Steamでゲームをプレイしていると、初期設定で全画面(フルスクリーン)モードになることが多いですよね。でも「ゲームしながらDiscordで通話したい」「攻略サイトを見たい」「動画配信しながらプレイしたい」という時、全画面だと不便に感じませんか?
「Alt+Tabで切り替えると動作が重くなる」「ゲームが固まってしまう」といった悩みを持っている人も多いはずです。
実は、Steamのゲームは簡単にウィンドウモードに変更できます。ショートカットキー、ゲーム内設定、Steam起動オプションなど、複数の方法があるんですよ。
この記事では、全画面モードを解除する様々な方法と、それぞれのメリット・デメリット、トラブル対処法まで詳しく解説していきます。
全画面モードとウィンドウモードの違い

まずは基本を理解しましょう。
全画面(フルスクリーン)モードとは
全画面モードは、ゲームが画面全体を占有する表示方式です。
タスクバーやウィンドウの枠が表示されず、ゲーム画面だけが映し出されます。没入感が高く、パフォーマンスも良好なのが特徴ですね。
ウィンドウモードとは
ウィンドウモードは、ゲームが通常のアプリケーションウィンドウとして表示される方式です。
タスクバーが表示され、ウィンドウの移動やサイズ変更ができます。他のアプリと同時に使いやすいのが利点なんですよ。
ボーダーレスウィンドウモード
最近のゲームには、第三の選択肢として「ボーダーレスウィンドウ」があります。
見た目は全画面と同じですが、内部的にはウィンドウモードで動作します。Alt+Tabでの切り替えがスムーズで、全画面のメリットとウィンドウモードの利便性を兼ね備えているんです。
最も簡単!ショートカットキーで全画面を解除する方法
まずは一番手軽な方法から試してみましょう。
Alt + Enter で切り替え
多くのSteamゲームでは、Alt + Enter キーの同時押しで全画面とウィンドウモードを切り替えられます。
ゲームプレイ中に Alt キーを押しながら Enter キーを押すだけです。すぐに反映されるので、最も簡単な方法ですね。
対応しているゲーム例
- Stardew Valley
- Terraria
- Don’t Starve Together
- 多くのインディーゲーム
ただし、すべてのゲームが対応しているわけではないので、効かない場合は別の方法を試してください。
F11 キーで切り替え
一部のゲームでは、F11 キーで全画面とウィンドウモードを切り替えられます。
ブラウザの全画面表示と同じ感覚で使えるので、覚えやすいですよ。
Alt + Tab での切り替えの注意点
Alt + Tab でデスクトップに戻ることもできますが、これは全画面モードの解除ではありません。
ゲームは全画面モードのまま一時的に最小化されているだけなので、戻る時に画面がチラついたり、重くなったりすることがあるんです。頻繁に切り替える場合は、最初からウィンドウモードにしておく方が快適ですね。
ゲーム内設定で全画面モードを解除する方法
各ゲームの設定メニューから変更できます。
一般的な設定手順
ステップ1:ゲームのオプションメニューを開く
ゲームを起動して、「設定」「オプション」「環境設定」などのメニューを探します。
通常、タイトル画面やゲーム内のメニューからアクセスできますよ。
ステップ2:ビデオ・グラフィック設定を選択
「ビデオ設定」「グラフィック設定」「ディスプレイ設定」といった項目を探してください。
画面表示に関する設定がここにまとまっています。
ステップ3:ウィンドウモードを選択
「ディスプレイモード」「画面モード」「ウィンドウ設定」などの項目で、以下のいずれかを選択します。
- ウィンドウモード(Windowed)
- ボーダーレスウィンドウ(Borderless Windowed / Fullscreen Windowed)
- ウィンドウ化フルスクリーン
ボーダーレスウィンドウが選べる場合、これが最もおすすめです。
ステップ4:解像度の調整
ウィンドウモードに変更したら、必要に応じて解像度も調整しましょう。
1920×1080(フルHD)など、モニターの解像度に合わせた設定が一般的ですね。
ステップ5:設定を保存
「適用」「OK」「保存」などのボタンをクリックして、設定を確定します。
ゲームによっては再起動が必要な場合もあるので、指示に従ってください。
Steam起動オプションで全画面を解除する方法
ゲームを起動する前に設定できる方法です。
起動オプションとは?
