Chromeでウェブサイトを見ていたら、突然文字が読めなくなったり、レイアウトが崩れたり、変な色になったりした経験はありませんか?
ブラウザの表示トラブルには様々なパターンがあり、原因も多岐にわたります。でも、落ち着いて順番に対処すれば、ほとんどの問題は解決できるんです。
この記事では、Chromeの表示がおかしい時の症状別対処法を分かりやすく解説します。文字化けからレイアウト崩れ、画面のちらつきまで、あなたの困っている症状に合った解決方法が見つかるはずです。
主な表示トラブルの種類

まず、どんな症状があるのか確認しましょう。
1. 文字化け
文字が意味不明な記号や四角に変わってしまう現象です。
例:
- 「こんにちは」→「縺薙s縺ォ縺。縺ッ」
- 「Hello」→「□□□□□」
2. レイアウト崩れ
ページの配置がバラバラになる現象です。
症状:
- テキストが重なる
- ボタンの位置がずれる
- メニューが表示されない
- スマホ表示のようになる
3. 画像が表示されない
写真やアイコンが表示されない、または壊れた画像マークが出ます。
症状:
- 画像の場所に×印が出る
- 空白になっている
- 一部の画像だけ表示されない
4. 色がおかしい
サイトの色が変、または色が反転している状態です。
症状:
- 白黒反転している
- すべてが青っぽい
- 文字が読めない色になっている
5. 画面がちらつく・点滅する
画面が不規則にチカチカする現象です。
6. ぼやける・にじむ
文字や画像がぼやけて見えにくい状態です。
7. 拡大・縮小がおかしい
ページが勝手に拡大されたり、小さすぎたりします。
基本的な対処法(最初に試すこと)
症状に関わらず、まず試すべき簡単な方法です。
対処法1:ページを再読み込みする
一時的な読み込みエラーの可能性があります。
手順:
- F5キーを押す
- または Ctrl+R(Macは Command+R)
- アドレスバーの更新アイコンをクリック
強制再読み込み:
- Ctrl+F5(Macは Command+Shift+R)
- キャッシュを無視して再読み込みします
対処法2:別のサイトも確認する
特定のサイトだけの問題か、すべてのサイトで起きているか確認します。
確認方法:
- Google(google.com)を開きます
- Yahoo!(yahoo.co.jp)を開きます
- 複数のサイトで同じ症状か確認します
特定のサイトだけなら、そのサイト側の問題かもしれません。
対処法3:Chromeを再起動する
ブラウザを再起動するだけで直ることがあります。
手順:
- すべてのChromeウィンドウを閉じます
- タスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)で完全に終了を確認します
- Chromeを再度開きます
対処法4:パソコンを再起動する
パソコンの一時的な不具合が原因の場合もあります。
手順:
- 作業中のファイルを保存します
- パソコンを再起動します
- 再起動後、Chromeで確認します
対処法5:拡大率を確認する
ページが拡大・縮小されている可能性があります。
確認方法:
- Ctrl+0(ゼロ)を押します
- 100%の表示に戻ります
拡大・縮小の操作:
- Ctrl+「+」:拡大
- Ctrl+「-」:縮小
- Ctrl+0:100%に戻す
対処法6:シークレットモードで確認する
拡張機能やキャッシュの影響を除外して確認できます。
手順:
- Ctrl+Shift+N(Macは Command+Shift+N)を押します
- シークレットウィンドウが開きます
- 問題のサイトを開きます
シークレットモードで正常なら、拡張機能やキャッシュが原因です。
文字化けの対処法
文字が正しく表示されない場合の解決方法です。
文字エンコーディングを変更する
文字コードが間違っている可能性があります。
手順:
残念ながら、最近のChromeでは手動でエンコーディングを変更するメニューがなくなりました。
代替方法:
- 拡張機能「Character Encoding」をインストールします
- 拡張機能のアイコンから文字コードを変更できます
日本語フォントの問題
フォントが壊れているか、インストールされていない可能性があります。
対処法:
- Chrome設定を開きます
- 「デザイン」セクションを探します
- 「フォントをカスタマイズ」をクリックします
- 日本語用フォントを別のものに変更します
推奨フォント:
- Windows:メイリオ、游ゴシック
- Mac:ヒラギノ角ゴ、游ゴシック体
サイト側の問題
古いサイトや更新されていないサイトで起きやすいです。
対処法:
残念ながら、サイト側の問題は直せません。サイト管理者に報告しましょう。
レイアウト崩れの対処法
ページのデザインが壊れている場合の解決方法です。
キャッシュとCookieを削除する
古いデータが原因でレイアウトが崩れることがあります。
手順:
- Chromeの「設定」を開きます
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします
- 「閲覧履歴データの削除」を選択します
- 期間を「全期間」にします
- 以下にチェックを入れます:
- キャッシュされた画像とファイル
- Cookieと他のサイトデータ
- 「データを削除」をクリックします
