「Google Workspaceって何?Gmailとは違うの?」
仕事でGoogleのサービスを使っている人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
Google Workspaceは、GmailやGoogleドライブなど、普段使っているGoogleのサービスがセットになったクラウドサービスです。個人向けの無料版とは違い、より多くの機能や管理ツールが使えるようになっています。
この記事では、Google Workspaceの基本的な情報と、主要な機能を分かりやすく解説します。
どんなアプリが使えるのか、無料版とどう違うのか、すぐに分かる内容をお届けします!
Google Workspaceとは?

クラウドベースの統合サービス
Google Workspaceは、Googleが提供するクラウド型のサービス群のことです。
以前は「G Suite(ジースイート)」という名前で呼ばれていましたが、2020年に「Google Workspace」に名称が変更されました。
クラウド型の特徴:
- インターネットがあればどこからでもアクセスできる
- パソコン、スマートフォン、タブレットで同じデータを使える
- ソフトウェアのインストールが不要(ブラウザで動く)
- データは自動的にクラウドに保存される
つまり、オフィスにいても自宅にいても、同じ環境で作業できるんです。
無料版のGoogleサービスとの違い
個人で使っている無料のGmailやGoogleドライブと、Google Workspaceの主な違いを見てみましょう。
無料版(個人向け):
- メールアドレスは@gmail.com
- ストレージ容量は15GB
- 基本的な機能のみ
- サポートはヘルプセンターのみ
Google Workspace:
- 独自ドメインのメールアドレスが使える(例:name@yourcompany.com)
- ストレージ容量が大幅に増加(プランによる)
- 管理機能や高度なセキュリティ設定
- 電話やチャットでのサポート
- ビデオ会議の参加人数制限が緩和
特に、独自ドメインのメールアドレスが使えるのは大きな違いです。
Google Workspaceに含まれる主要アプリ
Google Workspaceには、様々なアプリケーションが含まれています。主要なものを見ていきましょう。
Gmail(メールサービス)
ビジネス向けのメールサービスです。
主な機能:
- 独自ドメインのメールアドレス
- 強力な迷惑メールフィルター
- ラベルとフォルダによる整理
- 検索機能
- スマート作成機能(文章の自動補完)
無料版のGmailと基本的な使い方は同じですが、セキュリティや管理機能が強化されています。
Googleドライブ(ストレージ)
クラウド上にファイルを保存できるサービスです。
主な機能:
- ファイルやフォルダの保存
- 共有機能(特定の人だけにアクセス権を付与)
- リアルタイム同期
- 検索機能
- バージョン履歴の管理
Word文書、Excel、PDF、画像、動画など、あらゆる種類のファイルを保存できます。
Googleドキュメント(文書作成)
Microsoft Wordのような文書作成ツールです。
主な機能:
- リアルタイム共同編集(複数人で同時に編集できる)
- 自動保存
- コメント機能
- 変更履歴の追跡
- 音声入力
特徴は、何と言っても共同編集機能。複数の人が同時に一つの文書を編集できるんです。
Googleスプレッドシート(表計算)
Microsoft Excelに相当する表計算ツールです。
主な機能:
- 表やグラフの作成
- 関数計算
- ピボットテーブル
- データの並べ替えやフィルター
- リアルタイム共同編集
基本的な関数はExcelと共通しているので、Excelに慣れている人もすぐに使えます。
Googleスライド(プレゼンテーション)
Microsoft PowerPointのようなプレゼンテーション作成ツールです。
主な機能:
- スライドの作成と編集
- テンプレートの利用
- アニメーション効果
- 画像や動画の挿入
- 共同編集
発表者ツールを使えば、発表中にメモを見ながらプレゼンできます。
Google Meet(ビデオ会議)
オンラインでビデオ会議ができるサービスです。
主な機能:
- ビデオ通話
- 画面共有
- チャット機能
- 会議の録画(プランによる)
- バーチャル背景
ZoomやMicrosoft Teamsのような使い方ができます。
Googleカレンダー(予定管理)
スケジュール管理ツールです。
主な機能:
- 予定の登録と管理
- リマインダー通知
- 他のユーザーとカレンダー共有
- 会議室の予約管理
