「ゲームをもっと大画面で迫力満点に楽しみたい!」
「ウィンドウモードから全画面表示に切り替えたいけど、やり方が分からない…」
Steamでゲームを遊んでいると、こんな疑問を持つことがありますよね。
全画面表示(フルスクリーン)にすると、ゲームの世界に没入できるだけでなく、パフォーマンスが向上する場合もあります。でも、設定方法が分かりにくかったり、上手く全画面にならないトラブルも多いんです。
この記事では、Steamゲームを全画面表示にする方法を、初心者にも分かりやすく解説します。トラブルシューティングも含めて、あなたの環境に合った最適な設定が見つかるはずです。
全画面表示とは?3つの表示モードの違い

まず、ゲームの表示モードには主に3種類あることを知っておきましょう。
フルスクリーン(全画面表示)
画面全体を使ってゲームを表示するモードです。
メリット:
- 没入感が最大
- パフォーマンスが最も良い(FPSが高くなりやすい)
- 画面のちらつきが少ない
デメリット:
- 他のアプリに切り替えるのに時間がかかる
- Alt+Tabで切り替えるとゲームが一時停止することがある
- 解像度によっては表示が引き伸ばされる
ウィンドウモード
デスクトップ上の一つのウィンドウとしてゲームを表示するモード。
メリット:
- 他のアプリとの切り替えがスムーズ
- 作業しながらゲームできる
- サイズを自由に調整できる
デメリット:
- 画面が小さい
- パフォーマンスが落ちることがある
- 没入感が低い
ボーダーレスウィンドウ(仮想フルスクリーン)
フルスクリーンのように見えるけど、実際はウィンドウモードという中間的な表示方法。
メリット:
- 見た目は全画面なのに、Alt+Tabでの切り替えが速い
- マルチモニター環境で使いやすい
- ゲームがフリーズしにくい
デメリット:
- フルスクリーンよりパフォーマンスが少し落ちる
- 一部のゲームでは対応していない
- リフレッシュレート(画面の更新速度)が制限される場合がある
【方法1】ゲーム内設定で全画面表示に変更する
最も基本的な方法は、ゲーム内の設定メニューから変更することです。
一般的な手順
- ゲームを起動する
- メインメニューから「設定」または「オプション」を選択
- 「グラフィック」「ビデオ」「ディスプレイ」などの項目を探す
- 「表示モード」「ウィンドウモード」などの設定を見つける
- 「フルスクリーン」を選択して適用
表示モードの表記例
ゲームによって表記が異なりますが、以下のような選択肢があります:
- Fullscreen / フルスクリーン
- Windowed / ウィンドウ
- Borderless Windowed / ボーダーレスウィンドウ
- Windowed Fullscreen / ウィンドウ化フルスクリーン
注意点
設定を変更した後、ゲームの再起動が必要な場合があります。「適用」ボタンを押しても変わらない場合は、一度ゲームを終了してから再度起動してみましょう。
【方法2】ショートカットキーで素早く切り替え
多くのゲームでは、キーボードショートカットで表示モードを切り替えられます。
Alt + Enter キー
これが最も一般的なショートカットです。
ゲーム画面で「Alt」キーと「Enter」キーを同時に押すと、フルスクリーンとウィンドウモードが切り替わります。
F11 キー
一部のゲームでは、F11キーで全画面表示の切り替えができます。
実際の使い方
ゲームプレイ中に「あれ?全画面になってない」と気づいたら、すぐにAlt+Enterを試してみてください。多くの場合、これだけで解決しますよ。
【方法3】Steam起動オプションで強制的に全画面化
ゲーム内設定が見つからない、または設定しても反映されない場合は、Steam側から起動オプションを指定できます。
手順
- Steamライブラリを開く
- 全画面表示にしたいゲームを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「一般」タブの「起動オプション」欄に以下を入力
便利な起動オプション
全画面表示を強制:
-fullscreen
ウィンドウモードを強制:
-windowed
ボーダーレスウィンドウを強制:
-borderless
解像度を指定して全画面表示:
-fullscreen -w 1920 -h 1080
※ 1920と1080の部分は、あなたのモニターの解像度に合わせて変更してください
複数のオプションを組み合わせる
起動オプションは、スペースで区切って複数指定できます。
例:
-fullscreen -w 1920 -h 1080 -refresh 144
