Steamでゲームをたくさんインストールしていると、あっという間にCドライブの容量がいっぱいになってしまいますよね。「新しいゲームをダウンロードしたいのに、容量が足りない!」という経験、ありませんか?
実は、Steamのダウンロード先は簡単に変更できるんです。別のドライブにインストール先を追加したり、すでにインストールしたゲームを移動させたりする機能が標準で用意されています。
この記事では、Steamのダウンロード先の確認方法から変更手順、既存ゲームの移動方法、SSDとHDDの使い分けまで、詳しく解説していきます。容量不足の悩みから解放されて、快適にゲームを楽しみましょう!
Steamのデフォルトダウンロード先
まずは初期設定を確認しましょう。
標準のインストール場所
Steamを初めてインストールした時、デフォルトでは以下の場所にゲームがダウンロードされます。
Windows版Steam
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common
「C:」はシステムドライブ(Windowsがインストールされているドライブ)で、多くの場合、容量が限られているんです。
steamappsフォルダの役割
「steamapps」フォルダには、ゲーム本体だけでなく、以下のデータも保存されています。
- ゲームの実行ファイル(commonフォルダ内)
- ゲームの設定ファイル(manifestファイル)
- ダウンロード中の一時データ(downloadingフォルダ)
- ワークショップコンテンツ(workshopフォルダ)
このフォルダ全体が数百GBになることも珍しくありません。
容量不足になりやすい理由
最近のAAAタイトル(大作ゲーム)は、1本で100GB以上の容量を使うことも多いです。
Call of Duty: Modern Warfareは200GB以上、Red Dead Redemption 2は150GB以上と、どんどん大容量化しているんですよ。Cドライブが256GBのSSDだった場合、数本インストールするだけでいっぱいになってしまいますね。
現在のダウンロード先を確認する方法
まずは設定を見てみましょう。
Steam設定からの確認
ステップ1:Steam設定を開く
Steamクライアントの左上にある「Steam」メニューをクリックして、「設定」を選択します。
設定ウィンドウが開くはずです。
ステップ2:ストレージタブを選択
左側のメニューから「ストレージ」を選択してください。
ここに、現在設定されているすべてのダウンロード先が表示されます。
ステップ3:ドライブ情報の確認
各ドライブについて、以下の情報が表示されます。
- ドライブのパス(場所)
- 使用済み容量
- 空き容量
- インストールされているゲームの数
デフォルトのダウンロード先には、星マークが付いているんです。
個別ゲームのインストール場所を確認
特定のゲームがどこにインストールされているか確認する方法もあります。
方法1:プロパティから確認
Steamライブラリでゲームを右クリック→「管理」→「ローカルファイルを閲覧」を選択すると、エクスプローラーでゲームフォルダが開きます。
アドレスバーを見れば、正確なパスが分かりますよ。
方法2:プロパティのインストール先タブ
ゲームを右クリック→「プロパティ」→「インストール済みのファイル」タブで、インストールフォルダのパスが表示されます。
新しいダウンロード先(ライブラリフォルダ)を追加する方法
別のドライブにゲームをインストールできるようにしましょう。
前提条件の確認
新しいドライブにライブラリを追加する前に、以下を確認してください。
- 十分な空き容量がある(最低でも100GB以上推奨)
- NTFSファイルシステムでフォーマットされている
- 外付けドライブの場合、常時接続できる
USBメモリやネットワークドライブは推奨されません。
新しいライブラリフォルダの追加手順
ステップ1:Steam設定を開く
「Steam」メニュー→「設定」→「ストレージ」と進みます。
既存のライブラリが一覧表示されているはずです。
ステップ2:ドライブを追加
画面右上の「+」ボタン、または「ストレージを追加」ボタンをクリックします。
ドライブ選択画面が表示されますよ。
ステップ3:ドライブとフォルダを選択
ドロップダウンメニューから、ゲームをインストールしたいドライブを選択してください。
例えば、Dドライブに追加する場合は「D:」を選択します。フォルダ名は自動的に「SteamLibrary」が提案されますが、変更することもできるんです。
ステップ4:フォルダを作成して追加
「追加」または「選択」ボタンをクリックすると、新しいライブラリフォルダが作成されます。
数秒で完了し、ストレージ一覧に新しいドライブが表示されるはずです。
作成される新しいフォルダ構造
新しいライブラリフォルダには、以下のような構造が自動的に作成されます。
D:\SteamLibrary\
