Outlookでメールを受信すると、「ポーン」という通知音が鳴りますよね。でも「この音、なんだか味気ない」「もっと目立つ音にしたい」「逆に静かな音にしたい」と思ったことはありませんか?
実は、Outlookの通知音は簡単に変更できます。Windowsの標準音から選ぶこともできますし、自分で用意した音声ファイルを使うこともできるんです。
さらに、特定の送信者からのメールだけ特別な音を鳴らしたり、VIPメールだけ通知したりといった細かい設定も可能なんですよ。通知のオン・オフ、ポップアップ表示、バナー通知など、自分の作業スタイルに合わせてカスタマイズできます。
この記事では、Outlookの通知音の変更方法から、通知設定全般、トラブルシューティングまで、詳しく解説していきます。
Outlookの通知音の基本
まずは通知の仕組みを理解しましょう。
通知音とは?
Outlookの通知音は、新しいメールが受信された時に再生される音です。
デフォルトでは「New Mail Notification.wav」という音声ファイルが使用されています。これはWindowsのシステム音の一つで、多くのユーザーが聞き慣れた「ポーン」という音なんです。
通知の種類
Outlookには、音以外にも複数の通知方法があります。
サウンド(音)
新着メールがあると音が鳴ります。
音量や音の種類を変更できるのが特徴ですね。
デスクトップアラート(ポップアップ)
画面の右下に、小さなウィンドウが表示されます。
送信者名、件名、本文の一部が確認できるので便利なんです。
タスクバー通知
タスクバーのOutlookアイコンに、未読メール数が表示されます。
音が鳴らなくても、視覚的に新着メールが分かるんですよ。
Windowsアクションセンター
Windows 10/11のアクションセンターに通知が表示されます。
後からまとめて確認できるので、作業の邪魔になりません。
Windows版Outlookで通知音を変更する方法
デスクトップ版の設定手順です。
Windowsシステム音から選ぶ方法
Outlookの通知音は、Windowsのサウンド設定から変更します。
ステップ1:Windowsのサウンド設定を開く
Windows 10/11の場合、以下の方法でアクセスできます。
方法A:スタートメニューから
- スタートボタンをクリック
- 「設定」を開く
- 「システム」→「サウンド」を選択
- 「サウンドの詳細設定」をクリック
方法B:コントロールパネルから
- コントロールパネルを開く
- 「ハードウェアとサウンド」→「サウンド」を選択
方法C:検索から
- タスクバーの検索ボックスに「サウンド」と入力
- 「システムサウンドの変更」を選択
どの方法でも、「サウンド」設定ウィンドウが開きます。
ステップ2:プログラムイベントからOutlookを探す
「サウンド」タブを選択して、「プログラム イベント」の一覧をスクロールします。
「Microsoft Outlook」という項目があるので、その中から以下を探してください。
- 新着メールの通知: 通常のメール受信時の音
- 新着メール通知(重要度:高): 重要度が高いメールの音
- 新着メール通知(重要度:低): 重要度が低いメールの音
- デスクトップアラート: ポップアップ表示時の音
ステップ3:音を選択
変更したいイベント(例: 新着メールの通知)をクリックします。
下部の「サウンド」ドロップダウンメニューから、好きな音を選択してください。
Windows標準の音一覧
- Windows 通知音.wav
- Windows バックグラウンド.wav
- Windows バルーン.wav
- Windows 情報バー.wav
- chimes.wav
- chord.wav
- ding.wav
- notify.wav
など、たくさんの音が用意されています。
ステップ4:音を試聴
「テスト」ボタンをクリックすると、選択した音が再生されます。
気に入った音が見つかるまで、いろいろ試してみてくださいね。
ステップ5:適用と保存
気に入った音が決まったら、「適用」ボタンをクリックします。
最後に「OK」をクリックして、設定ウィンドウを閉じてください。これで次回から、新しい音が再生されるようになります。
カスタム音声ファイルを使う方法
自分で用意した音声ファイルを通知音にすることもできます。
ステップ1:音声ファイルを準備
使いたい音声ファイルを用意します。
対応フォーマットは「.wav」形式です。MP3やM4Aは使えないので、変換ツールでWAV形式に変換してください。
おすすめの音声ファイル入手先
- 効果音ラボ(日本語サイト)
- Freesound.org(英語サイト)
- 自分で録音したオリジナル音声
著作権に注意して、商用利用可能なものを選びましょう。
ステップ2:音声ファイルを配置
カスタム音声ファイルは、Windowsの標準サウンドフォルダに置くと便利です。
推奨フォルダ: C:\Windows\Media
または、任意の場所に保存しておいて、後で参照することもできます。
ステップ3:サウンド設定で参照
前述の手順で「サウンド」設定を開きます。
「新着メールの通知」を選択したら、「サウンド」ドロップダウンの下にある「参照」ボタンをクリックしてください。
ステップ4:音声ファイルを選択
エクスプローラーが開くので、用意した音声ファイルを選択します。
「開く」をクリックすると、そのファイルが通知音として登録されるんです。
ステップ5:テストして適用
「テスト」ボタンで音を確認してから、「適用」→「OK」で保存してください。
自分だけのオリジナル通知音が完成しましたね!
