Outlookの画面左側や下部に表示されている「ナビゲーションバー」を、うまく活用できていますか?
ナビゲーションバーは、メール、予定表、連絡先などの機能を素早く切り替えるための重要な操作エリアです。しかし、初期設定のままだと使いにくかったり、必要な機能が見つからなかったりすることもあります。
この記事では、Outlookナビゲーションバーの基本的な使い方から、自分好みにカスタマイズする方法まで、詳しく解説していきます。
Outlookナビゲーションバーとは?

ナビゲーションバーの役割
ナビゲーションバーとは、Outlookの主要な機能を切り替えるためのメニューエリアのことです。
画面の左側または下部に表示され、次のような機能へ素早くアクセスできます。
主な機能:
- メール
- 予定表
- 連絡先(People)
- タスク
- メモ
- フォルダー
クリック一つで各機能に切り替えられるので、効率的に作業を進められます。
表示位置の違い
Outlookのバージョンや設定によって、ナビゲーションバーの表示位置が異なります。
左サイドバー表示(コンパクト表示):
- アイコンのみが縦に並ぶ
- 画面を広く使える
- 最新のOutlookで標準
下部バー表示(従来型):
- テキスト付きで横に並ぶ
- 各機能の名前が分かりやすい
- 旧バージョンのOutlookで標準
どちらの表示方法を選ぶかは、好みや作業スタイルによって決めましょう。
バージョンによる違い
Outlook 2019以降と、Microsoft 365版では、ナビゲーションバーのデザインが大きく変わりました。
旧バージョン(Outlook 2016以前):
- 画面下部に横並び
- テキストラベル付き
- アイコンが大きめ
新バージョン(Outlook 2019以降):
- 画面左側に縦並び
- アイコンのみのコンパクト表示
- モダンなデザイン
基本的な機能は同じなので、見た目が違っても操作方法は大きく変わりません。
ナビゲーションバーの基本操作
各機能への切り替え方法
ナビゲーションバーを使った切り替えは、とても簡単です。
基本操作:
- ナビゲーションバーのアイコンをクリック
- 画面が該当する機能に切り替わる
- 作業が終わったら別のアイコンをクリック
例えば、メールを確認している最中に予定表を見たくなったら、予定表アイコンをクリックするだけです。
ショートカットキーで素早く切り替え
マウスを使わず、キーボードだけで切り替えることもできます。
主なショートカットキー:
- Ctrl + 1: メール
- Ctrl + 2: 予定表
- Ctrl + 3: 連絡先
- Ctrl + 4: タスク
- Ctrl + 5: メモ
これらのショートカットを覚えておくと、作業効率が格段に上がります。
アイコンの意味を理解する
各アイコンが何を表しているか、確認しておきましょう。
標準的なアイコン:
- 封筒マーク: メール機能
- カレンダーマーク: 予定表機能
- 人物マーク: 連絡先(People)
- チェックリストマーク: タスク機能
- メモ帳マーク: メモ機能
- フォルダマーク: フォルダー一覧
アイコンにマウスカーソルを合わせると、ツールチップ(説明文)が表示されるので、迷ったときは確認してみてください。
ナビゲーションバーの表示設定を変更する
表示・非表示の切り替え
ナビゲーションバー全体を非表示にすることもできます。
非表示にする手順:
- 「表示」タブをクリック
- 「レイアウト」グループの「ナビゲーションウィンドウ」をクリック
- 「オフ」を選択
画面を最大限に広く使いたい時に便利です。
再表示する手順:
同じ手順で「標準」または「最小化」を選択すると、再び表示されます。
コンパクト表示と標準表示の切り替え
左サイドバーの表示方法を変更できます。
コンパクト表示(アイコンのみ):
- ナビゲーションバー下部の「…」(3点リーダー)をクリック
- 「ナビゲーションオプション」を選択
- 「コンパクトナビゲーション」にチェックを入れる
標準表示(アイコン+テキスト):
同じ手順で「コンパクトナビゲーション」のチェックを外します。