├─ steamapps\
│ ├─ common\ (ゲーム本体)
│ ├─ downloading\ (ダウンロード中のデータ)
│ └─ workshop\ (ワークショップコンテンツ)
└─ config\
元のSteam本体はCドライブに残ったまま、ゲームだけを別ドライブにインストールできるんですよ。
新規ゲームのダウンロード先を指定する方法
追加したライブラリにゲームをインストールしましょう。
ダウンロード時にインストール先を選択
ステップ1:ゲームをダウンロード開始
Steamストアでゲームを購入するか、ライブラリからインストールボタンをクリックします。
インストール確認画面が表示されるはずです。
ステップ2:インストール先を選択
確認画面に「インストール先を選択」または「フォルダを選択」というドロップダウンメニューがあります。
ここで、追加したライブラリフォルダを選択してください。各ドライブの空き容量も表示されるので、判断しやすいですね。
ステップ3:インストール開始
「次へ」または「インストール」ボタンをクリックすると、選択したドライブにダウンロードが始まります。
間違えて別のドライブを選んでしまっても、後から移動できるので安心してください。
デフォルトのインストール先を変更
毎回選択するのが面倒な場合、デフォルトのライブラリを変更できます。
「設定」→「ストレージ」で、優先したいドライブを右クリックして「デフォルトのインストール先にする」を選択します。
星マークが移動し、次回から自動的にそのドライブが選択されるようになるんです。
インストール済みゲームを別のドライブに移動する方法
既存のゲームも簡単に移動できます。
Steam標準機能での移動(おすすめ)
ステップ1:ゲームのプロパティを開く
Steamライブラリで移動したいゲームを右クリックして、「プロパティ」を選択します。
プロパティウィンドウが開きます。
ステップ2:インストール済みのファイルタブを開く
左側のメニューから「インストール済みのファイル」を選択してください。
ここに移動機能があります。
ステップ3:移動ボタンをクリック
「移動」または「インストールフォルダを移動」ボタンをクリックします。
移動先のドライブを選択する画面が表示されるはずです。
ステップ4:移動先を選択
追加しておいたライブラリフォルダの中から、移動先を選択します。
「フォルダを移動」ボタンをクリックすると、ゲームの移動が開始されるんです。
ステップ5:移動完了を待つ
ゲームのサイズによっては、数分から数十分かかることがあります。
大容量ゲームの場合、同じディスク内の移動でも時間がかかるので、気長に待ちましょう。移動中もSteamは使用できますが、対象のゲームは起動できません。
移動時の注意点
- 移動中はゲームを起動できない
- 十分な空き容量が移動先にあることを確認
- 移動中にキャンセルすると、再ダウンロードが必要になる可能性がある
- セーブデータは通常、別の場所にあるので移動されない
セーブデータは「C:\Users[ユーザー名]\Documents」や「AppData」フォルダに保存されることが多いですね。
手動でゲームを移動する方法(上級者向け)
Steam機能を使わない方法もあります。
手動移動の手順
ステップ1:ゲームをアンインストールせずにフォルダをコピー
元のライブラリフォルダから、ゲームフォルダ全体をコピーします。
例えば、「C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common[ゲーム名]」を「D:\SteamLibrary\steamapps\common\」にコピーしてください。
ステップ2:manifestファイルもコピー
ゲームフォルダだけでなく、steamappsフォルダ直下にある「appmanifest_[数字].acf」ファイルもコピーします。
この数字はゲームのApp IDで、ゲームごとに異なるんです。
ステップ3:元のフォルダを削除
コピーが完了し、正常に動作することを確認したら、元のフォルダを削除します。
削除前にバックアップを取っておくと安心ですね。
ステップ4:Steamでライブラリフォルダを再スキャン
Steamを再起動すると、自動的に新しい場所のゲームを認識します。
認識されない場合、「設定」→「ストレージ」から手動で再スキャンできますよ。
手動移動のリスク
この方法は、Steam標準機能よりもリスクが高いです。
- ファイルのコピーミスでゲームが起動しなくなる
- manifestファイルを忘れるとSteamが認識しない
- 手順を間違えると再ダウンロードが必要
特別な理由がない限り、Steam標準の移動機能を使うことを強くおすすめします。
SSDとHDDの使い分け戦略
パフォーマンスと容量のバランスを考えましょう。
SSDにインストールすべきゲーム
以下のようなゲームは、読み込み速度が重要なのでSSDに入れるのがおすすめです。
オープンワールドゲーム
