「このサイトはどうやって作られているんだろう?」
「HTMLコードを勉強したいから、実際のサイトのソースを見たい」
「画像のURLを知りたい」
「サイトの構造を確認したい」
こんな風に思ったことはありませんか?
実は、Chromeでは簡単にウェブページのソースコード(HTML)を表示できるんです。ソースコードを見れば、サイトがどのように構成されているか、どんな技術が使われているかが分かります。
この記事では、Chromeでソースコードを表示する方法を、初心者の方にも分かるように詳しく解説していきます。基本的な表示方法から、開発者向けの高度な機能まで、幅広くカバーしますよ。
ソース表示って何?

ソース表示とは、ウェブページの設計図ともいえるHTMLコードを見る機能のことです。
HTMLコードとは?
HTML(エイチティーエムエル)は、ウェブページを作るための言語です。
例えば、あなたが今見ているこのページも、裏側ではこんな感じのコードで書かれています:
<h1>記事のタイトル</h1>
<p>これは段落です。</p>
<img src="画像.jpg" alt="説明">
<a href="リンク先.html">リンク</a>
<h1>– 大見出し<p>– 段落(文章)<img>– 画像<a>– リンク
これらのタグを組み合わせて、ウェブページが作られているんです。
なぜソースを見るの?
ソースコードを見ると、以下のようなことができます:
学習目的:
- HTML/CSSの勉強になる
- 他のサイトのデザインや構造を参考にできる
- プロのコードを見て学べる
実用的な目的:
- 画像のURLを取得できる
- テキストをコピーできる(コピー禁止サイトでも)
- サイトに使われている技術を確認できる
- エラーの原因を調査できる
開発・制作目的:
- 自分のサイトのバグを発見できる
- 競合サイトの分析ができる
- SEO対策の確認ができる
ソース表示の種類
Chromeには、ソースを見る方法が複数あります:
- ページのソース表示 – HTMLコード全体を一気に見る
- 要素の検証 – 特定の部分だけを詳しく見る(開発者ツール)
- JavaScriptコンソール – プログラムの動作を確認する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【方法1】ページのソース全体を表示する(一番簡単!)
まずは、ページ全体のHTMLコードを一気に見る方法です。
ショートカットキーで表示(最速)
これが最も簡単で速い方法です。
手順:
- ソースを見たいページを開く
- キーボードで以下を押す:
- Windowsの場合:
Ctrl + U - Macの場合:
Command + Option + U
すると、新しいタブが開いて、HTMLコードが表示されます!
右クリックメニューから表示
マウス操作だけでも表示できます。
手順:
- ページのどこかを右クリック
- メニューから「ページのソースを表示」を選択
これだけでOKです。
Chromeメニューから表示
手順:
- Chrome右上の「︙」(3つの点)をクリック
- 「その他のツール」にカーソルを合わせる
- 「デベロッパーツール」を選択
- 上部のタブから「Sources」をクリック
少し手順が多いですが、この方法でも見られます。
アドレスバーから表示(裏技)
手順:
アドレスバーに以下を入力:
view-source:https://見たいサイトのURL
例:
view-source:https://www.example.com
Enterキーを押すと、そのページのソースが表示されます。
【方法2】特定の要素を検証する(便利!)
ページ全体ではなく、特定の部分だけを詳しく調べたい時に便利です。
要素の検証とは?
要素の検証(または「要素を調査」)は、ページの特定の部分にカーソルを合わせて、そこのコードだけを見る機能です。
例えば:
- この画像のURLは何?
- このボタンの色はどうやって設定されている?
- この文章のフォントサイズは?
こういった疑問に、ピンポイントで答えられます。
検証の手順
手順:
- 調べたい部分(画像、文字、ボタンなど)を右クリック
- メニューから「検証」を選択
- デベロッパーツールが開いて、その要素のコードが表示される
画面が2つに分かれて、下半分(または右半分)にコードが表示されます。
デベロッパーツールの見方
デベロッパーツールが開くと、以下のような画面になります:
Elements タブ(要素):
- 左側: HTMLコード
- 右側: CSS(デザイン設定)
選択した要素がハイライト表示されるので、どこを見ているか一目瞭然です。
カーソルで要素を選択
もっと便利な使い方があります。
手順:
- デベロッパーツールの左上の矢印アイコン(要素選択ツール)をクリック
- ページ上の調べたい部分にカーソルを合わせる
- その部分が青くハイライトされる
- クリックすると、そのコードが表示される
マウスでなぞるだけで、次々と要素を調べられて便利です!
