「パソコンで使っている便利な拡張機能を、スマホでも使いたい」
「広告ブロッカーをスマホのChromeに入れたい」
「スマホ版Chromeに拡張機能を追加する方法が知りたい」
こんな風に思ったことはありませんか?
パソコン版のChromeでは、拡張機能(エクステンション)を追加することで、様々な便利機能が使えますよね。でも実は、スマートフォン版の公式Chromeでは、拡張機能は使えません。
この記事では、スマホ版Chromeで拡張機能が使えない理由と、それでも拡張機能のような機能を使うための代替方法を詳しく解説していきます。
残念なお知らせ:スマホ版Chromeは拡張機能に非対応
まず最初に、重要な事実をお伝えします。
公式Chrome for Mobileは拡張機能をサポートしていない
AndroidでもiPhoneでも、公式のChromeアプリでは拡張機能を追加できません。
理由は以下の通り:
- 技術的な制限 – モバイル版とPC版では内部構造が異なる
- パフォーマンスの問題 – スマホのリソース(メモリやバッテリー)への配慮
- セキュリティ – モバイル環境での安全性を確保するため
- ユーザー体験 – 小さな画面での操作性を優先
Googleは意図的にモバイル版Chromeで拡張機能をサポートしない方針を取っています。
「拡張機能」メニューがない理由
パソコン版Chromeでは、右上のメニューから「拡張機能」を選べますが、スマホ版にはそもそもこのメニューが存在しません。
つまり、追加する方法がないということです。
でも諦めないで!代替手段はあります
公式Chromeでは使えませんが、以下の方法で拡張機能と同じような機能を使うことができます:
- 拡張機能対応のChromiumベースブラウザを使う(Android限定)
- 拡張機能の代わりになるアプリを使う
- ブラウザ内蔵機能を活用する
- Safari拡張機能を使う(iPhone限定)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【Android限定】拡張機能が使えるブラウザ
Androidユーザーには朗報です。Chrome以外のブラウザを使えば、拡張機能が利用できます。
Kiwi Browser – 最もおすすめ
Kiwi Browserは、Chromiumベースのブラウザで、Chrome拡張機能をそのまま使えます。
特徴:
- Chrome Web Storeから直接拡張機能をインストール可能
- 広告ブロッカー、ダークモードなど主要な拡張機能に対応
- 高速で軽量
- 無料で使える
インストール方法:
- Google Playストアで「Kiwi Browser」を検索
- アプリをダウンロード&インストール
- ブラウザを開く
- メニューから拡張機能にアクセス
拡張機能の追加方法:
- Kiwi Browserのメニュー(3つの点)をタップ
- 「拡張機能」を選択
- 「Chrome Web Store(デスクトップ版)」を開く
- 好きな拡張機能を検索
- 「Chromeに追加」をタップ
注意点:
すべての拡張機能が完璧に動作するわけではありません。一部の拡張機能は、モバイル環境では正常に動かないことがあります。
Yandex Browser – ロシア製の高機能ブラウザ
Yandex Browserも拡張機能に対応しています。
特徴:
- 一部のChrome拡張機能をサポート
- 広告ブロッカーが標準搭載
- VPN機能内蔵(一部地域)
- ダークモード対応
制限:
Kiwi Browserほど多くの拡張機能には対応していません。
Firefox for Android – Mozilla製ブラウザ
Firefoxは独自の拡張機能システムを持っています。
特徴:
- Firefox専用の拡張機能(アドオン)が使える
- uBlock Origin、HTTPS Everywhere などの人気拡張機能に対応
- Chrome拡張機能は使えない(Firefox用のみ)
- プライバシー保護に強い
拡張機能の追加方法:
- Firefoxアプリを開く
- メニュー(3つの点)→「アドオン」
- 「おすすめ」から選ぶか、検索する
- 「+」ボタンでインストール
Microsoft Edge for Android – 一部対応
Microsoft Edgeも限定的ながら拡張機能をサポートしています。
特徴:
- 一部の拡張機能のみ対応
- 広告ブロッカーなど基本的なものは使える
- Chrome拡張機能の一部が動作
【iPhone限定】拡張機能の代替手段
iPhoneユーザーには残念なお知らせがあります。
iOSではChrome拡張機能は使えない
理由:
- Appleの制限 – iOS上のブラウザは、Safariのエンジンを使うよう義務付けられている
- Chrome for iOSの仕組み – 実際にはSafariのエンジンを使っているため、Chrome拡張機能の仕組みが動かない
