TikTokで本格的に動画投稿を始めようと思ったとき、「クリエイターアカウント」や「ビジネスアカウント」という言葉を聞いたことはありませんか?
「普通のアカウントと何が違うの?」「どっちを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。
実は、TikTokには個人アカウントとビジネスアカウントという2種類のアカウントタイプがあり、それぞれ使える機能が異なります。
この記事では、TikTokのアカウントタイプの違いから、それぞれのメリット・デメリット、切り替え方法まで分かりやすく解説していきます。
TikTokのアカウントタイプは2種類

まず最初に、TikTokのアカウントタイプについて整理しましょう。
1. 個人アカウント(パーソナルアカウント)
これはTikTokに登録したときの初期設定のアカウントです。
一般ユーザーはもちろん、コンテンツクリエイターや多くの有名人もこのアカウントタイプを使っています。
動画を楽しんだり、自分のコンテンツを投稿したりと、TikTokの基本機能をフルに活用できます。
2. ビジネスアカウント
企業やブランド、個人事業主がマーケティング目的で使うアカウントです。
「ビジネス」という名前がついていますが、企業だけでなく個人でも切り替えられます。
分析ツールや広告機能など、ビジネス向けの特別な機能が使えるようになります。
「クリエイターアカウント」という言葉について
検索していると「クリエイターアカウント」という言葉も見かけますよね。
実は現在のTikTokでは、「クリエイターアカウント」という独立したアカウントタイプは存在しません。
以前は「個人アカウント」「クリエイターアカウント」「ビジネスアカウント」の3種類がありましたが、現在は個人アカウントにクリエイター向けの機能が統合されています。
そのため、現在は「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」の2種類と覚えておけば大丈夫です。
個人アカウントの特徴
個人アカウントは、TikTokの最も一般的なアカウント形態です。
主な機能
基本的な投稿・視聴機能
- 動画の投稿と視聴
- 他のユーザーとの交流(いいね、コメント、シェア)
- おすすめフィードの閲覧
クリエイターツールの利用
- TikTok Studio:投稿管理や分析ができる公式ツール
- 高度な編集機能
- エフェクトやフィルターの使用
収益化プログラム
- TikTokの収益化プログラムに参加可能
- 条件を満たせば動画から収益を得られる
外部リンクの設置条件
個人アカウントでプロフィールに外部リンク(自分のウェブサイトなど)を貼りたい場合、フォロワー数1,000人以上という条件があります。
これはSNSへの誘導やブログへのリンクを貼りたいクリエイターにとって、一つのハードルとなっています。
使用できる音楽
個人アカウントでは、TikTokの一般的な楽曲ライブラリにアクセスできます。
トレンドの人気曲やバズっている音源を自由に使えるため、流行に乗った動画を作りやすいのが大きなメリットです。
ビジネスアカウントの特徴
ビジネスアカウントは、マーケティングやプロモーション目的に特化したアカウントです。
主な機能
Webビジネススイート
TikTokビジネスアカウント専用の管理ツールで、以下の機能が一元化されています:
- 過去7日・30日・90日のフォロワー増加数確認
- 再生回数の詳細データ
- 広告管理
- 予約投稿機能
パソコンからもアプリからもアクセスでき、データ管理がとても楽になります。
詳細なインサイト分析
個人アカウントよりもさらに詳しい分析が可能です:
- 合計再生時間
- 平均視聴時間
- トラフィックソースの種類(どこから動画が見られたか)
- 視聴者の地域
- 視聴者の年齢層や性別
- 曜日・時間帯別の再生数
これらのデータを活用することで、より効果的なコンテンツ戦略を立てられます。
アカウントカテゴリーの設定
ビジネスアカウントでは、活動ジャンル別にカテゴリーを設定できます。
設定できるカテゴリーの例:
- 美容・健康
