「Outlookが英語表示になってしまった」「日本語に戻したい」「日本語入力がうまくいかない」そんな悩みはありませんか?
Outlookの日本語設定には、表示言語の変更、タイムゾーン設定、日本語入力の設定など、様々な項目があります。海外製のソフトウェアなので、初期設定が英語になっていることもあり、戸惑う方も多いでしょう。
今回は、Outlookを日本語環境で快適に使うための設定方法を、Windows版、Mac版、Web版、モバイル版それぞれについて詳しく解説します。この記事を読めば、Outlookを完全に日本語化して、快適に使えるようになりますよ!
Outlookの日本語設定の種類

主な設定項目
いくつかの異なる設定があります。
日本語関連の設定
- 表示言語(インターフェース言語)
- タイムゾーン設定
- 地域設定(日付・時刻の形式)
- 日本語入力の設定
- フォント設定
- スペルチェック言語
それぞれ別の設定項目です。
表示言語とは
メニューやボタンの言語です。
表示言語は、Outlookのメニュー、ボタン、設定項目などが表示される言語のことです。「ファイル」「編集」「表示」などの基本メニューから、エラーメッセージまで、すべてに影響します。
英語表示の例
- File, Edit, View, Help
日本語表示の例
- ファイル、編集、表示、ヘルプ
インターフェース全体の言語です。
タイムゾーンと地域設定
日時表示に影響します。
タイムゾーン
- メールの送受信時刻
- 予定表の時間
- 日本は「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」
地域設定
- 日付の形式:2025年11月10日 vs 11/10/2025
- 時刻の形式:24時間表示 vs AM/PM表示
- 週の開始曜日:日曜日 vs 月曜日
日本の習慣に合わせます。
Windows版Outlookの日本語設定
表示言語の変更方法
インターフェースを日本語にします。
手順(Microsoft 365版)
- Outlookを起動
- 「File(ファイル)」タブをクリック
- 「Options(オプション)」を選択
- 「Language(言語)」を選択
- 「Office display language(Office の表示言語)」セクション
- 「Add a language(言語の追加)」をクリック
- リストから「日本語」を選択
- 「Add(追加)」をクリック
- 日本語を選択して「Set as Preferred(優先に設定)」
- 「OK」をクリック
- Outlookを再起動
重要な注意
変更を反映するには、Outlookだけでなく、すべてのOfficeアプリを終了する必要があります。
言語パックのインストール
日本語が選択肢にない場合です。
インストール手順
- コントロールパネルを開く
- 「プログラムと機能」をクリック
- 「Microsoft Office」または「Microsoft 365」を選択
- 「変更」ボタンをクリック
- 「言語オプション」を選択
- 「言語の追加」で日本語を選択
- ダウンロードとインストール
- 完了後、Officeを再起動
または
- Microsoft 365管理ページにアクセス
- 「インストール」→「言語とインストール オプション」
- 日本語を選択してインストール
数百MB〜1GB程度のダウンロードが必要です。
タイムゾーンの設定
日本時間に合わせます。
手順
- 「ファイル」→「オプション」
- 「予定表」を選択
- 「タイム ゾーン」セクション
- 「タイム ゾーン」ドロップダウンをクリック
- 「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」を選択
- 「ラベル」に「日本標準時」など入力(任意)
- 「OK」をクリック
すぐに反映されます。
日付と時刻の形式
日本式の表示にします。
Windows設定での変更
- Windowsの「設定」を開く
- 「時刻と言語」をクリック
- 「地域」を選択
- 「国または地域」で「日本」を選択
- 「地域設定データ」で「日本語(日本)」を選択
Outlook内での確認
- 日付が「2025/11/10」や「2025年11月10日」形式に
- 曜日が「月曜日」など日本語で表示
日本語フォントの設定
読みやすいフォントにします。
新規メールのデフォルトフォント
- 「ファイル」→「オプション」
- 「メール」を選択
- 「メッセージの作成」セクション
- 「ひな形およびフォント」ボタンをクリック
- 「新しいメッセージ」の「フォント」をクリック
- 日本語フォントを選択:
- メイリオ(推奨)
- MS Pゴシック
- 游ゴシック
- サイズを10.5〜11ptに設定
- 「OK」→「OK」→「OK」
返信/転送メールのフォント
同じ画面で「返信または転送メッセージ」も設定します。
スペルチェック言語の設定
日本語文書の校正です。
手順
- 新規メールを作成
- 「校閲」タブをクリック
- 「言語」→「校正言語の設定」
- 「日本語」を選択
- 「既定に設定」をクリック
- 「OK」をクリック
日本語のスペルチェックが有効になります。
Mac版Outlookの日本語設定
表示言語の変更
Macでの設定方法です。
方法1:Outlook内での変更
- Outlookを起動
- メニューバーから「Outlook」→「環境設定」
- 「全般」をクリック
- 「言語」セクション
- 「日本語」を選択