これは「1920×1080の解像度で全画面表示、リフレッシュレートは144Hz」という意味になります。
全画面表示できない時のトラブルシューティング
「設定したのに全画面にならない!」という場合の対処法をまとめました。
トラブル1:画面が真っ黒になる
原因:
解像度の設定がモニターに対応していない可能性があります。
対処法:
- 起動オプションで解像度を明示的に指定する
- モニターのネイティブ解像度(本来の解像度)に合わせる
- グラフィックドライバーを最新版に更新する
トラブル2:全画面にしても小さい画面で表示される
原因:
アスペクト比(画面の縦横比)が合っていない可能性があります。
対処法:
- ゲーム内設定で「アスペクト比を維持」のチェックを外す
- 解像度をモニターと同じに設定する
- グラフィック設定で「スケーリング」を確認する
トラブル3:全画面にすると動作が重くなる
原因:
フルスクリーンでは高い解像度で描画されるため、PCのスペックが追いついていない可能性があります。
対処法:
- 解像度を下げる(例:4K→フルHD)
- グラフィック設定を「低」に変更する
- ボーダーレスウィンドウモードを試す
トラブル4:Alt+Tabで戻れなくなる
原因:
フルスクリーンモードでは、画面切り替え時にグラフィックの再初期化が必要です。
対処法:
- ボーダーレスウィンドウモードに変更する
- Ctrl+Alt+Deleteでタスクマネージャーを開く
- ゲームを強制終了して再起動する
トラブル5:マルチモニター環境で別の画面に表示される
原因:
Windowsの設定で、メインディスプレイが正しく認識されていません。
対処法:
- Windowsの「設定」→「システム」→「ディスプレイ」を開く
- 使いたいモニターを「メインディスプレイにする」に設定
- ゲームを再起動する
解像度の設定とパフォーマンスの関係

全画面表示では、解像度の選択がとても重要です。
解像度とは?
解像度は、画面に表示されるピクセル(画素)の数のこと。「1920×1080」なら、横1920個、縦1080個のピクセルで画面を構成しているという意味です。
数字が大きいほど高画質ですが、その分PCへの負荷も高くなります。
主な解像度の種類
- HD(1280×720):古いモニターやノートPC向け
- フルHD(1920×1080):最も一般的な解像度
- WQHD(2560×1440):中〜高スペックPC向け
- 4K(3840×2160):高スペックPC向け
最適な解像度の選び方
基本的には、モニターのネイティブ解像度(本来の解像度)に合わせるのがベスト。ただし、ゲームが重い場合は一段階下げると快適に遊べます。
例えば、4Kモニターを使っていても、ゲームの設定をフルHD(1920×1080)にすれば、パフォーマンスが大幅に向上しますよ。
FPS(フレームレート)との関係
解像度を下げると、FPS(1秒間に表示される画像の枚数)が上がります。
滑らかな動きを求めるアクションゲームやFPSでは、解像度を下げてでもFPSを稼ぐのが定石です。目安として、60FPS以上を維持できる解像度を選びましょう。
マルチモニター環境での全画面表示のコツ
複数のモニターを使っている場合、全画面表示で困ることが多いです。
よくある問題
- ゲームを全画面にすると、他のモニターが使えなくなる
- カーソルが別の画面に移動してしまう
- 全画面中に別のウィンドウをクリックするとゲームが最小化される
解決策:ボーダーレスウィンドウを使う
マルチモニター環境では、ボーダーレスウィンドウが最適です。
メリット:
- 見た目は全画面
- 他のモニターも自由に操作できる
- ゲームが最小化されにくい
- 配信や録画をしながらプレイしやすい
Windowsの設定も確認
「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「マルチディスプレイ」で、「表示画面を拡張する」が選択されているか確認してください。
「複製」モードになっていると、正常に動作しない場合があります。
ボーダーレスウィンドウを強制的に使う方法
ゲームが公式でボーダーレスウィンドウに対応していなくても、外部ツールで実現できます。
Borderless Gaming(無料ツール)
Steamで無料配信されているツールです。
使い方:
- Steamで「Borderless Gaming」を検索してインストール
- ツールを起動する
- ゲームをウィンドウモードで起動
- Borderless Gamingの画面でゲームを選択
- 自動的にボーダーレスウィンドウ化される
注意点
