「さっきまで使えていたのに、急にWi-Fiが繋がらなくなった…」そんな経験はありませんか?
MacでWi-Fiに接続できないトラブルは、意外とよくある問題です。でも安心してください。多くの場合、簡単な対処法で解決できるんです。
今回は、MacのWi-Fi接続トラブルについて、症状別の原因から具体的な解決方法まで詳しく解説します。この記事を読めば、ネット接続の問題を自分で解決できるようになりますよ!
まず確認すべき基本事項

Wi-Fiがオンになっているか確認
当たり前のようですが、意外と見落としがちなポイントです。
確認手順
- 画面右上のメニューバーを見る
- Wi-Fiアイコン(扇形のマーク)をクリック
- 「Wi-Fi:入」になっているか確認
もし「Wi-Fi:切」になっていたら、クリックしてオンにしましょう。
機内モードになっていないか
機内モードがオンだと、すべてのワイヤレス通信が無効になります。
確認方法
- コントロールセンターを開く(メニューバーの右端)
- 飛行機マークのアイコンを探す
- オレンジ色になっていたら、クリックしてオフにする
旅行から帰ってきた後など、機内モードのままになっていることがあるので注意しましょう。
他のデバイスは繋がるか確認
問題の原因を切り分けるために重要なステップです。
チェックポイント
- スマートフォンはWi-Fiに繋がるか
- 家族の他のデバイスは正常か
- 有線LANは使えるか(可能な場合)
他のデバイスも繋がらない場合は、ルーター側の問題かもしれません。
ルーター(Wi-Fi本体)の問題と対処法
ルーターを再起動する
最も簡単で効果的な方法が、ルーターの再起動です。
再起動手順
- ルーターの電源を抜く
- 30秒ほど待つ
- 電源を入れ直す
- ランプが安定するまで2〜3分待つ
- Macで再接続を試す
これだけで解決することが非常に多いんです。
ルーターの設置場所を確認
Wi-Fiの電波は、障害物に弱い性質があります。
電波が届きにくい状況
- ルーターが遠すぎる
- 壁や床が多い部屋で使っている
- 電子レンジなどの家電が近くにある
- 水槽や金属製の家具が間にある
可能であれば、ルーターに近づいて接続を試してみましょう。
ファームウェアの更新を確認
ルーター自体のソフトウェアが古い可能性もあります。
更新方法
- ルーターの管理画面にアクセス(通常はブラウザから)
- ファームウェア更新の項目を探す
- 最新版があればインストール
メーカーのマニュアルを参照すると、具体的な手順が分かりますよ。
Mac側の基本的なトラブルシューティング
Wi-Fiをオフ・オンする
一番シンプルな対処法から試してみましょう。
手順
- メニューバーのWi-Fiアイコンをクリック
- 「Wi-Fi:切」を選択
- 10秒ほど待つ
- 再度クリックして「Wi-Fi:入」を選択
これだけで接続が回復することもあります。
Macを再起動する
システムの一時的な不具合は、再起動で解決することが多いです。
再起動方法
- Appleメニュー(画面左上)をクリック
- 「再起動」を選択
- 開いているファイルを保存
- 「再起動」ボタンをクリック
作業中のデータは必ず保存してから実行しましょう。
ネットワークの優先順位を確認
複数のWi-Fiネットワークが登録されていると、優先順位が問題になることがあります。
設定確認手順
- システム設定を開く
- 「ネットワーク」をクリック
- 左側のリストでWi-Fiを選択
- 「詳細」ボタンをクリック
- 優先ネットワークの順序を確認・変更
よく使うネットワークを一番上に移動させましょう。
ネットワーク設定のリセット方法
Wi-Fiネットワークを削除して再登録
保存されている接続情報が古くなっている可能性があります。
削除と再登録の手順
- システム設定の「ネットワーク」を開く
- Wi-Fiを選択して「詳細」をクリック
- 問題のあるネットワークを選択
- 「−(マイナス)」ボタンで削除
- 「OK」をクリック
- Wi-Fiアイコンから再度ネットワークを選択
- パスワードを入力して接続
パスワードは事前に確認しておきましょうね。
DNSサーバーを変更する
DNSの設定に問題がある場合、接続できても通信できないことがあります。
DNS設定の変更手順
- システム設定の「ネットワーク」を開く
- Wi-Fiを選択して「詳細」をクリック
