MacでWindowsやLinuxを動かせる無料の仮想化アプリ「UTM」をインストールしたいけど、「どこからダウンロードすればいいの?」「インストールの手順が分からない」と困っていませんか?
特に、Mac App Storeと公式サイト、どちらからダウンロードすべきか迷いますよね。さらに、初回起動時に「開発元を確認できません」というエラーが出て、開けないこともあります。
実は、UTMのインストール自体は簡単なのですが、macOSのセキュリティ機能によって、いくつか注意すべきポイントがあるんです。特にApple Silicon(M1、M2、M3、M4チップ)搭載Macでは、Intel Macとは設定が少し異なることもあります。
この記事では、UTMのダウンロードからインストール、初回起動、そしてトラブルシューティングまで、画像なしでも分かるように詳しく解説していきます。
インストール前の準備

まずは、UTMをインストールする前に確認しておくべきことを見ていきましょう。
システム要件の確認
UTMを動かすには、以下の要件を満たす必要があります。
必須要件:
- macOS 11.0(Big Sur)以降
- Intel Mac または Apple Silicon Mac(M1、M2、M3、M4)
- 最低8GBのRAM(メモリ)推奨
- 20GB以上の空きストレージ
推奨要件:
- macOS 12(Monterey)以降
- 16GB以上のRAM
- 50GB以上の空きストレージ
自分のMacのスペックを確認する方法
自分のMacが要件を満たしているか確認しましょう。
確認手順:
- 画面左上のAppleメニュー()をクリック
- 「このMacについて」を選択
- 表示される情報を確認
確認項目:
- macOSのバージョン: 「macOS 12.6」などと表示されます
- チップの種類: 「Apple M1」「Apple M2」「Intel Core i5」などと表示されます
- メモリ: 「8 GB」「16 GB」などと表示されます
macOSのバージョンが古い場合は、先にOSをアップデートすることをおすすめします。
ストレージ容量の確認
UTMアプリ本体は数百MBですが、仮想マシンを作成すると大容量が必要になります。
容量確認方法:
- Appleメニュー→「このMacについて」
- 「ストレージ」タブをクリック
- 空き容量を確認
仮想マシン1つで20GB〜50GB使うこともあるので、余裕を持った空き容量が必要です。
管理者権限の確認
UTMをインストールするには、管理者権限が必要です。
会社や学校のMacで、管理者権限がない場合は、IT部門に相談する必要があります。自分のMacなら、通常は問題ありません。
ダウンロード方法(2つの選択肢)
UTMは、2つの方法でダウンロードできます。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
方法1:公式サイトから無料ダウンロード(推奨)
完全無料で入手したい場合は、この方法がおすすめです。
ダウンロード手順:
- Safari、Chrome、またはお好みのブラウザを開きます
- アドレスバーに「https://mac.getutm.app/」と入力してアクセス
- トップページが開いたら、「Download」ボタンをクリック
- DMGファイル(UTM.dmg)のダウンロードが開始されます
- ダウンロードが完了するまで待ちます(通常1〜3分程度)
ダウンロードされたファイルは、デフォルトでは「ダウンロード」フォルダに保存されます。
公式サイト版のメリット:
- 完全無料
- 最新版がすぐに手に入る
- アップデートも無料
公式サイト版のデメリット:
- 手動でアップデートを確認する必要がある
- 初回起動時にセキュリティ警告が出る
方法2:Mac App Storeから購入(開発者への寄付)
開発者を支援したい場合は、App Store版を購入できます。
ダウンロード手順:
- Dockまたはアプリケーションフォルダから「App Store」を開きます
- 画面左上の検索ボックスに「UTM」と入力
- 検索結果から「UTM Virtual Machines」を見つけます
- 開発者:「UTM」
- アイコン:青と白のマーク
- 価格(約1,200円)を確認して「購入する」をクリック
- Apple IDのパスワードまたはTouch ID/Face IDで認証
- ダウンロードとインストールが自動的に開始されます
- 完了すると「開く」ボタンに変わります
App Store版のメリット:
- 自動アップデート機能
- セキュリティ警告が出ない
- 開発者を支援できる
- Launchpadに自動的に追加される
App Store版のデメリット:
- 有料(約1,200円)
- 機能は公式サイト版と全く同じ
機能に違いはないので、予算と好みで選んでください。開発を応援したい場合は、App Store版を選ぶのも良いでしょう。
公式サイト版のインストール手順
公式サイトからダウンロードした場合の、詳しいインストール手順を見ていきましょう。