【方法3】スマホでソースを表示する

スマートフォンでもソースコードを見られます。
Android版Chromeでの表示方法
方法1: アドレスバーから
- Chromeでページを開く
- アドレスバーのURLの前に
view-source:を追加 - 例:
view-source:https://www.example.com
方法2: 専用アプリを使う
「View Source」や「HTML Viewer」などのアプリをインストールすると、より見やすく表示できます。
おすすめアプリ:
- View Source – シンプルで使いやすい
- HTML Viewer – シンタックスハイライト付き
iPhone版Chromeでの表示方法
残念ながら、iPhone版のChromeでは標準的な方法でソース表示ができません。
代替方法:
方法1: Safari を使う
- Safariでページを開く
- アドレスバーのURLの前に
view-source:を追加
方法2: ショートカットアプリを使う
iOSの「ショートカット」アプリで、ソース表示用のショートカットを作成できます。
方法3: 専用アプリを使う
App Storeで「HTML Viewer」や「Source Code Viewer」を検索してインストール。
ソースコードの見方・読み方
ソースコードが表示されても、どう読めばいいか分からない方のために、基本的な見方を説明します。
HTMLの基本構造
HTMLコードは、以下のような構造になっています:
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<!-- ページの設定情報 -->
<title>ページタイトル</title>
<meta charset="UTF-8">
</head>
<body>
<!-- 実際に表示される内容 -->
<h1>見出し</h1>
<p>本文</p>
</body>
</html>
主要な部分:
<head>– ページの裏方情報(タイトル、文字コード、CSSなど)<body>– 実際に画面に表示される内容<!-- コメント -->– 人間が読むためのメモ(画面には表示されない)
よく見るタグの意味
見出し:
<h1>大見出し</h1>
<h2>中見出し</h2>
<h3>小見出し</h3>
文章:
<p>これは段落です。</p>
<br> <!-- 改行 -->
リンク:
<a href="リンク先のURL">クリックできる文字</a>
画像:
<img src="画像のURL" alt="画像の説明">
リスト:
<ul>
<li>項目1</li>
<li>項目2</li>
</ul>
グループ分け:
<div class="コンテナ">
<!-- 複数の要素をまとめる -->
</div>
CSSの見方(デザイン設定)
デベロッパーツールの右側には、CSSが表示されます。CSSは見た目を決める設定です。
.見出し {
color: blue; /* 文字色: 青 */
font-size: 20px; /* 文字サイズ: 20ピクセル */
font-weight: bold; /* 太字 */
}
よく見るプロパティ:
color– 文字の色background-color– 背景の色font-size– 文字のサイズwidth– 幅height– 高さmargin– 外側の余白padding– 内側の余白
ソースコードの実用的な使い方
ソース表示を使った、便利なテクニックをご紹介します。
使い方1: 画像のURLを取得する
サイトで使われている画像のURLを知りたい時。
手順:
- 画像を右クリック→「検証」
- デベロッパーツールで
<img src="...">を探す src="..."の中のURLが画像のアドレス- URLを右クリック→「新しいタブで開く」で画像を直接表示
または:
- 画像を右クリック→「画像アドレスをコピー」
こちらの方が簡単です。
使い方2: コピー禁止サイトからテキストをコピー
右クリック禁止やコピー禁止のサイトでも、ソースからならコピーできます。
手順:
Ctrl + U(Mac:Command + Option + U)でソース表示- コピーしたいテキストを探す
- 普通に選択してコピー
注意:
著作権には十分注意してください。個人利用の範囲内にとどめましょう。
使い方3: CSSをカスタマイズして遊ぶ
デベロッパーツールを使えば、サイトのデザインを一時的に変更できます。
手順:
- 要素を右クリック→「検証」
- 右側のCSSパネルで数値や色を変更
- リアルタイムで変化が見える
例:
- 文字の色を変える
- ボタンのサイズを大きくする
- 背景色を変更する