- 「DNS」タブを選択
- 「+」ボタンをクリック
- Googleの公開DNS「8.8.8.8」を追加
- もう一度「+」で「8.8.4.4」を追加
- 「OK」をクリック
DNSを変更することで、接続が安定することがあります。
ネットワーク設定をリセット
上記の方法でダメなら、ネットワーク設定を完全にリセットします。
リセット手順
- システム設定の「ネットワーク」を開く
- 左下の「…」(三点リーダー)をクリック
- 「サービスの順序を設定」を選択
- Wi-Fiを選択して「−」ボタンで削除
- 「+」ボタンで新しいWi-Fiインターフェースを追加
- すべての設定をやり直す
この方法は最終手段として考えてください。
SMCとNVRAMのリセット

SMCリセットの実行方法
SMC(システム管理コントローラ)は、電源管理などを担当しています。
M1/M2/M3チップ搭載Macの場合
- Macをシャットダウン
- 30秒待つ
- 電源を入れる
M1以降のMacは、これだけでSMCがリセットされます。
Intel搭載Mac(ノート型)の場合
- Macをシャットダウン
- Shift + Control + Option + 電源ボタンを10秒間押し続ける
- すべてのキーを離す
- 電源ボタンを押してMacを起動
Intel搭載Mac(デスクトップ型)の場合
- Macをシャットダウン
- 電源コードを抜く
- 15秒待つ
- 電源コードを接続
- 5秒待ってから電源を入れる
機種によって手順が異なるので注意しましょう。
NVRAMリセットの実行方法
NVRAM(不揮発性RAM)には、Wi-Fi設定などが保存されています。
M1/M2/M3チップ搭載Macの場合
- Macをシャットダウン
- 電源を入れる
- すぐに Command + Option + P + R キーを押し続ける
- 約20秒間押し続ける(起動音が2回鳴る)
- キーを離す
Intel搭載Macの場合
- Macをシャットダウン
- 電源を入れる
- すぐに Command + Option + P + R キーを押し続ける
- Appleロゴが2回表示されるまで押し続ける
- キーを離す
リセット後は、一部の設定(時刻、音量など)が初期化されます。
セキュリティソフトの影響を確認
ファイアウォール設定を確認
セキュリティソフトがWi-Fi接続を妨げていることがあります。
ファイアウォール確認手順
- システム設定を開く
- 「ネットワーク」をクリック
- 「ファイアウォール」を選択
- 一時的にオフにして接続を試す
接続できたら、ファイアウォールの設定を見直しましょう。
サードパーティ製セキュリティソフト
ウイルス対策ソフトをインストールしている場合、一時的に無効化して試してみます。
確認ポイント
- セキュリティソフトを一時停止
- Wi-Fi接続を試す
- 接続できたらソフトの設定を調整
- 問題なければソフトを再度有効化
セキュリティソフトが原因なら、設定の見直しが必要です。
macOSのバージョン別の問題
最新のアップデートを確認
古いバージョンのmacOSには、Wi-Fi関連のバグがある場合があります。
アップデート確認手順
- Appleメニューから「システム設定」を開く
- 「一般」→「ソフトウェアアップデート」をクリック
- 利用可能なアップデートがあればインストール
アップデート後は必ず再起動しましょう。
ベータ版を使用している場合
ベータ版のmacOSを使っている場合、不具合が起こりやすいです。
対処法
- Appleのフィードバックアシスタントで報告
- 次のベータ版アップデートを待つ
- 安定版への戻し方を検討
ベータ版は実験的なバージョンなので、不具合は避けられません。
特定の症状別トラブルシューティング
Wi-Fiは繋がるがインターネットに接続できない
ルーターには接続できているのに、ネットが使えない状態です。
原因と対処法
- ISP(プロバイダ)の障害を確認(スマホのモバイル回線で調べる)
- モデムとルーターの両方を再起動
- DNS設定を変更してみる(8.8.8.8を使用)
- IPv6を無効化してみる
ISPの障害情報は、公式サイトやSNSで確認できます。
接続が頻繁に切れる
繋がるけど、すぐに切断されてしまう症状です。
考えられる原因
- 電波が弱い(距離が遠い、障害物が多い)