起動オプションは、ゲームを起動する際に特定のコマンドを追加する機能です。
ゲーム内設定にアクセスできない場合や、起動時から確実にウィンドウモードにしたい時に便利なんですよ。
設定手順
ステップ1:Steamライブラリを開く
Steamクライアントを起動して、ライブラリタブを選択します。
ゲームの一覧から、設定を変更したいゲームを探してください。
ステップ2:ゲームのプロパティを開く
ゲームを右クリックして、「プロパティ」を選択します。
設定画面が表示されるはずです。
ステップ3:起動オプションを入力
「一般」タブの下部に「起動オプション」という入力欄があります。
ここに以下のコマンドを入力してください。
ウィンドウモードにする基本的なコマンド
-windowed
または
-window
解像度も指定する場合
-windowed -w 1920 -h 1080
これで、横1920ピクセル、縦1080ピクセルのウィンドウモードで起動します。
ボーダーレスウィンドウにする場合
-windowed -noborder
または
-fullscreen -noborder
ゲームによって有効なコマンドが異なるので、いくつか試してみてくださいね。
ステップ4:ゲームを起動
設定を保存したら、ゲームを起動してみましょう。
起動オプションが正しく適用されていれば、ウィンドウモードで立ち上がるはずです。
よく使われる起動オプション一覧
他にも便利なオプションがあります。
- -fullscreen: 全画面モードで起動(デフォルト)
- -w [数値]: ウィンドウの横幅を指定
- -h [数値]: ウィンドウの縦幅を指定
- -noborder: ウィンドウの枠を非表示
- -popupwindow: ポップアップウィンドウとして起動
- -screen-fullscreen 0: 全画面を無効化(Unityエンジンのゲーム)
複数のオプションを組み合わせることもできますよ。
ゲームエンジン別の全画面解除方法
エンジンによって特有の方法があります。
Unityエンジンのゲーム
Unityで作られたゲームは、以下の起動オプションが有効です。
-screen-fullscreen 0 -screen-width 1920 -screen-height 1080
「-screen-fullscreen 0」が全画面を無効化するコマンドで、「0」はオフ、「1」はオンを意味します。
Unreal Engineのゲーム
Unreal Engineのゲームでは、以下が一般的です。
-windowed -ResX=1920 -ResY=1080
「ResX」と「ResY」で解像度を指定できるんです。
Source Engineのゲーム(Valve製ゲーム)
Half-LifeシリーズやPortalなどのSource Engineゲームでは、コンソールコマンドも使えます。
ゲーム内でコンソールを開いて(通常は「~」キー)、以下を入力してください。
mat_setvideomode 1920 1080 0
最後の「0」がウィンドウモード、「1」が全画面モードを意味しますね。
全画面モードが解除できない場合のトラブルシューティング

うまくいかない時の対処法です。
設定ファイルを直接編集する
ゲーム内設定や起動オプションが効かない場合、設定ファイルを直接編集する方法があります。
設定ファイルの場所
多くのゲームは、以下のフォルダに設定ファイルを保存しています。
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\[ゲーム名]C:\Users\[ユーザー名]\Documents\My Games\[ゲーム名]C:\Users\[ユーザー名]\Saved Games\[ゲーム名]
設定ファイルの名前は、「config.ini」「settings.cfg」「prefs.xml」などゲームによって異なります。
編集方法
メモ帳などのテキストエディタで設定ファイルを開き、以下のような項目を探します。
Fullscreen=1
または
WindowMode=Fullscreen
これを以下のように変更してください。