Outlook内での通知設定
Outlook側でも通知の詳細を設定できます。
通知のオン・オフ設定
ステップ1:Outlookオプションを開く
Outlookを起動して、「ファイル」タブをクリックします。
左側のメニューから「オプション」を選択してください。
ステップ2:メールタブを選択
「Outlookのオプション」ウィンドウが開いたら、左側のメニューから「メール」を選択します。
右側に、メールに関する各種設定が表示されるはずです。
ステップ3:メッセージ受信の設定
「メッセージ受信」というセクションを探してください。
以下のチェックボックスがあります。
- 音で知らせる: 新着メール時に音を鳴らす
- デスクトップ通知を表示する: ポップアップを表示
- マウスポインターを変更する: カーソルの形が一時的に変わる
- タスクバーに封筒のアイコンを表示する: タスクバーに通知
ステップ4:必要なものだけチェック
自分の好みに応じて、チェックを入れたり外したりします。
例えば、音は鳴らしたいけどポップアップは邪魔、という場合は「音で知らせる」だけチェックを入れればいいんです。
ステップ5:保存
「OK」ボタンをクリックして設定を保存します。
すぐに設定が反映されますよ。
デスクトップアラートのカスタマイズ
ポップアップ通知の表示時間や透明度を調整できます。
設定方法
- 前述の「メール」オプション画面で「デスクトップ通知を表示する」の近くにある「デスクトップ通知の設定」ボタンをクリック
- 「継続時間」スライダーで表示時間を調整(短い〜長い)
- 「透明度」スライダーで不透明度を調整
- プレビュー画面で確認しながら調整
- 「OK」で保存
自分の作業スタイルに合わせて、邪魔にならない設定を見つけましょう。
特定の送信者だけ通知音を変える方法
VIPメールだけ特別な音を鳴らす設定です。
ルールと仕分け機能の活用
Outlookのルール機能を使えば、条件に応じて異なる通知音を設定できます。
基本的な考え方
残念ながら、Outlookのルール機能では直接「特定の音を鳴らす」という設定はできません。
ただし、特定の送信者からのメールを特定のフォルダに移動させ、そのフォルダを監視する別のアプリや仕組みを使うことで、実質的に同じ効果が得られます。
より実用的な代替案
重要度を設定して音を変える
特定の送信者からのメールに「重要度:高」を自動設定するルールを作れば、前述の「新着メール通知(重要度:高)」の音が鳴ります。
手順
- 「ホーム」タブ→「ルール」→「仕訳ルールと通知の管理」
- 「新しい仕訳ルール」をクリック
- 「受信メッセージにルールを適用する」を選択
- 条件: 「差出人が特定のユーザーまたはパブリックグループである」を選択
- 差出人を指定
- アクション: 「重要度を設定する」を選択し、「重要度:高」に設定
- ルール名を付けて完了
これで、指定した送信者からのメールには、重要度の高いメール用の通知音が鳴るんです。
通知音が鳴らない時のトラブルシューティング
音が出ない場合の対処法です。
Windows側の確認
音量設定のチェック
タスクバーのスピーカーアイコンを右クリックして、「音量ミキサーを開く」を選択します。
「システムサウンド」の音量がミュートになっていないか、極端に小さくなっていないか確認してください。
サウンドデバイスの確認
複数のオーディオデバイスが接続されている場合、出力先が間違っている可能性があります。
「設定」→「システム」→「サウンド」で、正しいスピーカーやヘッドフォンが選択されているか確認しましょう。
サウンド設定の再確認
前述のサウンド設定で、「新着メールの通知」に音が割り当てられているか確認します。
「(なし)」になっていると、音は鳴りません。
Outlook側の確認
通知設定の確認
Outlookのオプション→「メール」で、「音で知らせる」にチェックが入っているか確認してください。
チェックが外れていると、Windowsの設定に関係なく音は鳴りません。
プロファイルの再作成
Outlookのプロファイルが破損していると、通知が機能しないことがあります。
「コントロールパネル」→「メール(Microsoft Outlook)」から、新しいプロファイルを作成して試してみてください。
その他の原因
フォーカスアシスト機能
Windows 10/11の「フォーカスアシスト」がオンになっていると、通知が抑制されます。
「設定」→「システム」→「フォーカスアシスト」で「オフ」に設定するか、Outlookを優先リストに追加してください。
プレゼンテーションモード
プレゼンテーション中は、通知が自動的にオフになります。
