パソコンやスマホでChromeを開いたのに、「このサイトにアクセスできません」「インターネット接続を確認してください」と表示されて困った経験はありませんか?
他のアプリは使えるのにChromeだけ繋がらない、昨日まで普通に使えていたのに突然ダメになった、など原因が分からず焦ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、Chromeが繋がらない時の原因と解決方法を分かりやすく解説します。初心者でもすぐに試せる対処法から、少し詳しい設定まで順番に説明するので、ぜひ参考にしてください。
まず確認すべきこと

Chromeの設定を変更する前に、基本的なことを確認しましょう。
インターネット接続を確認
まずは本当にインターネットに接続されているか確認します。
確認方法:
- 他のアプリ(LINEやメールなど)が使えるか試します
- 他のブラウザ(Edge、Safari、Firefoxなど)でサイトが開けるか確認します
- スマホの場合、Wi-Fiとモバイルデータを切り替えてみます
他のアプリも使えない場合は、インターネット接続自体に問題があります。ルーターの再起動や回線業者への連絡が必要です。
特定のサイトだけ開けないか確認
一つのサイトだけが開けない場合と、すべてのサイトが開けない場合では対処法が違います。
確認方法:
- 複数の異なるサイト(Google、Yahoo!、YouTubeなど)を開いてみます
- すべて開けない場合はChromeやネットワークの問題です
- 一つだけ開けない場合は、そのサイト自体がダウンしている可能性があります
エラーメッセージを確認
Chromeが表示するエラーメッセージには、問題のヒントが隠れています。
主なエラーメッセージ:
- 「このサイトにアクセスできません」:接続に失敗している
- 「ERR_CONNECTION_REFUSED」:サーバーが接続を拒否している
- 「ERR_NAME_NOT_RESOLVED」:ドメイン名が見つからない(DNSの問題)
- 「ERR_INTERNET_DISCONNECTED」:インターネット接続がない
- 「ERR_CONNECTION_TIMED_OUT」:接続がタイムアウトした
Chromeが繋がらない主な原因
原因を知っておくと、効率的に対処できます。
原因1:Chromeのキャッシュやデータの問題
Chromeに保存されている一時データ(キャッシュ)が壊れていると、正常に接続できなくなることがあります。
原因2:拡張機能の干渉
インストールした拡張機能が、ネットワーク接続を妨げている可能性があります。特にセキュリティ系や広告ブロック系の拡張機能で起こりやすいです。
原因3:ファイアウォールやセキュリティソフトのブロック
パソコンのファイアウォールやセキュリティソフトが、Chromeの通信をブロックしている場合があります。
原因4:プロキシ設定の問題
プロキシ設定が間違っていると、インターネットに接続できません。特に会社や学校のパソコンで起こりやすいトラブルです。
原因5:DNSサーバーの問題
DNSサーバーとは、ウェブサイトの住所(ドメイン名)を数字のアドレスに変換するサービスのことです。このサーバーに問題があると、サイトが開けなくなります。
原因6:Chromeのバージョンが古い
古いバージョンのChromeを使っていると、セキュリティ上の理由で一部のサイトに接続できないことがあります。
パソコン版Chromeの対処法
段階的に試していきましょう。簡単な方法から順番に説明します。
対処法1:Chromeを再起動する
最もシンプルですが、意外と効果的な方法です。
- Chromeをすべて閉じます
- タスクマネージャーで完全に終了しているか確認します(Windowsなら Ctrl+Shift+Esc)
- Chromeを再度開きます
対処法2:パソコンを再起動する
パソコン本体を再起動すると、ネットワーク関連の設定もリセットされます。
- 作業中のファイルを保存します
- パソコンを再起動します
- 再起動後、Chromeを開いて確認します
対処法3:ルーターを再起動する
ルーター(Wi-Fiの機器)を再起動すると、接続が改善することがあります。
- ルーターの電源を切ります
- 30秒ほど待ちます
- 電源を入れ直します
- ランプが安定してから接続を確認します
対処法4:キャッシュとCookieを削除する
溜まった一時データを削除すると改善することがあります。
- Chromeの右上「︙」→「設定」を開きます
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします
- 「閲覧履歴データの削除」を選択します
- 期間を「全期間」にします