一部のオンラインゲームでは、外部ツールの使用が禁止されている場合があります。使用前に利用規約を確認しましょう。
Windowsの設定で全画面表示を最適化
Windows側の設定も、全画面表示に影響します。
ゲームモードをオンにする
Windows 10/11には「ゲームモード」という機能があります。
設定方法:
- Windowsの「設定」を開く
- 「ゲーム」→「ゲームモード」を選択
- 「ゲームモード」をオンにする
この設定により、ゲームプレイ中はバックグラウンドのプロセスが抑制され、パフォーマンスが向上します。
全画面最適化を無効にする
Windows 10以降では、全画面最適化という機能が自動的に働きます。これが原因で問題が起きる場合も。
無効化する方法:
- ゲームの実行ファイル(.exe)を右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「互換性」タブを開く
- 「全画面最適化を無効にする」にチェック
- 「OK」で保存
※ Steamのゲームフォルダは通常「C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common」にあります
高DPI設定の変更
高解像度モニターを使っている場合、DPI設定が原因で表示がおかしくなることがあります。
設定方法:
- ゲームの実行ファイルを右クリック
- 「プロパティ」→「互換性」タブ
- 「高いDPIスケール動作を上書きする」にチェック
- ドロップダウンから「アプリケーション」を選択
グラフィックドライバーの設定を確認
NVIDIAやAMDのグラフィックカードを使っている場合、ドライバーの設定も重要です。
NVIDIAコントロールパネル
- デスクトップを右クリック→「NVIDIAコントロールパネル」を開く
- 「3D設定の管理」を選択
- 「プログラム設定」タブでゲームを選択
- 以下の設定を確認:
- 優先するリフレッシュレート:「最高」
- 電源管理モード:「パフォーマンス最大化を優先」
- 垂直同期:お好みで設定
AMD Radeon Software
- デスクトップを右クリック→「AMD Radeon Software」を開く
- 「ゲーム」タブを選択
- 該当のゲームを選び、「グラフィック」設定を調整
- 「Radeon Enhanced Sync」をオンにすると、画面のちらつきが減ります
ドライバーの更新
グラフィックドライバーが古いと、全画面表示で問題が起きやすくなります。
定期的に最新版に更新しましょう。NVIDIAなら「GeForce Experience」、AMDなら「AMD Software」から簡単に更新できます。
よくある質問
Q: 全画面表示とウィンドウモード、どちらがパフォーマンスが良い?
A: 一般的にフルスクリーンのほうが高パフォーマンスです。ただし、最近のゲームではボーダーレスウィンドウでも大きな差はなくなってきています。
Q: 全画面表示中にブラウザやDiscordを見たい
A: ボーダーレスウィンドウモードに切り替えることをおすすめします。Alt+Tabでの切り替えがスムーズになりますよ。
Q: 解像度を変更すると、デスクトップのアイコンがずれる
A: フルスクリーンモードでは、ゲーム終了時に解像度が戻らないことがあります。ボーダーレスウィンドウを使うか、デスクトップで右クリック→「アイコンの自動整列」をオンにすると良いでしょう。
Q: ノートPCでも全画面表示できる?
A: もちろん可能です。ただし、ノートPCは画面が小さいため、ウィンドウモードでも十分楽しめる場合があります。バッテリー節約のためにも、状況に応じて使い分けましょう。
Q: 全画面表示中にSteamオーバーレイが表示されない
A: Steamの設定で「ゲーム中にSteamオーバーレイを有効にする」がオンになっているか確認してください。また、一部のゲームではオーバーレイに対応していない場合があります。
まとめ
Steamゲームの全画面表示について解説しました。
重要ポイント:
- 表示モードは「フルスクリーン」「ウィンドウ」「ボーダーレスウィンドウ」の3種類
- ゲーム内設定、Alt+Enter、Steam起動オプションで変更可能
- マルチモニター環境ではボーダーレスウィンドウがおすすめ
- 解像度とパフォーマンスのバランスを考えて設定しよう
- トラブル時はWindowsの設定やグラフィックドライバーも確認
あなたのプレイ環境に合わせて、最適な表示モードを見つけてくださいね。
全画面でゲームの世界に没入して、より楽しいゲーム体験を!

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