「イベントの予定を多くの人に知らせたい」「チームメンバーにカレンダーを一斉に共有したい」そんなとき、GoogleカレンダーのURL共有機能がとても便利です。
一人ずつメールアドレスを入力する必要がなく、リンクを送るだけで共有できるんです。
この記事では、GoogleカレンダーのURL共有について、基本的な作り方から実際の使い方、注意点まで詳しく解説していきます。
「URLで共有するとどうなるの?」「セキュリティは大丈夫?」といった疑問にもしっかり答えますね。
GoogleカレンダーのURL共有とは?基本を知ろう

URL共有は、カレンダーへのアクセスリンクを作成して、そのURLを知っている人なら誰でも見られるようにする機能です。
メールアドレス指定との違い
通常のカレンダー共有では、共有したい相手のメールアドレスを一人ずつ入力します。
一方、URL共有では、リンクを知っている人なら誰でもアクセスできる形式。メールアドレスを知らない相手にも簡単に共有できるのが特徴です。
URL共有が便利なシーン
URL共有は、こんな場面で活躍します。
イベントやセミナーの予定表
参加者に予定を公開したいとき、URLをSNSやメールで配布すれば完了。一人ずつ設定する手間が省けます。
チームやサークルの活動予定
メンバー全員に共有したいときも、グループチャットにURLを貼るだけでOK。
店舗の営業カレンダー
ホームページに埋め込んで、お客さんに営業日や定休日を知らせることもできますよ。
学校や習い事のスケジュール
保護者や生徒にスケジュールを共有する際も便利です。
URL共有の制限
ただし、URL共有には重要な制限があります。
URL共有されたカレンダーは基本的に「閲覧のみ」。予定の追加や編集はできません。
編集権限を与えたい場合は、メールアドレスを指定する通常の共有方法を使う必要があります。
パソコンでGoogleカレンダーの共有URLを作成する方法
まずは、パソコンでの設定方法を見ていきましょう。細かい設定がしやすいので、初めて設定する方におすすめです。
Step 1:Googleカレンダーにアクセス
ブラウザで https://calendar.google.com を開きます。
Googleアカウントにログインしていない場合は、ログインしてください。
Step 2:共有したいカレンダーを選択
画面左側のカレンダーリストから、URL共有したいカレンダーを探します。
カレンダー名にマウスを合わせると、右側に「︙」(3点リーダー)が表示されるのでクリック。
メニューから「設定と共有」を選びましょう。
Step 3:一般公開の設定をオンにする
「設定と共有」画面が開いたら、「アクセス権限」というセクションを探します。
「一般公開して誰でも利用できるようにする」のチェックボックスがあるので、これをオンにしてください。
チェックを入れると、公開範囲を選択できるようになります。
Step 4:公開範囲を選択
公開範囲には2つの選択肢があります。
「予定の時間枠のみを表示(詳細は非表示)」
予定の開始時刻と終了時刻だけが表示され、タイトルや場所などの詳細情報は見えません。
「すべての予定の詳細を閲覧」
予定のタイトル、場所、説明などすべての情報が表示されます。
個人情報の観点から、必要最小限の情報だけを公開するのがおすすめです。
Step 5:共有URLを取得
同じ「設定と共有」画面内に「カレンダーの統合」というセクションがあります。
そこに「公開URL」という項目があり、長いURLが表示されているはず。
このURLをコピーすれば、共有用のリンクとして使えます。
URLの形式は「https://calendar.google.com/calendar/embed?src=…」のようになっています。
スマートフォンでGoogleカレンダーの共有URLを作成
スマホからでも共有URLの作成は可能です。ただし、ブラウザ版の利用をおすすめします。
ブラウザでの設定方法
スマホのブラウザ(SafariやChromeなど)で https://calendar.google.com を開きます。
画面が小さいので少し操作しづらいかもしれませんが、手順はパソコン版と同じです。
左上のメニューアイコン(≡)をタップして、カレンダーリストを表示させましょう。
共有したいカレンダーの「︙」をタップし、「設定と共有」に進みます。
「一般公開して誰でも利用できるようにする」をオンにして、公開範囲を選択。
「カレンダーの統合」から「公開URL」をコピーすれば完了です。
Googleカレンダーアプリでの制限
残念ながら、Googleカレンダーの公式アプリからは、URL共有の設定ができません。
アプリでカレンダーを管理している方も、共有URLの作成にはブラウザを使う必要があります。
