「オンライン会議の内容を録音したい」
「YouTube動画の音声だけ保存したい」
「ウェビナーの音声を記録しておきたい」
「配信の音声チェックをしたい」
こんなニーズはありませんか?
Chromeで再生される音声や、パソコンから流れる音(内部音声・システム音声)を録音できれば、後から聞き直したり、議事録を作成したりと、とても便利ですよね。
この記事では、Chromeで内部音声を録音する方法を、拡張機能からWindows/Macの標準機能、専用ソフトまで詳しく解説していきます。目的に応じた最適な方法が見つかりますよ!
内部音声(システム音声)録音とは?
まず、内部音声録音の基本を理解しましょう。
内部音声とは
内部音声(システム音声・PC音声)とは、パソコンから出力される音のことです。
内部音声の例:
- YouTube動画の音声
- オンライン会議の音声(Zoom、Teams、Google Meet)
- 音楽ストリーミングサービス(Spotify、Apple Music)
- ゲームの音声
- ウェビナーの音声
- ブラウザで再生される音声すべて
マイク音声との違い
マイク音声:
- あなたの声
- 周囲の環境音
- マイクで拾った音
内部音声:
- パソコンが出力する音
- スピーカーやヘッドホンから聞こえる音
- マイクは使わない
この記事では、内部音声の録音方法を解説します。
どんな時に使う?
合法的な使用例:
- オンライン会議の議事録作成 – Zoom会議の内容を記録
- ウェビナーの復習 – 有料セミナーを後から聞き直す
- 配信のテスト – 自分の配信音声を確認
- 語学学習 – オンラインレッスンの復習
- 音楽制作 – サンプル音の採取(個人利用)
【重要】録音前に知っておくべき法律と倫理
録音を始める前に、必ず確認してください。
著作権について
違法な行為:
- ❌ 著作権で保護されたコンテンツを無断で録音・配布
- ❌ YouTubeの音楽動画を録音して保存
- ❌ 映画やドラマの音声を録音
- ❌ 有料コンテンツを録音して第三者に配布
- ❌ 商用利用目的の無断録音
合法な行為:
- ✅ 自分が主催する会議の録音
- ✅ 参加者の許可を得た会議の録音
- ✅ 録音が許可されているウェビナー
- ✅ 自分の配信のテスト録音
- ✅ 個人的な学習目的(私的使用の範囲内)
プライバシーについて
注意点:
- オンライン会議を録音する場合は、参加者全員の同意を得る
- 録音していることを事前に伝える
- 録音データの取り扱いに注意(漏洩防止)
利用規約の確認
各サービスの利用規約も確認しましょう:
- Zoom – ホストは録音可能(参加者に通知される)
- YouTube – 動画のダウンロードは規約違反
- Netflix、Amazon Prime – 録画・録音は規約違反
基本原則:
他人の著作権や権利を侵害せず、自分の責任範囲内で録音しましょう。
【方法1】Chrome拡張機能を使う(最も簡単)
Chrome拡張機能を使えば、簡単に内部音声を録音できます。
おすすめ拡張機能
1. Awesome Screen Recorder
特徴:
- 画面録画と音声録音の両方が可能
- タブの音声のみ録音できる
- 無料で使える
- 簡単な操作
インストール方法:
- Chrome ウェブストアで「Awesome Screen Recorder」を検索
- 「Chromeに追加」をクリック
- インストール完了
使い方:
- ツールバーの拡張機能アイコンをクリック
- 録音設定を選択:
- Current Tab – 現在のタブの音声のみ
- Desktop – デスクトップ全体の音声
- 「Start Recording」をクリック
- 録音が開始される
- 停止したい時は、拡張機能アイコンをクリック→「Stop」
- 録音ファイルが自動的にダウンロードされる
2. Screen Recorder by Screencastify
特徴:
- 高品質な録音
- クラウド保存に対応
- 無料プランあり(制限あり)
使い方:
- インストール後、Googleアカウントでログイン
- 録音ボタンをクリック
- 「Tab」を選択
- 「Share audio」をオンにする
- 録音開始
3. Loom
特徴:
- ビジネス用途に人気
- 画面録画と音声録音
- クラウド共有機能
- 無料プランあり
使い方:
- インストール後、アカウント作成
- 「Start Recording」をクリック
- 音声ソースを選択
- 録音開始
拡張機能のメリット・デメリット
メリット:
- ✅ インストールが簡単
- ✅ Chromeから直接操作
- ✅ タブごとに録音できる
- ✅ 追加ソフト不要
デメリット:
- ❌ 機能が限定的
- ❌ 高度な編集はできない
- ❌ 長時間録音に向かない場合がある
【方法2】Windows標準機能を使う