変更は自分のブラウザだけに反映され、ページを再読み込みすれば元に戻ります。
使い方4: 不要な要素を削除する
邪魔な広告や要素を一時的に消せます。
手順:
- 消したい要素を右クリック→「検証」
- デベロッパーツールでハイライトされた行を右クリック
- 「Delete element」(要素を削除)を選択
広告や邪魔なポップアップを消して、快適に読めます。
注意:
これも一時的なもので、再読み込みすれば元に戻ります。
使い方5: フォントやカラーコードを確認
サイトで使われているフォントや色を確認できます。
手順:
- 調べたい文字を右クリック→「検証」
- 右側のStylesパネルを見る
font-familyでフォント名を確認colorでカラーコード(例:#FF0000)を確認
自分のサイト制作の参考にできます。
使い方6: レスポンシブデザインの確認
画面サイズによってデザインがどう変わるか確認できます。
手順:
- デベロッパーツールを開く(
F12) - 左上のスマホ・タブレットアイコンをクリック
- 画面サイズを変更してデザインの変化を確認
詳しくは、前回の「Chromeスマホ表示」の記事をご覧ください。
デベロッパーツールの便利な機能
ソース表示以外にも、デベロッパーツールには便利な機能がたくさんあります。
Console(コンソール)
JavaScriptのエラーやログを確認できます。
使い方:
- デベロッパーツールの「Console」タブをクリック
- エラーメッセージ(赤い文字)が表示される
- サイトが正常に動作しない原因を調べられる
Network(ネットワーク)
ページの読み込み状況を確認できます。
使い方:
- 「Network」タブをクリック
- ページを再読み込み(
Ctrl + R) - どのファイルがどれくらいの時間で読み込まれたか表示される
分かること:
- ページの読み込み速度
- 画像やCSSのファイルサイズ
- 読み込みが遅い原因
Application(アプリケーション)
Cookie、ローカルストレージなどを確認できます。
使い方:
- 「Application」タブをクリック
- 左側のメニューから確認したい項目を選択
- Cookie、ローカルストレージ、セッションストレージなどが見られる
Lighthouse(監査)
サイトのパフォーマンスやSEOをチェックできます。
使い方:
- デベロッパーツールの「Lighthouse」タブをクリック
- 「Analyze page load」をクリック
- パフォーマンス、アクセシビリティ、SEOなどのスコアが表示される
自分のサイトの改善点を見つけられます。
ソースコードの検索方法

長いソースコードから特定の文字列を探す方法です。
ソース内を検索する
手順:
- ソースを表示した状態で
Ctrl + F(Mac:Command + F)を押す - 検索ボックスが表示される
- 探したい文字列を入力
- 該当箇所がハイライトされる
例:
- 「mail」で検索→メールアドレスを探す
- 「jpg」で検索→画像ファイルを探す
- 「copyright」で検索→著作権表記を探す
デベロッパーツールでの検索
手順:
- デベロッパーツールを開く
Ctrl + F(Mac:Command + F)を押す- Elementsタブ内を検索できる
より高度な検索も可能です:
Ctrl + Shift + F(Mac:Command + Option + F)- すべてのファイル(HTML、CSS、JavaScriptなど)を横断検索できる
トラブルシューティング
ソース表示がうまくいかない時の対処法です。
問題1: ソースが文字化けしている
原因:
文字エンコーディングの設定が間違っている
解決方法:
- ソース表示ページで右クリック
- 「エンコード」または「文字コード」を選択
- 「UTF-8」または「Shift_JIS」を試す
問題2: ソース表示ができない(右クリック禁止)
原因:
サイト側が右クリックを無効にしている
解決方法:
- ショートカットキー
Ctrl + Uを使う - または
F12でデベロッパーツールを開く - アドレスバーに
view-source:を追加
これらの方法は、右クリック禁止でも使えます。
問題3: デベロッパーツールが英語で分かりにくい
原因:
デベロッパーツールは基本的に英語表示
解決方法:
主要な英単語だけ覚えれば大丈夫です:
- Elements = 要素
- Console = コンソール
- Sources = ソース
- Network = ネットワーク
- Delete = 削除
- Copy = コピー
問題4: ソースが長すぎて見づらい
原因:
HTMLが圧縮されて改行がない
解決方法:
- ソースコードをコピー
- オンラインの「HTML整形ツール」に貼り付け
- 整形されて見やすくなる
または、デベロッパーツールの「Elements」タブを使えば、自動的に見やすく表示されます。
問題5: JavaScriptで動的に生成されているコンテンツが見られない
原因:Ctrl + U で表示されるのは、最初のHTMLのみ
解決方法:
「検証」(右クリック→検証)を使う。デベロッパーツールでは、JavaScriptで追加された要素も見られます。
ソース表示に関する法律と倫理
ソースコードを見る際の注意事項です。
合法的な行為
以下は問題ありません:
- 学習目的でソースを見る – 勉強のために見るのはOK
- 自分のサイトのバグ調査 – 自分のサイトなら何でもOK
- 公開情報の確認 – 一般に公開されている情報を見るのはOK
注意が必要な行為
以下は注意が必要です:
- ソースコードをそのままコピー – 著作権侵害になる可能性
- 他人のサイトのデザインを完全に模倣 – デザインの盗用
- 個人情報を探す – プライバシー侵害
絶対にやってはいけない行為
以下は違法です:
- 脆弱性を悪用する – ハッキング行為
- 不正アクセスを試みる – 犯罪行為
- ソースコードを販売する – 著作権侵害
基本原則:
学習や参考のために見るのは問題ありませんが、悪用は厳禁です。
よくある質問と回答
Q1: ソースを見たことはサイト運営者にバレる?
A: バレません。ソースを表示するのは、あなたのブラウザ内で行われる操作なので、サイト側には記録されません。普通にページを見るのと同じです。
Q2: スマホでもPC版と同じようにソースが見られる?
A: 基本的に同じソースコードですが、スマホ版には「レスポンシブデザイン」で異なる表示になっている部分があります。デベロッパーツールで確認するのが正確です。
Q3: 「ページのソース」と「検証」の違いは?
A:
- ページのソース(
Ctrl + U) – 最初に読み込まれたHTMLのみ - 検証(右クリック→検証) – JavaScriptで動的に変更された後の状態
動的なサイトの場合、「検証」の方が実際の表示に近いです。
Q4: ソースコードを見ても何も分からない…
A: 最初は誰でもそうです。以下から始めると理解しやすいです:
<h1>や<p>など簡単なタグを探す- 画像の
<img>タグを探してURLを確認 - 徐々に他のタグも覚えていく
HTMLの基礎を少し勉強すると、グッと理解が深まりますよ。
Q5: ソースコードを保存できる?
A: はい、保存できます。
Ctrl + Uでソース表示Ctrl + Sで保存- 拡張子を
.htmlにして保存
ただし、CSS や画像は別途保存する必要があります。
まとめ: ソース表示を活用しよう
Chromeでソースコードを表示する方法を詳しく解説しました。
重要ポイントのおさらい:
✅ ショートカットキーが最速 – Ctrl + U で全体表示、右クリック→検証で部分表示
✅ デベロッパーツールが便利 – Elements、Console、Network など多機能
✅ スマホでも表示可能 – view-source: をURLの前に追加
✅ 実用的な使い方が多数 – 画像URL取得、CSS確認、要素削除など
✅ 学習に最適 – 実際のサイトから学べる
覚えておきたいショートカット:
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| ソース全体を表示 | Ctrl + U | Command + Option + U |
| デベロッパーツール | F12 | Command + Option + I |
| 要素選択モード | Ctrl + Shift + C | Command + Option + C |
| ソース内検索 | Ctrl + F | Command + F |
こんな時に活用しよう:
- HTML/CSSを勉強したい時
- サイトのデザインを参考にしたい時
- 画像やリンクのURLを知りたい時
- 自分のサイトのバグを調査したい時
- コピー禁止サイトからテキストを取得したい時
ソース表示は、Web制作者だけでなく、一般のユーザーにも役立つ便利な機能です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、使っているうちに慣れてきます。まずは Ctrl + U を試してみて、ウェブページの裏側を覗いてみましょう。きっと新しい発見がありますよ!
この記事は2025年11月時点の情報に基づいています

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