共有URLの使い方とカスタマイズ
作成したURLは、様々な方法で活用できます。
URLの共有方法
メールで送る
相手にメールでURLを送れば、クリックするだけでカレンダーを見られます。
SNSやチャットで共有
LINE、Slack、Discord、Teamsなど、どんなツールでもURLを貼り付けて共有できますよ。
QRコードに変換
URLをQRコード生成サイトで変換すれば、紙のチラシやポスターに印刷して配布することも可能。
ホームページに埋め込む
後述する埋め込みコードを使えば、ウェブサイトに直接カレンダーを表示できます。
埋め込み用HTMLコードの取得
「カレンダーの統合」セクションには、「埋め込みコード」という項目もあります。
ここに表示されているHTMLコードをコピーして、自分のホームページに貼り付ければ、カレンダーがそのまま表示されます。
ブログやホームページを運営している方には便利な機能ですね。
カスタマイズオプション
埋め込みコードの下にある「カスタマイズ」リンクをクリックすると、表示設定を変更できます。
カレンダーのサイズ、背景色、表示する週の開始曜日などを調整可能。
自分のサイトのデザインに合わせてカスタマイズしましょう。
iCalendar形式のURLについて
「公開URL」の他に、「iCal形式の公開URL」という項目も表示されています。
iCal形式とは?
iCalendarは、カレンダーデータの標準的な形式の一つ。拡張子は「.ics」です。
このURL形式を使うと、Apple製品の標準カレンダーアプリや、OutlookなどのソフトウェアにGoogleカレンダーを読み込めます。
iCal URLの使い道
iPhoneやMacの標準カレンダーで表示
iCal URLを使えば、GoogleアプリをインストールせずにGoogleカレンダーを見られます。
Outlookで同期
Outlookユーザーは、このURLを使ってGoogleカレンダーを取り込めますよ。
他のカレンダーアプリとの連携
多くのカレンダーアプリが、iCal形式のURLからカレンダーを読み込む機能を持っています。
ただし、iCal形式で読み込んだカレンダーは「読み取り専用」。予定の追加や編集はできません。
セキュリティとプライバシーの重要な注意点

URL共有は便利ですが、セキュリティ面での注意が必要です。
URLを知っている人なら誰でもアクセス可能
一般公開にしたカレンダーは、検索エンジンにも登録される可能性があります。
つまり、Google検索などからあなたのカレンダーが見つかる可能性があるということ。
完全に限定した人だけに共有したい場合は、メールアドレス指定での共有を使いましょう。
個人情報の取り扱い
公開するカレンダーに、次のような情報を含めていないか必ず確認してください。
- 自宅の住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 個人的な予定の詳細
特に「病院」「歯医者」「面接」などの個人的な予定が含まれている場合は要注意です。
仕事用カレンダーの共有リスク
業務で使っているカレンダーをURL共有する場合、社外秘の情報が含まれていないか確認が必要。
会議のタイトルに取引先名やプロジェクト名が入っていると、機密情報の漏洩につながる可能性があります。
公開専用のカレンダーを別途作成することをおすすめします。
URLの管理
一度公開したURLは、どこに拡散されるかわかりません。
SNSに投稿したり、不特定多数が見られる場所に掲載したりする場合は、特に慎重に判断しましょう。
共有URLを無効化・削除する方法
「やっぱり公開をやめたい」というときの手順も知っておきましょう。
一般公開をオフにする
Googleカレンダーの「設定と共有」画面を開きます。
「アクセス権限」セクションにある「一般公開して誰でも利用できるようにする」のチェックを外してください。
これだけで、共有URLは無効になります。
すでにURLを知っている人も、アクセスできなくなりますよ。
URLは変更されない
一度オフにした後、再度一般公開をオンにすると、同じURLが再び有効になります。
完全に新しいURLを発行することはできないので、セキュリティ上の問題がある場合は、カレンダー自体を新しく作り直すことを検討しましょう。
よくある質問と解決方法
実際にURL共有を使っていると、いくつかの疑問が出てくることがあります。
URLをクリックしてもカレンダーが表示されない
ブラウザのキャッシュやCookieが原因の可能性があります。
一度ブラウザのキャッシュをクリアするか、シークレットモード(プライベートブラウジング)で開いてみてください。
また、カレンダーの一般公開設定が本当にオンになっているか、再確認しましょう。
相手のカレンダーに自動で追加される?