Fullscreen=0
または
WindowMode=Windowed
保存してからゲームを起動すると、ウィンドウモードになっているはずですよ。
グラフィックドライバの更新
古いグラフィックドライバでは、全画面の切り替えがうまくいかないことがあります。
NVIDIA、AMD、Intelの公式サイトから、最新のドライバをダウンロードしてインストールしてください。
管理者権限でゲームを実行
一部のゲームは、管理者権限がないと設定変更が保存されません。
Steamライブラリでゲームを右クリック→「管理」→「ローカルファイルを閲覧」を選択し、ゲームの実行ファイル(.exe)を右クリック→「管理者として実行」を試してみましょう。
ゲームファイルの整合性確認
ゲームファイルが破損していると、設定が正常に機能しないことがあります。
Steamライブラリでゲームを右クリック→「プロパティ」→「インストール済みのファイル」→「ゲームファイルの整合性を確認」を実行してください。
セーフモードで起動
一部のゲームには、セーフモードや設定リセット機能があります。
起動オプションに「-safe」や「-reset」を追加すると、初期設定で起動することがあるんです。
各モードのメリット・デメリット
それぞれの特徴を理解して選びましょう。
全画面(フルスクリーン)モード
メリット
- パフォーマンスが最も良い
- 没入感が高い
- 画面のちらつきが少ない
- 入力遅延が最小限
デメリット
- 他のアプリに切り替えにくい
- マルチモニター環境で不便
- Alt+Tabでの切り替えが遅い
- 配信や録画で問題が起きやすい
全画面モードは、競技性の高いゲームやシングルプレイに集中したい時におすすめですね。
ウィンドウモード
メリット
- 他のアプリと同時に使いやすい
- ウィンドウの移動やサイズ変更が自由
- 配信や録画がしやすい
- マルチモニター環境で便利
デメリット
- パフォーマンスがやや低下する
- タスクバーやウィンドウ枠が表示される
- 画面サイズが小さくなる
- 没入感が損なわれる
ウィンドウモードは、攻略サイトを見ながらプレイしたり、配信をしたりする時に便利です。
ボーダーレスウィンドウモード
メリット
- 見た目は全画面と同じ
- Alt+Tabがスムーズ
- マルチモニター対応が良い
- 配信や録画に最適
デメリット
- パフォーマンスが全画面より若干低い
- すべてのゲームで対応していない
- 一部のゲームで入力遅延が増える
ボーダーレスウィンドウは、全画面とウィンドウモードの良いとこ取りで、多くの人におすすめできるモードですよ。
マルチモニター環境での全画面設定
複数のモニターを使っている場合の注意点です。
プライマリモニターの設定
ゲームは通常、プライマリ(メイン)モニターで起動します。
Windowsの「設定」→「システム」→「ディスプレイ」で、どのモニターをプライマリにするか選択できるんです。
セカンダリモニターでゲームを起動する方法
ゲームをセカンダリモニターで起動したい場合、ボーダーレスウィンドウモードにしてから、ウィンドウを移動させる方法が確実です。
一部のゲームは、起動オプションで表示モニターを指定できることもありますね。
マルチモニターでの全画面の問題
全画面モードでは、セカンダリモニターをクリックすると、ゲームが最小化してしまうことがあります。
ボーダーレスウィンドウモードを使えば、この問題を回避できますよ。
パフォーマンスへの影響と最適化
モードによるFPSの違いを理解しましょう。
全画面モードが最も高パフォーマンス
技術的には、全画面モードが最もGPUリソースを効率的に使えます。
Windowsのデスクトップ合成(DWM)をバイパスできるため、入力遅延が最小限になり、フレームレートも高くなるんです。
ウィンドウモードはパフォーマンスが低下
ウィンドウモードでは、デスクトップ合成を通すため、オーバーヘッドが発生します。
高性能なPCなら気にならないレベルですが、古いPCやノートPCでは、数フレーム落ちることもありますね。
ボーダーレスウィンドウは中間
ボーダーレスウィンドウは、ウィンドウモードと同様の処理を行います。