プレゼンテーションモードを終了すれば、通知が再開されますよ。
Outlookの再起動
シンプルですが、Outlookを完全に終了して再起動すると解決することもあります。
タスクマネージャーで、Outlookのプロセスが完全に終了しているか確認してから、再起動してください。
Outlook on the web(Outlook Web版)の通知設定
ブラウザ版の通知設定です。
Web版の通知機能
Outlook on the webでも、デスクトップ通知を受け取ることができます。
ただし、音の種類を変更する機能はなく、ブラウザのデフォルト通知音が使用されます。
通知の有効化
ステップ1:設定を開く
Outlook on the webにログインして、右上の歯車アイコン(設定)をクリックします。
「すべてのOutlook設定を表示」を選択してください。
ステップ2:通知設定
「全般」→「通知」を選択します。
通知に関する設定項目が表示されるはずです。
ステップ3:デスクトップ通知を有効化
「デスクトップ通知を表示する」をオンにします。
ブラウザが通知の許可を求めるダイアログを表示したら、「許可」をクリックしてください。
ステップ4:詳細設定
どのメールで通知を受け取るか選択できます。
- すべてのメール
- 優先受信トレイのメールのみ
- 特定のフォルダのメールのみ
自分の使い方に合わせて設定しましょう。
ブラウザ別の注意点
Chrome
Chrome側の通知設定で、Outlookが許可されているか確認してください。
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「サイトの設定」→「通知」で確認できます。
Edge
Edgeも同様に、「設定」→「Cookieとサイトのアクセス許可」→「通知」でOutlookを許可します。
Firefox
Firefoxの場合、アドレスバーの左側にある情報アイコンをクリックして、「通知」を「許可」に設定してください。
Outlookモバイルアプリの通知設定
スマートフォンでの通知設定です。
iOS版Outlookアプリ
通知の有効化
- iPhoneの「設定」アプリを開く
- 「通知」をタップ
- アプリ一覧から「Outlook」を選択
- 「通知を許可」をオンにする
通知スタイルの選択
- バナー: 画面上部に一時的に表示
- ロック画面: ロック画面に表示
- サウンド: 通知音を鳴らす
- バッジ: アプリアイコンに未読数を表示
必要なものだけオンにしましょう。
Outlook側の設定
Outlookアプリ内でも設定できます。
- Outlookアプリを開く
- 左上のメニュー→設定アイコン
- 「通知」をタップ
- 「フォーカス受信トレイ」や「すべてのメール」など、通知対象を選択
重要なメールだけ通知を受け取りたい場合は、「フォーカス受信トレイ」のみに設定すると便利ですよ。
Android版Outlookアプリ
通知の有効化
- Androidの「設定」を開く
- 「アプリと通知」→「Outlook」を選択
- 「通知」をタップ
- 通知カテゴリごとにオン・オフを設定
通知音の変更
Androidでは、通知音をアプリごとに変更できます。
- 前述の通知設定画面で、変更したいカテゴリ(例:「新着メール」)をタップ
- 「サウンド」をタップ
- 好きな音を選択
デフォルトの通知音だけでなく、端末に保存されている音楽ファイルも選択できるんです。
通知音を一時的にオフにする方法
集中したい時の設定です。
Windowsのフォーカスアシスト
Windows 10/11には、通知を一時的に抑制する「フォーカスアシスト」機能があります。
使い方
- アクションセンター(タスクバー右端のアイコン)を開く
- 「フォーカスアシスト」をクリック
- 以下から選択
- オフ: すべての通知を受け取る
- 優先順位のみ: 重要な通知のみ
- アラームのみ: アラーム以外すべてオフ
会議中や集中作業中は、「アラームのみ」に設定すると邪魔されません。
Outlookの「応答不可」モード
Outlook側でも、一時的に通知をオフにできます。
設定方法
残念ながら、Outlookには直接的な「通知一時停止」機能はありません。
ただし、「自動応答(不在時の自動応答)」を設定すると、相手に不在を伝えつつ、自分は通知を気にせず作業できます。
代替案: メールのみオフライン作業
「送受信」タブ→「オフライン作業」をクリックすると、メールの送受信が停止されます。
通知も来なくなるので、集中したい時に便利ですよ。終わったら再度クリックして、オンラインに戻してください。