Windows 10/11には、内部音声録音機能があります。
Xbox Game Barで録音
Windows 10以降に標準搭載されています。
起動方法:
Windows + Gキーを押す- Xbox Game Barが開く
録音手順:
- Game Barの「キャプチャ」ウィジェットを探す
- マイクのアイコンをクリックして「すべて」を選択(システム音声を録音)
- 録音ボタン(●)をクリック
- 録音が開始される
- 停止する場合は、停止ボタン(■)をクリック
録音ファイルの保存場所:
C:\Users\[ユーザー名]\Videos\Captures
設定のポイント:
- Game Bar を開く
- 設定アイコン(歯車)をクリック
- 「キャプチャ」タブ
- 「録音するオーディオ」で「すべて」を選択
- 音質(ビットレート)を設定
注意点:
- ゲームや全画面アプリでの使用を想定した機能
- デスクトップ全体の録音には向かない
Windows標準の「ボイスレコーダー」
マイク音声の録音用ですが、設定次第で内部音声も録音可能です。
手順:
- スタートメニューで「ボイスレコーダー」を検索
- アプリを起動
- ただし、標準ではマイク音声のみ録音
内部音声を録音するには:
Windowsのサウンド設定で「ステレオミキサー」を有効にする必要があります(後述)。
【方法3】Mac標準機能を使う
Macでも標準機能で録音できます。
QuickTime Playerで録音
手順:
- 「QuickTime Player」を起動
- メニューバーから「ファイル」→「新規オーディオ収録」
- 録音ボタンの横の「v」をクリック
- マイク欄で「BlackHole」などの仮想オーディオデバイスを選択
重要:
Macは標準では内部音声を直接録音できません。BlackHoleなどの仮想オーディオデバイスをインストールする必要があります。
BlackHoleのインストール
手順:
- BlackHoleの公式サイトからダウンロード
- https://existential.audio/blackhole/
- インストーラーを実行
- 指示に従ってインストール
- 「Audio MIDI設定」アプリを開く
- 「複数出力装置」を作成
- BlackHoleと内蔵スピーカーを両方選択
これで、音を聞きながら録音できます。
Macでの注意点
設定がやや複雑なので、初心者には専用ソフトの方が簡単です。
【方法4】専用ソフトウェアを使う(高機能)
より高度な録音には、専用ソフトがおすすめです。
Windows用おすすめソフト
Audacity(無料)
特徴:
- 完全無料
- オープンソース
- 高機能な編集機能
- クロスプラットフォーム(Windows/Mac/Linux)
使い方:
- 公式サイトからダウンロード・インストール
- Audacityを起動
- 録音デバイスで「WASAPI」→「スピーカー(loopback)」を選択
- 録音ボタン(●)をクリック
- 停止後、「ファイル」→「書き出し」→「MP3として書き出し」
メリット:
- 無料で高機能
- 編集も可能
- 対応形式が豊富
OBS Studio(無料)
特徴:
- 配信・録画用ソフト
- 高品質な録音
- 完全無料
使い方:
- OBS Studioをダウンロード・インストール
- 「設定」→「音声」
- 「デスクトップ音声」デバイスを選択
- 「録画開始」をクリック
用途:
配信者や動画クリエイター向け
ShareX(無料)
特徴:
- スクリーンショット・画面録画ツール
- 音声も録音可能
- 軽量
Mac用おすすめソフト
Audacity
Windows版と同様に使えます。
Loopback(有料)
特徴:
- Mac専用の高機能オーディオルーティングソフト
- 簡単に内部音声を録音
- 有料(約$99)
使い方:
- Loopbackをインストール
- 仮想デバイスを作成
- 音源を選択
- QuickTime や Audacityで録音
オンラインツール
Online Voice Recorder
特徴:
- ブラウザ上で動作
- インストール不要
- ただし、マイク音声の録音が主
注意:
オンラインツールでは内部音声の録音が制限される場合があります。
【方法5】ステレオミキサーを使う(Windows)
Windowsの「ステレオミキサー」機能を使う方法です。
ステレオミキサーとは
パソコンから出力される音を、録音デバイスとして認識させる機能です。
有効化の手順
Windows 11の場合:
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定」を選択
- 「サウンドの詳細設定」をクリック
- 「録音」タブを開く
- 空白部分を右クリック→「無効なデバイスの表示」にチェック
- 「ステレオミキサー」が表示されたら、右クリック→「有効化」