全画面に比べると若干パフォーマンスは落ちますが、体感できる差は少ないことが多いです。配信や録画をする場合、この選択肢がベストバランスと言えるでしょう。
最適化のヒント
パフォーマンスを重視する場合は以下を試してください。
- 不要なバックグラウンドアプリを終了する
- ゲーム内の画質設定を下げる
- GPUドライバを最新版に更新する
- Windowsの「ゲームモード」を有効化する
配信・録画時の画面設定のおすすめ
コンテンツ制作者向けの情報です。
ボーダーレスウィンドウが最適
配信や録画をする場合、ボーダーレスウィンドウモードが最もおすすめです。
OBS StudioやStreamlabs OBSなどの配信ソフトで、「ゲームキャプチャ」や「ウィンドウキャプチャ」が安定して動作します。全画面モードだと、キャプチャに失敗したり、黒画面になったりすることがあるんですよ。
OBSでのキャプチャ設定
ゲームキャプチャを使う場合
ソースに「ゲームキャプチャ」を追加し、モードを「特定のウィンドウをキャプチャ」に設定します。
ボーダーレスウィンドウなら、ほぼ確実にキャプチャできますね。
ウィンドウキャプチャを使う場合
ウィンドウモードまたはボーダーレスウィンドウで、「ウィンドウキャプチャ」を使うのも安定します。
複数のゲームを切り替えながら配信する場合に便利です。
デュアルPCセットアップの場合
配信用のPCとゲーム用のPCを分けている場合、ゲーム側は全画面モードでも問題ありません。
キャプチャボードで映像を取り込むため、ウィンドウモードにする必要がないんです。
よくある質問
疑問を解消しましょう。
Q1: ウィンドウモードにするとFPSが下がりますか?
A: 多少は下がる可能性がありますが、最近のPCなら体感できる差は少ないです。
高性能なGPUを搭載していれば、ほとんど影響はありません。古いPCやノートPCの場合、5〜10fps程度下がることもありますね。
Q2: ボーダーレスウィンドウと全画面の見た目の違いは?
A: 見た目はほぼ同じですが、Alt+Tabでの切り替え速度が大きく異なります。
ボーダーレスウィンドウは瞬時に切り替えられますが、全画面は数秒かかることもあります。
Q3: 起動オプションが反映されません
A: 起動オプションの書き方が間違っているか、ゲームが対応していない可能性があります。
コマンドの前後に余計なスペースがないか確認してください。また、ゲームによって有効なコマンドが異なるので、そのゲーム専用の起動オプションを調べてみましょう。
Q4: ウィンドウモードでタスクバーを隠せますか?
A: ボーダーレスウィンドウモードにすれば、タスクバーも含めて全画面表示されます。
または、Windowsのタスクバー設定で「自動的に隠す」を有効にする方法もありますよ。
Q5: ゲームによって設定方法が違うのはなぜ?
A: ゲームエンジンや開発者によって、実装方法が異なるためです。
Steamのゲームは統一された規格ではないので、それぞれのゲームで最適な方法を探す必要があります。
まとめ:目的に応じて最適なモードを選ぼう
Steam全画面モードの解除は、Alt+Enter、ゲーム内設定、起動オプションなど、複数の方法があります。
集中してプレイしたい時は全画面、他の作業も並行したい時はウィンドウ、バランスを取りたい時はボーダーレスウィンドウと、状況に応じて使い分けるのがおすすめです。
この記事のポイント
- Alt+Enterで簡単に切り替えられることが多い
- ゲーム内設定で恒久的に変更できる
- Steam起動オプションで起動時から設定可能
- ボーダーレスウィンドウが万能で便利
- 全画面モードが最もパフォーマンスが良い
- 配信や録画ではボーダーレスウィンドウを推奨
- 設定ファイルの直接編集も可能
- マルチモニター環境ではボーダーレスが快適
自分のプレイスタイルや目的に合わせて、最適な画面モードを選んでください。快適なSteamゲームライフを楽しんでくださいね!


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