- 教育
- エンターテイメント
- 飲食
- ファッション
- テクノロジー
- その他多数
カテゴリーを設定すると、同じジャンルに興味を持つユーザーに表示されやすくなる効果があります。
外部リンクの設置(フォロワー数制限なし)
これがビジネスアカウントの最大のメリットの一つです。
フォロワー数に関係なく、最初からプロフィールに外部リンクを設置できます。
自社サイトやECサイト、予約ページなどへユーザーを誘導できるため、集客に直結します。
商用楽曲ライブラリ(CML)の利用
ビジネスアカウントでは、商用利用が事前に許可されている楽曲とサウンドのコレクションを使用できます。
著作権の心配なく動画を作成できるのは安心ですね。
TikTok広告の配信
TikTok広告を出稿して、より多くのユーザーにリーチすることもできます。
広告の種類:
- インフィード広告:おすすめ欄に表示される広告
- 起動画面広告:アプリ起動時に表示される広告
- ハッシュタグチャレンジ広告:ユーザー参加型のキャンペーン広告
個人アカウントとビジネスアカウントの比較表
| 機能 | 個人アカウント | ビジネスアカウント |
|---|---|---|
| 基本的な投稿・視聴 | ○ | ○ |
| 収益化プログラム | ○ | ○ |
| インサイト分析 | 基本的な分析 | 詳細な分析 |
| 外部リンク設置 | フォロワー1,000人以上 | 制限なし |
| 使用できる音楽 | 一般楽曲ライブラリ | 商用楽曲ライブラリのみ |
| 広告配信 | × | ○ |
| カテゴリー設定 | × | ○ |
| 料金 | 無料 | 無料(広告出稿時のみ課金) |
ビジネスアカウントのデメリット

メリットが多いビジネスアカウントですが、注意すべきデメリットもあります。
1. 人気の楽曲が使えない
最大のデメリットは、トレンドの人気曲や一般的な楽曲が使えないことです。
ビジネスアカウントでは商用楽曲ライブラリのみが使用可能で、「この楽曲には商用ライセンスが付与されていません」というメッセージが表示されて投稿できないことがあります。
商用楽曲ライブラリには100万曲以上の楽曲がありますが、バズっている最新のトレンド曲は使えないことが多いんです。
2. 広告的に見えてしまう可能性
ビジネスアカウントの投稿は、ユーザーから見ると「企業の宣伝」と受け取られやすくなります。
プロフィールにカテゴリーが表示されるため、個人的な親しみやすさが少し減ってしまう可能性があります。
3. おすすめに表示されにくい傾向
明確な公式発表はありませんが、TikTokのアルゴリズムはエンタメ性の高いコンテンツを優遇する傾向があります。
そのため、同じ内容の動画でも、ビジネスアカウントよりも個人アカウントの方がバズりやすいという指摘もあります。
どちらのアカウントを選ぶべき?
それぞれのアカウントタイプが向いている人をまとめました。
個人アカウントが向いている人
- 趣味で動画投稿を楽しみたい人
- トレンドの音楽を使った動画を作りたい人
- エンタメ性重視のコンテンツを作るクリエイター
- TikTokの収益化プログラムで稼ぎたい人
- フォロワー1,000人以上いる人(外部リンクが貼れる)
ビジネスアカウントが向いている人
- 企業や店舗のアカウントを運営する人
- 自社商品やサービスを宣伝したい人
- 詳細なデータ分析を活用したい人
- フォロワーが少ない状態から外部サイトへ誘導したい人
- TikTok広告を出稿したい人
アカウントの切り替え方法
個人アカウントとビジネスアカウントは、いつでも無料で切り替えられます。
まずは一度試してみて、自分に合った方を選ぶのがおすすめです。
個人アカウント→ビジネスアカウントへの切り替え
- TikTokアプリを開く
- 画面右下の「プロフィール」をタップ
- 右上の「三本線(≡)」マークをタップ
- 「設定とプライバシー」を選択
- 「アカウント管理」をタップ
- 「ビジネスアカウントに切り替える」を選択
- カテゴリーを選択(自分の活動内容に合ったもの)
- 画面の指示に従って設定を完了
これで切り替え完了です!