- Cyberpunk 2077
- The Witcher 3
- Red Dead Redemption 2
- Elden Ring
頻繁にデータを読み込むため、HDDだとロード時間が長くなるんです。
マルチプレイヤーゲーム
- Counter-Strike 2
- Apex Legends
- VALORANT
- League of Legends
マッチ開始前のロード時間が他のプレイヤーを待たせることがあるので、SSD推奨ですね。
起動頻度が高いゲーム
毎日プレイするゲームは、SSDに置いておくと快適です。
HDDでも問題ないゲーム
以下のようなゲームは、HDDでも十分楽しめます。
ターン制やパズルゲーム
- Civilization VI
- XCOM 2
- Portal 2
リアルタイムの読み込みが少ないので、HDDでも快適にプレイできますよ。
たまにしかプレイしないゲーム
クリア済みのゲームや、たまに遊ぶ程度のゲームはHDDに移動させましょう。
プレイしたくなったら、SSDに戻せばいいだけです。
古いゲーム
2010年代前半以前のゲームは、もともとHDDを前提に設計されています。
SSDの恩恵が少ないので、HDDで十分ですね。
容量の目安
一般的な使い分けの例です。
- 512GB SSD: よく遊ぶゲーム5〜10本
- 1TB SSD: よく遊ぶゲーム10〜20本
- 2TB HDD: たまに遊ぶゲーム20〜50本
自分のプレイスタイルに合わせて、柔軟に移動させるのがコツですよ。
外付けドライブにインストールする場合の注意点
外付けHDDやSSDを使う時のポイントです。
USB接続の外付けドライブ
USB 3.0以上の外付けドライブなら、Steamのライブラリとして使用できます。
ただし、以下の点に注意してください。
常時接続が必要
外付けドライブを取り外すと、そこにインストールされているゲームが起動できなくなります。
Steamを起動する前に、必ずドライブを接続しておきましょう。
ドライブレターの固定
Windowsは接続順によってドライブレター(D:、E:など)を割り当てます。
別のUSBデバイスを先に接続すると、レターが変わってしまうことがあるんです。「ディスクの管理」から、固定のドライブレターを割り当てておくと安心ですね。
転送速度の制限
USB 3.0でも、内蔵SSDに比べると転送速度は遅くなります。
ロード時間が少し長くなることを覚悟してください。特にUSB 2.0の外付けHDDは、かなり遅いので避けた方が良いでしょう。
NAS(ネットワークストレージ)
理論的には可能ですが、Steamは公式に推奨していません。
ネットワークの遅延により、ゲームが正常に動作しない可能性が高いです。バックアップ用途なら問題ありませんが、プレイ用としては使わないようにしましょう。
ダウンロード先変更時のトラブルシューティング
うまくいかない時の対処法です。
新しいライブラリフォルダが追加できない
原因1:書き込み権限がない
フォルダに対する書き込み権限がないと、ライブラリを追加できません。
フォルダを右クリック→「プロパティ」→「セキュリティ」タブで、ユーザーアカウントに「フルコントロール」権限があるか確認してください。
原因2:ファイルシステムがFAT32
古いフォーマット形式(FAT32)では、Steamライブラリとして使用できません。
NTFSまたはexFATでフォーマットし直す必要があります。ただし、フォーマットするとデータが消えるので、バックアップを忘れずに。
原因3:ドライブが満杯
空き容量が極端に少ない場合、ライブラリとして認識されないことがあります。
最低でも1GB以上の空き容量を確保してから、再度試してみてください。
ゲームの移動が途中で止まる
原因1:空き容量不足
移動先のドライブに、ゲームのサイズ以上の空き容量が必要です。
一時的にはゲームサイズの2倍近い容量を使うこともあるので、余裕を持った容量を確保しましょう。
原因2:ファイルが使用中
ゲームやSteam以外のアプリがファイルを使用していると、移動できません。
ゲームとSteam以外のアプリを全て終了してから、再試行してください。
原因3:ディスクエラー
ドライブにエラーがあると、移動が失敗することがあります。
Windowsの「ディスクのチェック」機能で、エラーがないか確認しましょう。
移動後にゲームが起動しない
対処法1:ゲームファイルの整合性確認
ゲームを右クリック→「プロパティ」→「インストール済みのファイル」→「ゲームファイルの整合性を確認」を実行します。
破損したファイルがあれば、自動的に再ダウンロードされますよ。
対処法2:Steamを再起動
単純ですが、Steamを完全に終了してから再起動すると解決することもあります。
タスクトレイのSteamアイコンを右クリック→「終了」を選んでから、再度起動してください。
対処法3:最悪の場合は再インストール
どうしても動かない場合、ゲームを削除して再ダウンロードします。