- 電波干渉(2.4GHz帯の混雑)
- ルーターの不具合
- Macのハードウェア問題
対処法
- ルーターに近づく
- 5GHz帯のWi-Fiに接続する
- チャンネルを変更する(ルーター設定)
- Wi-Fi中継器の導入を検討
安定した接続には、良好な電波環境が必要です。
パスワードが正しいのに接続できない
正しいパスワードを入力しているのにエラーが出る場合です。
試すべき対処法
- パスワードを再確認(大文字・小文字、全角・半角)
- ルーターを再起動
- Macでネットワークを削除して再登録
- ルーターのMACアドレスフィルタリング設定を確認
- ルーターの接続台数上限に達していないか確認
特にMACアドレスフィルタリングが有効だと、登録されていないデバイスは接続できません。
ハードウェアの問題を疑う場合

Wi-Fiハードウェアの診断
Macに内蔵されたWi-Fiモジュールに問題がある可能性もあります。
診断手順
- Optionキーを押しながらWi-Fiアイコンをクリック
- 「ワイヤレス診断を開く」を選択
- 画面の指示に従って診断を実行
- 結果を確認
問題が検出されたら、詳細なレポートを保存しておきましょう。
Apple Diagnosticsを実行
ハードウェア全般の診断ツールを使います。
実行方法
- Macをシャットダウン
- 電源を入れて、すぐにDキーを押し続ける
- 言語選択画面が表示されたら指を離す
- 診断が自動的に実行される
- 結果を確認
エラーコードが表示された場合は、Appleサポートに相談しましょう。
Appleサポートへの相談
自分で解決できない場合は、専門家に相談するのが安全です。
相談方法
- Apple公式サポートに電話
- Apple Storeでジーニアスバーの予約
- 認定修理プロバイダに持ち込む
特にAppleCare+に加入している場合は、積極的に利用しましょう。
よくある質問
Q1: Wi-Fiが突然遅くなったのはなぜ?
A: いくつかの原因が考えられます。
主な原因
- 多数のデバイスが同時接続している
- 近隣のWi-Fiと電波が干渉している
- ルーターが古くなっている
- ISPの速度制限がかかっている
速度測定サイトで実測値を確認してみましょう。
Q2: 5GHzと2.4GHzはどう使い分ける?
A: それぞれに特徴があります。
5GHz帯の特徴
- 速度が速い
- 電波干渉に強い
- 障害物に弱い(届く範囲が狭い)
2.4GHz帯の特徴
- 速度は5GHzより遅い
- 障害物に強い(届く範囲が広い)
- 他の機器と干渉しやすい
近くにいる時は5GHz、離れた部屋では2.4GHzがおすすめです。
Q3: 公共Wi-Fiに繋がらない時は?
A: 公共Wi-Fiには特有の制約があります。
確認ポイント
- ブラウザで認証ページが表示されるか確認
- 利用規約への同意が必要な場合がある
- 接続時間や台数に制限がある
- VPNをオフにする必要がある場合も
セキュリティ面でも、公共Wi-Fiでは重要な情報のやり取りは避けましょう。
Q4: Wi-Fiルーターの買い替え時期は?
A: 一般的に3〜5年が目安です。
買い替えを検討すべきサイン
- 頻繁に接続が切れる
- 速度が遅くなった
- 最新のWi-Fi規格に対応していない
- ファームウェア更新が提供されなくなった
特にWi-Fi 6(802.11ax)対応のルーターへの買い替えは、速度向上が期待できます。
まとめ:段階的に対処すれば必ず解決できる
MacのWi-Fi接続トラブルは、焦らず順番に対処していけば、ほとんどの場合解決できます。
対処法の優先順位
- 基本確認(Wi-Fiオン、機内モードオフ)
- ルーターの再起動
- Macの再起動
- ネットワーク設定の見直し
- SMC/NVRAMリセット
- ハードウェア診断
簡単な方法から順に試していくのがコツです。
多くの場合、ルーターとMacの再起動だけで問題が解決します。それでもダメなら、ネットワーク設定の見直しやリセットを試してみましょう。
どうしても解決しない時は、無理せずAppleサポートに相談することをおすすめします。大切なデータを守りながら、快適なネット環境を取り戻してくださいね!

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