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れます
- 「Cookieと他のサイトデータ」にもチェックを入れます
- 「データを削除」をクリックします
注意:Cookieを削除すると、サイトからログアウトされます。
対処法5:拡張機能を無効化する
拡張機能が原因かどうか確認します。
- Chromeのアドレスバーに「chrome://extensions/」と入力します
- すべての拡張機能をオフにします
- Chromeを再起動して接続を確認します
- 問題が解決したら、拡張機能を一つずつオンにして原因を特定します
対処法6:シークレットモードで確認する
シークレットモードでは、拡張機能やキャッシュが使われません。
- Ctrl+Shift+N(Macは Command+Shift+N)を押します
- シークレットウィンドウが開きます
- サイトが開けるか確認します
シークレットモードで開ける場合、拡張機能やキャッシュが原因です。
対処法7:プロキシ設定を確認する
プロキシ設定が間違っていないか確認しましょう。
Windows:
- Chrome設定から「システム」を開きます
- 「パソコンのプロキシ設定を開く」をクリックします
- 「プロキシサーバーを使う」がオフになっているか確認します
- オンになっていて覚えがない場合はオフにします
Mac:
- 「システム環境設定」→「ネットワーク」を開きます
- 接続中のネットワークを選択します
- 「詳細」→「プロキシ」タブを開きます
- 不要なプロキシ設定をオフにします
対処法8:DNSをGoogleのDNSに変更する
DNSサーバーを変更すると改善することがあります。
Windows:
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます
- 使用中の接続(Wi-Fiまたはイーサネット)をクリックします
- 「ハードウェアのプロパティ」を選択します
- 「IPアドレスの編集」をクリックします
- DNSサーバーを以下に変更します:
- 優先DNS:8.8.8.8
- 代替DNS:8.8.4.4
- 保存してChromeを再起動します
Mac:
- 「システム環境設定」→「ネットワーク」を開きます
- 接続中のネットワークを選択します
- 「詳細」→「DNS」タブを開きます
- 「+」ボタンで以下のDNSを追加します:
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
- 「OK」をクリックして適用します
対処法9:セキュリティソフトを一時的に無効化する
セキュリティソフトが原因の可能性もあります。
- セキュリティソフトを一時的に無効化します
- Chromeで接続を確認します
- 問題が解決したら、セキュリティソフトの設定でChromeを許可します
注意:無効化は一時的にして、確認後は必ず有効に戻してください。
対処法10:Chromeをリセットする
設定を初期状態に戻します。
- Chrome設定から「リセットとクリーンアップ」を開きます
- 「設定を元の既定値に戻す」をクリックします
- 「設定のリセット」を確認します
注意:拡張機能やテーマが無効化され、スタートページが初期状態に戻ります。
対処法11:Chromeを再インストールする
最終手段として、Chromeを完全に削除して再インストールします。
- コントロールパネル(またはアプリと機能)からChromeをアンインストールします
- パソコンを再起動します
- 公式サイトから最新版のChromeをダウンロードします
- インストールして動作を確認します
スマホ版Chromeの対処法
スマホでChromeが繋がらない場合の対処法です。
対処法1:Chromeアプリを再起動する
- アプリを完全に終了します(バックグラウンドからも削除)
- もう一度Chromeを開きます
対処法2:スマホを再起動する
- スマホの電源を切ります
- 少し待ってから電源を入れ直します
- Chromeを開いて確認します
対処法3:Wi-Fiとモバイルデータを切り替える
- Wi-Fi接続をオフにしてモバイルデータで試します
- または逆にモバイルデータをオフにしてWi-Fiで試します
- どちらかで繋がる場合、その接続方法に問題があります
対処法4:機内モードのオン・オフ
- 機内モードをオンにします
- 10秒待ちます
- 機内モードをオフにします
- 接続が回復したか確認します
対処法5:キャッシュを削除する(Android)
- スマホの「設定」→「アプリ」を開きます
- 「Chrome」を探してタップします
- 「ストレージ」をタップします
- 「キャッシュを削除」をタップします
対処法5:サイトデータを削除する(iPhone)
- Chromeアプリを開きます