通知音の選び方とおすすめ
どんな音を選ぶべきか考えましょう。
仕事用とプライベート用で使い分け
仕事用: 控えめで落ち着いた音
オフィスで使う場合、大きすぎる音や派手な音は避けましょう。
- notify.wav: シンプルで控えめ
- chimes.wav: 上品で穏やか
- Windows 情報バー.wav: 短くて邪魔にならない
周囲の人に迷惑をかけない音がベストですね。
プライベート用: 個性的で楽しい音
自宅で使う場合は、好きな音を自由に選べます。
- 効果音サイトからダウンロード
- お気に入りの曲の一部を切り出し
- アニメやゲームのサウンドエフェクト
ただし、著作権には注意してくださいね。
音の長さと音量
長さは2秒以内が理想
長すぎる通知音は、作業の邪魔になります。
1〜2秒程度の短い音がおすすめです。
音量は適度に
大きすぎると驚いてしまいますし、小さすぎると気づきません。
テスト機能で実際に聞いてみて、ちょうどいい音量の音を選びましょう。
周波数も考慮
高音は耳障りになりやすいですが、低音は聞き取りにくいことがあります。
中音域の音が、多くの環境で聞き取りやすいですよ。
ビジネスマナーとしての通知設定
職場での配慮です。
オフィスでの通知音マナー
音量を控えめに
オープンオフィスでは、通知音が周囲の人の集中力を削ぎます。
音量を小さくするか、ヘッドフォンを使いましょう。
会議中は必ずオフ
会議やプレゼンテーション中は、通知音が鳴らないようにしてください。
フォーカスアシストや、Outlookのオフライン作業を活用すると良いですね。
派手な音は避ける
アニメやゲームの音、大音量の音楽などは、職場では不適切です。
Windowsの標準音から、シンプルなものを選びましょう。
リモートワークでの注意
在宅勤務の場合でも、Web会議中は通知をオフにしてください。
画面共有中に通知が表示されると、プライバシーの問題にもなりますよ。
よくある質問
疑問を解消しましょう。
Q1: 通知音を完全にオフにできますか?
A: できます。Outlookのオプション→「メール」で「音で知らせる」のチェックを外してください。
または、Windowsのサウンド設定で「新着メールの通知」を「(なし)」に設定する方法もあります。
Q2: 音声ファイルはどこに保存すればいいですか?
A: C:\Windows\Mediaに保存すると、サウンド設定で選びやすくなります。
ただし、任意の場所に保存して「参照」ボタンから選択することもできますよ。
Q3: MP3ファイルは使えますか?
A: いいえ、Outlookの通知音に使えるのは.wav形式のみです。
フリーソフトの音声変換ツールで、MP3をWAVに変換してから使ってください。
Q4: VIPメールだけ特別な音を鳴らせますか?
A: 直接的な機能はありませんが、ルール機能で重要度を設定することで、実質的に可能です。
重要度の高いメール用に、別の音を設定しておきましょう。
Q5: 通知音の音量だけを変更できますか?
A: Outlookの通知音の音量は、Windowsの「システム音」と連動しています。
音量ミキサーで「システムサウンド」の音量を調整すれば、通知音だけの音量を変えられますよ。
Q6: 複数のメールアカウントで別々の音を設定できますか?
A: デフォルトではできませんが、ルール機能を使えば可能です。
アカウントごとに異なるフォルダに振り分けて、重要度を変えることで、実質的に別の音を鳴らせます。
まとめ:自分に合った通知設定で快適なメール環境を
Outlookの通知音は、Windowsのサウンド設定から簡単に変更できます。
標準の音から選ぶこともできますし、自分で用意したカスタム音声を使うこともできるんです。通知のオン・オフ、ポップアップの表示時間など、細かい設定も可能です。
この記事のポイント
- 通知音はWindowsのサウンド設定から変更する
- カスタム音声はWAV形式で準備する
- Outlook側で通知のオン・オフを詳細に設定できる
- 重要度を使えばVIPメールに特別な音を設定可能
- フォーカスアシストで一時的に通知をオフにできる
- オフィスでは控えめな音を選ぶのがマナー
- 通知が鳴らない時は音量設定とデバイスを確認
- Web版やモバイルアプリも通知設定が可能
自分の作業スタイルや環境に合わせて、最適な通知設定を見つけてください。適切な通知音と設定で、メールの見逃しを防ぎつつ、集中力も保てる快適な環境を実現できますよ!

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