右クリック
- 「コピー」を選択
- 返信メール作成画面を開く
- 本文エリアで右クリック
- 「貼り付け」を選択
ファイルがインライン(本文中)に埋め込まれます。
注意:
- 画像ファイルの場合は本文中に表示される
- 通常の添付ファイルとして送りたい場合は、別の方法を使う
新しい添付ファイルを追加する方法
返信メールに、新しくファイルを添付する基本的な方法です。
デスクトップ版Outlookでの添付
手順:
- 返信メール作成画面を開く
- 「メッセージ」タブまたは「挿入」タブをクリック
- 「ファイルの添付」ボタンをクリック
- ファイルを選択
- 「挿入」をクリック
または:
- 直接ファイルをドラッグ&ドロップ
- エクスプローラーからメール本文にドラッグ
Outlook on the web(ブラウザ版)での添付
手順:
- 返信メール作成画面を開く
- 下部のツールバーで「添付」アイコン(クリップマーク)をクリック
- 「このコンピューターから参照」を選択
- ファイルを選択
- 「開く」をクリック
または:
- クラウドストレージ(OneDrive)から選択
- 最近使ったファイルから選択
スマートフォンアプリでの添付
iPhoneの場合:
- 返信メール作成画面を開く
- 下部のツールバーで「添付」アイコンをタップ
- 「ファイル」「写真」「カメラ」などから選択
- ファイルを選んでタップ
Androidの場合:
- 返信メール作成画面を開く
- 上部のクリップアイコンをタップ
- ファイルの場所を選択(ファイル、Googleドライブなど)
- ファイルを選択
モバイル版でも、デスクトップ版と同様に添付できます。
添付ファイルを削除する方法
返信メールに誤って含まれてしまった添付ファイルを削除する方法です。
返信メールから削除
返信メール作成中に削除する手順です。
手順:
- 返信メール作成画面を開く
- 添付ファイルの一覧を確認
- 削除したいファイルを右クリック
- 「削除」または「削除」アイコンをクリック
または:
- ファイルを選択してDeleteキーを押す
- ファイル名の横の「×」ボタンをクリック
注意:
- これは返信メールからの削除で、元のメールには影響しない
- 一度送信したメールからは削除できない
転送時の添付ファイル削除
転送メールから不要な添付ファイルを削除する場合も同様です。
転送の場合、元の添付ファイルが自動的に含まれますが、不要なものは送信前に削除できます。
返信、転送、全員に返信の違い

それぞれのボタンで、添付ファイルの扱いが異なります。
返信(Reply)
送信者にだけ返信します。
添付ファイル:
- 元の添付ファイルは含まれない
- 新しくファイルを添付するのは自由
- 相手は既にファイルを持っているため
使う場面:
- 質問に答える時
- 個別の連絡
- CCの人には関係ない内容
全員に返信(Reply All)
送信者とCCの全員に返信します。
添付ファイル:
- 元の添付ファイルは含まれない(返信と同じ)
- 新しくファイルを添付可能
- 全員が既にファイルを持っている
使う場面:
- チーム全体に情報共有
- 関係者全員が知るべき内容
- 議論や意見交換
注意:
- 不要な人に送らないよう、宛先を確認
- 全員に送る必要があるか考える
転送(Forward)
第三者にメールを転送します。
添付ファイル:
- 元の添付ファイルが自動的に含まれる
- 転送先の人はファイルを持っていないため
- 不要なファイルは削除可能
使う場面:
- 他の人に情報を共有
- 上司に報告
- 関連部署に連携
添付ファイルに関するマナー
ビジネスメールで添付ファイルを扱う際の注意点です。
必要なファイルだけを添付
不要なファイルは添付しないようにしましょう。
考えるポイント:
- 相手は既にこのファイルを持っているか?