セーブデータはSteamクラウドや別の場所に保存されているはずなので、ゲームデータを削除しても通常は大丈夫です。念のため、セーブデータのバックアップを取っておくと安心ですね。
ダウンロード中のゲームの一時ファイル
ダウンロード中のデータがどこに保存されるか知っておきましょう。
downloadingフォルダの役割
ゲームをダウンロード中は、「steamapps\downloading」フォルダに一時ファイルが作成されます。
ダウンロードが完了すると、このデータが「common」フォルダに移動し、ゲームとして認識されるんです。
複数ライブラリがある場合
複数のライブラリフォルダを設定している場合、ダウンロード中のデータは選択したライブラリの「downloading」フォルダに保存されます。
Cドライブの容量を気にしている人は、ダウンロード先を別ドライブにしておくと安心ですね。
ダウンロードを一時停止した場合
ダウンロードを停止しても、「downloading」フォルダのデータは保持されます。
再開すると、途中から続きがダウンロードされるので、最初からやり直す必要はありませんよ。
Steamライブラリのバックアップと復元
引っ越しやPC買い替え時に便利です。
バックアップの作成方法
ステップ1:バックアップ機能を開く
「Steam」メニュー→「バックアップとゲームファイルの復元」を選択します。
バックアップウィザードが起動します。
ステップ2:バックアップするゲームを選択
リストからバックアップしたいゲームにチェックを入れてください。
複数選択することもできますが、容量が大きくなるので注意しましょう。
ステップ3:保存先を指定
外付けHDDやクラウドストレージなど、バックアップを保存する場所を選択します。
DVD/Blu-rayに分割して保存することもできるんです。
ステップ4:バックアップ実行
「次へ」をクリックすると、バックアップが開始されます。
ゲームのサイズによっては、かなり時間がかかることもありますね。
復元の方法
新しいPCや再インストール後、バックアップから復元できます。
「Steam」メニュー→「バックアップとゲームファイルの復元」→「復元」を選び、バックアップファイルの場所を指定すると、ゲームが再インストールされます。
再ダウンロードする必要がないので、通信量を節約できますよ。
よくある質問
疑問を解消しましょう。
Q1: Steam本体も別ドライブに移動できますか?
A: はい、可能ですが少し手間がかかります。
Steamをアンインストールしてから、別ドライブに再インストールする方法が確実です。既存のゲームデータは「steamapps」フォルダをコピーしておけば、再ダウンロード不要で復元できますよ。
Q2: ゲームごとに別々のドライブにインストールできますか?
A: はい、できます。
複数のライブラリフォルダを追加しておけば、ゲームごとに自由にインストール先を選択できます。SSDとHDDを使い分けるのに便利ですね。
Q3: 移動したゲームのセーブデータは消えませんか?
A: ほとんどの場合、消えません。
セーブデータは通常、ゲームフォルダとは別の場所(DocumentsやAppData)に保存されています。ただし、念のためSteamクラウドを有効にしておくと安心です。
Q4: 外付けHDDを取り外したらどうなりますか?
A: そのドライブにあるゲームが起動できなくなります。
Steamライブラリには表示されますが、「ファイルが見つかりません」というエラーが出ます。再接続すれば、問題なくプレイできるようになりますよ。
Q5: ライブラリフォルダは何個まで追加できますか?
A: 明確な上限はありませんが、実用的には3〜5個程度が管理しやすいでしょう。
あまり多くのドライブに分散させると、どこに何があるか分からなくなってしまいます。
まとめ:ダウンロード先を賢く管理して快適なSteamライフを
Steamのダウンロード先は、簡単に追加・変更・移動ができます。
容量の大きいゲームはHDDに、よく遊ぶゲームはSSDに、と使い分けることで、ストレージを効率的に活用できるんです。
この記事のポイント
- デフォルトは「C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common」
- 新しいライブラリフォルダは簡単に追加できる
- ゲームのダウンロード時にインストール先を選択可能
- Steam標準機能で既存ゲームを簡単に移動できる
- SSDとHDDを使い分けるとパフォーマンスと容量を両立
- 外付けドライブも使用可能だが注意点あり
- バックアップ機能で引っ越しやPC買い替えに対応
- セーブデータは通常別の場所にあるので移動しても安全
Cドライブの容量不足に悩んでいる人は、ぜひこの記事の方法を試してみてください。ストレージを賢く管理して、たくさんのゲームを快適に楽しんでくださいね!

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