GoogleでSEO対策をしっかりやっているのに、「Bingでは検索結果に出てこない」という経験はありませんか?実は、Googleで上位表示されていても、Bingでは圏外のままというケースは珍しくありません。
この記事では、あなたのサイトがBingにインデックスされているか確認する方法を、初心者でもすぐに実践できるように解説していきます。
Bingのインデックスとは?基本を理解しよう

インデックスの仕組み
インデックスとは、検索エンジンがウェブページをデータベースに登録することです。Bingのクローラー(ロボット)があなたのサイトを訪問し、内容を読み取って、検索結果に表示できるように準備します。
インデックスされていないページは、どんなに良い内容でも検索結果に表示されません。つまり、Bingユーザーからは存在しないも同然なのです。
なぜBingのインデックスも重要なのか
「Googleさえ対策すればいいのでは?」と思う方もいるでしょう。しかし、実はBingからの流入も無視できません。
Bingのシェア率:
日本国内で約8.67%(2024年時点)。これは実質的に国内検索エンジン2位のシェアです。
Bingが使われる場面:
- Windows PCで初期設定のままMicrosoft Edgeを使っている人
- 企業でセキュリティ設定により変更できない環境
- iPhoneのSiri、Amazon Alexaなどの音声検索
- 今後はChatGPT SearchもBingのインデックスを利用する可能性
特にIT知識があまり高くない業界(建設業、製造業など)では、Bingからの流入が予想以上に多いケースもあります。
【最速】検索窓で即座に確認する方法
まずは、専用ツールを使わずにすぐできる確認方法を紹介します。
方法1:url:演算子を使う
Bingの検索窓に以下のように入力してください:
url:https://example.com/page.html
結果の見方:
- 検索結果に表示される → インデックスされています
- 「結果がありません」と表示 → インデックスされていません
この方法は、特定のページが登録されているかピンポイントで確認できます。
方法2:site:演算子を使う
サイト全体のインデックス状況を知りたい場合:
site:example.com
検索結果には、インデックスされているページの一覧が表示されます。件数も確認できるので、どれくらいのページが登録されているか把握できますね。
この方法の注意点
簡単で便利ですが、詳細な情報はわかりません。「いつインデックスされたのか」「なぜインデックスされないのか」といった情報が必要な場合は、次に紹介するBing Webmaster Toolsを使いましょう。
Bing Webmaster Toolsで詳しく確認する

より正確な情報を知りたい場合は、Bing Webmaster Tools(Bingウェブマスターツール)を使います。これはGoogleサーチコンソールのBing版と考えればわかりやすいでしょう。
Bing Webmaster Toolsとは
Microsoftが無料で提供している、サイト管理者向けの分析ツールです。以下のことができます:
- インデックス状況の詳細確認
- インデックス登録のリクエスト
- 検索パフォーマンスの分析
- クロールエラーの確認
- 被リンク(バックリンク)の確認
登録方法(初めて使う場合)
まだBing Webmaster Toolsを使っていない方は、まず登録が必要です。
手順1:サインイン
「Bing Webmaster Tools」で検索し、公式サイトにアクセスします。「始める」または「サインイン」をクリックしましょう。
次のいずれかのアカウントでログインできます:
- Microsoftアカウント
- Googleアカウント
- Facebookアカウント
手順2:サイトを追加
Googleサーチコンソールを使っている方は、データをインポートできます。これが最も簡単です。
- 「Google Search Consoleからインポート」を選択
- 該当するサイトを選んで「インポート」をクリック
- 数分で登録完了
手動で追加する場合は、サイトのURLを入力し、所有権の確認(HTMLタグの設置など)を行います。
URL検査機能でピンポイント確認
Bing Webmaster Toolsにログインしたら、個別ページのインデックス状況を詳しく調べられます。
URL検査の使い方
手順1:URL検査を開く
左側のメニューから「URL検査」をクリックします。
手順2:URLを入力
画面上部の検索ボックスに、確認したいページのURLを入力して「検索」をクリックしてください。
手順3:結果を確認
以下のような情報が表示されます:
- インデックス状況:登録済み/未登録/クロール中
- 最終クロール日時:Bingのロボットが最後に訪問した日時
- 発見日時:Bingがそのページを見つけた日時