画面の広さと見やすさのバランスで選びましょう。
表示する項目の順序を変更
ナビゲーションバーに表示される項目の順序は、自由に変更できます。
順序変更の手順:
- ナビゲーションバーの「…」をクリック
- 「ナビゲーションオプション」を選択
- 「ナビゲーションウィンドウのオプション」画面が開く
- 移動したい項目を選択
- 「上へ移動」「下へ移動」ボタンで順序を変更
- 「OK」をクリック
よく使う機能を上部に配置すると、アクセスしやすくなります。
ナビゲーションバーのカスタマイズ方法

表示する項目を選択する
すべての機能を表示する必要はありません。使わない項目は非表示にできます。
非表示にする手順:
- ナビゲーションバーの「…」をクリック
- 「ナビゲーションオプション」を選択
- 非表示にしたい項目のチェックを外す
- 「OK」をクリック
例えば、タスクやメモをほとんど使わない場合は、非表示にしてしまえばスッキリします。
お気に入りフォルダを追加する
メールフォルダーをナビゲーションバーに追加して、素早くアクセスできるようにしましょう。
お気に入り追加の手順:
- ナビゲーションバーで「メール」を選択
- フォルダー一覧で、追加したいフォルダーを右クリック
- 「お気に入りに追加」を選択
これで、ナビゲーションバーの上部にお気に入りフォルダーが表示されるようになります。
クイックアクセスツールバーとの連携
ナビゲーションバーと合わせて、クイックアクセスツールバーも活用しましょう。
クイックアクセスツールバーは、画面上部にあるカスタマイズ可能なツールバーです。よく使う操作ボタンを登録しておけば、さらに効率的に作業できます。
設定手順:
- 画面上部のツールバー右端にある▼をクリック
- 「その他のコマンド」を選択
- 追加したい機能を選んで「追加」をクリック
ナビゲーションバーで画面を切り替え、クイックアクセスツールバーで操作する、という組み合わせが効率的です。
よくあるトラブルと解決方法
Q: ナビゲーションバーが表示されません
A: 非表示設定になっている可能性があります。
解決方法:
- 「表示」タブをクリック
- 「レイアウト」の「ナビゲーションウィンドウ」を確認
- 「オフ」になっていたら「標準」に変更
それでも表示されない場合は、Outlookを再起動してみてください。
Q: アイコンが大きすぎる/小さすぎる
A: 表示倍率を調整しましょう。
調整方法:
- 「ファイル」→「オプション」を開く
- 「全般」を選択
- 「ユーザーインターフェイスのオプション」で表示倍率を変更
- 「OK」をクリックして再起動
Windows自体の表示設定も影響するため、Windows側の設定も確認してみてください。
Q: 予定表やタスクのアイコンがない
A: 非表示設定になっている可能性があります。
表示させる方法:
- ナビゲーションバーの「…」をクリック
- 「ナビゲーションオプション」を選択
- 表示したい項目にチェックを入れる
- 「OK」をクリック
これで、非表示になっていた項目が再表示されます。
Q: ナビゲーションバーの位置が急に変わった
A: Outlookのアップデートで変更された可能性があります。
Microsoft 365版のOutlookでは、アップデートにより自動的に新しいデザインに切り替わることがあります。
以前の表示に戻す方法:
残念ながら、新しいバージョンでは旧デザインに戻せない場合があります。ただし、ナビゲーションオプションで表示方法をある程度カスタマイズできるので、使いやすいように調整してみましょう。
Q: ショートカットキーが効かない
A: 他のアプリケーションとキー操作が競合している可能性があります。
確認ポイント:
- Outlookが最前面(アクティブ)になっているか
- 他のソフトが同じショートカットキーを使っていないか
- キーボードが正常に動作しているか
キーボードの接続を確認し、Outlookを再起動してから試してみてください。
作業効率を上げるテクニック
フォルダーウィンドウを活用する
ナビゲーションバーでメールを選択すると、その下にフォルダーウィンドウが表示されます。