DMGファイルを開く
ダウンロードが完了したら、ファイルを開きます。
手順:
- Finderを開きます
- 左側のメニューから「ダウンロード」をクリック
- 「UTM.dmg」というファイルを探します
- ファイルをダブルクリック
DMGファイルがマウント(仮想ディスクとして開く)されます。
UTMアプリをアプリケーションフォルダにコピー
新しいウィンドウが開き、UTMのアイコンと「Applications」フォルダのショートカットが表示されます。
インストール手順:
- 表示されている「UTM」アイコンをクリックして選択
- そのまま「Applications」フォルダアイコンにドラッグ&ドロップ
- コピーが開始されます(数秒で完了)
- 「アプリケーションに”UTM”をコピー中」というダイアログが表示されます
- コピーが完了するまで待ちます
これで、UTMアプリが「アプリケーション」フォルダにインストールされました。
DMGファイルのイジェクト(取り出し)
インストールが完了したら、マウントしたDMGファイルを取り出します。
イジェクト手順:
- Finderのサイドバーで「UTM」という名前のディスクを見つけます
- その横にある取り出しマーク(⏏)をクリック
- または、ディスクを右クリックして「”UTM”を取り出す」を選択
イジェクト後も、元のDMGファイル(ダウンロードフォルダ内)は残ります。
元のDMGファイルの削除(任意)
インストールが完了すれば、元のDMGファイルは不要です。
削除方法:
- ダウンロードフォルダを開く
- 「UTM.dmg」を右クリック
- 「ゴミ箱に入れる」を選択
- ゴミ箱を空にする
ディスク容量を節約したい場合は、削除しておきましょう。
初回起動とセキュリティ設定

UTMを初めて起動するときには、macOSのセキュリティ機能による警告が表示されます。
初回起動の手順
起動方法:
- Launchpadを開く(Dockのロケットアイコン、またはトラックパッドで5本指ピンチ)
- 「UTM」アイコンを探してクリック
または:
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
- 「UTM」をダブルクリック
「開発元を確認できません」エラーの対処
初回起動時に、以下のような警告が表示されることがあります。
エラーメッセージ:
「”UTM”は、App Storeからダウンロードされたものではないため開けません」
または
「”UTM”は開発元を確認できないため開けません」
これはmacOSの「Gatekeeper」というセキュリティ機能によるものです。心配しなくて大丈夫です。
解決方法(その1):右クリックから開く
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
- 「UTM」アイコンを右クリック(またはControlキーを押しながらクリック)
- メニューから「開く」を選択
- 再度警告ダイアログが表示されますが、今度は「開く」ボタンが表示されます
- 「開く」をクリック
これで、UTMが起動します。次回からは普通にダブルクリックで開けるようになります。
解決方法(その2):システム設定から許可(macOS Ventura以降)
- 画面左上のAppleメニューをクリック
- 「システム設定」を選択
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 下にスクロールして「セキュリティ」セクションを見つける
- 「”UTM”は開発元を確認できないためブロックされました」というメッセージの横にある「このまま開く」をクリック
- パスワードを入力して認証
- 確認ダイアログで「開く」をクリック
解決方法(その3):ターミナルから署名を削除(上級者向け)
ターミナルを使い慣れている方は、以下のコマンドでも解決できます。
- ターミナル.appを開く
- 以下のコマンドを入力:
xattr -cr /Applications/UTM.app
- Enterキーを押す
これでGatekeeper属性が削除され、普通に起動できるようになります。
初回起動後の初期設定
UTMが起動したら、基本的な設定を確認しておきましょう。
ウェルカム画面
初めてUTMを起動すると、ウェルカム画面が表示されることがあります。
表示内容:
- UTMの簡単な説明
- 始め方のガイド
- ギャラリーへのリンク(あらかじめ設定された仮想マシンをダウンロードできる)
「Continue」または「開始」をクリックして進みます。必要なければ、「Don’t show again」(次回から表示しない)にチェックを入れてもOKです。
UTMのメイン画面
ウェルカム画面を閉じると、UTMのメイン画面が表示されます。
画面構成:
- 左側:仮想マシンのリスト(最初は空)
- 上部:ツールバー(作成、削除、設定などのボタン)
- 右側:選択した仮想マシンの詳細(選択後に表示)
まだ仮想マシンを作成していないので、左側のリストは空です。
