「返信メールで、元の文章をどう引用すればいいの?」
Outlookでメールに返信する時、相手のメッセージを引用して、どの部分に答えているか分かりやすくしたいことはありませんか?
引用機能を上手に使えば、長いやり取りでも話の流れが明確になり、相手にとって読みやすいメールになるんです。
この記事では、Outlookの返信時の引用機能と、その設定方法を分かりやすく解説します。
基本的な引用の仕方から、引用マークの変更、ビジネスメールでのマナーまで、すぐに使える情報をお届けします!
メールの「引用」とは?

元のメッセージを含めること
引用とは、返信メールの中に、相手が送ってきた元のメッセージを含めることです。
引用がある返信メールの例:
お世話になっております。
了解しました。明日の15時に伺います。
> 明日の打ち合わせですが、15時からでよろしいでしょうか?
> 場所は弊社の会議室です。
この「>」マークが付いている部分が引用です。
なぜ引用するの?
引用には、いくつかの重要な役割があります。
引用のメリット:
- どのメールへの返信か明確になる
- 何について答えているか分かりやすい
- 会話の流れを追いやすい
- 後から見返した時に文脈が理解できる
特に、複数の話題が含まれるメールでは、引用があると格段に分かりやすくなります。
引用マークの種類
引用部分を示すマークには、いくつかの形式があります。
よく見る引用マーク:
- 「>」:最も一般的
- 「|」:縦線で表示
- インデント(字下げ):マークなしで段落をずらす
- 色分け:引用部分の文字色を変える
Outlookの設定によって、どの形式になるか変わります。
Outlookの返信時の引用設定
Outlookでは、返信時に元のメッセージをどう扱うか選べます。
引用の基本設定を確認する
返信メールに元のメッセージを含めるかどうかの設定です。
設定場所:
- 「ファイル」タブをクリック
- 「オプション」を選択
- 「メール」タブをクリック
- 「返信および転送」セクションを探す
ここで、返信時の動作を細かく設定できます。
返信形式の種類
Outlookには、いくつかの返信形式が用意されています。
メッセージへの返信:
- 元のメッセージを含めない
- 引用なしで、新しい文章だけを書く
- シンプルだが、何への返信か分かりにくい
- 元のメッセージを含める
- 全文を下部に引用
- 最も一般的な設定
- 元のメッセージを添付する
- 元のメールを添付ファイルとして付ける
- あまり使われない
- 元のメッセージにインデントを付ける
- 引用部分を字下げして表示
- 見やすい形式
- 元のメッセージのテキストの前に行を追加
- 「—-元のメッセージ—-」のような区切り線を入れる
おすすめの設定:
「元のメッセージにインデントを付ける」または「元のメッセージを含める」
引用マークの設定
引用部分の前に付けるマークを変更できます。
設定方法:
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」
- 「返信および転送」セクション
- 「メッセージへの返信」で「元のメッセージにインデントを付ける」を選択
- 「返信メッセージのマーク」で記号を指定
選べるマーク:
- >(大なり記号)
- |(縦線)
- 空白(インデントのみ)
「>」が最も一般的で、相手のメールソフトでも正しく表示されやすいです。
返信メールを書く時の引用の使い方
実際に返信する時の、効果的な引用方法を見ていきましょう。
基本的な返信の書き方
引用を使った返信メールの構造です。
標準的な構成:
【あいさつ】
お世話になっております。
【自分の返信内容】
承知いたしました。
資料を確認して、明日までに回答いたします。
【引用部分(元のメッセージ)】
> ○○様
>
> 先日お送りした資料について、
> ご確認いただけましたでしょうか?
自分の返信を上に、元のメッセージを下に配置するのが基本です。
部分的に引用する方法
長いメールの場合、必要な部分だけを引用すると読みやすくなります。
手順:
- 返信ボタンをクリック
- 元のメッセージの引用部分が表示される
- 不要な部分を削除
- 残したい部分だけを残す
- 自分の返信を書く
例:
了解しました。
> 会議は10月20日の14時からです。
上記の日時で参加します。
全文を引用するより、スッキリして読みやすくなります。
インラインで返信する方法
元のメッセージの各項目に、直接答えを書き込む方法です。
例:
> 1. 予算は100万円で問題ないでしょうか?