- エラー情報:インデックスできない理由(ある場合)
インデックスされている場合
「URLはBingのインデックスに登録されています」と表示されます。クロール日時やインデックス作成日も確認できるので、いつ登録されたかがわかりますね。
インデックスされていない場合
「未発見」「発見されましたがクロールされていません」などのステータスが表示されます。この場合、次に説明する方法でインデックスをリクエストしましょう。
サイトエクスプローラーでまとめて確認
サイト全体のインデックス状況を一覧で見たい場合は、サイトエクスプローラーが便利です。
サイトエクスプローラーの使い方
手順1:サイトエクスプローラーを開く
左側のメニューから「サイトエクスプローラ」を選択します。
手順2:インデックス済みページを確認
ドメイン名の横にある「▽」アイコンを順番にクリックしていくと、フォルダ構造が展開されます。「インデックス付き」と表示されているページが、登録済みのページです。
手順3:データをダウンロード
インデックス済みページの一覧をCSV形式でダウンロードできます。「ダウンロード」ボタンをクリックして保存しましょう。
注意点
Bingウェブマスターツールでは、Googleサーチコンソールのように「まだインデックスされていないページ」を直接確認する機能がありません。
そのため、インデックス済みリストと自分のサイトのページリストを照合して、どのページが未登録か確認する必要があります。
インデックス登録をリクエストする方法
確認の結果、インデックスされていないページがあった場合、Bingに登録をリクエストできます。
URL送信(インデックスリクエスト)の手順
手順1:URL送信画面を開く
Bing Webmaster Toolsのホーム画面で「URL送信」をクリックします。
手順2:URLを入力
「URLの送信」をクリックし、インデックスさせたいページのURLを入力してください。一度に複数のURLを送信することもできます。
手順3:送信完了を確認
「成功:URLは正常に送信されました」というメッセージが表示されれば完了です。送信されたURLリストにも追加されます。
URL送信の注意点
1. 送信しすぎない
新規ページ公開時や大幅なリライト時のみ、1回だけ送信しましょう。頻繁にリクエストすると、Bingから無視される可能性があります。
2. 必ずインデックスされるわけではない
あくまで「リクエスト」です。ページの品質やサイト全体の評価によっては、インデックスされないこともあります。
3. 時間がかかる
Googleと比べて、Bingはインデックスが遅い傾向にあります。数時間から数週間かかることもあるので、気長に待ちましょう。
サイトマップを送信してインデックスを促進
個別のURL送信以外に、サイトマップを送信することでも、インデックスを促進できます。
サイトマップとは
サイトの構造を示す「地図」のようなものです。XMLという形式で作成され、どのページが存在するかをBingに伝えます。
サイトマップの送信方法
手順1:サイトマップを準備
WordPressを使っている場合、「XML Sitemap Generator for Google」などのプラグインで自動生成できます。通常は以下のURLになります:
https://example.com/sitemap.xml
手順2:Bing Webmaster Toolsで送信
- 左メニューから「サイトマップ」を選択
- 「サイトマップの送信」をクリック
- サイトマップのURL(例:sitemap.xml)を入力
- 「送信」をクリック
手順3:送信状態を確認
数分後、サイトマップの処理状況が表示されます。「成功」となっていれば、Bingがサイトマップを読み取れています。
Googleサーチコンソールからインポートした場合
サイトマップも自動で同期されているため、手動送信は不要です。
インデックスされない原因と対処法

確認してみて、「インデックスされていない」とわかった場合、その原因と対策を見ていきましょう。
原因1:サイトが新しい
公開したばかりのサイトは、Bingのクローラーがまだ発見していない可能性があります。
対策:
- サイトマップを送信する
- Bing Webmaster ToolsでURL送信をする
- 外部サイトからリンクを貼ってもらう
原因2:robots.txtでブロックしている
robots.txtファイルでBingのクローラーをブロックしていると、インデックスされません。
確認方法:
サイトのrobots.txtファイル(https://example.com/robots.txt)にアクセスし、以下のような記述がないか確認してください:
User-agent: bingbot
Disallow: /
これがあると、Bingは全ページをクロールできません。
対策:
robots.txtを編集して、Bingbotのアクセスを許可しましょう。
