「メタタグって何?」「SEO対策で重要って聞いたけど、どう使えばいいの?」と疑問に思っていませんか?
メタタグは、Webページの情報を検索エンジンやブラウザに伝えるために、HTMLファイルの中に記述する特別なタグのことです。ページには表示されませんが、検索結果での表示やSNSでのシェア時など、様々な場面で活躍しているんです。
この記事では、メタタグの基本から主要なタグの種類、SEOに効果的な書き方まで、分かりやすく解説していきます。
メタタグとは
メタタグの基本
メタタグとは、HTMLファイルのタグ内に記述する、ページの情報を定義するタグのことです。
「meta」は「~について」という意味のギリシャ語由来の言葉で、メタタグはWebページについての情報(メタ情報)を記述するものなんですね。
メタタグの役割
メタタグは主に以下のような役割を果たします。
検索エンジンへの情報提供
GoogleやYahoo!などの検索エンジンに、ページの内容や重要なキーワードを伝えます。
ブラウザへの指示
文字コードの指定や、モバイル端末での表示方法などをブラウザに伝えます。
SNSでの表示設定
TwitterやFacebookでシェアされたときに、どのように表示されるかを制御します。
表示されないけど重要
メタタグはページ上には表示されませんが、検索結果に表示されたり、SNSでシェアされたときの見た目を決めたりと、ユーザーがサイトにたどり着く前の段階で重要な働きをしています。
メタタグの基本的な書き方
メタタグは、HTMLファイルのセクション内に記述します。
基本の構文
<meta 属性名="値">
メタタグは通常、閉じタグ()を必要としません。1つのタグで完結します。
記述場所
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="description" content="ページの説明文">
<meta name="keywords" content="キーワード1, キーワード2">
<title>ページタイトル</title>
</head>
<body>
<!-- ページの内容 -->
</body>
</html>
との間に、複数のメタタグを記述できます。
主要なメタタグの種類
Webサイト制作でよく使われる重要なメタタグを紹介します。
charset(文字エンコーディング)
文字化けを防ぐために必須のタグです。
<meta charset="UTF-8">
日本語サイトの場合、ほぼ100%「UTF-8」を指定します。これを記述しないと、日本語が正しく表示されない可能性があります。
タグ内の最初の方に記述するのが一般的です。
viewport(表示領域の設定)
スマートフォンやタブレットで正しく表示するために必要なタグです。
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
これを記述すると、モバイル端末でもパソコンと同じように快適に閲覧できます。レスポンシブデザインのサイトでは必須です。
各属性の意味:
width=device-width:横幅を端末の画面幅に合わせるinitial-scale=1.0:初期表示倍率を100%にする
description(ページの説明文)
検索結果に表示される説明文を指定するタグです。
<meta name="description" content="この記事では、メタタグの基本から主要なタグの種類、SEOに効果的な書き方まで分かりやすく解説します。">
Googleの検索結果で、タイトルの下に表示される文章がこのdescriptionです。
書き方のポイント:
- 文字数は120文字程度が目安
- ページ内容を簡潔に説明する
- 自然な文章で書く
- 重要なキーワードを含める
- ページごとに異なる説明文を設定する
keywords(キーワード)
ページに関連するキーワードを指定するタグです。
<meta name="keywords" content="メタタグ, SEO, HTML, Webサイト">
ただし、現在のGoogleはこのタグをランキング要因として使用していません。記述しても害はありませんが、SEO効果は期待できないと考えられています。
robots(検索エンジンへの指示)
検索エンジンにページをどう扱うか指示するタグです。
<meta name="robots" content="index, follow">
主な値:
index:このページを検索結果に表示してもいいnoindex:このページを検索結果に表示しないでほしいfollow:このページ内のリンクをたどってもいいnofollow:このページ内のリンクをたどらないでほしい
通常は何も記述しなければ「index, follow」として扱われます。会員専用ページなど、検索結果に表示させたくないページで使います。
OGP(Open Graph Protocol)タグ
SNSでシェアされたときの見た目を制御する重要なタグです。
OGPとは
FacebookやTwitterなどでURLがシェアされたとき、タイトル・説明文・画像などを表示するための規格です。
OGPを設定しないと、SNSでシェアされたときに適切な情報が表示されず、クリック率が下がってしまいます。
基本的なOGPタグ
<meta property="og:title" content="記事のタイトル">
<meta property="og:description" content="記事の説明文">
<meta property="og:image" content="https://example.com/image.jpg">
<meta property="og:url" content="https://example.com/page.html">
<meta property="og:type" content="article">
<meta property="og:site_name" content="サイト名">
各タグの意味:
og:title:SNSでシェアされたときのタイトルog:description:SNSでシェアされたときの説明文og:image:SNSでシェアされたときに表示される画像のURLog:url:ページの正規URLog:type:コンテンツの種類(article、website など)og:site_name:サイト全体の名前
Twitter専用タグ
Twitterでは、独自のメタタグも使えます。
<meta name="twitter:card" content="summary_large_image">
<meta name="twitter:title" content="記事のタイトル">
<meta name="twitter:description" content="記事の説明文">
<meta name="twitter:image" content="https://example.com/image.jpg">
twitter:cardの主な値:
summary:小さい画像付きカードsummary_large_image:大きい画像付きカード