- GoogleMeetとの連携
予定を登録すると、自動的にビデオ会議のリンクを作成することもできます。
Google Chat(チャット)
テキストベースのコミュニケーションツールです。
主な機能:
- 1対1のチャット
- グループチャット(スペース)
- ファイル共有
- タスク管理
- 他のGoogleサービスとの連携
Slackのような使い方ができるビジネスチャットツールです。
Googleフォーム(アンケート作成)
アンケートやフォームを簡単に作成できるツールです。
主な機能:
- 質問フォームの作成
- 選択式、記述式など多様な質問形式
- 自動集計
- 回答のスプレッドシート出力
- クイズモード
イベントの出欠確認や、意見収集などに便利です。
Google Workspaceの便利な機能
基本のアプリだけでなく、連携機能も充実しています。
アプリ間の連携がスムーズ
すべてのアプリがシームレスに連携しています。
連携の例:
- Gmailの添付ファイルをGoogleドライブに直接保存
- カレンダーの予定から直接Google Meetを開始
- Chatで共有されたファイルをドライブで開く
- ドキュメントにコメントするとGmailで通知
一つのエコシステムとして設計されているので、作業効率が上がります。
リアルタイム共同編集
複数の人が同時に同じファイルを編集できる機能は、Google Workspaceの大きな特徴です。
できること:
- 誰が今編集しているかリアルタイムで表示
- カーソルの位置も他の人に見える
- 変更内容が即座に反映される
- 競合やバージョンの混乱が起きにくい
チームで資料を作る時に、非常に便利です。
どこからでもアクセス
クラウドベースなので、場所を選ばず作業できます。
アクセス方法:
- パソコンのブラウザ
- スマートフォンアプリ
- タブレットアプリ
インターネット接続があれば、旅行先でも急な対応ができます。
自動保存と履歴管理
ファイルは自動的に保存されるので、保存し忘れの心配がありません。
履歴機能:
- 編集した内容は自動的に履歴として記録
- 過去のバージョンに戻すこともできる
- 誰がいつ何を変更したか確認できる
間違って削除してしまっても、復元できるので安心です。
強力な検索機能
Googleならではの高性能な検索機能が使えます。
検索できる場所:
- Gmail内のメール
- ドライブ内のファイル
- カレンダーの予定
- チャットの会話履歴
ファイル名だけでなく、ファイルの中身まで検索してくれます。
Google Workspaceの基本的な使い方

初めて使う人向けに、基本操作を説明します。
アカウントへのアクセス
Google Workspaceのアカウント情報(メールアドレスとパスワード)があれば、すぐに使い始められます。
アクセス手順:
- ブラウザで「gmail.com」や「drive.google.com」にアクセス
- アカウント情報を入力してログイン
- 右上の9つの点(アプリランチャー)をクリック
- 使いたいアプリを選択
ファイルの共有方法
作成したファイルを他の人と共有する基本的な方法です。
手順:
- 共有したいファイルを開く
- 右上の「共有」ボタンをクリック
- 相手のメールアドレスを入力
- アクセス権限を選択(閲覧のみ、コメント可、編集可)
- 「送信」をクリック
相手にメールで通知が届き、ファイルにアクセスできるようになります。
オフラインでの作業
インターネットがない環境でも、事前に設定しておけば作業できます。
オフライン設定:
- Googleドライブの設定を開く
- 「オフライン」の項目を探す
- 「オフラインで使用できるようにする」をオンにする
設定後は、インターネットがなくても閲覧や編集ができます。再接続すると自動的に同期されます。
便利な小技とコツ
知っておくと便利な機能を紹介します。
キーボードショートカット
作業効率を上げるショートカットキーです。
よく使うショートカット:
- Ctrl + C:コピー
- Ctrl + V:貼り付け
- Ctrl + Z:元に戻す
- Ctrl + F:検索
- Ctrl + K:リンク挿入(ドキュメント、スライド)
各アプリで「Ctrl + /」を押すと、利用可能なショートカット一覧が表示されます。
テンプレートの活用
ドキュメント、スプレッドシート、スライドには、便利なテンプレートが用意されています。
使い方:
- 新規作成画面を開く
- 「テンプレートギャラリー」を選択
- 目的に合ったテンプレートを選ぶ
議事録、プロジェクト管理表、プレゼン資料など、様々なテンプレートがあります。
スマート機能の活用
AIを活用した便利機能も充実しています。