ビジネスアカウント→個人アカウントへの切り替え
もしビジネスアカウントが合わなかった場合も、同じ手順で個人アカウントに戻せます。
- プロフィール画面右上の「三本線(≡)」をタップ
- 「設定とプライバシー」を選択
- 「アカウント管理」をタップ
- 「個人アカウントに切り替える」を選択
- 確認画面で「切り替える」をタップ
切り替えても、これまでの投稿やフォロワーは消えないので安心してください。
TikTok Studioとは?
アカウントタイプに関係なく、すべてのクリエイターが使える便利なツールがTikTok Studioです。
TikTok Studioでできること
- 投稿のアップロード・スケジュール設定・編集
- コンテンツの管理
- インサイトとパフォーマンスの閲覧
- コメントの管理と対応
- 収益化パフォーマンスの確認
- 成長するためのツールの発見
TikTok Studioは、モバイルアプリとウェブブラウザの両方から利用できます。
特にパソコンから投稿管理や分析をしたい人には、とても便利なツールです。
TikTok Studioへのアクセス方法
ウェブブラウザから「www.tiktok.com/tiktokstudio」にアクセスするか、TikTokアプリ内の設定メニューから「TikTok Studio」を選択すればOKです。
よくある質問
Q. ビジネスアカウントは有料ですか?
いいえ、ビジネスアカウント自体は無料です。
料金が発生するのは、TikTok広告を出稿する場合のみです。
Q. 個人でもビジネスアカウントを使っていいの?
はい、問題ありません。
「ビジネス」という名前ですが、個人事業主や個人クリエイターも自由に利用できます。
Q. アカウントを切り替えたら、投稿やフォロワーは消える?
消えません。
アカウントタイプを切り替えても、これまでの投稿、フォロワー、いいねなどはすべて保持されます。
Q. 何度も切り替えていいの?
技術的には何度でも切り替え可能ですが、頻繁な切り替えはおすすめしません。
アカウントの信頼性やアルゴリズムへの影響が懸念されるため、よく考えてから切り替えましょう。
Q. 収益化プログラムはどちらのアカウントでも使える?
はい、個人アカウントでもビジネスアカウントでも収益化プログラムに参加できます。
ただし、収益化には一定の条件(フォロワー数、動画の長さなど)を満たす必要があります。
Q. ビジネスアカウントで人気曲が使えないのはなぜ?
著作権の問題です。
一般の楽曲は個人的なエンタメ目的での使用に限定されており、商業利用には別途ライセンスが必要になります。
ビジネスアカウントは商業目的とみなされるため、商用楽曲ライブラリのみが使用可能です。
まとめ
TikTokのアカウントタイプについて、重要なポイントをおさらいしましょう。
TikTokには2種類のアカウントがある
- 個人アカウント:一般ユーザー・クリエイター向け
- ビジネスアカウント:企業・マーケティング向け
個人アカウントのメリット
- トレンドの人気曲が自由に使える
- エンタメ性の高いコンテンツに向いている
- 収益化プログラムが利用可能
ビジネスアカウントのメリット
- 詳細なインサイト分析ができる
- フォロワー数に関係なく外部リンクを設置可能
- 広告配信ができる
- カテゴリー設定で発見されやすくなる
ビジネスアカウントのデメリット
- 人気の一般楽曲が使えない
- 広告的に見えやすい
- バズりにくい可能性がある
切り替えは無料でいつでも可能
- データやフォロワーは保持される
- 自分の目的に合わせて選べる
自分がTikTokで何をしたいのか、どんな目的で使うのかを明確にして、最適なアカウントタイプを選びましょう。
趣味やエンタメ目的なら個人アカウント、マーケティングや集客目的ならビジネスアカウントがおすすめです。
まずは試しに使ってみて、必要に応じて切り替えるのもいいでしょう。
※この記事の情報は2025年11月時点のものです。TikTokの仕様は変更される可能性があります。

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