- 更新版があるなら、それだけを送る
- 同じファイルを何度も送らない
メールサイズを抑え、相手の時間を尊重します。
ファイルサイズに注意
大きすぎるファイルは、メールに添付しない方が良いです。
目安:
- 2~3MB以下:メールで送っても問題なし
- 5~10MB:相手の環境を考慮
- 10MB以上:クラウドストレージの共有リンクを使う
大容量ファイルは、OneDrive、Googleドライブ、Dropboxなどで共有しましょう。
ファイル名を分かりやすく
添付ファイルの名前は、内容が分かるようにします。
良い例:
- 「2025年11月営業報告書最終版.xlsx」
- 「プロジェクトA_見積書_20251119.pdf」
悪い例:
- 「無題.docx」
- 「ファイル (1).xlsx」
- 「IMG_1234.jpg」
日付やバージョンを含めると、後から探しやすくなります。
パスワード保護が必要な場合
機密情報を含むファイルは、パスワードで保護します。
手順:
- ファイルをパスワード保護する(ZIPやOffice機能)
- 添付して送信
- 別のメールや別の手段(電話など)でパスワードを伝える
パスワードとファイルを同じメールで送ると、セキュリティの意味がありません。
ウイルススキャン
信頼できない送信元からのファイルは、開く前にスキャンしましょう。
注意点:
- 知らない人からの添付ファイルは開かない
- 怪しい拡張子(.exe、.zipなど)に注意
- ウイルス対策ソフトで確認
安全性を最優先に考えます。
添付ファイルの便利な機能
Outlookの添付ファイルに関する便利な機能です。
プレビュー機能
ファイルを開かずに内容を確認できます。
使い方:
- メール本文の添付ファイルをクリック
- プレビューが表示される
- 閲覧だけなら、ダウンロード不要
Word、Excel、PowerPoint、PDFなどが対応しています。
OneDriveリンクとして送信
大きなファイルを、クラウドリンクとして共有できます。
手順:
- 返信メール作成画面で「ファイルの添付」をクリック
- 「OneDriveファイル」を選択
- ファイルをアップロード
- 「リンクとして挿入」を選択
相手はリンクからファイルをダウンロードします。
メリット:
- メールサイズが小さい
- 送信が速い
- 後からファイルを更新できる
- アクセス権限を管理できる
最近使ったファイル
よく使うファイルにすぐアクセスできます。
使い方:
- 「ファイルの添付」をクリック
- 「最近使ったアイテム」が表示される
- そこから選択
わざわざフォルダを探す手間が省けます。
トラブルシューティング
添付ファイルに関する問題の解決方法です。
添付ファイルが送れない
ファイルを添付できない、または送信できない場合です。
原因1:ファイルサイズが大きすぎる
- Outlookの上限(通常20~25MB)を超えている
- 対処法:ファイルを圧縮するか、クラウドリンクで共有
原因2:禁止されているファイル形式
- .exe、.bat、.cmdなど実行ファイルはブロックされる
- 対処法:ZIPで圧縮するか、別の方法で共有
原因3:インターネット接続の問題
- アップロードが完了していない
- 対処法:接続を確認し、再試行
添付ファイルが開けない
受信した添付ファイルを開けない場合です。
原因1:対応するソフトがない
- ファイル形式に対応するアプリが必要
- 対処法:適切なソフトをインストール
原因2:ファイルが壊れている
- 送信中にエラーが発生
- 対処法:送信者に再送を依頼
原因3:Outlookの保護機能
- 危険なファイルがブロックされている
- 対処法:送信者を確認し、安全なら保護を解除
添付ファイルボタンが見つからない
添付ボタンが表示されない場合です。
確認ポイント:
- リボンメニューが最小化されていないか
- 「挿入」タブを開いているか
- ウィンドウサイズは十分か
リボンを展開するか、ウィンドウを大きくしてみましょう。
よくある質問
Q1:返信に添付ファイルを含めるのは失礼?
相手が既にファイルを持っている場合、通常は不要です。
含めなくて良いケース:
- 相手が送ってきたファイルへの返信
- 同じファイルを何度もやり取りしている
含めた方が良いケース:
- 更新版を送る場合
- 相手が「ファイルが見つからない」と言っている
- 長期間経過して再度言及する場合
状況に応じて判断しましょう。
Q2:複数の添付ファイルを一度に送れる?
はい、複数のファイルを同時に添付できます。
方法:
- ファイル選択時にCtrlキーを押しながら複数選択
- または、複数ファイルをまとめてドラッグ&ドロップ
ただし、合計サイズに注意しましょう。
Q3:添付ファイルを圧縮すべき?
状況によります。
圧縮すると良い場合:
- 複数のファイルを一つにまとめたい
- ファイルサイズを小さくしたい
- フォルダ構造を保ちたい
圧縮不要な場合:
- 既に圧縮されている形式(JPEG、MP3など)
- 1ファイルで十分小さい
- 相手が解凍ソフトを持っていない可能性
相手の環境を考えて決めましょう。
Q4:スマホで添付されたファイルを保存できる?
はい、モバイル版Outlookでも保存できます。
手順(iPhone):
- 添付ファイルをタップ
- 共有アイコンをタップ
- 「ファイルに保存」を選択
手順(Android):
- 添付ファイルをタップ
- ダウンロードアイコンをタップ
- 保存先を選択
Q5:添付ファイル付きメールを検索できる?
はい、添付ファイルがあるメールだけを検索できます。
手順:
- 検索ボックスをクリック
- 「検索ツール」タブが表示される
- 「添付ファイルあり」をクリック
または、検索ボックスに「hasattachments:yes」と入力します。
まとめ
Outlookの返信時の添付ファイルは、適切に扱うことが大切です。
この記事のポイント:
- 返信では添付ファイルは自動的に含まれない
- 転送では添付ファイルが自動的に含まれる
- 必要に応じて手動で添付し直せる
- 不要なファイルは添付しない(マナー)
- 大容量ファイルはクラウドリンクで共有
基本的な考え方:
- 相手が既に持っているファイルは送らない
- 更新版や新しいファイルだけを添付
- ファイルサイズとセキュリティに注意
- 相手の立場を考えて判断
返信時の添付ファイルの扱い方を理解すれば、スマートなメールコミュニケーションができるようになります。
まずは、「返信には添付ファイルが含まれない」という基本を覚えておきましょう。
必要な時だけ手動で添付する、このシンプルなルールを実践してくださいね!


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