大きい画像の方が目立つので、summary_large_imageの使用が一般的です。
SEO対策で重要なメタタグ
検索順位に影響するメタタグについて解説します。
直接的にSEO効果があるタグ
実は、メタタグで直接SEO効果があるものは限られています。
titleタグ(厳密にはメタタグではありませんが)
<title>ページタイトル</title>
検索順位に最も影響する重要なタグです。30文字程度で、分かりやすいタイトルを付けましょう。
meta description
検索順位には直接影響しませんが、クリック率に大きく影響します。魅力的な説明文を書くことで、検索結果からの流入を増やせます。
間接的にSEO効果があるタグ
viewportタグ
モバイルフレンドリーなサイトはGoogleから高く評価されます。viewportタグを正しく設定することで、モバイルでの評価が上がります。
canonical(カノニカル)タグ
<link rel="canonical" href="https://example.com/page.html">
重複コンテンツを避けるために、正規のURLを検索エンジンに伝えるタグです。
例えば、以下のURLがすべて同じ内容を表示する場合:
- https://example.com/page
- https://example.com/page/
- https://example.com/page?utm_source=twitter
canonicalタグで正規URLを指定することで、検索エンジンの評価が分散するのを防げます。
メタタグ設定のベストプラクティス
効果的にメタタグを活用するためのポイントです。
ページごとに異なる内容を設定
特にtitleとdescriptionは、ページごとに内容を変えましょう。
同じ説明文を使い回すと、検索エンジンから重複コンテンツとみなされる可能性があります。
適切な文字数を守る
titleタグ:30文字前後
長すぎると、検索結果で途中で切れてしまいます。
descriptionタグ:120文字前後
パソコンの検索結果では120文字程度、スマートフォンでは50〜80文字程度が表示されます。
キーワードを自然に含める
titleやdescriptionには、ページの内容を表す重要なキーワードを含めましょう。
ただし、キーワードを詰め込みすぎると不自然になり、逆効果です。あくまでも読みやすい自然な文章を心がけてください。
OGP画像のサイズに注意
SNSでシェアされたときの画像は、推奨サイズがあります。
Facebookの推奨サイズ:
- 1200 × 630ピクセル
Twitterの推奨サイズ:
- 1200 × 628ピクセル(summary_large_image)
- 120 × 120ピクセル以上(summary)
画像が小さすぎると、ぼやけて表示されてしまいます。
よくある間違いと注意点
メタタグ設定でやってしまいがちな失敗例です。
同じdescriptionをすべてのページに使う
ページごとに異なる説明文を設定しましょう。テンプレートをコピーしただけで、descriptionを変更し忘れるケースがよくあります。
keywordsタグにキーワードを詰め込む
前述の通り、keywordsタグはSEO効果がありません。無理に設定する必要はありませんし、設定する場合も5個程度に抑えましょう。
OGP画像のパスが間違っている
OGP画像は絶対URL(https://から始まるフルパス)で指定する必要があります。
相対パス(/images/photo.jpgなど)では正しく表示されません。
charsetタグの位置が遅い
charsetタグは内のできるだけ早い位置に記述しましょう。
遅い位置にあると、それより前に日本語が含まれている場合、文字化けする可能性があります。
メタタグの確認方法
設定したメタタグが正しく機能しているか確認する方法です。
ブラウザの開発者ツール
- ページ上で右クリック
- 「検証」または「要素を検証」を選択
- タグ内を確認
メタタグが正しく記述されているか、直接HTMLを確認できます。
Google検索結果
実際にGoogleで検索して、自分のサイトがどう表示されるか確認しましょう。
titleとdescriptionが意図通りに表示されているかチェックしてください。
OGPの確認ツール
Facebook シェアデバッガー
https://developers.facebook.com/tools/debug/
URLを入力すると、Facebookでシェアされたときの表示を確認できます。
Twitter Card Validator
https://cards-dev.twitter.com/validator
Twitterでシェアされたときの表示を確認できます。
WordPress等のCMSでの設定方法
WordPressなどのCMSを使っている場合、プラグインで簡単に設定できます。
WordPressの場合
Yoast SEOやAll in One SEOなどのプラグインを使えば、管理画面から簡単にメタタグを設定できます。
記事編集画面に、titleやdescriptionを入力する欄が表示されるので、HTMLを直接編集する必要はありません。
手動で設定する場合
テーマのheader.phpファイルのタグ内に、メタタグを記述します。
ただし、テーマのアップデート時に上書きされる可能性があるので、プラグインの使用が推奨されます。
まとめ:メタタグでSEOとユーザー体験を向上
メタタグは、検索エンジンやSNSとの橋渡しをする重要な要素です。
必須のメタタグまとめ
すべてのページに必要:
<meta charset="UTF-8">:文字コード指定<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">:モバイル対応<meta name="description" content="ページの説明">:検索結果の説明文<title>ページタイトル</title>:検索結果のタイトル
SNS対策に必要:
<meta property="og:title" content="タイトル"><meta property="og:description" content="説明文"><meta property="og:image" content="画像URL"><meta name="twitter:card" content="summary_large_image">
設定のポイント
- ページごとに異なる内容を設定する
- 適切な文字数を守る(title:30文字、description:120文字)
- キーワードは自然に含める
- OGP画像は推奨サイズで用意する
- 定期的に検索結果やSNSでの表示を確認する
メタタグを適切に設定することで、検索順位の向上やSNSからの流入増加が期待できます。この記事を参考に、自分のサイトのメタタグを見直してみてくださいね!


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