環境設定の確認
UTMの全体的な設定を確認しておきましょう。
設定を開く:
- 画面上部のメニューバーで「UTM」→「Preferences」(または「環境設定」)をクリック
または:
- キーボードショートカット:Cmd + ,(カンマ)
主な設定項目:
General(一般):
- 「Close window when VM shuts down」:仮想マシンが停止したらウィンドウを閉じる
- 「Do not show confirmation when closing VM」:仮想マシンを閉じるときに確認しない
- 「Keep UTM running after last window is closed」:最後のウィンドウを閉じてもUTMを終了しない
Input(入力):
- マウスやキーボードの動作設定
- Caps Lockキーの動作など
Display(ディスプレイ):
- 画面表示の設定
- スケーリングやフルスクリーンの動作
初期設定のままでも問題ありませんが、好みに応じて調整してください。
アップデート方法
UTMを最新版に保つことで、新機能やバグ修正が適用されます。
公式サイト版のアップデート
公式サイトからダウンロードした場合、手動でアップデートを確認します。
アップデート確認方法:
- UTMのメニューバーで「UTM」→「Check for Updates」(またはアップデートを確認)をクリック
- 新しいバージョンがあれば、ダウンロードページが開きます
- 新しいバージョンをダウンロード
- 既存のUTMアプリを終了
- 新しいDMGファイルを開き、同じ手順でインストール(上書きされます)
または、公式サイト(mac.getutm.app)を定期的にチェックして、新しいバージョンがリリースされていないか確認しましょう。
App Store版のアップデート
App Storeからインストールした場合、自動的にアップデートされます。
手動でアップデート:
- App Storeを開く
- 左側のメニューから「アップデート」を選択
- UTMに更新があれば表示されます
- 「アップデート」ボタンをクリック
App Store版は、アップデートが非常に簡単です。
トラブルシューティング
インストールや起動時によくある問題と解決方法です。
「破損しているため開けません」エラー
稀に、「”UTM”は破損しているため開けません」というエラーが出ることがあります。
原因:
- ダウンロードが不完全だった
- macOSのセキュリティ設定が厳しい
対処法1:再ダウンロード
- 既存のDMGファイルをゴミ箱に入れる
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 公式サイトから再度ダウンロード
対処法2:Gatekeeperを一時的に無効化(非推奨)
セキュリティリスクがあるため、推奨しません。どうしても開けない場合のみ試してください。
- ターミナル.appを開く
- 以下のコマンドを入力:
sudo spctl --master-disable
- パスワードを入力
- UTMを起動
- 起動後、再度ターミナルで以下を実行してセキュリティを戻す:
sudo spctl --master-enable
インストールしたのにアプリケーションフォルダに見つからない
確認ポイント:
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
- 検索ボックス(右上)に「UTM」と入力
- 本当にコピーが完了していたか確認
コピーが完了していない場合は、再度DMGファイルを開いてコピーし直してください。
起動しても何も表示されない
UTMが起動しているのに、ウィンドウが表示されない場合があります。
対処法:
- Dockを確認(UTMのアイコンに黒い点がついていれば起動中)
- Cmd + Tabでアプリを切り替えてみる
- UTMのメニューバーから「Window」→「Show Window」を選択
それでも表示されない場合は、UTMを完全に終了(Cmd + Q)して再起動してみてください。
メモリ不足のエラー
「メモリが不足しています」というエラーが出る場合です。
対処法:
- 他のアプリを閉じてメモリを解放
- Macを再起動
- アクティビティモニタで、不要なプロセスを終了
- Macのメモリが8GB未満の場合、メモリ増設を検討
UTMを使うには、最低でも8GB、できれば16GB以上のメモリが推奨です。
macOSのバージョンが古くて起動できない
「このバージョンのmacOSではUTMを使用できません」というエラーです。
対処法:
- macOSを最新版にアップデート
- Appleメニュー→「システム設定」→「ソフトウェアアップデート」
- または、古いバージョンのUTMをダウンロード
- GitHub(github.com/utmapp/UTM/releases)で過去のバージョンを探す
ただし、古いバージョンは機能が制限されるので、できればOSをアップデートすることをおすすめします。
アンインストール方法