- Outlookを再起動
方法2:macOS設定から
- Appleメニュー→「システム環境設定」
- 「言語と地域」をクリック
- 「優先する言語」で日本語を最上位に
- 必要に応じてOutlookを再起動
macOSの言語設定が優先されることがあります。
タイムゾーンの設定
Mac版での時刻設定です。
手順
- メニューバー「Outlook」→「環境設定」
- 「予定表」をクリック
- 「タイムゾーン」セクション
- 「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」を選択
- 環境設定を閉じる(自動保存)
または
macOS設定から
- システム環境設定→「日付と時刻」
- 「タイムゾーン」タブ
- 地図上で日本をクリック
- 「東京」を選択
フォント設定
Mac版でのフォント変更です。
手順
- 「Outlook」→「環境設定」
- 「フォント」をクリック
- 以下を設定:
- 新規メッセージ
- 返信/転送メッセージ
- テキスト形式
- 日本語フォントを選択:
- ヒラギノ角ゴ(推奨)
- メイリオ
- 游ゴシック
- サイズを10.5〜12ptに
- 環境設定を閉じる
Outlook on the web(ブラウザ版)の日本語設定

表示言語の変更
Web版での設定です。
手順
- Outlook.comまたはOffice 365にサインイン
- 右上の歯車アイコン(設定)をクリック
- 「すべてのOutlook設定を表示」
- 「全般」→「言語とタイム ゾーン」
- 「言語」ドロップダウンで「日本語」を選択
- 「保存」をクリック
- ページが自動的に更新される
すぐに日本語表示になります。
タイムゾーンの設定
Web版の時刻設定です。
手順
- 設定→「全般」→「言語とタイム ゾーン」
- 「タイム ゾーン」セクション
- 「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」を選択
- 「保存」をクリック
現在のタイム ゾーン
チェックボックスにチェックを入れると、現在地のタイムゾーンを自動検出します。
日付と時刻の形式
表示形式を日本式に。
手順
- 設定→「全般」→「言語とタイム ゾーン」
- 「日付の形式」で好みを選択:
- 2025/11/10
- 2025年11月10日
- 「時刻の形式」で選択:
- 24時間形式(推奨)
- 12時間形式(AM/PM)
- 「週の最初の曜日」を選択:
- 日曜日(日本の一般的な設定)
- 月曜日(ビジネスカレンダー)
- 「保存」をクリック
メッセージ形式とフォント
Web版のフォント設定です。
手順
- 設定→「メール」→「作成と返信」
- 「メッセージ形式」セクション
- 「既定のフォント」をクリック
- 日本語フォントを選択
- サイズを設定
- 「保存」をクリック
利用可能なフォント
- メイリオ
- MS Pゴシック
- Arial
- Calibri
ブラウザによって表示が異なることがあります。
モバイル版Outlookの日本語設定
iOS版(iPhone/iPad)の設定
iOSでの日本語設定です。
表示言語の変更
- iPhoneの「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「Outlook」をタップ
- 「言語」をタップ
- 「日本語」を選択
- Outlookアプリを再起動
または
Outlookアプリ内で:
- Outlookアプリを開く
- 左上のメニュー(三本線)をタップ
- 歯車アイコン(設定)をタップ
- アカウント名をタップ
- 「言語とタイム ゾーン」
- 「言語」で日本語を選択
Android版の設定
Androidでの設定方法です。
表示言語の変更
- Outlookアプリを開く
- 左上のメニューをタップ
- 設定(歯車アイコン)をタップ
- アカウントを選択
- 「言語とタイム ゾーン」
- 「言語」で日本語を選択
- アプリを再起動
Androidシステム言語
- Androidの「設定」を開く
- 「システム」→「言語と入力」
- 「言語」で日本語を最上位に
モバイル版のタイムゾーン
スマホでの時刻設定です。
手順(iOS/Android共通)
- Outlookアプリの設定を開く
- アカウントを選択
- 「言語とタイム ゾーン」
- 「タイム ゾーン」で日本を選択
- または「デバイスの設定を使用」にチェック
デバイスのタイムゾーンが正しければ、自動設定が便利です。
モバイル版の日付形式
表示形式の設定です。
手順
- アプリ設定→「言語とタイム ゾーン」
- 「日付形式」で日本式を選択
- 「時刻形式」で24時間を選択
デバイス設定に従う場合が多いです。
日本語入力の問題と対処法
Windows版での日本語入力
IMEの設定です。
日本語が入力できない場合
- 半角/全角キーを押す
- タスクバーのIMEアイコンを確認
- 「A」→「あ」に切り替わるか確認
Outlook特有の問題
- 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」
- 「編集オプション」セクション
- 「日本語入力システムの制御」を確認
- 「IME の日本語入力の制御を有効にする」にチェック
変換がおかしい場合
IME辞書の問題です。
対処法
- Microsoft IMEの設定を開く
- 「学習と辞書」
- 「学習情報の消去」
- または「ユーザー辞書ツール」で確認