つまり、iOSではどのブラウザを使っても、本物のChrome拡張機能は使えません。
Safari拡張機能を使う(代替案)
iPhoneでは、Safariの拡張機能を使うのが現実的です。
インストール方法:
- App Storeで拡張機能対応アプリを探す
- アプリをインストール
- 設定→Safari→拡張機能
- 使いたい拡張機能をオンにする
人気のSafari拡張機能:
- AdGuard – 広告ブロッカー
- 1Password – パスワード管理
- Grammarly – 英文法チェック
- Dark Reader – ダークモード化
コンテンツブロッカーを使う
iOSには「コンテンツブロッカー」という仕組みがあり、広告やトラッカーをブロックできます。
おすすめアプリ:
- AdGuard
- 1Blocker
- Wipr
これらはSafariで動作しますが、Chromeでは動作しません。
人気拡張機能の代替方法
PC版でよく使われる拡張機能の、スマホでの代替手段を紹介します。
広告ブロッカー(AdBlock、uBlock Origin など)
Androidの場合:
- Kiwi Browser + uBlock Origin – 最強の組み合わせ
- Brave Browser – 広告ブロック機能が標準搭載
- AdGuard(アプリ版) – システム全体の広告をブロック
iPhoneの場合:
- AdGuard for Safari – Safari専用の広告ブロッカー
- Brave Browser – 広告ブロック内蔵
- 1Blocker – 高性能なコンテンツブロッカー
パスワード管理(LastPass、1Password など)
Android・iPhone共通:
- 1Password(アプリ版)
- Bitwarden(アプリ版)
- Googleパスワードマネージャー – Chrome内蔵
- iCloudキーチェーン(iPhone)
これらのアプリには、ブラウザ統合機能があります。
ダークモード(Dark Reader など)
Androidの場合:
- Kiwi Browser + Dark Reader拡張機能
- Chrome設定のダークモード(一部サイト対応)
- Samsung Internet Browser(ダークモード内蔵)
iPhoneの場合:
- Safari + Dark Reader拡張機能
- iOS設定のダークモード(一部サイト対応)
ページ翻訳(Google翻訳 など)
Chrome内蔵機能で対応可能!
- 外国語のページを開く
- 下部に「翻訳しますか?」と表示される
- 「日本語に翻訳」をタップ
拡張機能は不要です。
スクリーンショット撮影
Androidの場合:
- 端末標準のスクリーンショット機能
- Awesome Screenshot(Kiwi Browserで使用可能)
iPhoneの場合:
- 端末標準のスクリーンショット機能
- Awesome Screenshot for Safari
動画ダウンロード
重要な注意:
著作権で保護されたコンテンツのダウンロードは違法です。
合法的なダウンロード方法:
- Clipbox+(Android・iPhone)
- Documents by Readdle(iPhone)
ただし、YouTubeなどの商業サイトからのダウンロードは規約違反です。
Chrome内蔵機能を最大限活用する方法
拡張機能がなくても、Chrome自体に便利な機能が備わっています。
1. データセーバー(通信量削減)
設定方法:
- Chromeのメニュー→「設定」
- 「ライトモード」をオン
通信量を節約し、ページの読み込みも速くなります。
2. サイトの通知をブロック
設定方法:
- Chromeのメニュー→「設定」
- 「サイトの設定」→「通知」
- 「ブロック」に設定
煩わしい通知を一括でブロックできます。
3. ポップアップをブロック
設定方法:
- 「サイトの設定」→「ポップアップとリダイレクト」
- 「ブロック」に設定
広告ポップアップを防げます。
4. ダークモード
設定方法:
- Chromeのメニュー→「設定」→「テーマ」
- 「ダーク」を選択
一部のサイトが自動的にダークモードになります。
5. リーディングリスト
使い方:
- 読みたい記事を開く
- メニュー→「リーディングリストに追加」
- 後から「ブックマーク」→「リーディングリスト」で確認
オフラインでも読めるので便利です。
6. 自動入力
設定方法:
- 「設定」→「自動入力とお支払い」
- 住所やクレジットカード情報を登録
フォーム入力が一瞬で完了します。
PC版Chromeとスマホ版を同期する方法
拡張機能は同期できませんが、他のデータは同期できます。
同期の設定方法
手順:
- スマホのChromeアプリを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「同期をオンにする」をタップ
- Googleアカウントでログイン
- 同期したい項目を選択
同期できるもの
- ブックマーク – PC版と同じブックマークが使える
- 履歴 – 閲覧履歴が共有される
- パスワード – 保存したパスワードが同期
- 開いているタブ – PC版で開いているタブをスマホで確認
- 自動入力データ – 住所やクレジットカード情報
- 設定 – 一部の設定が同期
同期できないもの
- 拡張機能 – これは同期されません
- ダウンロードしたファイル
- キャッシュやCookie
拡張機能なしで広告をブロックする方法
広告ブロッカーは拡張機能で最も人気ですが、代替手段があります。
方法1: Brave Browserを使う
Brave Browserは、広告ブロック機能が最初から組み込まれています。
特徴:
- 拡張機能不要で広告をブロック
- トラッカーもブロック
- ページの読み込みが高速
- プライバシー保護に優れている
インストール:
Google PlayストアまたはApp Storeで「Brave Browser」を検索してインストール
方法2: DNS設定を変更する
AdGuard DNSやNextDNSを使えば、端末全体で広告をブロックできます。
設定方法(Android 9以降):
- 設定→ネットワークとインターネット
- プライベートDNS
- プライベートDNSプロバイダのホスト名を入力
- AdGuard DNSの場合:
dns.adguard-dns.com
設定方法(iPhone):
- AdGuard DNSアプリをインストール
- アプリの指示に従ってDNSプロファイルをインストール
方法3: AdGuardアプリ(有料)
AdGuardの有料版を使えば、システム全体で広告をブロックできます。
価格:
- Android版: 買い切り約3,000円
- iOS版: サブスクリプション
特徴:
- すべてのアプリで広告ブロック
- トラッカーをブロック
- 拡張機能不要
スマホで拡張機能を使う際の注意点
代替ブラウザを使う場合の注意事項です。
注意点1: セキュリティリスク
公式Chromeではないサードパーティのブラウザを使う場合、セキュリティリスクがあります。
対策:
- 信頼できる開発者のブラウザのみ使う
- 定期的にアップデートする
- 怪しいサイトでは使わない
注意点2: すべての拡張機能が動作するわけではない
Kiwi Browserなどでも、100%の拡張機能が正常に動作するわけではありません。
動作しにくい拡張機能:
- 複雑なUI操作が必要なもの
- デスクトップ専用の機能を使うもの
- 大量のメモリを消費するもの
注意点3: バッテリー消費
拡張機能を多く入れると、バッテリー消費が増える可能性があります。
対策:
- 必要な拡張機能だけを有効にする
- 使わない拡張機能は無効化または削除
注意点4: Googleアカウントの同期
Kiwi Browserなどでは、Chromeほどスムーズに同期できないことがあります。
注意点5: アップデート頻度
サードパーティブラウザは、公式Chromeほど頻繁にアップデートされない場合があります。
結局どうすればいい?用途別のおすすめ
あなたの状況に合わせた最適な選択肢をご提案します。
ケース1: 広告をブロックしたい
Android:
- Brave Browserを使う(一番簡単)
- または Kiwi Browser + uBlock Origin
iPhone:
- Brave Browserを使う
- または AdGuard for Safari + Safariを使う
ケース2: パスワード管理をしたい
Android・iPhone共通:
- 1PasswordやBitwardenアプリを使う
- Chrome内蔵のGoogleパスワードマネージャーで十分
拡張機能は不要です。
ケース3: ダークモードで見たい
Android:
- Chrome設定のダークモードで対応
- または Kiwi Browser + Dark Reader拡張機能
iPhone:
- iOS設定のダークモード
- または Safari + Dark Reader拡張機能
ケース4: 特定の拡張機能をどうしても使いたい
Android:
- Kiwi Browserをインストールして試す
- 動作しない場合は、その機能を持つアプリを探す
iPhone:
- 諦めて代替アプリを使うか、Safariに切り替える
ケース5: とにかく公式Chromeを使い続けたい
Android・iPhone共通:
- Chrome内蔵機能を最大限活用する
- 拡張機能の代わりになるアプリを併用する
- 本当に必要な時だけKiwi Browserなどを使う
よくある質問と回答
Q1: 将来的にスマホ版Chromeで拡張機能が使えるようになる?