注意:
Cookieを削除すると、サイトからログアウトされます。
CSSの読み込みエラー
スタイルシート(CSS)が正しく読み込めていない可能性があります。
確認方法:
- F12キーを押してデベロッパーツールを開きます
- 「Console」タブを選択します
- エラーメッセージが表示されていないか確認します
エラーがあれば、サイト側の問題です。
ブラウザの幅を変更してみる
レスポンシブデザインの問題かもしれません。
手順:
- ブラウザウィンドウを最大化します
- または、幅を広げたり狭めたりしてみます
- 正常に表示されるサイズを探します
JavaScriptを有効にする
JavaScriptがオフになっていると、多くのサイトが正常に表示されません。
手順:
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開きます
- 「サイトの設定」をクリックします
- 「JavaScript」を選択します
- 「サイトがJavaScriptを使用できるようにする」をオンにします
画像が表示されない時の対処法

写真や画像が見えない場合の解決方法です。
画像の設定を確認する
画像がブロックされている可能性があります。
手順:
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開きます
- 「サイトの設定」をクリックします
- 「画像」を選択します
- 「サイトに画像の表示を許可する」を選択します
広告ブロック拡張機能を確認
広告ブロッカーが画像をブロックしている可能性があります。
対処法:
- 拡張機能のアイコンをクリックします
- そのサイトでは無効化します
- ページを再読み込みします
ネットワーク接続を確認
画像の読み込みが遅い、または失敗している可能性があります。
確認方法:
- 他のサイトの画像は表示されるか確認します
- インターネット速度をテストします
- ネットワーク接続をリセットします
画像形式の問題
WebP形式など、一部の画像形式に対応していない場合があります。
対処法:
Chromeを最新版にアップデートすれば、ほとんどの画像形式に対応します。
色がおかしい時の対処法
色の表示に問題がある場合の解決方法です。
ダークモード・ハイコントラストモードを確認
OSやブラウザの設定で色が変わっている可能性があります。
Windows:
- 「設定」→「個人用設定」を開きます
- 「色」を選択します
- 「アプリモードを選択」を確認します
- 「ライト」に変更してみます
ハイコントラストモード:
- 「設定」→「簡単操作」を開きます
- 「ハイコントラスト」をオフにします
Mac:
- 「システム環境設定」→「一般」を開きます
- 「外観モード」を確認します
- 「ライト」に変更してみます
Chrome拡張機能の影響
色を変更する拡張機能が動いている可能性があります。
確認すべき拡張機能:
- Dark Reader
- Stylus
- 色覚異常支援系の拡張機能
対処法:
- chrome://extensions/ を開きます
- 怪しい拡張機能をオフにします
- ページを再読み込みします
モニターの設定
ディスプレイ自体の色設定が変わっている可能性があります。
確認方法:
- モニターの設定ボタンを押します
- 色温度や色調整をリセットします
- または「初期設定に戻す」を選択します
画面がちらつく時の対処法
画面が点滅する場合の解決方法です。
ハードウェアアクセラレーションをオフにする
GPUとの相性問題が原因のことが多いです。
手順:
- Chrome設定を開きます
- 「システム」をクリックします
- 「ハードウェアアクセレーションが使用可能な場合は使用する」をオフにします
- Chromeを再起動します
リフレッシュレートを確認
モニターのリフレッシュレートの問題かもしれません。
Windows:
- 「設定」→「システム」→「ディスプレイ」を開きます
- 「ディスプレイの詳細設定」をクリックします
- リフレッシュレートを60Hzに設定します
Mac:
- 「システム環境設定」→「ディスプレイ」を開きます
- リフレッシュレートを確認・変更します
GPUドライバーを更新
グラフィックドライバーが古いと問題が起きます。
手順:
- GPUメーカーの公式サイトにアクセスします
- NVIDIA:nvidia.com
- AMD:amd.com
- Intel:intel.com
- 最新のドライバーをダウンロードします
- インストールしてパソコンを再起動します
ぼやける・にじむ時の対処法
文字や画像がぼやけて見える場合の解決方法です。
Windowsのスケーリング設定
高解像度ディスプレイで起きやすい問題です。
手順:
- 「設定」→「システム」→「ディスプレイ」を開きます
- 「拡大縮小とレイアウト」を確認します
- 100%または125%に設定します
Chrome個別の設定:
- Chrome.exeを右クリックします
- 「プロパティ」→「互換性」タブを開きます
- 「高DPI設定の変更」をクリックします
- 「高いDPIスケールの動作を上書きします」にチェックを入れます
- 「システム」を選択します
フォントのレンダリング設定
手順:
- chrome://flags/ を開きます
- 「font rendering」で検索します