予測変換の設定
- IME設定→「全般」
- 「予測入力」をオン
- 「候補の表示数」を調整
Mac版での日本語入力
Macの日本語IME設定です。
日本語入力の切り替え
- Command + スペースキー
- または Control + スペースキー
入力ソースの確認
- システム環境設定→「キーボード」
- 「入力ソース」タブ
- 「日本語 – ローマ字入力」があるか確認
- なければ「+」で追加
Web版での日本語入力
ブラウザでの入力です。
基本的にOSの標準IMEが使えます。
確認事項
- ブラウザ上でも半角/全角キーで切り替え
- Chrome、Edge、Firefoxで動作確認
- 拡張機能が干渉していないか確認
特別な設定は通常不要です。
よくある質問

Q1: 一部だけ英語表示が残る
A: 完全に日本語化するには言語パックが必要です。
対処法
- Office言語パックをインストール
- Windows Updateで最新版に
- すべてのOfficeアプリを終了して再起動
一部の機能は英語表記が残ることもあります。
Q2: 設定を変えても日本語にならない
A: いくつかの原因があります。
確認事項
- 言語パックがインストールされているか
- すべてのOfficeアプリを終了したか
- PCを再起動したか
- Microsoft 365のバージョンが最新か
企業環境の場合
管理者ポリシーで英語表示が強制されていることも。IT部門に確認しましょう。
Q3: 受信メールの日時が9時間ずれる
A: タイムゾーン設定の問題です。
対処法
- タイムゾーンを日本時間に設定
- Windowsのタイムゾーンも確認
- 自動時刻調整が有効か確認
送信者のタイムゾーンで表示されている場合もあります。
Q4: 予定表が日曜始まりになっている
A: 週の開始日を変更できます。
手順
- 「ファイル」→「オプション」→「予定表」
- 「週の最初の曜日」を変更
- 日曜日または月曜日を選択
- 「OK」をクリック
日本では日曜始まりが一般的です。
Q5: Mac版とWindows版で表示が違う
A: それぞれ独立して設定が必要です。
対処法
- 各デバイスで個別に設定
- クラウド同期されるのはメールデータのみ
- 表示設定はローカルに保存
両方を日本語設定しましょう。
トラブルシューティング
言語設定が保存されない
設定がリセットされる場合です。
原因
- Officeの破損
- ユーザープロファイルの問題
- 管理者ポリシーによる制限
対処法
- Officeの修復を実行
- Outlookプロファイルを再作成
- Windows Updateを実行
- 管理者に確認(企業環境)
日本語フォントが文字化けする
表示がおかしい場合です。
対処法
- 別の日本語フォントに変更
- Windowsフォントキャッシュをクリア:
- コマンドプロンプト(管理者)で実行:
net stop "Windows Font Cache Service"
del %windir%\system32\FNTCACHE.DAT
net start "Windows Font Cache Service"
- PC再起動
言語パックがインストールできない
ダウンロードエラーの対処です。
対処法
- インターネット接続を確認
- 十分な空き容量があるか確認(5GB以上推奨)
- Windowsファイアウォールを一時的に無効化
- 別の方法でインストール:
- Microsoft 365管理センターから
- オフラインインストーラーをダウンロード
複数言語環境での運用
バイリンガル設定
日英併用の場合です。
編集言語の追加
- 「ファイル」→「オプション」→「言語」
- 「編集言語の選択」セクション
- 「言語の追加」で英語も追加
- 両言語が有効になる
メリット
- 英語のスペルチェックも使える
- 英文メールも快適に作成
- 自動言語検出が働く
表示言語の切り替え
用途に応じて変更できます。
手順
- 複数の言語をインストール
- 「言語」設定で優先順位を変更
- Outlookを再起動
頻繁に切り替える場合は少し手間です。
海外とのメールでの注意
国際的なコミュニケーションです。
推奨設定
- タイムゾーンを明示
- 24時間形式を使用
- 日付は「2025-11-10」形式も検討
- フォントは相手環境を考慮
相手が読みやすい形式を心がけましょう。
まとめ:完全に日本語化して快適に使おう
Outlookの日本語設定は、いくつかの項目を正しく設定すれば完璧に日本語環境にできます。
設定の優先順位
必須設定
- 表示言語を日本語に
- タイムゾーンを日本時間に
- 日付・時刻形式を日本式に
推奨設定
- 日本語フォントの設定
- 週の開始日を日曜または月曜に
- スペルチェック言語を日本語に
各バージョンでの手順
Windows版
→ オプション→言語設定→言語パックインストール
Mac版
→ 環境設定→言語設定またはmacOSの言語設定
Web版
→ 設定→言語とタイムゾーン
モバイル版
→ アプリ設定またはデバイス設定
初めて設定する場合は、すべての項目を確認しましょう。
言語パックのインストールには時間がかかることがありますが、一度設定すれば継続して使えます。企業環境で設定できない場合は、IT管理者に相談してください。
この記事を参考に、Outlookを完全に日本語化して、快適なメール環境を整えてくださいね!

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