A: Googleは現時点で、スマホ版Chromeに拡張機能を追加する計画を発表していません。将来的に対応する可能性はゼロではありませんが、期待はできません。
Q2: Kiwi Browserは安全?
A: Kiwi Browserは比較的信頼できるブラウザですが、公式Chromeと比べるとセキュリティアップデートの頻度は低いです。重要な情報(銀行、決済など)を扱う時は公式Chromeを使うことをおすすめします。
Q3: PC版Chromeの拡張機能設定をスマホに同期できる?
A: できません。拡張機能自体が同期されないため、設定も同期されません。
Q4: 拡張機能なしでも快適に使える?
A: はい、ほとんどの用途では問題ありません。Chrome内蔵機能と専用アプリを組み合わせれば、十分快適に使えます。
Q5: スマホの処理速度に影響はある?
A: 拡張機能を多数入れたKiwi Browserなどを使うと、公式Chromeより重くなることがあります。必要最小限の拡張機能にとどめましょう。
Q6: Chrome for iPadでも拡張機能は使えない?
A: はい、iPadでも同じくChrome拡張機能は使えません。ただし、Safari拡張機能はiPadでも使えます。
まとめ: スマホでの拡張機能は代替手段で対応しよう
Chromeスマホ版での拡張機能について、詳しく解説しました。
重要ポイントのおさらい:
✅ 公式Chromeアプリでは拡張機能は使えない – Android・iPhone共通
✅ Androidなら代替手段がある – Kiwi BrowserやBrave Browserで対応可能
✅ iPhoneは選択肢が限定的 – Safariまたは機能内蔵ブラウザを使う
✅ Chrome内蔵機能だけでも意外と便利 – 通知ブロック、ダークモード、自動入力など
✅ 専用アプリで代用できる – パスワード管理、広告ブロックなど
あなたに最適な選択肢:
| 目的 | Android | iPhone |
|---|---|---|
| 広告ブロック | Brave Browser | Brave Browser |
| パスワード管理 | Chrome内蔵機能 + 1Password | Chrome内蔵機能 + 1Password |
| ダークモード | Chrome設定 | iOS設定 |
| 拡張機能をどうしても使いたい | Kiwi Browser | Safari拡張機能 |
| 安全性重視 | 公式Chrome + 専用アプリ | 公式Chrome + 専用アプリ |
最終的なアドバイス:
スマホ版Chromeで拡張機能が使えないのは確かに不便ですが、ほとんどの機能は代替手段で対応できます。
どうしても特定の拡張機能が必要な場合を除き、公式Chromeと専用アプリの組み合わせで十分快適に使えますよ。無理に代替ブラウザを使わず、本当に必要な時だけKiwi Browserなどを使うのが、セキュリティと利便性のバランスが取れた使い方です。
まずはChrome内蔵機能を見直してみて、それでも足りない機能があれば代替手段を検討しましょう!
この記事は2025年11月時点の情報に基づいています


コメント