原因3:noindexタグが設定されている
HTMLの<head>セクションに以下のタグがあると、インデックスされません:
<meta name="robots" content="noindex">
対策:
意図的に設定したものでなければ、このタグを削除してください。
原因4:ページの品質が低い
以下のようなページは、インデックスされにくい傾向があります:
- 内容が薄い(文字数が極端に少ない)
- 他サイトのコピーコンテンツ
- スパム的な内容
- エラーページ
対策:
コンテンツの質を改善し、オリジナルで価値のある情報を提供しましょう。
原因5:著作権侵害の申し立て
他者の著作権を侵害していると判断された場合、インデックスが削除されることがあります。
確認方法:
Bing Webmaster Toolsの左メニュー「セキュリティ」→「著作権に関する削除」で、該当しているか確認できます。
対策:
該当する場合は、問題のある部分を削除し、Bingに報告してください。
原因6:Bingのインデックスが不安定
残念ながら、Bingのインデックスはもともと不安定な傾向があります。正常なページでも、突然インデックスから消えたり、数週間かかったりすることがあります。
対策:
基本的には気長に待つしかありません。1ヶ月以上インデックスされない場合は、Bing Webmaster Toolsのサポートに問い合わせることもできます。
検索パフォーマンスで成果を確認
インデックスされたら、次は実際にどれくらいアクセスがあるか確認しましょう。
検索パフォーマンスの見方
手順1:検索パフォーマンスを開く
左メニューから「検索パフォーマンス」を選択します。
手順2:データを確認
以下の指標が表示されます:
- インプレッション:Bing検索結果に表示された回数
- クリック数:実際にクリックされた回数
- クリック率(CTR):クリック数÷インプレッション
- 平均掲載順位:検索結果での平均的な順位
どのキーワードで流入しているか
下部の「検索クエリ」タブで、どんなキーワードで検索されているか確認できます。これは今後のコンテンツ作成の参考になりますね。
GoogleとBingの違いを理解しよう
同じように見えるGoogleとBingですが、インデックスには違いがあります。
インデックス速度
Google:
新しいページを比較的早くインデックスします。数時間〜数日が一般的です。
Bing:
インデックスが遅く、数日〜数週間かかることもあります。
インデックスの安定性
Google:
一度インデックスされると、よほどのことがない限り安定しています。
Bing:
時々、理由なくインデックスから消えたり、復活したりすることがあります。
クロールの頻度
Google:
人気のあるサイトは頻繁にクロールされます。
Bing:
Googleと比べるとクロール頻度は低めです。
SEOの基準
基本は同じ:
高品質なコンテンツ、適切な構造、モバイル対応など、基本的なSEOの考え方は共通しています。
細かな違い:
例えば、BingはH1タグを複数使っていると警告を出すことがありますが、Googleは特に問題視しません。
まとめ:Bingのインデックス確認は定期的に
Bingのインデックスを確認する方法について解説してきました。少し手間はかかりますが、機会損失を防ぐためには重要な作業です。
この記事の重要ポイント:
- Bingのシェアは約8.67%で、無視できない流入源
- url:演算子やsite:演算子で即座に確認できる
- 詳細はBing Webmaster Toolsで確認する
- インデックスされていない場合はURL送信でリクエスト
- サイトマップの送信も効果的
- BingはGoogleより、インデックスが遅く不安定
最初にやるべきこと:
- Bing Webmaster Toolsに登録(Googleサーチコンソールからインポートが簡単)
- サイトマップを送信
- 主要ページをURL検査で確認
- インデックスされていないページはURL送信
定期的なチェック:
月に1回程度、検索パフォーマンスを確認し、Bingからの流入がどう変化しているかチェックしましょう。
Googleだけでなく、Bingも含めた総合的なSEO対策をすることで、より多くのユーザーにリーチできます。特に、あなたのターゲットが「IT知識がそこまで高くない層」「企業のビジネスユーザー」「音声検索ユーザー」であれば、Bing対策の重要性はさらに高まるでしょう。
将来的にChatGPT SearchがBingのインデックスを活用することも考えられるため、今からBingでのプレゼンスを高めておくことは、将来への投資にもなります。
まずはBing Webmaster Toolsに登録して、あなたのサイトがどう見えているか確認してみてください。意外な発見があるかもしれませんよ。

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