問題ありません。
> 2. 納期は来月末で大丈夫ですか?
はい、間に合います。
> 3. 担当者を教えてください。
田中が担当いたします。
質問が複数ある時に、非常に分かりやすい返信方法です。
やり方:
- 返信メール作成画面を開く
- 引用部分の間にカーソルを置く
- Enterキーで改行して自分の回答を書く
- 引用マークが自動で付かないよう注意
引用部分を整える
引用が見やすくなるよう整える方法です。
ポイント:
- 不要な空行は削除する
- 署名部分は削除する
- 長すぎる引用は要約する
- 引用の引用(>>)は整理する
特に、メールのやり取りが長くなると、引用が何重にもなってしまうことがあります。適度に整理しましょう。
転送時の引用設定

転送メールでも、元のメッセージの扱い方を設定できます。
転送時の設定
設定場所:
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」
- 「返信および転送」セクション
- 「メッセージの転送時」で形式を選択
選択肢:
- 元のメッセージを含めない
- 元のメッセージを含める
- 元のメッセージを添付する
- 元のメッセージにインデントを付ける
転送の場合は、「元のメッセージを含める」が一般的です。
転送メールの書き方
転送する時の、引用の使い方です。
構成例:
お世話になっております。
以下のメールを転送いたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
---------- 転送メッセージ ----------
差出人:山田太郎
送信日時:2025年11月19日 10:00
件名:プロジェクトの進捗について
【元のメッセージ本文】
転送であることを明記し、必要に応じてコメントを添えます。
引用形式の種類と特徴
メール形式によって、引用の見え方が変わります。
HTML形式での引用
文字装飾ができる形式での引用です。
特徴:
- 引用部分が色分けされる(青色が多い)
- 左側に縦線が表示されることもある
- フォントや文字サイズも変えられる
- 見た目がリッチ
表示例:
引用部分が青い文字で、左側に青い縦線が入る形式。
テキスト形式での引用
装飾なしの純粋なテキストでの引用です。
特徴:
- 「>」マークが付く
- 色分けなし
- シンプルで軽量
- すべてのメールソフトで正しく表示される
表示例:
> これは引用部分です。
> 全ての行に > マークが付きます。
リッチテキスト形式での引用
Outlookの独自形式です。
特徴:
- HTML形式に似ている
- Outlook同士では正しく表示される
- 他のメールソフトでは表示が崩れることがある
推奨:
ビジネスメールでは、HTML形式かテキスト形式を使いましょう。
引用を使う時のマナーとコツ
ビジネスメールで引用を使う際の注意点です。
適切な引用の長さ
長すぎる引用は避けましょう。
目安:
- 重要な部分だけを引用
- 全文引用は10行程度まで
- それ以上は部分引用や要約
読み手の時間を考えて、必要最小限にします。
引用の位置
自分の返信と引用、どちらを上に置くか。
一般的なルール:
日本のビジネスメール:
- 自分の返信を上に
- 引用を下に配置
- 「下記の通り」「以下、元のメッセージ」などの表現
海外のメール:
- 引用を上に
- 自分の返信を下に置くこともある
相手の習慣に合わせるのが無難です。
引用の編集
元のメッセージを引用する時、編集しても良いのでしょうか?