主なスマート機能:
- スマート作成:文章の続きを提案
- スマート返信:メールの返信候補を提示
- データ探索:スプレッドシートのデータを自動分析
- 自動字幕:Google Meetで音声を自動的に字幕化
これらの機能を使うと、作業時間を大幅に短縮できます。
スター機能で重要ファイルを管理
Googleドライブでは、重要なファイルにスター(星マーク)を付けられます。
使い方:
- ファイルを右クリック
- 「スターを付ける」を選択
スターを付けたファイルは、左メニューの「スター付き」からすぐにアクセスできます。
セキュリティとプライバシー
安全に使うためのポイントです。
2段階認証の設定
アカウントのセキュリティを高めるため、2段階認証を設定しましょう。
設定方法:
- Googleアカウントの設定を開く
- 「セキュリティ」タブを選択
- 「2段階認証プロセス」を有効にする
- スマートフォンなどで認証コードを受け取る設定をする
パスワードだけでなく、追加の認証が必要になるため、不正アクセスを防げます。
共有権限の確認
意図しない人にファイルが共有されていないか、定期的に確認しましょう。
確認方法:
- ファイルを右クリック
- 「共有」を選択
- アクセス権を持っている人の一覧を確認
- 不要な共有があれば削除
特に「リンクを知っている全員」という設定には注意が必要です。
データのバックアップ
大切なデータは、定期的にバックアップを取ることをおすすめします。
バックアップ方法:
- Googleテイクアウトを使う
- 必要なサービスを選択
- エクスポート形式を選ぶ
- データをダウンロード
万が一の場合に備えて、定期的なバックアップが重要です。
よくある質問
Q1:スマートフォンでも使えますか?
はい、iOS(iPhone/iPad)とAndroid向けに専用アプリが用意されています。
主なアプリ:
- Gmail
- Googleドライブ
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- Googleスライド
- Google Meet
- Googleカレンダー
App StoreやGoogle Playから無料でダウンロードできます。
Q2:Microsoft Officeのファイルは使えますか?
はい、Word、Excel、PowerPointのファイルを開いて編集できます。
対応形式:
- Word文書(.docx)
- Excelブック(.xlsx)
- PowerPointプレゼンテーション(.pptx)
Googleドライブにアップロードすると、自動的に対応するアプリで開けます。また、Google形式に変換することもできます。
Q3:オフラインでも使えますか?
設定をすれば、インターネット接続がなくても一部の機能が使えます。
オフライン対応アプリ:
- Gmail(最近のメールを閲覧)
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- Googleスライド
- Googleドライブ(選択したファイル)
オンラインに戻ると、自動的に変更内容が同期されます。
Q4:ストレージ容量が足りなくなったら?
容量が不足した場合、いくつかの対処方法があります。
対処法:
- 不要なファイルを削除する
- Gmailの古いメールを削除する
- Googleフォトの設定を確認する
- ゴミ箱を空にする
管理者に連絡して、容量の追加を依頼することもできます。
Q5:無料のGoogleアカウントとデータを共有できる?
はい、Google Workspaceのアカウントから、無料のGmailアカウントへファイルを共有できます。
ただし、組織の設定によっては、外部との共有が制限されている場合があります。管理者に確認しましょう。
まとめ
Google Workspaceは、メール、ドライブ、文書作成、ビデオ会議など、仕事に必要なツールが揃ったクラウドサービスです。
主な特徴:
- すべてのアプリがクラウド上で連携している
- リアルタイムでの共同編集が可能
- どこからでもアクセスできる
- 自動保存で作業内容が失われにくい
- 強力な検索機能で必要な情報をすぐに見つけられる
基本的な使い方を覚えれば、チームでの作業効率が大きく向上します。
まずは普段使う機能から試してみて、徐々に便利な機能を覚えていくのがおすすめです。
クラウドサービスの利点を活かして、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を実現してくださいね!

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