いいえ、URL共有では相手のカレンダーに自動で追加されません。
相手は、ブラウザでURLを開いてカレンダーを見るか、自分で「追加」操作をする必要があります。
複数のカレンダーを1つのURLで共有できる?
Googleカレンダーでは、カレンダーごとに個別のURLが発行されます。
複数のカレンダーを同時に表示するURLを作りたい場合は、カスタマイズ設定で複数のカレンダーを選択して埋め込みコードを生成する方法があります。
ただし、これは少し複雑な手順になるため、基本的には1つのカレンダーに必要な予定をまとめる方が簡単です。
共有URLから予定の追加はできる?
URL共有では、閲覧のみが可能で、予定の追加や編集はできません。
編集権限が必要な場合は、メールアドレスを指定する通常の共有方法を使いましょう。
モバイルでURLを開くとどうなる?
スマホでURLを開くと、自動的にGoogleカレンダーアプリが起動する場合があります。
アプリをインストールしていない場合は、ブラウザ版で表示されますよ。
URL共有と通常の共有、どちらを選ぶべき?
2つの共有方法には、それぞれ適した使い方があります。
URL共有が向いているケース
不特定多数に公開したい
イベント情報、店舗の営業予定、公開講座のスケジュールなど。
相手のメールアドレスを知らない
SNSのフォロワーやウェブサイトの訪問者に共有する場合。
一斉に多くの人に共有したい
一人ずつ設定する手間を省きたいとき。
ホームページに埋め込みたい
自社サイトやブログにカレンダーを表示したい場合。
通常の共有(メールアドレス指定)が向いているケース
特定の人だけに共有したい
家族、チームメンバーなど、限定された相手への共有。
編集権限を与えたい
相手にも予定を追加してもらいたいとき。
セキュリティを重視する
機密性の高い情報を含むカレンダー。
誰が見ているか管理したい
共有相手を把握しておきたい場合。
基本的には、公開性の高い情報はURL共有、プライベートな情報はメールアドレス指定と使い分けるのが安全です。
共有URLを活用した便利な使い方
最後に、URL共有の実用的な活用例をいくつか紹介します。
学校や習い事のスケジュール配信
塾や習い事の教室では、年間スケジュールや月間予定をURL共有すると保護者に便利。
連絡帳アプリやメールで一度URLを送れば、保護者はいつでも最新の予定を確認できます。
予定が変更になっても、カレンダーを更新すれば自動で反映されるので、連絡の手間も減りますよ。
イベント主催者のスケジュール公開
セミナーやワークショップを定期的に開催している方は、開催予定をカレンダーで公開すると参加者に親切。
SNSのプロフィールにURLを載せておけば、興味を持った人が予定を確認しやすくなります。
フリーランスの予約可能日の共有
フリーランスで仕事をしている方は、空き予定を公開して予約を受け付けることも。
予約システムと組み合わせれば、顧客が自分で都合の良い日時を選べるようになります。
地域コミュニティの活動予定
町内会や地域の団体活動の予定を住民に知らせる手段としても有効。
回覧板の代わりに、スマホで確認できる仕組みを作れますね。
まとめ:GoogleカレンダーのURL共有を上手に使おう
GoogleカレンダーのURL共有について、作成方法から活用法まで詳しく解説しました。
この記事の重要ポイント:
URL共有は、リンク1つで誰でもカレンダーを閲覧できる便利な機能です。
不特定多数への公開やホームページへの埋め込みに適しています。
セキュリティ面では、個人情報や機密情報を含まないよう注意が必要。
編集権限は付与できないので、閲覧専用の共有方法と理解しましょう。
必要に応じて通常の共有方法と使い分けることが大切です。
カレンダーの一般公開をオフにすれば、いつでもURL共有を停止できます。
URL共有は、使い方次第でとても便利なツールになります。
ただし、一度公開した情報は完全にコントロールできなくなるリスクもあることを忘れずに。
公開する内容をよく確認して、適切な範囲で活用してください。
イベント告知、営業カレンダー、スケジュール共有など、様々な場面でGoogleカレンダーのURL共有を役立ててくださいね。


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