このエリアには、受信トレイや送信済みアイテムなど、すべてのメールフォルダーが表示されます。フォルダーを整理して、情報を見つけやすくしましょう。
整理のコツ:
- プロジェクトごとにフォルダーを作成
- 重要なフォルダーは「お気に入り」に追加
- 使わないフォルダーは非表示にする
閲覧ウィンドウの配置を最適化
ナビゲーションバーと合わせて、閲覧ウィンドウの配置も工夫しましょう。
配置の変更方法:
- 「表示」タブをクリック
- 「閲覧ウィンドウ」を選択
- 「右」「下」「オフ」から選ぶ
画面の横幅が広い場合は「右」、縦長の画面なら「下」がおすすめです。
複数のアカウントを使い分ける
複数のメールアカウントを登録している場合、ナビゲーションバーでアカウントごとに切り替えられます。
切り替え方法:
- ナビゲーションバーのメールアイコンをクリック
- フォルダーウィンドウで、使いたいアカウントを選択
- そのアカウントのメールが表示される
仕事用とプライベート用を分けて管理したい時に便利です。
モバイル版との同期
デスクトップ版で設定したお気に入りフォルダーは、スマートフォン版のOutlookにも同期されます。
外出先でも同じフォルダーにすぐアクセスできるので、重要なフォルダーはお気に入りに追加しておくことをおすすめします。
Web版Outlookのナビゲーション
Web版の特徴
Outlook.com(ブラウザ版)のナビゲーションは、デスクトップ版とは少し異なります。
Web版の特徴:
- 左サイドバーに常に表示
- アイコン+テキストの組み合わせ
- カスタマイズ項目が少ない
基本的な機能は同じですが、細かい設定変更はデスクトップ版ほど自由にはできません。
Web版での表示切り替え
Web版でも、メール・予定表・連絡先などの切り替えが可能です。
切り替え方法:
- 画面左上のアプリアイコン(9つの点)をクリック
- 切り替えたい機能を選択
または、左サイドバーのアイコンを直接クリックします。
表示幅の調整
Web版では、左サイドバーの幅を調整できます。
調整方法:
- サイドバーとメイン画面の境界線にマウスカーソルを合わせる
- カーソルが矢印に変わったら、ドラッグして調整
好みの幅に調整して、見やすい画面レイアウトを作りましょう。
ビジネスシーンでの活用法
メールと予定表を素早く行き来する
打ち合わせの日程を確認しながらメールを書く、という作業はよくあります。
効率的な操作:
- メールを作成中に Ctrl + 2 で予定表を開く
- 日程を確認
- Ctrl + 1 でメールに戻る
- 確認した日程を入力
わざわざマウスを動かさなくても、キーボードだけで完結します。
タスク管理との連携
メールをタスクに変換して、ナビゲーションバーで管理できます。
タスク化の手順:
- メールをタスクアイコンにドラッグ&ドロップ
- タスクの詳細を入力
- Ctrl + 4 でタスク一覧を確認
これで、メールベースのToDoリストが作れます。
連絡先へのアクセス
メールを書いている最中に、連絡先を確認したくなることもあります。
素早い確認方法:
- Ctrl + 3 で連絡先を開く
- 必要な情報を確認
- Ctrl + 1 でメールに戻る
電話番号や住所をコピーして、メールに貼り付けることもできます。
まとめ
Outlookナビゲーションバーは、各機能へ素早くアクセスするための重要なツールです。
この記事のポイント:
- 左サイドバーまたは下部バーに表示される
- メール、予定表、連絡先などをワンクリックで切り替え
- ショートカットキー(Ctrl + 数字)でさらに高速化
- 表示項目や順序を自分好みにカスタマイズ可能
- お気に入りフォルダーで頻繁に使うフォルダーへ素早くアクセス
初期設定のまま使うのではなく、自分の作業スタイルに合わせてカスタマイズすることが大切です。
よく使う機能を上部に配置し、使わない項目は非表示にすることで、作業効率が格段に向上します。
この記事を参考に、自分だけの使いやすいナビゲーションバーを作って、毎日の業務をもっと快適にしていきましょう!


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