- 関連する設定を試してみます
注意:
実験的機能なので、問題が起きたら「Default」に戻してください。
ズーム設定の確認
ページが意図せず拡大されている可能性があります。
確認方法:
- Ctrl+0(ゼロ)を押して100%に戻します
- アドレスバー右側のズーム表示を確認します
拡張機能が原因の場合
拡張機能が表示を妨げている可能性があります。
すべての拡張機能を無効化
手順:
- chrome://extensions/ を開きます
- すべての拡張機能をオフにします
- Chromeを再起動します
- 問題が解決したか確認します
原因の拡張機能を特定
手順:
- 拡張機能を一つずつオンにします
- 問題が再発するまで試します
- 問題を起こす拡張機能を特定します
- その拡張機能を削除または代替を探します
よく問題を起こす拡張機能
注意すべき拡張機能:
- 広告ブロッカー
- Dark Reader(色変更系)
- Stylus(CSS変更系)
- 翻訳拡張機能
- セキュリティ系拡張機能
Chromeの設定をリセットする

設定自体に問題がある場合の対処法です。
設定のリセット
手順:
- 「設定」を開きます
- 「リセットとクリーンアップ」を選択します
- 「設定を元の既定値に戻す」をクリックします
- 「設定のリセット」をクリックして確認します
影響:
- スタートページが初期化されます
- 検索エンジンがデフォルトに戻ります
- 拡張機能が無効化されます
- ブックマークやパスワードは残ります
Chromeを再インストール
最終手段として、完全に再インストールします。
手順:
- Googleアカウントで同期をオンにします(データ保存用)
- コントロールパネルからChromeをアンインストールします
- パソコンを再起動します
- Google公式サイトから最新版をダウンロードします
- インストールして設定を復元します
スマホでの表示トラブル対処法
スマホ版Chrome特有の対処法です。
Android版Chrome
基本的な対処法:
- Chromeアプリを完全に終了します
- アプリを再起動します
- 問題が続く場合、スマホを再起動します
キャッシュを削除:
- 端末の「設定」→「アプリ」を開きます
- 「Chrome」を選択します
- 「ストレージ」をタップします
- 「キャッシュを削除」をタップします
iPhone版Chrome
基本的な対処法:
- アプリスイッチャーからChromeを終了します
- アプリを再起動します
- 問題が続く場合、iPhoneを再起動します
データを削除:
- Chromeアプリの「…」→「設定」を開きます
- 「プライバシー」をタップします
- 「閲覧履歴データの削除」をタップします
- 「キャッシュされた画像とファイル」を選択します
デスクトップサイトを表示
モバイル版で表示がおかしい場合です。
手順:
- 右上の「⋮」をタップします
- 「PC版サイト」にチェックを入れます
- デスクトップ版で表示されます
予防策と日常のメンテナンス
表示トラブルを防ぐための対策です。
定期的なキャッシュクリア
月に1回程度、キャッシュを削除しましょう。
Chromeを最新版に保つ
確認方法:
- 「設定」→「Chromeについて」を開きます
- 自動的に更新がチェックされます
- 最新版にアップデートします
拡張機能は最小限に
必要な拡張機能だけに絞りましょう。
目安:
3〜5個程度が理想的です。
定期的な再起動
Chromeを長時間使い続けないようにしましょう。
推奨:
1日1回はChromeを再起動すると良いです。
よくある質問
表示トラブルに関する疑問にお答えします。
特定のサイトだけ表示がおかしい理由は?
そのサイト側に問題がある可能性が高いです。サイトの管理者に問い合わせましょう。
昨日まで正常だったのに急におかしくなった理由は?
Chrome の自動更新、拡張機能の更新、Windowsアップデートなどが影響している可能性があります。
他のブラウザでは正常に表示される場合は?
Chrome固有の問題です。この記事の対処法を順番に試してください。
設定をリセットしたくない場合は?
新しいプロファイルを作成して、そちらで確認してみましょう。
何をしても直らない場合は?
公式のヘルプフォーラムに質問するか、別のブラウザの使用を検討しましょう。
まとめ
Chromeの表示トラブルは、原因を特定して適切に対処すれば解決できます。
この記事のポイント:
- まず再読み込みと再起動を試す
- シークレットモードで確認する
- キャッシュとCookieの削除が効果的
- ハードウェアアクセラレーションのオン・オフを試す
- 拡張機能が原因の可能性が高い
- GPUドライバーの更新も重要
- 最終手段は設定のリセットや再インストール
多くの場合、キャッシュの削除や拡張機能の無効化で解決します。
それでもダメなら、ハードウェアアクセラレーションの設定変更やドライバーの更新を試してみましょう。焦らず一つずつ対処すれば、必ず原因が見つかるはずです。
どうしても解決しない場合は、別のブラウザを試したり、専門家に相談したりするのも選択肢の一つですよ。快適なブラウジング環境を取り戻しましょう!


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