【首のない人形を抱いた怪異】学校の怪談「ブキミちゃん」とは?その姿・特徴・恐怖の伝承を解説!

神話・歴史・伝承

学校のトイレで、不気味な呪いの儀式を試したことはありますか?

1990年代後半から2000年代にかけて、日本の小中学校で広まった「ブキミちゃん」という怪談があります。太った姿で首のないフランス人形を抱き、口から泡を吹き出すこの怪異は、出会った者に死をもたらすと恐れられてきました。

この記事では、学校のトイレに現れる恐怖の存在「ブキミちゃん」について、その不気味な姿や特徴、各地で語られた伝承を詳しくご紹介します。

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概要

ブキミちゃんは、学校の女子トイレに現れるとされる怪異です。

1990年代後半から2000年代初頭にかけて、主に小中学生の間で語り継がれた都市伝説なんですね。「トイレの花子さん」の亜種として生まれたとも言われていますが、花子さんよりもずっと凶暴で危険な存在として恐れられました。

姿・見た目

ブキミちゃんの外見は、その名の通り非常に不気味なものです。

ブキミちゃんの特徴

  • ふくよかで太った体型
  • 口の端から泡のようなものを吹き出している
  • 首のないフランス人形を抱えている
  • 幽霊のような姿で現れる

特に印象的なのが、抱えている人形に首がないという点です。この首のない人形こそが、ブキミちゃんの呪いと深く関わっているんです。

召喚方法

ブキミちゃんを呼び出す方法は、決まった手順があります。

召喚の儀式

  1. 女子トイレの一番奥の個室の前に立つ
  2. その場で4回まわる
  3. 個室のドアを6回叩く
  4. するとブキミちゃんが現れる

この儀式は、子どもたちの間で「絶対にやってはいけない」ものとして知られていました。興味本位で試した者には、恐ろしい結果が待っているとされたからです。

伝承

ブキミちゃんにまつわる伝承は、その恐ろしい被害内容から各地の学校で広まっていきました。

呪いの内容

ブキミちゃんに出会ってしまった人には、決して軽くない代償が待っています。

最も恐ろしいのが「首集め」の呪いです。ある女子生徒の体験談によると、友だちと一緒にブキミちゃんに遭遇したとき、その友だちが「この子(人形)の首がいないよ。あなたの首がすごく似合うよ」と言ってしまったんです。

すると次の瞬間、廊下の先から別の友だちの生首がずるずるとこちらに向かってきた、という恐ろしい話があります。体験者はあまりの恐怖に気絶し、気づいたら自宅で寝ていたそうです。

ブキミちゃんに取り憑かれると…

ブキミちゃんの呪いには、いくつかのパターンがあるとされています。

被害の例

  • 人身事故に遭わされる
  • 自殺に追い込まれる
  • ブキミちゃんと一緒にいた友人が事故で即死する
  • 生首が出た友だちも同じく事故死する

特に恐ろしいのは、呪われた本人だけでなく、周囲の人間も巻き込まれてしまうという点です。ブキミちゃんに出会った時に一緒にいた友人たちが、後日同じ時間帯に別々の事故で即死していたという話も伝えられています。

各地での目撃例

ブキミちゃんの話は、実際の学校で起きた出来事として語られることもありました。

愛知県名古屋市の事例

ある女子生徒が放課後、生徒会の手伝いで一人で体育用具室を訪れたとき、赤い血を流すブキミちゃんの姿を目撃したという報告があります。この話を聞いた他の生徒たちも恐怖に怯えたそうです。

広島・高知での伝承

広島の中学生からは、校舎のトイレで呪いの儀式を見た、という体験談が投稿されました。また高知の中学校でも、ある生徒が別の生徒を指差して「ブキミちゃん」と呼んだという話が語られています。

伝播の特徴

ブキミちゃんの話には、興味深い伝播パターンがあります。

  • 転校しても追いかけてくる:転校した先の学校でも、手紙などを通じてブキミちゃんの話が伝わる
  • 犠牲者が出ると一旦静まる:実際に死者が出ると、しばらくその話題は下火になる
  • 御祓いでも効果なし:学校で御祓いをしても、ブキミちゃんは消えない

まるで生きているかのように、学校から学校へと移動していく怪異として恐れられたんですね。

メディアでの扱い

ブキミちゃんは、いくつかの書籍や映像作品にも登場しています。

主な登場作品

  • ポプラ社「怪談レストラン」シリーズ:トイレの花子さんの妹という設定で登場
  • 映画『トイレの花子さん4』:広島の中学生の実体験として紹介
  • 漫画『地獄先生ぬ〜べ〜』29話「ブキミちゃんの巻」:夢の中で道順を辿る怪談として描かれる

特に『地獄先生ぬ〜べ〜』のエピソードは、「なくしたハーモニカを探しに複雑な道順を辿り、間違えると夢から出られなくなる」という要素が加わっており、これが後の伝承に影響を与えたと考えられています。

まとめ

ブキミちゃんは、1990年代から2000年代の学校で恐れられた都市伝説です。

重要なポイント

  • 女子トイレに現れる、首のない人形を抱いた怪異
  • 特定の儀式(4回まわってドアを6回叩く)で召喚される
  • 出会った者や周囲の人間に死をもたらす恐ろしい呪い
  • 愛知・広島・高知など各地の学校で目撃談がある
  • 転校先にも追いかけてくる執念深い存在
  • 漫画や映画などのメディア作品にも登場

もし学校のトイレで不気味な気配を感じても、決して好奇心で呪いの儀式を試してはいけません。ブキミちゃんは、昔も今も、子どもたちに恐怖の教訓を与え続けている存在なのです。

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