- 「ステレオミキサー」を右クリック→「既定のデバイスとして設定」
Windows 10の場合:
ほぼ同様の手順です。
録音手順
- ステレオミキサーを有効化
- 録音ソフト(Audacity、ボイスレコーダーなど)を起動
- 録音デバイスとして「ステレオミキサー」を選択
- 録音開始
注意点:
- 一部のPCにはステレオミキサーがない
- その場合は、仮想オーディオケーブルソフトを使用
オンライン会議の録音方法
具体的な用途別の録音方法です。
Zoom会議の録音
方法1: Zoom標準機能(推奨)
- Zoom会議を開始
- 画面下部の「レコーディング」をクリック
- 会議終了後、自動的に動画ファイルが生成される
メリット:
- 簡単で確実
- 高品質
- 参加者に通知される(透明性)
方法2: 内部音声を別途録音
拡張機能や専用ソフトで録音も可能ですが、Zoomの標準機能の方が便利です。
Google Meet の録音
Google Workspace(有料プラン)の場合:
- Meet画面右下の「︙」→「ミーティングを録画」
- 自動的にGoogle Driveに保存
無料プランの場合:
標準機能では録画できないので、拡張機能や専用ソフトを使用します。
Microsoft Teams の録音
方法:
- 会議画面の「︙」→「レコーディングを開始」
- OneDriveまたはSharePointに保存される
注意:
参加者全員に録画中であることが通知されます。
トラブルシューティング
録音がうまくいかない時の対処法です。
問題1: 音が録音されない
原因:
- 録音デバイスの設定が間違っている
- ミュートになっている
- 音量が0になっている
対処:
- Windowsのサウンド設定を確認
- 録音デバイスが正しく選択されているか確認
- 音量レベルを確認(録音時に波形が動いているか)
問題2: 音質が悪い・ノイズが入る
原因:
- ビットレートが低い
- 音量が大きすぎる(音割れ)
- 他のアプリが干渉している
対処:
- 録音設定でビットレートを上げる(128kbps以上推奨)
- 音量を下げる(録音レベルを調整)
- 他のアプリを閉じる
問題3: ファイルサイズが大きすぎる
原因:
- 非圧縮形式で保存している
- ビットレートが高すぎる
対処:
- MP3形式で保存(圧縮率が高い)
- ビットレートを下げる(128kbps〜192kbpsで十分)
- 必要な部分だけ切り出す
問題4: ステレオミキサーが表示されない
原因:
- PCがステレオミキサーに対応していない
- ドライバが古い
対処:
- オーディオドライバを最新版に更新
- 仮想オーディオケーブルソフトをインストール
- VB-CABLE(無料)
- Voicemeeter(無料)
問題5: 自分の声も一緒に録音されてしまう
原因:
- マイクも録音対象になっている
対処:
- 録音設定でマイクをミュート
- 「システム音声のみ」を選択
- マイクの音量を0にする
録音データの活用方法
録音した音声の使い道です。
議事録の作成
手順:
- 録音ファイルを再生しながら文字起こし
- 文字起こしツール(Google ドキュメントの音声入力など)を活用
- 重要なポイントをまとめる
学習教材として
活用例:
- 語学レッスンの復習
- オンライン講座の聞き直し
- セミナーの内容確認
ポッドキャストやコンテンツ制作
用途:
- 自分のポッドキャストの音質チェック
- 配信のテスト録音
- サンプル音の採取(個人利用)
データの編集
おすすめソフト:
- Audacity – 無料で高機能
- Adobe Audition – プロ向け(有料)
- WavePad – 初心者向け
できること:
- 不要な部分のカット
- ノイズ除去
- 音量の調整
- フェードイン・フェードアウト
音質を良くするコツ
より高品質な録音のためのヒントです。
コツ1: ビットレートを上げる
推奨設定:
- 音楽・高音質: 256kbps〜320kbps
- 会話・通常: 128kbps〜192kbps
- 最低限: 96kbps
コツ2: サンプリングレートを確認
推奨:
- 44.1kHz または 48kHz
コツ3: 録音環境を整える
注意点:
- 他のアプリの音を消す(通知音など)
- ブラウザのタブは必要最小限に
- バックグラウンドアプリを終了
コツ4: 音量レベルを適切に
目安:
- 録音レベルがピークで-6dB〜-3dB程度
- 音割れしないように注意
コツ5: ファイル形式を選ぶ
形式別の特徴:
- WAV – 無劣化、ファイルサイズ大
- MP3 – 圧縮、ファイルサイズ小、互換性◎
- AAC – 高品質圧縮、Apple製品と相性◎
- FLAC – 可逆圧縮、高音質
おすすめ:
日常用途ならMP3(192kbps)が最適
よくある質問と回答
Q1: 録音は違法ですか?