OK:
- 不要な部分の削除
- 空行の調整
- 署名の削除
- 「…(中略)…」での省略
NG:
- 内容の改変
- 文章の書き換え
- 意味が変わる削除
引用部分は、相手の言葉そのままを残すのが原則です。
何回も引用が続く場合
メールのやり取りが長くなると、引用の引用の引用…と続きます。
対処法:
- 適度に古い引用を削除
- 新しいメールとして書き直す
- 件名を変える
- 要点をまとめて再スタート
見づらくなったら、リセットする勇気も必要です。
引用が崩れる時の対処法
引用が正しく表示されない時の解決方法です。
引用マークが付かない
自動的に引用マークが付かない場合です。
原因と対処:
原因1:設定が無効
- オプション設定を確認
- 「元のメッセージにインデントを付ける」を選択
原因2:テキスト形式になっていない
- HTML形式では「>」マークは付かない
- テキスト形式に変更する
原因3:手動で引用している
- 自分で「>」を入力する必要がある
引用部分の改行がおかしい
引用の表示が崩れている場合です。
対処法:
- 一度テキスト形式に変更してみる
- 不要な空行を削除
- 手動で整形し直す
メールソフトの違いで、表示が変わることがあります。
引用が表示されない
相手のメールソフトで引用が見えない場合です。
原因:
- HTML形式が正しく表示されない
- セキュリティ設定で装飾がブロックされている
対処法:
- テキスト形式で送信
- 引用部分を分かりやすく区切る(「—」など)
便利な返信・引用のショートカット
効率的に返信する方法です。
キーボードショートカット
マウスを使わず素早く操作できます。
主なショートカット:
- Ctrl + R:返信
- Ctrl + Shift + R:全員に返信
- Ctrl + F:転送
- Ctrl + Q:メールに既読マークを付ける
返信画面を開いたら、すぐに文章を書き始められます。
クイックパーツの活用
よく使う返信文を登録しておく機能です。
設定方法:
- 返信メールに定型文を入力
- 文章を選択
- 「挿入」タブ→「クイックパーツ」→「選択範囲をクイックパーツギャラリーに保存」
- 名前を付けて保存
次回から、その名前を入力してF3キーを押すだけで文章が挿入されます。
署名の自動挿入
返信メールに自動で署名を入れる設定です。
設定方法:
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」
- 「署名」ボタンをクリック
- 署名を作成
- 「返信/転送」で使用する署名を選択
これで、返信時に自動的に署名が挿入されます。
よくある質問
Q1:返信と全員に返信、どちらを使うべき?
状況によって使い分けましょう。
返信(Reply):
- 送信者だけに返信
- 個別の質問に答える時
- 他の人には関係ない内容
全員に返信(Reply All):
- 送信者とCC全員に返信
- 情報を共有したい時
- チーム全体に関わる内容
注意: 全員に返信を使う時は、本当に全員に送る必要があるか確認しましょう。
Q2:引用なしで返信するのはマナー違反?
必ずしも違反ではありませんが、状況次第です。
引用なしでOK:
- 簡単な確認メール
- すぐ前のメールへの返信
- 相手が内容を覚えている
引用があった方が良い:
- 時間が経っている
- 複数の話題がある
- 何に答えているか不明確
迷ったら、短くても引用を入れておく方が親切です。
Q3:スマートフォンで引用はどうする?
モバイル版Outlookでも引用は使えます。
iPhoneの場合:
返信ボタンをタップすると、自動的に元のメッセージが下部に引用されます。
Androidの場合:
同様に、返信時に元のメッセージが含まれます。
設定で引用の有無を変更できます。
Q4:引用部分だけ削除できる?
はい、できます。
方法:
- 返信メール作成画面を開く
- 引用部分を選択
- Deleteキーで削除
必要に応じて、全削除や部分削除を使い分けましょう。
Q5:相手の引用設定が見える?
引用の設定は、受信者側に影響しません。
送信者がどう設定していても、受信者には同じように届きます。ただし、HTML形式とテキスト形式では、見た目が変わることがあります。
まとめ
Outlookの引用機能を使えば、分かりやすい返信メールを書けます。
この記事のポイント:
- 引用は元のメッセージを含めて、文脈を明確にする機能
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」で引用設定を変更できる
- 部分引用やインライン返信で、読みやすさが向上
- 引用は必要最小限に、不要な部分は削除
- ビジネスメールでは、自分の返信を上、引用を下に配置
引用を上手に使うことで:
- 何について答えているか明確になる
- 相手が内容を理解しやすくなる
- 後から見返した時に会話の流れが分かる
まずは、「元のメッセージにインデントを付ける」設定にして、基本的な引用から始めてみましょう。
長いやり取りでは部分引用を活用して、読み手に優しいメールを心がけてください。
引用機能を使いこなして、スムーズなメールコミュニケーションを実現しましょう!


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