- 右下「…」→「設定」をタップします
- 「プライバシー」をタップします
- 「閲覧履歴データの削除」をタップします
- 「キャッシュされた画像とファイル」を選択して削除します
対処法6:Chromeアプリを更新する
- App Store(iPhone)またはGoogle Play(Android)を開きます
- Chromeアプリを検索します
- アップデートがあれば更新します
対処法7:Chromeアプリを再インストールする
- Chromeアプリをアンインストールします
- スマホを再起動します
- ストアから最新版をインストールします
ネットワーク設定の問題
より高度な対処法です。
IPv6を無効化する
一部の環境では、IPv6が問題を起こすことがあります。
Windows:
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます
- 「アダプターのオプションを変更する」をクリックします
- 使用中のネットワークを右クリック→「プロパティ」を選択します
- 「インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)」のチェックを外します
- 「OK」をクリックします
ネットワーク設定をリセットする
Windows:
- コマンドプロンプトを管理者として実行します
- 以下のコマンドを順番に入力します:
- ipconfig /flushdns
- ipconfig /release
- ipconfig /renew
- netsh winsock reset
- パソコンを再起動します
特殊なケース
一般的でないケースの対処法です。
会社や学校のネットワークの場合
職場や学校では、ネットワーク管理者が特定のサイトをブロックしていることがあります。
対処法:
- IT部門に問い合わせます
- プロキシ設定が必要かどうか確認します
- 指定されたプロキシ情報を設定します
VPNを使用している場合
VPN接続が原因で繋がらないこともあります。
対処法:
- VPNを一時的に切断します
- Chromeで接続を確認します
- 問題が解決したら、VPNの設定を見直します
ウイルスやマルウェアの感染
身に覚えのない設定変更がある場合、マルウェア感染の可能性があります。
対処法:
- セキュリティソフトでフルスキャンを実行します
- 不審な拡張機能をすべて削除します
- 必要に応じて専門家に相談します
予防策
今後同じ問題が起きないための対策です。
定期的にChromeを更新する
- Chromeは自動更新されますが、手動で確認もできます
- 「設定」→「Chromeについて」で最新版かチェックします
キャッシュを定期的に削除する
- 月に1回程度、キャッシュを削除する習慣をつけましょう
- サイトの表示も速くなります
拡張機能は必要最小限に
- 使っていない拡張機能は削除します
- 信頼できる拡張機能だけをインストールします
セキュリティソフトを最新に保つ
- セキュリティソフトを常に最新版に更新します
- 定期的にスキャンを実行します
よくある質問
Chromeの接続トラブルに関する疑問にお答えします。
他のブラウザは繋がるのにChromeだけ繋がらない理由は?
Chromeの設定や拡張機能、キャッシュに問題がある可能性が高いです。この記事の対処法を順番に試してみてください。
特定のサイトだけ開けない場合は?
そのサイトがダウンしているか、あなたの地域からアクセス制限されている可能性があります。時間をおいて再度アクセスしてみましょう。
DNSを変更しても大丈夫?
GoogleのDNS(8.8.8.8)は一般的に安全で高速です。問題が起きたら元に戻すこともできるので、試してみる価値はあります。
リセットすると何が消える?
設定が初期化され、拡張機能が無効化されますが、ブックマークや保存したパスワードは残ります。
まとめ
Chromeが繋がらない問題は、原因を特定して適切に対処すれば解決できます。
この記事のポイント:
- まずインターネット接続自体を確認する
- エラーメッセージから原因を推測できる
- 簡単な対処法から順番に試す
- キャッシュ削除や拡張機能の無効化が効果的
- DNS変更やプロキシ設定の確認も重要
- 最終手段はChromeの再インストール
多くの場合、キャッシュの削除や再起動で解決します。
それでもダメなら、拡張機能の確認、DNS設定の変更と段階的に試していきましょう。焦らず一つずつ対処すれば、必ず原因が見つかるはずです。
どうしても解決しない場合は、別のブラウザを一時的に使うのも選択肢の一つです。落ち着いて対処していきましょう!

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