A: 録音自体は違法ではありませんが、用途によります。
合法:
- 個人的な学習目的
- 自分が主催する会議(参加者の同意あり)
- 録音が許可されているコンテンツ
違法:
- 著作権で保護されたコンテンツの無断録音・配布
- 他人の会話を無断で録音
- 商用利用目的の無断録音
Q2: YouTube動画の音声を録音してもいい?
A: YouTube の利用規約では、動画のダウンロードは禁止されています。
代替案:
- YouTube Music(有料)でオフライン再生
- 合法的な音楽配信サービスを利用
Q3: オンライン会議を録音する際の注意点は?
A: 必ず参加者全員の同意を得てください。
推奨手順:
- 会議開始時に録音することを伝える
- 参加者の同意を確認
- 議事録目的であることを明示
- 録音データの取り扱いを説明
Q4: 無料と有料ソフト、どちらがいい?
A: 用途によります。
無料で十分なケース:
- 会議の議事録作成
- 個人的な学習
- たまに録音する程度
有料を検討すべきケース:
- プロの音声編集
- 高頻度の録音
- ビジネス用途
Q5: スマホで内部音声を録音できる?
A: 制限があります。
Android:
一部の画面録画アプリで内部音声も録音可能
iPhone:
基本的に内部音声の録音は不可(制限が厳しい)
Q6: 録音したファイルはどこに保存される?
A: ソフトやツールによって異なります。
一般的な保存場所:
- Windows: ドキュメント、ビデオ、ダウンロードフォルダ
- Mac: ムービー、ダウンロードフォルダ
- 拡張機能: ダウンロードフォルダ
まとめ: 目的に合った方法を選ぼう
Chromeで内部音声を録音する方法を詳しく解説しました。
目的別のおすすめ方法:
| 目的 | おすすめ方法 |
|---|---|
| とにかく簡単に | Chrome拡張機能 |
| 高音質で録音 | Audacity |
| オンライン会議 | サービスの標準機能(Zoom録画など) |
| 長時間録音 | OBS Studio |
| 編集も含めて | Audacity + 編集 |
初心者におすすめの方法:
- ✅ Chrome拡張機能「Awesome Screen Recorder」 – インストールして即使える
- ✅ Windows Game Bar – Windows標準機能で安心
- ✅ Zoom/Meet/Teamsの標準録画 – 会議なら一番確実
中級者以上におすすめ:
- ✅ Audacity – 無料で高機能
- ✅ OBS Studio – プロ級の録音
- ✅ ステレオミキサー – システムレベルで録音
重要な注意事項:
- ⚠️ 著作権で保護されたコンテンツの無断録音・配布は違法
- ⚠️ オンライン会議は参加者の同意を得てから録音
- ⚠️ プライバシーに配慮してデータを管理
- ⚠️ 各サービスの利用規約を確認
覚えておきたいポイント:
- 内部音声 = パソコンから出力される音
- マイク音声とは別物
- 用途に応じて適切な方法を選ぶ
- 合法的・倫理的な範囲で利用する
内部音声の録音は、使い方次第でとても便利な機能です。
議事録作成、学習の復習、配信のテストなど、合法的な目的で活用すれば、作業効率が大幅に向上しますよ。この記事で紹介した方法を試して、あなたに最適な録音方法を見つけてください!
この記事は2025年11月時点の情報に基づいています

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