UTMが不要になった場合、簡単にアンインストールできます。
通常のアンインストール
手順:
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
- 「UTM」アイコンを見つける
- ゴミ箱にドラッグ&ドロップ
- ゴミ箱を空にする
これでアプリ本体は削除されます。
完全削除(設定ファイルも削除)
UTMを削除しても、設定ファイルや仮想マシンのデータは残ります。これらも削除したい場合は、以下の手順を実行してください。
追加削除するフォルダ:
- Finderで「移動」メニュー→「フォルダへ移動」を選択
- 以下のパスを入力して、各フォルダをゴミ箱に移動:
設定ファイル:
~/Library/Preferences/com.utmapp.UTM.plist
仮想マシンデータ(重要!大容量):
~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/
アプリケーションサポート:
~/Library/Application Support/com.utmapp.UTM/
- ゴミ箱を空にする
特に仮想マシンデータは数十GBになることもあるので、削除すると大幅に容量が空きます。ただし、削除すると復元できないので、必要なデータは事前にバックアップしておきましょう。
インストール後の次のステップ
UTMのインストールが完了したら、次は仮想マシンを作成してみましょう。
おすすめの最初のステップ
1. Ubuntuで練習
初めての仮想マシンとして、Ubuntuがおすすめです。
- 無料で入手できる
- 軽量で動作が速い
- 日本語にも対応
- 情報が豊富で困ったときに調べやすい
Ubuntu公式サイト(ubuntu.com)からISOファイルをダウンロードして、UTMで仮想マシンを作成してみましょう。
2. ギャラリーを活用
UTMには「Gallery」(ギャラリー)機能があり、あらかじめ設定された仮想マシンをダウンロードできます。
ギャラリーの使い方:
- UTMのメニューバーで「Window」→「Gallery」を選択
- 様々なOSのテンプレートが表示されます
- 気になるものをクリック→「Download」
初心者には、ギャラリーから始めるのが最も簡単です。
3. 公式ドキュメントを読む
UTMの公式サイトには、詳しいドキュメントがあります。
- 英語ですが、Google翻訳などを使えば理解できます
- 具体的な使い方が分かりやすく説明されています
よくある質問
インストールに関する、よくある疑問にお答えします。
Q1:公式サイト版とApp Store版、どちらがおすすめ?
A: 無料で使いたいなら公式サイト版、自動アップデートが欲しいならApp Store版です。
機能は全く同じなので、予算と好みで選んでください。個人的には、まず公式サイト版を試して、気に入ったらApp Store版を購入するのもありだと思います。
Q2:インストールに管理者権限は必要?
A: はい、必要です。
自分のMacなら問題ありませんが、会社や学校のMacで管理者権限がない場合は、IT部門に相談してください。
Q3:Intel MacとApple Silicon Mac、インストール方法は違う?
A: インストール手順は全く同じです。
UTMは「ユニバーサルバイナリ」として配布されているので、どちらのMacでも同じアプリが動作します。自動的に最適なバージョンが選ばれるので、気にする必要はありません。
Q4:アンインストールすると仮想マシンも消える?
A: アプリを削除するだけでは消えません。
仮想マシンのデータは別の場所に保存されています。完全に削除したい場合は、前述の「完全削除」手順を実行してください。
Q5:複数バージョンを同時にインストールできる?
A: はい、できます。
古いバージョンと新しいバージョンを同時にインストールしたい場合は、アプリケーションフォルダで「UTM」を「UTM_old」などにリネームしてから、新しいバージョンをインストールしてください。
まとめ
UTM(Mac用仮想化アプリ)のインストールは、手順に従えば簡単に完了します。
この記事のポイント:
- UTMは公式サイトから無料、またはApp Storeから有料(約1,200円)で入手できる
- システム要件はmacOS 11以降、8GB以上のRAM推奨
- インストールはDMGファイルをドラッグ&ドロップするだけ
- 初回起動時は「右クリック→開く」でセキュリティ警告を回避
- App Store版なら自動アップデート、公式サイト版は手動確認
- アンインストールも簡単だが、仮想マシンデータは別途削除が必要
- インストール後はUbuntuやギャラリーから始めるのがおすすめ
「MacでWindowsやLinuxを試してみたい」という方は、まずUTMをインストールして、仮想マシンを作ってみましょう。
この記事を参考に、ステップバイステップで進めていけば、きっとスムーズにインストールできるはずです。無料で強力な仮想化環境を手に入れて、新しいOS体験を楽しんでください!
